中途半端な実証実験ではなく、利用者視点が重要!

4.0
旅行時期：2015/06（約11年前）

糸満・ひめゆりクチコミ：4件

那覇空港と南部の路線バス「555系統いとちゃんバス」と糸満市内を周遊する予約制「いとちゃんmini」が実証実験で運行が始まりました。
沖縄戦線の悲しい歴史を学ぶ本島南部ですが、これまで乗換、便数から本当に不便でした。
この路線の最大に良い所は、那覇空港発着である事。空港のコインロッカーや航空会社への手荷物預けを上手に使えば、到着日や最終日でも工程が組める事。
ひめゆりの塔、平和記念堂が容易に網羅できるようになった事です。
１日乗車券：大人1,500円、小児750円あり。
更に、車内Wi-Fi「いとちゃんバス FREE Wi-Fi」も嬉しい。一部を除き、なんと路線バスなのにガイドさんも乗るなど至れり尽くせり。

ただ、あえて問題提起したい。過去から沖縄の実証実験って一市の取り組みが多く、結果長続きした試しがない。そう、本当の意味で利用客視点でないのだ。
更に、隣市町村とのライバル意識。

今回の路線で言えば、「アウトレットモールあしびな～」やゆいレール「赤嶺駅」を経由させる事は容易。明らかに乗降客増要因である。ところが、これを阻み、南部へ誘導したい思惑が見え隠れする。これでは成果は得にくくなる。
今春実証実験終了した「那覇ゆいゆい号」も大幅縮小で風前の灯。
表見競争を嫌い、島文化の高所大所の視野の無さが、せっかくの実証実験を失敗例として重ねている事に無念を感じる。