2017/06/08 - 2017/06/10
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Dwind_999さん
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1940年7月、当時リトアニアの首都がおかれていたカウナスの日本領事館の前に日本の通過ビザ(シベリアを経由して日本に渡り米大陸などに逃れる)を求めて、ナチスの迫害から逃れる人々の列ができた。
彼らの生きる望みを無視することができず、本国の指示に背いて独断で「命のビザ」を発給した「日本のシンドラー」とも呼ばれた領事代理の杉原千畝(すぎはらちうね)。
そんな過去の歴史もあってか、初めて訪れる地なのにどことなく親しみを覚えてしまう、リトアニアの第二の都市カウナスの街を歩きました。
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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6月8日(木)、ヴィリニュス駅からこのダブルデッカー(2階建車両)に乗ってカウナスへ向かいます。
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ヴィリニュス駅の窓口でカウナスまでの切符を求めると、「Second class ?」と聞いてきたのでもちろんYes.
2等車運賃は5.6ユーロ(\728)。 -
ヴィリニュス駅10時25分発でカウナス駅11時37分着。
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1時間ちょっとの列車旅ですが、きれいな車両の2階席から眺めるリトアニアの流れゆく車窓の風景に心躍る。
カウナス駅を出発して間もなく男性車掌が検札に回ってきました。 -
23度前後の空調の効いた新しい車両、WiFiも使えて乗客も少なく静かな車内、自由席の2等車でも特等席のようなシートから眺める車窓の景色。
インド鉄道とは天国行きの列車と地獄行きの列車ほどの違いがあります。
この快適さにはインド人もびっくりするだろうな。 -
もっと乗っていたいヴィリニュスからのダブルデッカーは、定刻通りの11時37分カウナス駅に到着。
カウナス駅 駅
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カウナス駅の地下に無料トイレがあったので入ってみると
"アッと驚く為五郎"
それ、いつの時代のギャグ?
なんと照明が、怪しげなSMクラブ(行ったことないけど)にでも入ったかのような強烈なブルーときた。駅長の好みなのかな。
あとで調べたら、青色照明の効果がいろいろあるそうです。静脈が見えにくくなるので、違法ドラッグを防止する狙いがあるとか。
奥に見える小便器、これがまた恐ろしく高い位置にあって、小柄な私には非常に困る。
個室トイレが塞がっていたら仕方なく利用する羽目になり、バレエのトゥシューズよろしく目いっぱい爪先立ち、ふくらはぎの筋肉をぶるぶる震わせながら、筋肉がつりそうになるのを堪えて用を足す。
もし待つ人が後ろにいようものなら最悪。恥ずかしさのあまり出るものも出にくくなり、早じまいし過ぎてズボンにちびったりする始末。 -
カウナス駅から北に延びるヴィタウト大通りを宿の方へ歩いて行く。
駅からすぐの所に小さな市場があり、小売店や路上の露店もいくつか並んで、妙に年配率が高い買い物風景が見られました。 -
カウナス駅から歩いて約1.5kmの所にある[Guest house Moja]に到着。
一般の人も住んでいる、オートロックのドアをもつ普通の建物の中の2階にいくつかの部屋がある小さなゲストハウス。
インターホンで伝えて下りてきてもらいドアを開けてもらいました。
※ゲストハウスの管理人は常駐してないが、オートロックの暗証番号を教えてもらったのでいつでも自由に出入りできました。 -
2階の道路に面したダブルルームの部屋。
古びた建物だけど部屋はシンプルながら小ぎれいにまとまっていて、居心地は良かったです。
2泊で55.4ユーロ(\7,202)。 -
宿の前の通りを300mほど北に進むと突き当たる、独立広場にある「聖ミカエル教会」。
1893年建立されたネオ・ビザンティン様式のローマ・カトリック教会。 -
独立広場から西へ一直線に延びる、歩行者天国のライスヴェス通りに入り、店名にPASTAがつくレストランがあったので、ビールと好物のカルボナーラをいただきました。
カルボナーラはまずまずの味でした。 -
ヨーロッパで最も長い歩行者天国のひとつとされる、カウナスの目抜き通りとも言える約1.6kmのライスヴェス通り。
人もそんなに多くはなく、ざわついた感じもせず全体に穏やかさがただよう。 -
リトアニア語で「自由大通り」を意味する「ライスヴェス通り」の中央には街路樹の小道もあって、ベンチなどは老人たちの憩いの場ともなっているようです。
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自動車の乗り入れが禁止されている歩行者天国のライスヴェス通りの両脇には、ショップやカフェ、レストランなどが軒を連ねていて、落ちついた程よい賑わいを見せています。
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ライスヴェス通りの先から地下道をくぐってやってきた旧市街。
旧市街といえばやはり石畳の通り。
石畳の道は、デコボコしていくらか歩きづらさはあるものの、歴史の足音を聞かせてくれる物言わぬ語り部。 -
旧市街にある、15世紀前半に建造された赤レンガの聖ペテロ&パウロ大聖堂。
聖ペテロ & パウロ (ペトロ イル ポヴィロ)大聖堂 寺院・教会
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壁に描かれたフレスコ画と彫刻で飾られた祭壇が見事な、聖ペテロ&パウロ大聖堂。
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あんがい閑散とした市庁舎広場に建つ、バロック様式の旧市庁舎。
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旧市街の北西、ネリス川近くにあるカウナス城。
13世紀にドイツ騎士団の侵略を防ぐために造られた城で、旧市街南側にあるネムナス川が当時は騎士団領とリトアニアの国境になっており、この辺りで何度も戦闘が行われたそうです。
城壁と4つの塔をもっていたが、現在残っているのは修復された塔と城壁の一部だけ。カウナス城 城・宮殿
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サンタコス公園の左の先の方にネリス川とネムナス川の合流点があり、気持ちのよい緑豊かな公園の道をUターンするようにしてネムナス川沿いに歩いていきました。
川向うの堤防斜面には、「KARTU KAUNA」(カウナスと一緒、といった意味)の文字が描かれ、岸辺にはやわらかな陽を浴びながら憩う人たちの姿が見られました。 -
ネムナス川の方から「ヴィタウタス大公教会」の横を抜け、旧市街を散策しながら戻って行きます。
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カウナス2日目の朝は、ライスヴェス通りにある「101 Kepyklėle」というベーカリーカフェのテラス席で軽い朝食。
おかず系のパイ1つとカプチーノで2.4ユーロ(\312)とリーズナブル。 -
人の通りも少ない朝9時頃の独立広場に建つ、青空に映える聖ミカエル教会。
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堂々たる風格をもつ聖ミカエル教会。
まだ誰もいない朝の時間、静寂で厳かな空間が聖堂内に広がります。
「1893年にカウナス要塞のために建設された。戦間期にはカトリック要塞として使われた」とのこと。ミカエル教会 寺院・教会
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かつてのカウナス日本領事館だった「杉原記念館」を目指し、緑豊かな公園を抜けて坂道を少し歩きながらスマホの地図を見ていると、通りかかった車の女性が「Sugihara?」と言いながら、道を教えてくれました。
小さな石段を上がって住宅街の一角にある「杉原記念館」に3ユーロ払って入りました。
2年前に映画が公開(DVDで観ました)されたこともあって一段とカウナスの人気が出たようで、この日も建物の修復工事がなされている記念館の前には大型バスが停まり、日本人団体観光客が見学に訪れていました。杉原記念館 博物館・美術館・ギャラリー
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当時の執務室などを見て回ったあと、団体客が去って静かになった館内で、杉原千畝の生涯をまとめた15分ほどのビデオを一人で観ました。
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高台の住宅街にある杉原記念館をあとにして南へ歩き、カウナス駅前の幹線道路をまたぐ陸橋の上に来ました。
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陸橋の入り口付近から、森におおわれた小山に上がる道があったので来てみると、丘の上にひっそりとシンプルな十字架のモニュメントが建っていました。
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陸橋からカウナス駅のホームへ下りると、昼前のプラットホームはまことに閑散とした、のどか過ぎるほどの静寂の中にありました。
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カウナス駅舎のホーム側出入り口付近の壁に掲げられている、杉原千畝の功績を讃えるプレート。
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カウナス駅前をゆくトロリーバス。
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駅からゲストハウスの方へ歩いて行くと、歩道脇には露店が並び今日も高齢者の方たちが買い物を楽しんでいました。
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例によって、工事中の標識もない警備員もいない道路工事現場。
車道の横を通り抜けるしかない。 -
店の外で飲食を楽しみ人たちを横目で見ながら、旧市街の石畳を歩いて行く。
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聖ペテロ&パウロ大聖堂のそばにあるレストランで、チーズフライドブレッドをつまみにビール。
しかしこれがまたやけに塩辛くて量も多く、半分以上残してしまいました。 -
旧市街の南、ネムナス川に架かるヴィタウタス大橋から旧市街方向を見ると、ユニークなかわいらしい装飾を施した建物が向こうに。
ヴィタウタス大橋 建造物
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ヴィタウタス大橋を渡ってすぐ近くに展望台へと登るケーブルカーがありますが、私は左の階段を上がって行きました。
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小高い丘の上にある展望台からはカウナスの旧市街が一望できる。
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展望台から階段を下りてまたヴィタウタス大橋を渡って旧市街の方へ戻っていきます。
左に見えるのは15世紀前半に建てられた「ヴィタウタス大公教会」。 -
ゲストハウス近くの通り。
中年女性が運転するトロリーバスが走っていく。 -
ネムナス川の中洲の島に架かる橋の上から南東方向を見る。
何度か利用したショッピングモール「AKROPOLIS」が向こうに見えます。 -
反対の方に目を転じれば、公園のある島でピクニックを楽しむ人たちの姿が見られます。
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今度は新市街の北側にあるケーブルカーの所に来ました。
こちらは階段で登るようなところが見当たらなかったけど、あったのかな。 -
0.5ユーロ払って箱形のレトロなケーブルカーに乗りました。
駅に係員が一人いて操作するだけの、利用者も少なそうなケーブルカー。 -
ケーブルカーで上がった丘の上には、白いビルのような、高さ70mの塔を持つ「キリスト復活教会」の大きな建物がありました。
いたってシンプルな教会内部。 -
ショッピングモール「AKROPOLIS」にあるスーパー「MAXIMA」で食料調達。
ついケーキコーナーに足が向いてしまう。 -
宿に帰ってきて夕食がてらにいただきました。
チキンはまあ良かったけど、それ以外はどうも口に合わない
ふつうのイチゴのショートケーキと思えたのは、ババロアのような固めの食感のケーキでぜんぜん美味しくなく、どうみてもエクレアに思えたのは、茶色のまずいクリームが固い皮の中に入った代物でこれまた美味しくない。
そして、ビールと思って買った缶はあとでわかったけど、黒パンを発酵させて作った少し甘みのある清涼飲料水の「GIRA」とかいうもので、私の好みじゃなかったです。
失敗したぁ~。 -
6月10日(土)、6時にカウナスのゲストハウスをチェックアウト(キーは廊下のBOXに返却)して、気温15度くらいの少し肌寒い中をバスターミナルへ向かい、6時40分発のシャウレイへのバスに乗車。
バスターミナルの窓口で買ったチケットは10.7ユーロ。バスターミナル バス系
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カウナスから約3時間でシャウレイのバスターミナルに到着し、その足で予約している[Simona House]に行った所、10時前だけど部屋に通してくれたので助かりました。
1泊料金の15ユーロはその場で現金で支払いました。 -
部屋にバックパックを置いて身軽になってからシャウレイのバスターミナルに戻り、10時25分発のバスに乗車。
シャウレイに来たらもう行くところは「十字架の丘」しかない。バスターミナル (シャウレイ) バス系
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バスを降りて少し戻り、幹線道路から左の道へ入ります。
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小鳥のさえずりを聞きながらのどかな道を20分ほど歩くと、右向こうに見えてきました。
十字架の丘へ向かう観光客が列をなしています。 -
シャウレイの北東12kmの所にある、世界無形文化遺産にも登録されている「十字架の丘」に着きました。
十字架の丘 史跡・遺跡
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初めてここに十字架が立てられたのは1831年のロシアに対する蜂起の後、ロシアやソ連の圧制により処刑された人たちや、シベリアへ流刑されたリトアニア人たちの鎮魂のために建てられたと言われています。
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巡礼の地ともなっている十字架の丘は、一般の物見遊山の観光客から熱心なカトリック信者まで、多くの人たちを集めるリトアニアの観光名所。
大小さまざま、丘を埋め尽くす十字架には圧倒されます。 -
観光バスが何台も停まっている駐車場付近にインフォメーションセンターや売店があり、いくつも並ぶ小さな土産店では大小様々な十字架が売られていて、安いのでは1本2ユーロからありました。
記念に十字架を立てて帰る観光客もたくさんいるので、日々膨張を続ける十字架の丘。
中には、雨や雪にさらされて倒れ、薪のように積み重なった十字架も見られました。 -
十字架の丘の向こうに、新しく近代的な教会らしき建物が見えたので行ってみました。
※フランシスコ会の修道院とのこと。 -
礼拝堂のガラス窓からちょうど十字架の丘が見える位置に祭壇が設けられていて、お祈りする人の姿も見られました。
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「フランシスコ会の修道院」を出て、小山のような十字架の丘の方へと戻っていきます。
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けっこう暑い日射しの中、十字架の丘の右下の小道を歩いて戻る。
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十字架の丘からの帰り道、金網で作った天使のような羽をもつオブジェを発見。
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シャウレイに戻ってきて、バスターミナルに隣接しているショッピングモールの2階にあるレストランで食事。
豚肉のひき肉が中に詰められた、もちもちした食感のジャガイモ団子の「ツェペリナイ」をビールと一緒にいただきました。
ツェペリナイはリトアニアの代表的な郷土料理だそうで、二つあるとけっこうお腹にきますが、期待したほどではなかったけどまあそれなりに美味しくいただきました。 -
シャウレイ駅の近くで目にした、なかなか見栄えのする聖堂。
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列車の本数も少ないのでしょう、15時頃のシャウレイ駅は閑散としていました。
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1泊の寝るだけの宿なのでシャウレイで一番安い所を選んだ[Simona House]。
3階の屋根裏部屋っぽい狭い部屋で15ユーロ(\1,950)。 -
ショッピングモールのスーパー「Rimi」で調達してきた夕食の品。
今度はちゃんとビールを買ってきましたが、ケーキは安かっただけにかなりマズイ。
ほとんど捨てました。
町歩きするほどの所もなく、夕食後はちょっと蒸し暑い部屋の中で動画を観たりして時間をつぶしました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- winningさん 2017/07/30 23:29:32
- 2等車でも
- Dwind_999さん
はじめまして
バルト三国にはずっと行きたいと思っており、旅行記拝見させて頂き、大変参考になります。
中でもダブルデッカーの2等車。あの料金であの座席は驚きました。
ずっと乗っていたくなるのも当然ですね。私も写真見ただけでそう思いましたので。
まだエストニア編だけですが、他の旅行記も拝見させて頂きます。
- Dwind_999さん からの返信 2017/07/31 19:27:37
- RE: 2等車でも
- winningさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
街歩き主体の貧乏旅行ですが、穏やかな雰囲気に包まれたバルト三国は居心地も良く旅行しやすかったです。
バスや鉄道も安く利用できて、移動も比較的楽でした。
国内外を幅広く旅行されているwinningさん、機会があったらぜひバルト三国の旧市街を堪能してください。
Dwind_999
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