人体の絵
- 4.0
- 旅行時期:2013/11(約10年前)
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by しそまきりんごさん(男性)
新冠・静内 クチコミ:85件
ジェラール・ディマシオ。
彼はルネッサンス期の画家、レオナルド・ダ・ビンチやミケランジェロ、ラファエロたちの作品に造詣が深いという。
そして彼らが重視した解剖学や建築学を熱心に学んだという。
それで彼の作品が少し分かったような気がした。
解剖学や医学には全く関わったことはないが、彼の作品を見ていると、素人ながらにそれらの教科書や本にでてくるような挿絵を彷彿とさせる作品だと感じる。
彩色をあまり使わないモノクロームの絵。そして目の玉を描かず、虚ろな表情。横たわる人体など特に、である。
解剖学の学者さんらしいなと思った。
レオナルド・ダ・ビンチがそうであるように、人体の皮膚の下に隠されている筋肉の構造から、表情を作る筋肉の動き、など。デッサンを見ていると、ダ・ビンチの習作を思い出した。人がポーズをとるとき、筋肉がどのように動くのか。まるで、からくり人形のようである。ダ・ビンチは他にも戦車や飛行器具、橋などをデザインしている。
ディマシオの絵は解剖学を基礎にしているという感じだが、だた、生きていない人体は美しくないので、それを生きた女性にし、幻想を加えたという感じもする。ただ、加えたというより、幻想がほぼ絵を支配しているが。彼の言に「自分の力だけで新しい表現の創造を試みた画家たちは、不毛な結果に終わったのではないだろうか。私は伝統を十分に学んだ上で、独自の表現を加えてきた。…」とある。
そんなひと時を過ごした美術館である。
時間があったら館長さんたちと話しをしてみるといいと思う。バスなどの公共交通機関もない(バス停跡があるが、数年前に廃止になったという)山間の小学校跡を利用していて、あまり人が多くない時間帯もある。このような場所であるけど、いろいろな人が訪れるようである。入場者は噂がうわさを呼び、年々増えているという。
美術館は日高やその周辺部の施設で案内パンフレットが置かれている。その裏面に割引券がついていて、受付で提示すると入場料から200円を引いてくれる。また、美術館なのでミュージアムショップもあり、作品のポストカード(\80/1枚。\200/3枚。)などがあった。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 1.0
- コストパフォーマンス:
- 3.5
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 展示内容:
- 4.0
- バリアフリー:
- 3.0
クチコミ投稿日:2013/11/24
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