会津東山温泉 向瀧のクチコミ(35件)
一覧を見る単なる文化財の宿だけではなく料理も素晴らしい
3.5 旅行時期:2021/12(約4年前)
会津にある東山温泉の向瀧に宿泊しました。
東京から会津若松は、郡山まで新幹線で1時間20分弱。そこから磐越西線で1時間ほどと近いですね。
東山温泉は会津若松から15分ちょっとまちなか周遊バスに乗って向かいます。バス料金が210円と安くていいですね。
15時15分に若松駅前を出るバスに乗って15時30分すぎに東山温泉駅へ。向瀧はバス停のすぐ側です。
東山温泉の他のお宿はさらに登ったところなのでアクセスはいいほうですね。
向瀧の特徴は登録有形文化財に指定されているその建物なのですが、
今回泊まった部屋はホームページのお気軽プランだったので中庭に面した部屋ではなく川沿い2Fの部屋。
明治の時代からの建造物のようですがもともとは広間として使われていたもので、それを昭和の時代に客室にしたようです。
そのためかあまり凝った設えはなく部屋は普通の温泉宿に泊まっているのと大差はなかったです。
次回があれば、お気軽プランではなく客室のリクエストができるプランにしようと思いました。
温泉付き客室も指定できますし、夕食も1品増えますし。
風呂はさるの湯・きつね湯・貸切風呂すべて行きましたが、設備はともかく趣と湯質はよかったです。
硫酸塩泉の温泉は肌がしっとりとする感じで非常に良いですね。
きつね湯は入れないほど熱いわけではなく、入ると交感神経が刺激されるのかピリピリと感じ神経が研ぎ澄まされていきます。
次第にお湯の対流を感じ、温泉に浸かるっているのだなと実感できました。
洗い場があるのはさるの湯。シャワーはポンプなのがよくない。
誰もいなかったので窓を開けて景色をみながら冷たい外気にあたりつつ入っていました。
あと、バスタオルは風呂場にあって使い放題なのもよいですね。
さて夕食。
そもそも単なる文化財だけの宿には興味もなく、同時に料理も良いというのは重要ですよね。
まずは食前酒である自家製の甘酒から。
通常の甘酒とは違い茶色のこの甘酒は過去の甘酒の中で最高に美味しかった。
これお土産として買って帰りたかったんですが、売店に売ってなかったので諦めました。
食前酒はすごぶる良かったのですが、最初に並べられた先付け・前菜はつまらなかったです。
先に言っておくのですが、料理は全体的に良いものの、
もうひとつなにか積み上げがあれば名旅館の料理に肩を並べられるのに惜しいって感想になりました。
その惜しさの最たるものがつまらない先付けと前菜ですね。コースの顔なのだから。
例えば、向付の雪国鯉のたたきは見た目にも味もよく、
これあたりを先付けにもってくるような全体の構成だと全然印象も違うのになぁと思いました。
これだけ味がよいのであるから、満足度と客単価をあげる方向に振ってもいいのに。
私はあいも変わらずお酒を飲みながらゆっくり食べるのですが、
たいていの旅館はあまりペースを気にせずに次々と持ってきてテーブルの上が料理で溢れてしまいます。
この宿も凌ぎと煮物が同時に到着。
どちらも温かいものなので優先的に食べなくては。
凌ぎのごんぼ湯は素揚げしたごぼうを出汁の中に浸して飲む料理なんですが、
出汁の豊かさと揚げたごぼうの風味があいまって非常においしい。
煮物は伝統料理の小づゆでしたが、こちらもほっこりする味で会津に来た感を演出します。
ここらあたりでホームページからの予約の宿泊特典であった美酒佳肴のグラスが空いたので、
次は辛口の日本酒を頼むことに。
なぜ辛口かというと、実は最初にもってこられていた鯉の甘煮と合わせるため。
これ、ご飯と一緒か辛口の日本酒で洗い流す感じでないととてもじゃないと食べ続けられない味です。
おいしいんだけど味が強すぎてコースのバランスを崩してしまうんですよね。。
一番の辛口は辰泉酒造の純米吟醸京の華だったので、これも日本酒度が+2とそこまで辛口ではないので厳しかったです。
あとポーションが大きすぎるのも難点。
宿の方は残したものは持ち帰りできますよって言ったんですが、
夕食では半分とか1/3くらいの量を出して残りはお土産として予め包んでおくとかそういう工夫をしてほしいですよね。
完食する客とかほとんどいないんじゃないでしょうか。
辛口の日本酒を飲みながら鯉をほじっていると、夕やけの雪山ボッコ芋が到着。
人参のソースの上に雪山にみたてた揚げたぼっこ芋という、単なる旅館料理とは一味違った見た目にも良い一皿。
ただ、登場人物が少なすぎて盛り上がりにかけますね。
盛り付けをもっと立体的にするとかジビエ肉の何かを追加するとかもう一声あるとよりよかったと思います。
この頃にはスタート時から放置していた台のものの会津地鶏の雪見鍋にも火を入れたりして食事の締めに向かいます。
炙った会津地鶏の手羽はしっかりと味があり、出汁もよいものです。
会津コシヒカリが進む進む。おいしいです。
デザートの会津身不知柿のゼリーも素晴らしくて、
最初は微妙な印象だったのが終わる頃にはすっかり堪能したなぁという気持ちになりました。
朝食で印象に残ったのは紅鱒のせいろ蒸しですね。
ただ朝食はもっと野菜を中心とした小鉢みたいなものが充実しているとなおよかったなと感じました。
文化財の宿というとそれ以外はいまいちというイメージがあったのですが、
向瀧はそれにあぐらをかかず、守るところと変えていくところをしっかりと見定めているようで好感をもてました。
クチコミ投稿日:2022/02/20
- 利用目的:観光
- 同行者:一人旅
- 1名1泊予算:30,000円未満
- 部屋タイプ:のぎくの間
- アクセス
- 5.0
- 駅からバスで15分強
- コストパフォーマンス
- 5.0
- 客室
- 3.0
- 中庭に面している部屋でなければ設えも特筆すべきものはないのでしょう
- 接客対応
- 2.5
- なにかおもてなしがあるわけでもなく、かといって設備が充実しているわけでもないです
- 風呂
- 4.0
- 眺望はありませんが3種の浴場で湯の力を存分に楽しめます
- 食事・ドリンク
- 4.0
- 伝統的な料理も少し工夫を凝らした旅館料理らしくない料理もありよい
いいね:1票
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