2017年度の世界らん展は大急ぎ（２）超広角レンズでぐわっ、びよーんと捉えたランづくしのディスプレイ部門

2017/02/13 - 2017/02/13

会場に向かう電車の中で、去年2016年度の自分の世界らん展の旅行記を読み返してみたら、巨大なディスプレイを10-22mmの超広角レンズと単焦点のシンデレラレンズでチャレンジしたけれど、超広角レンズは余計なものが入りこみやすくてフレーミングするのが難しくて苦労したことを思い出しました。
それでも、超広角レンズの超広角を活かしてディスプレイをどーんと撮るのは楽しかったことも。
超広角レンズは、海外旅行のときに重宝し、2016年度の夏のロシア黄金の環めぐりの旅でもじゃんじゃん使ったので、いまは去年よりも要領が分かっているつもりです。
というわけで、今年もディスプレイ部門は超広角レンズでチャレンジしてみました。

ディスプレイ部門の全体の写真を撮ろうとすると、どうしても会場の宣伝看板や人の姿などが入りやすくなってしまいます。
ふつうのズームレンズでディスプレイの一部を切り取るように撮れば、それらが入らずにすみます。
でも、超広角レンズの超広角を活かし、できるだけ広く、ぐわっと捉えたかったのです。
だってもう、ディスプレイ部門の多くが、使われているランの数と種類とカラフルさを誇っていたんですもの。
その上で、なんとか、宣伝や人の姿が入らないようにフレーミングすることを課題としました。
22mmまでズームできるので、たまにはズームして撮りましたけどネ。
それから、どうしても宣伝が入ってしまってそれに甘んじてしまった写真もゼロではないですけどネ。

余計なものもが入らないようにするには、近づいて撮るに限ります。
近づいても超広角なレンズなので、かなりの範囲がフレーミングできます。
代わりに周辺の歪みがさらに強調されるのですが、逆に今の私は、その歪みを、肉眼では得られないレンズ特有の世界として、楽しんでいます。

ただ、時間がなかったので、ディスプレイ部門を去年のようにシンデレラレンズでも撮り直すことまではできませんでした。
それどころか、全部回りきれませんでした。
全部回りきれないことが途中で分かったけれど、去年の反省から、写真を撮るだけに奔走せず、ちゃんと肉眼で目の前のものも鑑賞するようにしてきたつもりです。

ほんとに今年の世界らん展は大急ぎで見てまわってしまった感が残りました。

＜私にとって11回目となった2017年度世界らん展の旅行記のシリーズ構成＞
□（１）巨大なランの柱とバレンタインのハートのオーキッドロードから大使夫人のテーブルディスプレイや沖縄美ら海水族館ほか特別展示
■（２）超広角レンズでぐわっ、びよーんと捉えたランづくしのディスプレイ部門
□（３）日本大賞ほか受賞ラン＆シンデレラレンズで捉えた派手ながら楚々たる美しさも持つ個別審査部門のランたち

世界らん展公式サイト
http://www.jgpweb.com/
2017年度開催期間：２月11日（土）～２月17日（金）の７日間

＜去年2016年度の世界らん展の旅行記＞
2016年２月14日
「ついに10回目を迎える2016年度の世界らん展は４本のレンズで臨む（１）きらきら極彩色なオーキッドロードと迫力のディスプレイ部門を超広角レンズと明るい単焦点のシンデレラレンズで」
http://4travel.jp/travelogue/11104423
「ついに10回目を迎える2016年度の世界らん展は４本のレンズで臨む（２）続きのディスプレイ部門も超広角でびよ～ん＆シンデレラレンズでランの錦の中のランを捉える@」
http://4travel.jp/travelogue/11104426
「ついに10回目を迎える2016年度の世界らん展は４本のレンズで臨む（３）大使夫人のテーブルディスプレイやフラワーデザインを広角ズームレンズで絵になるように＆動物や虫に見えるランが集まったオーキッドズー＆個別部門の鉢植えのランはマクロレンズで」
http://4travel.jp/travelogue/11104430

※2007年から2015年までの世界らん展の旅行記は、こちらのIndex旅行記にリンク一覧（随時更新予定）を作成しました。
「博物館・展示会・フェスティバル・テーマパーク紀行（国内）～花の展示会を含む～　目次」
http://4travel.jp/travelogue/10744682

エリア 御茶ノ水・本郷(東京)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

オーキッドゲートを抜けて真っ先に目に入った巨大なディスプレイ

「紅富士」
日本洋蘭農業協同組合（東京都）
ディスプレイ部門オープンクラス優良賞

ランのカラフルな配色にも魅せられて

アングルを変えると違う配色になるのもワクワクする

天井の模様を、紅富士に下りる雷光のように撮りたくて

ランで作る富士のディスプレイは毎年人気！

「Japanese Landmark～霊峰富士～」
日本洋蘭生産協会・東日本支部
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

花を捧げられた富士といった風情で

ランの前人未踏の秘密の森と思いきや

「早春のミルキーウェイ」
かさがわナーセリ
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

地上に降りた星空にたとえたのか

高々と掲げられたランのタワーを見上げて

「蘭が舞う」
蘭友会
ディスプレイ部門愛好家クラス奨励賞

裾が広がったフラメンコのドレスのように

ディスプレイを演出する１つ１つのランに目をやると

このラン、可愛いです！
あとで個別審査部門でも注目しました。

どこを切り取ってもステキなデザインになる

小さな池を囲むように咲き誇るランの桃源郷

「夢物語 Orchid Dream」
全日本蘭協会
ディスプレイ部門オープンクラス優秀賞

さまざまな種族の妖精たちの集会のよう

白くて華やかなカトレアに目が引き寄せられて

怪談話に興じるお嬢さまたち

広いディスプレイなので見るアングルを変えると印象ががらっと変わる

贅沢なランのグラデーション

「空中花園」
国際園芸＆久栄ナーセリー
ディスプレイ部門トロフィー賞

ランの洪水の中、紫のランに目をつける

使われているすべての種類のランを１つ１つ撮りたくなるくらい！

そういうのはあとで個別部門でしっかりと撮ろうと思いましたが、今回は早くも時間切れの予感がしていました。

私の大好きなタイプのパフィオペディラムに注目しながら

とりわけ好みのパフィオペディラムをさらに中心に

遅まきながら、超広角で全体を平均的に撮るばかりではなく、少しめりはりをつけようと思ったわけです。

「オーキッドシャワー Orchid Shower」
須和田農園
ディスプレイ部門トロフィー賞

オンシジュームの金色のシャワーの中に

全体を撮るのが難しかった、ランのバレンタインのディスプレイ

真っ正面から撮ると間延びしてしまうので、苦肉の策。
週末をすぎた平日ということもあり、撮るチャンスがなかったわけではありませんでした。

「オーキッド・バレンタイン」
キヌナーセリー
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

たくさんの女の子の思いがつまっているよう@

どことなく和のムードも感じて

「蘭一途 ～ Orchids with all our heart ～」
向山蘭園
ディスプレイ部門トロフィー賞

恒例の高校生たちの心温まるディスプレイ

「らんの里」
岐阜県立恵那農業高等学校
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

そうはいってもその巨大さと規模には圧倒される

田舎の家の裏手にこんなアート的なコーナーもあり

人里離れたらんの里という風情

古木の中にぎっしりと白いランに現代アート的なものを感じて

こちらも恒例の、花びらに模様を描いたランを駆使したディスプレイ

「inochi」
アートグリーン
ディスプレイ部門トロフィー賞

おしゃれな魔女のお庭というかんじ@

奥のコチョウランを３人の歌手に見立てて

「蘭の饗宴 Orchids Festival」
大場オーキッド＆やまはる園芸
ディスプレイ部門トロフィー賞

楽器のとりあわせで流れる音楽も想像できそう

恒例のリカステづくしのディスプレイも大迫力！

「リカステの森」
日本リカステ協会
ディスプレイ部門愛好家クラス最優秀賞

肉厚な花びらが気品を醸し出すリカステぞろい

超広角ズームレンズで、周辺のリカステがびよーんと伸びて撮れてしまうのは、これはこれで面白いと開き直っています。

強いて言うとこの色合いのリカステが一番好みかも

でも違う色合いの花を見れば、それも気に入ってしまうのです。

天井に向かって高々と

猛獣たちとランのとりあわせのディスプレイ@

※タイトル未確認
オーシーガーデン
ディスプレイ部門トロフィー賞

ランに囲まれて優雅にたたずむ

ガラス越しの小さな滝に向かって

ランの王の座についたゴリラ@

百獣の王ライオンもランに和む！？

ランづくしのオープンテラスのよう

「響」
ナーセリーイデ＆オーキッドバレーミウラ

ティータイムを楽しむマダムたち

ランの響きを感じて

かるたとの取り合わせでとてもめでたい気分になる

「蘭かるた」
松本洋ラン園＆望月蘭園

かるたを囲むランの華やかさ

童話チックな世界

「芽が出た The buds are out」
ホーハン・くろやなぎ
ディスプレイ部門トロフィー賞

新芽のような小さな小さなランがこんなにたくさん！

とても小さくて珍しいランがたくさん使われていたのですが、一つ一つに注目している余裕がなくなってしまったのが残念です。

ケースの中のランが近未来的な雰囲気を醸し出す

「ときめく贈り物」
黒臼洋蘭園
ディスプレイ部門トロフィー賞

ここだけ切り取ると誕生日パーティに寄せられたプレゼントのよう

勢いよく吹き出たシャンパンのラン@

冒険の果てにたどり着いたランの世界

「蘭然世界」
椎名洋らん園
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

ヨコ向きにフレーミングすると、より鬱蒼とした世界に

天井の模様を、ランの彼方に見えた幻の遺跡の蜃気楼に見立てて

深い崖も潜んでいる

コチョウランの華やかさに圧倒されて

崖っぷちの美女@

ぜひ中に入りたくなるランづくしの空間

奥に鏡がしこまれていたので、自分の姿が映らないように撮るのに苦労しました。

「ようこそ Open House」
京葉洋ラン同好会
ディスプレイ部門愛好家クラス優良賞

ランで飾られた外壁のよう

鏡の効果で奥行きも感じられたディスプレイでしたが、そのまま写真を撮ったら、自分だけでなく、たくさんの来場者も写ってしまうので、むずかしかったです。

なるほど花火に見える！

「花火」
東京オーキット・ナーセリー
ディスプレイ部門オープンクラス最優良賞

ポップな感じが楽しい@

こうしてみるとどことなくかしこまっているかも

それぞれが主張しつつも、調和がとれていて

その調和を乱すようにフレーミングしているとも言えるかも！？

カラフルで華やかな蘭の波が押し寄せて

これもフレーミングがむすがしい作品でした。

「蘭海波」
岡山県立興陽高等学校 造園デザイン科
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

あまり人に知られていない景勝の海辺に建つ東屋を連想

全体を見たときの印象を残そうとするから、フレーミングが難しかったのです。

ランの花畑として捉えても魅力的で

孤独な家人を慰めるように咲くオンシジューム

ランをテーマにしたファッションショー

ジャパン・フラワーネットワーク スピリット
ディスプレイ部門トロフィー賞

ランの衣装

日光にこういう奥深い世界があるのかな

「日光・春の息吹」
宇都宮蘭友会
ディスプレイ部門愛好家クラス優良賞

カラフルなランはまさに春の息吹

洞窟の入口をふさぐ勢いでランがたちこめる

セロジネと思われるランを中心に

島より山岳のイメージのランづくし

宣伝をフレームの中に入れないようにするのがぎりっぎりでした。

「夢咲く島（Orchids Island）」
行政院農業委員会社団法人台湾蘭花産銷発展協会
（Taiwan Orchid Growers Association）
ディスプレイ部門オープンクラス優秀賞

コチョウランが大活躍！

レモン色のコチョウランにしびれる@

古木の舟に乗ったランの一団を中心に

花心がピンクにグラデーションした目の覚めるようなコチョウランに惹かれて

ランの鉢の並べ方にも個性とセンスが光る

「微笑む台湾の蘭」
台大蘭園
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

可愛いバイオレットなランたちに目をつけて

緑が多くでどこかシックながら華やかで

「ギャラクシー・オブ・オーキッド」
タイ・ハナジマオーキッド
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

一族を率いるパフィオペディラムの２人

ランたちもプラレールが大好き@

「森の町」
東京原種カトレヤ研究会
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

オンシジュームたちに見守られた町の模型

見事なランの雛壇！

雛壇の全体をどうしても撮っておきたかったので、宣伝をフレームアウトできませんでしたが、あしからず。
これでも、この雛壇部分はディスプレイの一部でした。

「彩まつり・雛まつり」
埼玉県洋蘭生産者協会
ディスプレイ部門オープンクラス奨励賞

娘たちのすこやかな健康を願う母の心の大きさ

これも宣伝をフレームアウトできませんでしたが、あしからず。

こんなところに可愛らしい小さなお雛さまたちもいて

巨大な雛壇の右手の様子

巨大な雛壇の左手の様子

ディスプレイ部門の写真は以上です。
残念ながら見に行き損ねたものもあったと思いますが、気力が尽きてしまったので、いったん休憩所の方に向かいました。
そのあとは、ディスプレイ部門ではざっとしか見ることができなかった個々のランに注目したくなったので、個別審査部門をターゲットに変えました。

「2017年度の世界らん展は大急ぎ（３）日本大賞ほか受賞ラン＆シンデレラレンズで捉えた派手ながら楚々たる美しさも持つ個別審査部門のランたち」へとつづく。

この旅行記へのコメント （2）

• 水仙さん 2017/03/03 21:38:31

  綺麗ですね

  まみさんへ
  
  ものすごく大規模で素晴らしいラン展ですよね。満開でカラフルで、豪華に飾られてお花に酔ってしまいそうです。
  お花をひと花ずつ撮りたいと書かれていましたが同感です。
  
  今年こそは行きたいと思いながら、又スルーしてしまいました。
  もし、出かけていたら何百枚撮ってしまうことかわかりませんね～
  
  写真で楽しませてもらえました。
  ブログを何回も見たいなと思います。
  ありがとうございました。
  水仙より
  
  
  

  まみさん からの返信 2017/03/06 22:55:44

  RE: 綺麗ですね

  水仙さん、こんばんは。コメントありがとうございます。
  
  世界らん展はほんとにすばらしいです。今年で11回目ですが、また来年もぜひ行きたいと思っています。
  あれだけのたくさんの見事に咲きそろったらんが一度に見られる機会なんてめったにないですし、ほんとにすばらしいです。
  １つ１つのランの写真も個別審査部門のランで撮って、その旅行記はいま準備中です。
  もう少しでできるので、よかったらまた見てください。
  それでも撮れたのは、ごくごく一部でした。ほんとに全部撮ってしまいたいくらいでした。
  いやーそうしたら、百枚どころか千枚いくかもしれないですよね。ほんとにきりがないです。
  まあ、きれいと思い、写真に撮りたいと思い、ファインダーで確認して、自分なりに撮れたという満足感の繰り返しもとても楽しかったです。
  水仙さん来年はぜひどうぞ！
  
  > まみさんへ
  >
  > ものすごく大規模で素晴らしいラン展ですよね。満開でカラフルで、豪華に飾られてお花に酔ってしまいそうです。
  > お花をひと花ずつ撮りたいと書かれていましたが同感です。
  >
  > 今年こそは行きたいと思いながら、又スルーしてしまいました。
  > もし、出かけていたら何百枚撮ってしまうことかわかりませんね?
  >
  > 写真で楽しませてもらえました。
  > ブログを何回も見たいなと思います。
  > ありがとうございました。
  > 水仙より
  >
  >
  >