カワセミ公園の入口から、奥嶽川の下流方向に3kmくらい移動したところに、出会橋・轟橋の駐車場がありました。直前に轟橋を渡り...
続きを読むました。ここは2つの石橋が約80mの間隔で並んでいるのが見どころの1つとなっていますが、柱状節理などが滞迫峡ジオサイトの見どころの1つともなっています。
上流側の高いところに架かる轟橋は1934年(昭和9年)に森林鉄道の軌道橋として架けられた2連アーチ橋です。長さは68.5mで、水面からの高さは27mです。右岸側のアーチの径間32.1mは石橋日本一の長さを誇ります。右岸側の橋の袂辺りの柱状節理が2016年(平成28年)の熊本地震で崩壊し、修復されていますが痛々しい感じがしました。なお、現在は当時の橋の両側を若干拡幅して市道として利用されています。
下流側の低いところに架かる出会橋は1925年(大正14年)に架けられた単アーチの人道橋で、1922年(大正11年)に鉄道が開通したので対岸からの通行の便を確保するためでした。長さは33.6mで、水面からの高さは拱矢から推測すると12mくらいですが、明示したものが見付かりませんでした。この橋のアーチの径間29.3mは日本第2位の長さにあります。この橋の下流側の右岸袂に支流の轟川が流れ込んでいました。
轟橋の上流側には杓子岩と名付けられたところがあります。阿蘇山の9万年前の大噴火による溶岩凝結岩が大きく露出しています。下部は柱状節理ですが、その上は細かい岩が重なっている様に見えるエンタブラチャーになっています。なお、案内板に書かれているエンタブラチャーの和名が見付かりません。余計なことですが、柱状節理に対抗して「塊状節理」とでも呼んでおきましょうかね。想像力豊かな人が両方合わせて見ると、貝杓子の様だということから、この岩名が名付けられたそうです。
閉じる
投稿日:2022/11/04