2016/01/09 - 2016/01/10
92位(同エリア871件中)
ショコラさん
今回の旅で泊まったお宿は、湯河原の《おやど瑞月》さん。
以前、このお宿を予約したことがあったのですが、直前になって夫が風邪でダウンし、キャンセルする羽目に。キャンセルの電話をしたとき、こちらがご迷惑をかけたにもかかわらず、お宿の方(たぶんご主人)が温かい対応をしてくださり、心にしみました。それで、いつかまたかならず計画しようと思っていました。
けれど、このお宿は客室数が少ないこともあって(全5室)、とくに週末の予約を取るのが難しく、なかなか実現しませんでした。去年の2月も試みましたが、すでに満室で叶わず。
そして今回、ようやくタイミングが合って、宿泊することができたのでした。
★《おやど瑞月》
http://www.zuigetsu.com/
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
不動滝からお宿まで車で5分弱で着きました。
お宿は湯河原の高台にあり、眺めがよさそうです。
チェックインは午後3時からで、まだ15分ほどあります。
で、ちょっと写真を撮って時間待ち。
写真はお宿のエントランス。しっとり落ち着いた純和風の門構え。湯河原温泉 おやど瑞月 宿・ホテル
-
駐車場は坂を少し下ったところにあります。
お宿のサイトに大通りからお宿までは上り坂が続くと書かれていたので、雪が降ったらたいへんだと思っていましたが、この日は真冬だというのに春のような陽気だったので、心配無用でした。
あとでうかがった話では、このあたりは温泉の地熱で、冬でも道路が凍結するようなことはめったにないそうです。
門から中をのぞくと、敷石に打ち水がしてありました。迎えられているという感じがしていいですね。
まだチェックインの時間になっていませんが、恐る恐る玄関を開けると―― -
お宿の女将さんがすぐに出て来られて、笑顔で出迎えてくださいました。
早く到着したことをおわびすると、「いえいえ、どうぞ、どうぞ」と、すぐにチェックインさせてくださいました。
ラウンジで手続きをすませたあと、女将さんの案内でお部屋へ(ラウンジの写真は撮りそこないました…)。
館内のあちこちに、このように生花が活けられています。すべて女将さんがなさっているようです。 -
客室の5室は、1室が特別室で、あとの4室は標準客室(間取りは同じ)となっています。お部屋にお風呂は付いていません。
1階に2室、2階に3室あり、エレベーターはありません。
今回、標準客室で予約して、お部屋の階はとくに希望していませんでしたが、2階のお部屋にアサインされていました。
写真は階段を上がった2階の踊り場。 -
案内されたのは、2階の《つばき》のお部屋(和室10畳+広縁3畳)。
標準的な和室ですが、すっきりとした設えで落ち着けそう。広さもふたりなら十分です。
お部屋はすでに暖房が入っていて暖かくしてありました。加湿器があるのもうれしい。 -
広縁には大きな窓があり、とても明るいです。
隅々までとてもきれいにお掃除されています。
浴衣とバスタオル、浴用タオルは、1枚ずつの用意でしたが、お願いすれば追加していただけます。あとから追加をお願いしようと思ったのだけど、面倒くさくなって頼まずじまいでした。やっぱり2枚ずつあるほうがうれしいな。 -
床の間には存在感のある生け花が。
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お部屋に、ここまで本格的に生けられたお花があるなんて素敵。
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広縁の窓から湯河原方面が見渡せます。いい眺め〜。
窓には梅形の衝突防止のシールが。細やかな配慮がうかがえます。
窓がピカピカなので、うっかりすると、たしかにガラスがないように見えちゃいます。
1階のお部屋は大浴場に近いので便利ですが、眺め重視なら2階のお部屋がおすすめです(リクエストできるのかどうかはわからないけれど)。 -
女将さんがお茶とお菓子を用意してくださいました。
お菓子は湯河原の老舗「菓匠十五夜」のかるかん饅頭。湯河原名産の大和芋が使われているらしい。しっとりやさしい味わいのお饅頭。
広縁の椅子に座って、景色を眺めながらほっとひと息。 -
お部屋の洗面所。ここにもお花が。
アメニティはお部屋のクローゼットに用意されていました。 -
トイレ。ここにもお花が飾ってあります。
こういうところに飾ってあるお花も一輪挿しじゃなく、小さなアレンジメントのレベル。お宿のこだわりが感じられます。
お掃除が行き届いていて、本当に気持ちいい。 -
ひと息ついたので、温泉へ。
大浴場にタオルの用意はないので、お部屋から持参します。手ぶらで行けるとうれしいんだけどな。
写真は大浴場へ続く1階の廊下。 -
廊下の片側にある小庭。
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小庭のつくばい。注がれているのは温泉。
毎朝、このつくばいで朝食用の温泉卵が作られているそうです。 -
大浴場の脱衣室。男湯と女湯の入れ替えはありません。
館内用の各自のスリッパが大浴場で入れ替わらないよう、客室ごとに色のちがう大きなクリップ(お部屋名も記載されています)がアメニティと一緒に用意されていました。これをスリッパに留めておくというわけです。これはいいアイディア。
一番乗りかなと思いましたが、おひとり先客がいらっしゃいました。 -
こちらは石造りの内湯(女湯)。※写真は翌日の朝に撮ったもの。
湯船はそれほど大きくはありませんが、全5室なので十分な広さです。この日は満室でしたが、滞在中、ほかのゲストとはひとりか、ふたり一緒になっただけでした。
温泉は源泉かけ流しです。
泉質は塩化物・硫酸塩泉で、源泉の温度は85度。
タンクに入れて冷ましてから湯船に張り、適温になるようにお湯かきをしているそうです。
やわらかくしっとりとした、とても肌触りのいいお湯です。少し熱めだったので、42〜43度くらいかな。
毎朝10時にはお湯を全部抜いてお掃除してから、その日のゲストのためにまたお湯を入れるのだそう。清潔な湯船で新鮮な温泉が存分に楽しめる、贅沢なお風呂。
備えられている桶と椅子は木製です(わたしにとって、これはけっこう大事で、プラスチック製だとがっかしてしまう)。 -
こちらが露天風呂♪ ※写真は翌日の朝に撮ったもの。
この露天風呂が、本当に気持ちよかった〜〜!
そんなに大きくはないけれど、解放感があって、眺めがよくて、お湯が気持ちよくて、湯温が39〜40度くらいで、いつまでも入っていられる感じでした。
おひとり入っている方がいらっしゃったのですが、「気持ちよすぎて出たくないですね」と意見が一致(笑) ふたりでおしゃべりしながら20分くら入っていたかも。でも、まったく湯あたりはしませんでした。
ちなみに、露天風呂で一緒になったこの方は、このお宿に泊まるのは3回目だそうですが、リピーターの多いここでは3回は少ないほうらしい。 -
長湯しすぎて、お部屋にもどってすぐに夕食の時間になりました。
夕食はお部屋食です。
写真はお品書き。
〈福寿草〉とタイトルがついています。 -
クチコミでお料理の評判がよかったので、期待感高まります。
-
このとき夫は体調が今イチだったので、禁酒してキャロットジュース、わたしはみかんジュースにしました。
どちらも果肉たっぷりのおいしいジュース。 -
☆先付
みづき豆腐(お宿のスペシャリテの胡麻豆腐)
この胡麻豆腐には、北海道から取り寄せた特殊なじゃがいもの澱粉を加えているそうです。もっちりとして滑らかな舌触り。おいしい♪ -
☆春菜
・珍味烏賊の塩辛(お宿のスペシャリテ)
・海老の雲丹焼
・子持ち昆布土佐びたし
・柚子柿
・松笠 銀杏 百合根
・福寿ふきのとう
・梅花芋
彩り美しい山の幸と海の幸。
烏賊の塩辛はちょっと苦手なのですが、これは生臭みもなくおいしく食べられました。あとで知りましたが、この塩辛は3か月手間暇かけて作られているそうです。 -
☆御椀
わかめの真薯(お品書きの字が達筆すぎでよく読めず)、筍、大浦牛蒡、うぐいす豆、人参、柚子
-
☆御造(5種盛)
鮪(中トロ?)、平目、烏賊、雲丹、甘海老
鮮度のいいお刺身で美味。 -
☆凌ぎ
湯葉雑炊
まろやかな湯葉とやさしい味のお出汁です。 -
☆焼肴
・おしつけ味噌漬
・有馬こんにゃく
・菊花蕪酢漬
お魚はなんだったかな? 聞きそびれてしまった。
こんにゃくはしっかり歯ごたえのある、上品なお味。
[追記]
このお魚、「おしつけ」という魚だったことがわかりました。おしつけは地方名で、正式名はアブラボウズというそう。味噌を「押し付け」て焼いてあるのかと思った(^^;) -
☆温もの
海老芋饅頭、菜の花、長人参、銀杏
これ、おいしかったな〜♪
ねっとりとした食感と、とろみのある餡が絶妙で、とっても味わい深いお饅頭でした。 -
☆中皿
・とりつくね煮、水菜、野菜いろいろ山椒味噌
この前のお料理までは素材を生かしたやさしい味付けでしたが、このつくねはしっかりとした濃いめの味付けて、インパクトがありました。お料理のメリハリがあっていいな。 -
☆酢のもの
こはだ、くらげ、蟹、キュウリ、かげん酢
しっかりしたお料理のあと、酢のもので口の中がさっぱり。 -
☆味噌椀
海老のお味噌汁
いい出汁が出ています。 -
☆お食事
ふっくらつやつやのごはん。 -
いろいろな種類のお漬物
-
ふりかけのわかめも添えられていました。
-
☆デザート
いちごと果物のゼリー寄せ
ゼリーの中は栗だったような気がするけど、自信なし。
黒糖のシロップがよく合っていました。
丁寧に作られたお料理の数々、そして美しい盛り付けと器。
目と舌で楽しませてもらいました。
おいしかったな〜。ごちそうさまでした! -
夕食のあと、女将さんと女性スタッフのおふたりでお布団を敷いてくださいました。
布団カバーが素敵。 -
カバー類は上質なもので、新品のようにピンと張っていて、肌触りがいいです。
掛布団はふかふかで、敷布団は厚みがあり、ほどよい硬さ。
そしてこの枕、中身のちがう枕が2つ折りにつながっていて、重ねても使えるし、どちらか一方でも使えるというすぐれもの。一方だけ使うときは、使わないほうは敷布団の外に出せばOK。重ねて使う場合もずれないし、これはすごいアイディア。
人によって枕の好みがあるので、こういう枕は調整ができていいな。 -
寝る前にもう一度、お風呂に入りに行きました。
誰もいなくて、貸切でした。 -
見上げると、空にたくさんの星が。
この夜、体はぽかぽかと温まり、気持ちのいいお布団でぐっすり眠れました。 -
朝です。
窓の外を見ると、ちょうど朝日が昇ってこようとしているところでした。 -
露天風呂から朝日が見られると女将さんから聞いていたので、急いでお風呂へ向かいました。
-
みなさん考えることは同じなようで、露天風呂にはわたしのほかにふたりの方がいらっしゃいました。
※この写真は朝食後にお風呂に入ったときに撮ったもの。
露天風呂につかっていると、真正面に朝日が昇ってきました。 -
露天風呂から見る日の出は感動的で、ずっとずっと朝日を見ていました。
ほかの方がいらっしゃって、写真が撮れなかったのが残念。
このお宿の露天風呂、最高です。 -
気持ちのいい朝風呂のあとは、楽しみにしていた朝食です。
朝食は朝日がさんさんと差し込むダイニングルームでいただきます。 -
品数豊富なおいしそうな朝食♪
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あのつくばいで作られた温泉卵。
卵もお出汁もおいしい♪ -
どれから食べようか迷うな〜。
-
鯵の干物
おいしく焼けた、身の分厚い鯵。 -
お宿のスペシャリテの揚げもち。
揚げたてで熱々。
外側はカリッ、中はもっちり。揚げ出汁豆腐のお餅バージョンという感じです。
とってもおいしい〜!
この揚げ餅はゲストに人気のお料理らしく、前の日にお風呂で一緒になったリピーターの方も「朝食の揚げ餅が楽しみ」とおっしゃっていましたが、納得! -
なんのお味噌汁だったかな? わたしにはちょっと薄味でした。
-
カスピ海ヨーグルト
ブルーベリーソースで絵が描かれています。 -
食後のコーヒーは、ダイニングルームでもお部屋でもOKとのことで、わたしたちはダイニングでいただきました。
朝日に包まれながら、至福の一杯。
朝食もおいしかったなぁ。 -
チェックアウトが11時でまだじゅうぶん時間があるので、最後にもう一度露天風呂へ。結局、滞在中、4回入りました。
湯河原は箱根並みに料金の高いお宿が多いなかで、ここのお宿は週末でも2万円台前半(税サ込)の料金設定で良心的でした。
標準客室はシンプルな設えですが、きれいで静かでしたし、お料理と温泉のクオリティーは高く、コストパフォーマンスがとてもよかったです。女将さんをはじめ、スタッフのみなさんも親切で、居心地も◎。連日満室なのもうなずけます。
お料理と温泉を楽しみに、季節を変えてまた泊まりに行きたいな。
「《熱海・湯河原》のんびり湯ったり冬の旅(3)」につづく。。。
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この旅行記へのコメント (5)
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- たらよろさん 2016/04/03 16:35:30
- お値打ち〜〜♪
- こんにちは、ショコラ様
はじめまして♪
先日は勝手にフォローさせていただき、ありがとうございます。
今後ともよろしくお願い致します。
今回のお宿の、おやど瑞月、
人気なのは、女将さんと大将のお人柄もあるんでしょうね〜
お花が大好きな女将さんのようで、本当に生花が少しあるだけでも心和むのに、
ここまで本格的な生け花や、
お手洗いにもそこそこのアレンジメント☆彡
これは、かなり嬉しいです♪
それでいて、お料理も抜群に綺麗だし、
そのうえ、お値段がべらぼうにお高く無い。
このお値段だったら、納得してお泊まりできるわ〜〜
いやぁ=素敵なお宿。
なかなか熱海方面に行く機会が無いんだけれど、でも泊まりに行きたいわ〜
熱海や伊豆は素敵なお宿が多いから、競争も激しいんだろうなぁ。。。
切磋琢磨して良いお宿が残っていくんでしょうね。
たらよろ
- ショコラさん からの返信 2016/04/04 18:50:05
- RE: お値打ち〜〜♪
- たらよろさん、こんにちは。
旅行記へのコメント、ありがとうございます!
フォローまでしてくださって光栄です。旅行記のアップは超のろのろなんですが、今後ともよろしくお願いします。
おやど瑞月に共感してくださってうれしいな。ほんと、ここ、お値打ちです! お値段が高くて素敵な宿はたくさんあるでしょうけれど、週末2万円台前半でこの満足感を味わえるお宿はそんなに多くない気がします。お風呂で一緒になった方は、人に教えたらますます予約が取りにくくなるからと、周りの人に内緒にしているとのことでした(笑)
たろたろさんの旅行記のほうにも近々お邪魔させてもらいますね。
ではまた〜♪
PS 以前に、高松のオーベルジュの旅行記にコメントをいただいたことがあったかも?
ショコラ
- ショコラさん からの返信 2016/04/05 09:06:54
- ごめんなさい〜〜!!
たらよろさん、こんにちは。
すみません!
昨日の返信の書き込みでお名前を間違えてしまっていたことに、今気づきました。ごめんなさい!
お名前を間違えるなんて、本当に失礼しました。。。(大汗)
ショコラ
- たらよろさん からの返信 2016/04/05 12:19:05
- RE: ごめんなさい〜〜!!
- いえいえ、ショコラさん
全く気にしてなかったです。
よくわからない名前なので。。。
一応、由来を話しておくと、
私がよろで、
旦那様がたらなんです。
だから、二人合わせてたらよろ。
必要ない情報ってか??(笑)
たらよろ
- ショコラさん からの返信 2016/04/05 17:19:52
- RE: RE: ごめんなさい〜〜!!
- たらよろさん、
広い心で受け止めてくださってありがとうございます〜(ほっ)。
4文字のうち2文字(半分……)もまちがうなんて(^^;;)
ハンドルの由来、そうだったんですね!
おふたりの仲睦まじい様子がハンドルからも伝わってきました(*^.^*)
こんなわたしですが、これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
ショコラ
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