円明院は旧豊島郡内の真言宗霊場を巡る「豊島八十八カ所」第27番札所に指定されています。
山門の前には「血の道地蔵」など数...
続きを読む体のお地蔵様が並び、墓地に向かう途中にも「なで地蔵」「六地蔵」など様々な表情を見せ作られた時代も様々なお地蔵様が迎えてくれます。「血の道地蔵」はその名の通り婦人病にご利益があると言われますが、別名を「いぼ取り地蔵」「いぼ地蔵」とも言うように、祈願すればいぼが取れるという言い伝えもあります。
本堂、山門は1810年の再建ですが、文亀2年(1502年)の銘が刻まれた月待(決められた日の夜に飲食をともにしながら月の出を待つ行事)板碑に記された「賢栄阿闍梨」が開基とされることから、実際の創建はさらに300年を遡る古刹です。
また、墓地の一角には「関東大震災犠牲者慰霊碑」が立っています。訪れた時には盛夏の草木の成長に手入れが追い付かないためか、碑の周りに草が生い茂り刻まれた文字を読み取ることが出来ませんでしたが、1924年に上毛モスリン練馬工場従業員一同の名で建てられたものです。当時紡績は日本の基幹産業であり、この工場でも多数の若い男女工員が働いていましたが、関東大震災で建物がほぼ全壊し死者が出たことから、碑に犠牲者の氏名を刻み後世に伝えています。
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投稿日:2018/08/06