ペリリュー島訪問記

2016/12/11 - 2016/12/16

太平洋戦争の激戦地、ペリリュー島を訪れました。

表紙の写真は、米軍の上陸が始まったオレンジビーチです。

よいガイドさんに恵まれ、感慨深い一日を過ごしました。

エリア パラオ(パラオ)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 船
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝の4時にパラオ国際空港に到着しました。

空港にはタクシーがないとのウワサも聞いていたので、送迎をお願いしました。

私の他には、パラオは10回以上来ているという女性ダイバーのお二人が乗車。

これが今回2日間お世話になるRose Garden Resortの受付。

この日の宿泊を頼んでおけばすぐに部屋で眠れたのですが、そこまで思いつかず。

チェックインは12時ですが「左の木の椅子で待つ」と言ったら、受付の彼が「ホテルの車で寝ていいよ」と言ってくれました。

受付の前の駐車場の、後ろの窓がビニール張りのこの車です。

おかげで朝まで柔らかいシートで眠れました。

今日は朝から、「ペリリュー島一日ツアー」に参加します。

荷物はホテルに預け、8時半にピックアップの車に乗車。

「朝ご飯、食べ損なっちゃった」と言ったら、ＧＳのコンビニに寄ってくれました。

ツナサンドとポッカコーヒーで朝食。

こちらでは、こういうのも「Bento」と言うらしいですね。

ツアーは、パラオ・ロイヤル・リゾート前の桟橋から出発です。

一番前が、本日のツアーのガイドさん。

参加人数は、私を含めて8名です。

こちらは唯一ボストンからご参加のアメリカ人の方。

サンフランシスコ→ホノルル→ポナペ経由でパラオにみえ、東京経由で帰られるそうです。

パラオの美しい海と島々の間を、高速で駆け抜けるのは爽快です。

そのスピードは、写真ではうまく表現できないのですが、

後ろをご覧いただけば、おわかりいただけますでしょうか？

ペリリュー島はパラオの中心部のコロールから40km南にあり、船で1時間です。

「永遠の０」のワンシーンを思い出します。

ペリリュー島北部の船着き場に着きました。

ここからは小型バスで回ります。

船着き場の傍にあった日本から寄付された救急車。

日本軍が作った橋。

アメリカ軍に破壊されました。

日本軍がたてこもった「千人洞窟」

ガイドさんは元自衛官で、武器や戦術、ペリリューの歴史にメチャ詳しい方でした。

洞窟内の構造の説明。

ビール瓶は飲料水の確保だけでなく、火炎瓶にも使用されたそうです。

すずりが残っていました。

出口が一部黒変しているのは、火炎放射器で焦げた跡。

射程距離100mあったそうです。

銃口のある日本軍のトーチカ。

小学校は今も使われています。

「愛国行進曲」を歌えるお年寄りも数多いそうです。

　　見よ東海の空あけて 旭日高く輝けば
　　天地の正気溌剌と 希望は躍る大八洲
　　おお晴朗の朝雲に 聳ゆる富士の姿こそ
　　金甌（きんおう）無欠　揺るぎなき
　　わが日本の誇りなれ

スクールバス。

日本人の慰霊碑「みたま」に、皆さんでお線香をあげました。

日本軍司令官。

ガイドさんから、この石碑の建立に尽力されたある兵士の壮絶なお話をうかがいました。

ペリリュー島の南のアンガウル島で戦われた、渋谷の大盛堂をつくった船坂　弘氏です。

中学、高校とお世話になった大盛堂に、こんなお話があるとは知りませんでした。

今は博物館として使われている旧日本軍施設。

右の大きな穴は、米軍の艦砲射撃の跡です。

日米両軍の戦争遺物が展示されています。

これがペリリュー島に日本軍が建設した、当時東洋一といわれた滑走路。

どんな風向きでも出撃できるよう、十文字に作られていました。

米軍が真っ先に目標とした場所です。

武運長久を祈る。

日本軍司令部跡。

内部は大変頑丈な鉄筋コンクリート造りです。

天井にあいた爆撃の跡。

壁に残る多数の銃痕。

お風呂の跡。

占領された滑走路の奪還に来た日本軍戦車も、砲撃されてしまいます。

滑走路近くのこの場所で、破壊されてしまったのかもしれません。

これがその滑走路。

その一部に整地されたところがあります。

天皇陛下が到着されたヘリポートです。

米軍の慰霊碑。

植え込みがUSAの形になっています。

陛下はSの字のところで献花されたそうです。

そして陛下は右の方へ進まれ、

オレンジビーチの前で拝礼されたそうです。

これがオレンジビーチ。

1944年9月15日、米軍の上陸作戦がここから始まりました。

日本軍の壮絶な砲撃を受け、多くの兵士が命を落とした激戦地です。

当時は米軍の船で、真っ黒だったそうです。

穏やかな遠浅の海岸です。

ジャングルの中に眠るゼロ戦。

「ゼロ」は敵国語で、ご存知の通り「零式艦上戦闘機」と呼ばれました。

「零」は皇紀2600年の完成を示すそうです。

操縦席の内部。

パラオの伝統的な集会場の「Bai」を模した休憩場で昼食。

再び、島を巡ります。

Japanese War Memorial。

昨年4月、天皇陛下が慰霊に訪れられた場所です。

皆さんで慰霊をしました。

このモニュメントは、お釈迦さまの目を表しています。

下のモクモクしたものは「雲」、そして日本の方角を示す方位です。

どちらも真北を向いています。

さきの大戦において
西太平洋の諸島及び海域で
戦没した人々をしのび
平和への思いをこめて
この碑を建立する

そして陛下はこの角のところにお立ちになられ、遠くに見えるアンガウル島にも一礼されたそうです。

米軍の水陸両用上陸車。

二台あり、右のものは大砲を備えています。

大きいです。

日本軍がこもった中央高地に備え付けられた大砲。

ペリリュー神社は、戦後作られたもの。

米軍第一海兵隊の石碑。

日本軍終焉の地。

ここでもお線香を供えました。

階段を100段上って行くと、島全体が見渡せるブラディノーズリッジの展望台です。

360度の展望。

今は静かな美しい島です。

この旅行記へのコメント （3）

• ゆみれさん 2016/12/18 13:35:51

  ありがとうございました

  お正月にパラオへ行くのですが無理みたいですね

• ゆみれさん 2016/12/18 10:15:26

  質問

  すみません。旅行に行かれた時のｼﾞｪﾘｰフィッシュﾚｲｸの状況はどうでしたか？

  falcon38さん からの返信 2016/12/18 11:20:37

  RE: 質問

  > すみません。旅行に行かれた時のｼﾞｪﾘｰフィッシュﾚｲｸの状況はどうでしたか？
  
  ゆみれさん、こんにちは。
  
  ジェリーフィッシュレイクのクラゲは、エル・ニーニョのため（？）と伺いましたが激減したため、現在はツアーが行われていないと教えてもらいました。
  
  上空からも見せてもらいましたが、誰一人いませんでした。
  しかし、クラゲの幼生を育てて回復を目指しているそうです。
  
  私もちょっと期待していたのですが、今回はダメでした。