初めての海外クルーズ！コスタデリチョーザで行くアドリア海・エーゲ海の旅【クルーズ1日目～ヴェネツィア出航～】

2016/07/02 - 2016/07/11

2度目のヨーロッパ旅行は、憧れの地中海！
いつか行ってみたいと思っていた、ヴェネツィア・サントリーニ島・ドゥブロヴニクをいっぺんに回ってしまおうと思い、見つけたのが、アドリア海沿岸の町とエーゲ海の島々を巡る、イタリアのクルーズ船「コスタ・デリチョーザ」でした！
高そうだと思っていた海外クルーズでしたが、アメリカの旅行会社Croise.comで申し込みをしたら日本で申し込むより30%近く安く行くことができました。本文中でもクルーズの予約や準備などについても触れていきたいと思います。

日本ではまだあまり一般的ではない海外クルーズですが、そんなの夢のまた夢…と思っている人にもこれを読んで「これなら行ってみてもいいかな」と思ってもらえたら幸いです。

初日は飛行機を乗り継いでイタリアは水の都ヴェネツィアに到着。世界有数の観光都市をぶらり歩いて、いざ乗船です！

クルーズ2日目→http://4travel.jp/travelogue/11154588
クルーズ3日目→http://4travel.jp/travelogue/11155026
クルーズ4日目→http://4travel.jp/travelogue/11155505
クルーズ5日目→http://4travel.jp/travelogue/11155679
クルーズ6,7日目→http://4travel.jp/travelogue/11155933
クルーズ8日目→http://4travel.jp/travelogue/11156668

かかった費用（主なもの/1人当たり）
航空券(ターキッシュエアライン 関空～イスタンブール～ヴェネツィア)：\91,110
クルーズ代金（コスタデリチョーザ7/3発 ミニスイート）：\188,423
モバイルwi-fiルーターレンタル代（Global wi-fi 10日間):\9,200
海外旅行保険（三井住友海上保険）:\2,870
寄港地オプショナルツアー代：約\12,000
その他船外食事代・お土産代・船内アルコール代など

エリア ベネチア(イタリア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 高速・路線バス 船 徒歩
• 航空会社: ターキッシュ エアラインズ

名古屋から新幹線と特急を乗り継いで関西国際空港へ。
2016年夏現在、日本からヴェネツィアへの直行便は無いので、今回は関空からイスタンブール乗り継ぎでヴェネツィア・マルコポーロ空港に向かいます。

航空会社はターキッシュエアラインを利用。7月2日の夜に出発して、乗り継ぎ地のイスタンブールまでのフライトは13時間と、ヨーロッパ方面にしては結構長めでした。

24時間体制のイスタンブール・アタテュルク空港はショッピングセンターのようで、多くの人で賑わっています。ちょうどこの日の5日前に同空港で自爆テロが発生しており、一時は旅行を取りやめようかとも考えたのですが、結局決行することにしました。
かなり不安な気持ちでしたが、自分が通った場所はテロの痕跡はみられず、平常通りの様子でした。

2時間半ほどでマルコポーロ空港に到着。ここからヴェネツィアの入口、ローマ広場まで8ユーロを払ってバスで約20分です。街中は自動車は走れないので、ここから徒歩か水上タクシーなどで散策することになります。
意外と知られていなかったりするのですが、ヴェネツィアはいくつかの「島」で、本土の空港からは長い橋を渡って入ります。

ローマ広場 広場・公園

ローマ広場の前の橋を渡ると運河が！
テンションが上がってきました！

空港から島まではバスの他に街の中心まで行く水上バスもあります。
ただ、重い荷物を持ってヴェネツィアの狭い路地を歩くのは大変なので、本島のホテルに直行する人以外はバスで行って、バス停近くで荷物を預けたほうが良いかもしれません。

時刻は午前10時。午後の乗船まで観光するため、ローマ広場から橋を渡ってすぐのサンタルチア駅でスーツケースを預かってもらうことに。
ヴェネツィア本島唯一の長距離鉄道の駅で、イタリア各地に向かう列車が発着しています。

サンタ ルチア駅 駅

手荷物預かり所を探してホームを歩いていると、自分たちが参加するコスタクルーズのロゴを発見。聞いてみると大きな荷物を１つ7ユーロで預かって、そのまま船の客室まで運んでくれるということで、まさに渡りに船！
コスタのサイトで乗船券と一緒に印刷しておいた手荷物のタグを巻いて、重たい荷物は全て預けてきました。

荷物も軽くなったところで、ヴェネツィア市街へ！
大運河ではさっそくゴンドラを発見。

路地に入っていくと、まさに網目のように細い運河が張り巡らされています。

道が一直線でないうえ、同じような橋と運河がそこかしこにあるので、非常に簡単に迷うことができます。
GoogleマップのGPSがあって本当に良かった。

緑の少ないヴェネツィア市街で、大きな木はなかなか珍しいです。

ゴンドラで観光する人たち。かつては市民の足だったゴンドラも、今は観光客向けになっています。
このために『ARIA』のアニメをしっかり見込んでモチベーションを高めておきました！

大運河沿いには歴史的な建造物が並んでいます。
大運河沿いを歩ける道は少なく、ここも運河の前で行き止まりになっていました。
この後も、何度も行き止まりの道を行ったり来たりすることになります…。

グランドキャナル大運河 滝・河川・湖

ヴェネツィアを模した今は無き「名古屋港イタリア村」に行ったことがあります。
手軽に雰囲気を味わえて楽しかったですが、汚れた壁や剥げたレンガの質感や人々の生活感は本物でないと味わえないですね。

街のいたるところに小さな広場のようなものがあります。

ちょっと写真を加工。
こんな絵画のような場所に自分が居るというのがなんともミスマッチでおかしな気分です。

天気予報では雨でしたが、どうやらはずれのようです。

色とりどりフルーツ。
近くには魚市場もありましたが、自分が行った時間にはもう店じまいでした。

せっかく来たならゴンドラに乗ってみたい…けれどもお値段は数十ユーロと、さすがにお高めでためらってしまいます。

階段を登って降りて渡る大運河のリアルト橋。
ヴェネツィアで最も有名な橋で、橋の上には両側にお店が並んでいます。
通常は橋の上から運河を眺める事が出来るのですが、現在改修工事中。

リアルト橋 建造物

外側から見たリアルト橋。外側は半分以上が橋の“絵”で覆われています。

リアルト橋 建造物

大運河が見えるオープンテラスのレストランで昼食です。
ヴェネツィアは海産物が豊富ということなので、イカスミスパゲティを注文しました。
一級観光地の一等地なのでお値段は高めですが、味はとても良いです。

こういった銅像もちらほら見かけるのですが、誰なのかはまったくわかりません。

ARIAのウンディーネとイメージとは裏腹に、陽気なおっちゃんがグイグイと漕いでいます。

自動車も自転車も通行禁止のヴェネツィアはいわば町全体が歩行者天国！
島はさほど広くないので、メジャーなスポットだけなら1日かけてゆっくり歩いて回るのがいいかも。

アカデミア橋から眺める大運河！

アカデミア橋 建造物

ここに来るまでのしばらくの間は、ここからの景色をデスクトップの壁紙にしていました。
正にその場所に今いる！ということに感激です。

アカデミア橋 建造物

観光客の足である乗合水上バス「ヴァポレット」が行き交います。
橋の周辺ではあちこちでインド系やアフリカ系の人が自撮り棒を売っていました。

アカデミア橋 建造物

このあたりで、クルーズの申し込みの過程についても少し紹介したいと思います。
クルーズで地中海を回ろうと思い立った時、最初に見たのは日本の某大手旅行会社系列の、グルーズを専門に取り扱うサイトで、取り扱うコースが多く、どんな船やルートがあるのかを知るのに役立ちました。どうしても外せないスポット(ヴェネツィア,サントリーニ島,ドゥブロヴニク)全てに寄港し、自分のスケジュールに合うものを探した結果、イタリアのクルーズ会社「コスタ」の、コスタ・デリチョーザに決めました。

しかし地中海は夏がベストシーズンということで値段は高く、特に夏休みの8月もなると一番安い、海の見えない内側の部屋でも20万近くで、それを見たときは諦めかけていました。
その旅行会社ではクルーズのみ、クルーズ＋航空券、クルーズ＋航空券＋日本人ガイドの3種類があったのですが、自分は自由なプランニングを好むのでガイドはなくてもいいかなと思い、航空券も中部発着のものはない上、ヴェネツィア到着日に1泊することになっていたので、旅行日程が延びてしまうため、航空券は別で自分で手配することにしました。

思い立ったのが出発の4週間ほど前だったので、早期予約の割引が受けられるかわからず、申し込もうかまよっていたところ、偶然あるサイトで海外の旅行会社のページで申し込むと安いという記事を目にし、アメリカの旅行会社Cruise.comで見てみると、同じクルーズの同じクラスの部屋が、大幅に安い価格で売られているのを見つけたのです。

あまりの安さに本当に大丈夫なのか疑いましたが、家族と相談して、結果的に7月初旬という良い時期に、中の上クラスの部屋を30％近い、一人当たり18万円で取ることができました。
初めてのクルーズを海外の旅行代理店で申し込むと言うのはハードルが高そうに見えましたが、海外サイトで列車や観光地の予約を取ったことはあったので、そこまで難しく感じることはありませんでしたし、アメリカのサイトだからといってアメリカ人しか申し込めないと言うわけでもなく、無事に申し込みを完了できました。

初めての海外…となると少し大変かもしれませんが、多少英語が読めて、英語のサイトで航空券や宿を取ったりしたことがある人ならば問題ないと思います。
クルーズは食事や船内のショーなどのアトラクションもすべて込みで、追加のサービスは必要に応じて船内で申し込む事ができました。

値段が安かったのは、クルーズ会社が国ごとに提示する価格が異なるらしく、クルーズがあまり一般的でなく集客が見込まれにくい日本向けには高く設定されているそうです。
船内でもできますが、自分は事前にコスタのホームページから寄港地でのオプショナルツアー（ショア・エクスカ―ジョン）をいくつか申し込んでおきました。

あとは飛行機に乗るときと同じようなもので、申し込みが確定するとコスタのマイページから旅程表・乗船券・手荷物のタグがプリントアウトできるようになり、これを持って行って乗船すればあとはそのまま連れて行ってもらうだけです。
寝ている間に移動でき、重い荷物を持って街を歩かずに済むクルーズはとてもゆったりしていて楽々でした。

ここからもう少し先に進むと、ヴェネツィアで最も有名なスポット、サンマルコ広場なのですが、クルーズ乗船までの時間が厳しくなってきたので今日はここで切り上げ、最終日にもう一度訪れることにします。

少し歩き疲れたのでサンマルコ広場近くからヴァポレット(水上バス)で、本島西端のフェリー乗り場に行きます。
水上から眺める大運河もまた素晴らしい！

サンマルコ運河 滝・河川・湖

旅程表には乗船場所が詳しく書かれていなかったので不安でしたが、行ってみると大きな船がドーンと構えているので場所はすぐわかり、乗り場周辺は同じクルーズの客や、乗り場を示す看板も出ているので迷うことはありませんでした。
写真はコスタのライバル、MSCの客船。

そして見えてきました、コスタ・デリチョーザ！
黄色の煙突が特徴的で全長約300メートル。自分が今まで乗った船では最も大きいものでした。

8日間お世話になります！
乗船ターミナルの建物でチェックインと荷物検査を済ませ、いざ乗船！

乗船時に一人ずつ写真を撮られ、このカードに記録されます。
この「コスタカード」はクルーズで一番大事なもので、船内の機械で手持ちのクレジットカードをこれに登録し、船内の支払いはすべてこれで行い、さらに部屋の鍵にもなり、また乗下船の際にも提示が必要なので、なくすと一大事です。
逆に言えば、船内ではこれ1枚ですべて事足ります。

そしてこれまたクルーズに欠かせないのが船内新聞です。
新聞ですが届くのは前日の夜で、その日の寄港地の情報、船内アクティビティの情報などが書かれています。
最初に部屋に届いていたのは英語版だったので、2階のフロントデスクに頼んで翌日からは日本語版を届けてもらいました。

今回泊まった４階の「ミニスイートルーム」。ダブルベッドとソファベッドがあり、シャワー・トイレ付きの部屋で、窓の外には椅子が置かれたデッキがあります。
船内エレベーターで４階をいつも押していたので、イタリア語で4は「クアトロ」というのを覚えてしまいました。

ウェルカムドリンクのスパークリングワインとフルーツ。
もう、たまらないくらい最高です！

出航前に、外国航路の船に義務付けられた避難訓練があると言う放送が入ります。
放送はイタリア語、英語、スペイン語、ドイツ語、（あとフランス語もあったかな）で、日本語は無いのですが、日本語の船内新聞を読んで救命胴衣を着けます。

救命胴衣を着た人が避難場所に集まっています。頭上にあるのが救命ボート。
集まっている人を見るとほとんどが欧米人で、日本人はもとより中国人や他のアジア人の乗客はかなり少ないようでした。

17時過ぎにヴェネツィアを出航、11階のデッキから街を眺めます。

あれがサンマルコ広場！帰港の日には必ず行くぞ！

サン マルコ広場 広場・公園

正直、半日では全く満足いくまでヴェネツィアを堪能することはできませんでした。
みなさんも少なくとも丸1日費やして歩くことをおすすめします！

夕食前に、船内900人のスタッフのうち唯一の日本人船員の女性から、日本語での案内がありました。同じ説明を聞きに来ていた日本人は自分たちを含めてたった3組でした。
一人でも日本人がいると言うのは安心ですし、この方には航海中いろいろと質問をさせてもらい、とてもお世話になりました。

ヴェネツィアの端の方に至ると、緑が多くなってきます。

食事は二部制になっていて、自分たちは前半19:00から。席は固定で、同じテーブルのオーストラリア人女性やアメリカ人カップルとはこの日以降も夕食を食べながら何度か話をしました。
デリチョーザはイタリア語で、英語のdeliciousの意味というだけあって、ディナーのイタリア料理はとてもおいしい！
初日は料理の写真は撮っていなかったので、料理の写真は後日のページをご覧ください。

こうしてクルーズ1日目が終了し、船はアドリア海を南下して最初の寄港地、イタリア南部のバーリへと向かいます！

この旅行記へのコメント （4）

• あやかさん 2017/08/19 23:05:57

  ご回答ありがとうございました。

  丁寧なご回答ありがとうございました。
  
  その他の観光地の旅行記も拝見しました。写真がたくさんで、早く旅行に行きたくなりました！

• あやかさん 2017/08/03 17:55:47

  質問です

  こんいちは。来月コスタデリチョーザで、同じクルーズをする予定のあやかと申します。
  
  質問ですが、コスタデリチョーザが出港する港は、ローマ広場西のフェリーターミナルでしょうか？ホームページを見ても記載がなく、web ticket　がまだダウンロードできないため、どこにホテルをとればいいのか迷っています。
  
  写真いっぱいで素敵な旅行記ですね。お返事お待ちしております。

  特急サンライズさん からの返信 2017/08/05 01:21:21

  RE: 質問です

  ご訪問ありがとうございます。
  
  はい、コスタデリチョーザの出航する港はローマ広場西のフェリーターミナルでした。
  ターミナルへは水上バスのヴァポレットと、短い区間の列車（ピープル・ムーバー）がありますが、どちらを選んでもフェリーに乗船する人の流れがすぐわかるので、迷うことはないかと思います。
  ただ、MSCなど他の大型客船も発着しているのでそこだけ間違えないようにご注意ください。
  （コスタのロゴマークのついた看板がターミナル周辺にいくつも置かれているのでそれを参考に。）
  
  素敵な旅になることを祈っております！
  
  

• オスカーさん 2017/01/21 11:43:54

  初めまして。

  特急サンライズさん、初めまして。
  
  オスカーと申します。
  ４トラベルのトップページに旅行記が紹介されており、お邪魔させていただきました。
  
  プランニング、行動力が素晴らしいですね。
  写真も綺麗で見ていてとてもワクワクします。
  
  西洋史が好きなので、ギリシャはいつか訪れたい場所なのです。
  環境問題の影響を受けそうなヴェネチアやアドリア海の名所ドブロヴニクも行きたいと思ってるなか、
  これらの街を一気に訪れるクルーズがあるなんて驚きました。
  
  今後の旅の参考にさせていただきますね！