2015/10/17 - 2015/11/28
21位(同エリア200件中)
ありママさん
2015年7月 ユネスコ世界文化遺産に登録された、北九州市の「官営八幡製鐵旧本事務所」他の施設は、現在も稼働中の民間企業内にあるため、一般公開はされていません。
市が設置した眺望スペースから眺めるのみ。
私が、登録決定直後に行った旅行記は既にこちらにアップしました。
http://4travel.jp/travelogue/11035818
その時応対してくださった市職員の方が、なんとか見学できるよう新日鉄と交渉中、と話していましたので、いつか見学できるだろう、と待っていると、思ったよりも早く実現の運びとなりました。
但し、8月~10月の土・日・祝祭日のみの有料バスツアー参加者のみの見学です。
ツアー料金は2300円。
高いか安いかはともかく、非公開施設を見られる滅多に無いチャンスなので、申し込み、参加して来ました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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■10月17日
車を近くのショッピングセンターに駐車し、そこから徒歩で集合場所へ向かいます。
途中、スペースワールドから黄色い歓声が聞こえてきます。
若い人は地元の世界遺産よりも、やっぱりテーマパークだよねえ。スペースワールド テーマパーク
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7月にも来訪しましたが、その時は無料のシャトルバスを利用したので、徒歩で来るのは初めて。
どこかしら?とキョロキョロしていると・・・
あったぁ〜、ホッ。北九州イノベーションギャラリー 美術館・博物館
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坂道を登って・・・
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程なくして到着。
あれれ?こないだ来た場所と違うよ。
不安になり、中で尋ねたところ、ここですと返事が。
7月は裏口から入ったことをここで知りました。 -
参加者は全員ヘルメットを被ることが義務付けられています。
私も人生初ヘルメット。
プラスティックでできていますが、意外と重たい。
(元々肩こり症なので、帰宅後、首や肩こりに悩まされました。) -
赤レンガ造りの本事務所玄関。
貴族の邸宅ではないので、豪華とは言い難いけど、頑丈そう。
建物の中に鉄柱は太い梁はなく、レンガを積んだだけの建物なのに、10年前に西部地震ではビクともしなかったそうです。官営八幡製鉄所 名所・史跡
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建物の説明
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時の総理大臣 伊藤博文公や、井上馨など歴史の教科書でしか知らない人々が並んでの記念写真。
この製鐵所に掛ける政府の意気込みが感じられます。
麻生太吉(麻生太郎元総理の曽祖父)、筑豊の石炭王 伊藤伝右衛門(柳原白蓮の夫)他、地元の名士の顔が見られます。 -
裏側に回って参加者全員で記念撮影をしました。
写真は帰りに頂きました。
下車して見学できたのはこの建物だけでしたが、車窓から、旧鍛冶工場、修繕工場を見学。
始業当時からの膨大な文書は全て保管してあるとのこと。
その一部のレプリカを見ることができました。
特別公開された内部の写真は、右クリック可能な4トラベル上では公開出来ませんが、建物の内部を「どーしても,どーーーしても見たい」(と言っても大したことはないのですが)、「何が何でも見てみたい」と思う方だけ、こちらでご覧下さい。
興味ない方はスルーなさって下さいまし。
決して怪しいサイトに誘導するものではありません。
いや、別の意味で怪しいかも(笑)
http://aric84.exblog.jp/25003397/官営八幡製鉄所 名所・史跡
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バスツアーを終えてやってきたのは、市のクラシック音楽専用の”響ホール”
北九州国際音楽祭のオープニングコンサートを鑑賞しました。
地元出身で、NHK交響楽団コンサートマスターの、篠崎さん率いるマイスター・アールトオーケストラと、若い演奏家からなるライジングスターの演奏で、シューマン作曲 交響曲「イタリア」他を聞きました。
この音楽祭のために結成されたオーケストラなので、地元出身の若い人も何人かいます。
指揮者無しですが、流石篠崎さんのリードで一糸乱れぬ素晴らしい演奏を聞かせてくれました。北九州国際音楽祭 祭り・イベント
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ホールの前に展示されているこの彫刻は、ハリウッド女優 メリル・ストリープのご主人で彫刻家のドナルド・ガマー氏の作品です。
ホールの完成時に、ご家族で北九州市を訪問され、地元のお祭り「わっしょい百万夏祭り」にオープンカーに乗ってパレード参加されました。
プライベートで北九州を訪問したハリウッド女優なんて、彼女だけじゃないかしら?
数ヶ月前は、雑草が一杯で、大切にされてないんじゃないか?と心配しましたが、この日は綺麗に刈り取られていて、彫刻に存在感を感じました。 -
■10月23日
官営八幡製鐵所に伊藤博文公が来られた時の写真の端のほうに写っていた、松本健次郎氏の住居だった、重要文化財「旧松本家住宅」で、北九州国際音楽祭を聞きました。
松本健次郎氏は、安川財閥の安川敬一郎氏の次男で、明治専門学校(現九州工業大学)創設メンバーの一人です。
北九州で”安川”と言えば、産業用ロボットで有名な、安川電機のこと。
新日鉄と並んで、市を代表する企業です。
松本家住宅は、洋館と日本建築からなり、洋館は辰野金吾の設計ですってよ。
http://www.nkc.or.jp/restaurant/about.html旧松本家住宅(西日本工業倶楽部) 名所・史跡
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さて、この日のコンサートは、この洋館のサロンで行われました。
ここは、数々の映画・ドラマ・CMなどに使われています。
地元出身のメゾソプラノ歌手 手嶋真佐子さんのリサイタルを鑑賞。
彼女は、プラシド・ドミンゴ主宰の声楽コンクール メゾソプラノ部門で入賞を果した方です。
包容力に溢れ、気品ある歌声に圧倒され感動いたしました。
この後、庭園でのティータイムで、たまたま会った友人とお喋りを楽しみました。旧松本家住宅(西日本工業倶楽部) 名所・史跡
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■11月28日
公開中の麻生大浦荘へ
http://www.aso-group.jp/history/achievement_02.html麻生大浦荘 名所・史跡
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歴史を感じさせる表札
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普段は公開されていませんが、紅葉の時期とお雛様の時期の2回だけ、無料で公開されます。
美しい紅葉を愛でるには早過ぎたのか?
それとも、これが精一杯なのか?
残念! -
観光バスのツアー参加者も沢山来ていましたが、お気の毒様です。
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麻生大浦荘のシンボル(と、勝手に決めている)この〜樹何の樹気になる樹〜
3本の樹を上手く絡ませてこのように仕上げられています。
それにしても見事な剪定だわ〜。 -
邸宅内に入りましょう。
玄関で靴を脱いで、渡されたビニール袋に入れて持ち歩きます。
和室の廊下に正座して庭を眺めましたが、刈り込まれた芝だけが印象に残り、紅葉はさっぱり。
ちゃちゃっと写真を撮って、出ました。 -
飯塚に来たら、ここの見学は必須でしょう。
旧伊藤伝右衛門邸です。
http://www.kankou-iizuka.jp/denemon/
昨年のNHK朝ドラ「花子とアン」で有名になった、柳原白蓮(れんさま)の政略結婚のお相手、筑豊の炭鉱王 伊藤伝右衛門の住まいです。
どっしりとした門をくぐった右手に入場券売り場がありますので、300円支払います。旧伊藤伝右衛門邸 名所・史跡
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ずーっと向こうまでお屋敷です。
歩いて数歩・・・の我が家とえらい違いだわ。 -
麻生太郎元総理大臣の書による表札
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門から玄関まで歩きます。
この前庭、我が家の敷地の何倍やろか?なんて、それを知ったところで何もならんことを考えながら歩きます。
考えながら歩けるくらい広い! -
ここも、玄関で脱いだ靴は、ビニール袋に入れて各自持ち歩きます。
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見取り図
部屋数はいくつかしら?(そんなもん数えれば分かりますね)
数えるのも面倒くさい。
とにかく、沢山部屋があります。 -
応接室
当時としてはかなりハイカラな家だったのでしょうね。
テーブル上には、伝右衛門と白蓮さんの結婚写真があります。 -
アップでどうぞ。
吉田鋼太郎と仲間由紀恵のイメージが離れないのですが、実物もそこそこの方たちだったのですね。(上から目線?) -
長い廊下は畳張り。
板張りなら一気に雑巾がけできるのでしょうが、1枚ずつ拭き掃除しなきゃならないので家政婦さんは大変だったろうな、って、自分がそうじするわけでもないのに、いらん心配をしてしまいましたワ。
天井は船底のような造りになっています。 -
白蓮さんは、この日本家屋に洋式のものを取り入れたことは、ドラマでも描かれていました。
フォークとナイフを使って優雅に食事をする蓮さまに対し、使い方が分からずにお下品な食べ方の伝右衛門、のシーンは印象に残っています。 -
和のテイストの中に、洋の食卓。
当時は違和感があったでしょうね。 -
ペンダント照明も素敵。
今見ても、和モダンな感じがします。 -
花子とアン コーナーでは、アンに扮することができるように、三つ編み付き麦藁帽子とバスケットなどの小道具、そして衣装が用意されていましたので、私もアンになって記念撮影。
還暦を迎えたアンってことで、お許し下さいまし。
廊下を挟んで反対側の部屋では、「花子とアン」に関する展示や、「あさが来た」の主人公のモデル広岡浅子さんと筑豊炭鉱のかかわりを示す展示もあり、多くの人が訪れていました。
ドラマのあさちゃんは、悪筆として描かれていますが、浅子さんはそれほどでもありません。白蓮さんの達筆には適いませんが。
花子(村岡花子)とあさ(浅子)が一緒に写った写真も見ましたが、女傑の貫禄を感じる浅子さんに対し、花子さんは純朴そうな女性、の印象を持ちました。
このイベントは好評に付き、年末までの会期が3月まで延長されました。 -
2階は二間あり、ここが白蓮さんの部屋でした。
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楽しくも無い結婚生活を送っていた彼女は広い庭を眺めながら、何を思っていたのでしょうね。
綺麗に手入れされた美しい日本庭園が、寂しく見えました。 -
邸宅には蔵もいくつもあり、炭鉱の様子や白蓮さんの生活を紹介するパネル展示や動画を見ることができます。
白蓮さんは華奢な方だったようですね。
晩年の写真も展示されていましたが、やはり小柄で上品な可愛いおばあさまでした。 -
ARICの実家のある中間市の炭鉱のパネル
生まれ育った場所のことを初めて知りました。 -
「大正鉱業」
幼い頃、友人のお父さんやお母さんが勤めていた会社なので、懐かしさで一杯になりました。 -
炭鉱の様子
ボタ山は今でも残っています。
他の蔵では、一足先に世界遺産に登録された、山本作兵衛氏の絵画の展示もあり、放送中の朝ドラ「あさが来た」で描かれている筑豊炭鉱の炭鉱夫の姿と重なり、とても興味深く鑑賞しました。 -
さて、庭に出てみましょう。
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広い庭は、手入れが行き届いて綺麗。
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ここは紅葉の名所ではないので、赤く色づいている樹はあまり見られません。
この樹は数少ない貴重な紅葉です。 -
紅葉よりも常緑樹の方が美しい。
伊藤伝右衛門邸前の狭い道路上では地元の人たちが、あれこれ路上販売をしています。
「日本一美味しい柿ばい、食べてみらんですか?」と試食させてくれたところ、これがばりうま。
大きな富有柿10個500円、の安さも魅力だったので買って帰りました。
紅葉見物は残念でしたが、安くて美味しい柿が変えたので良しとしましょう。
今、自分が住んでいる町にある企業、そこに住んでいた先人の偉業に触れ、誇らしい気分に浸った秋でした。
あ〜〜それにしても今年の九州の紅葉にはがっかりだったなあ。。。チッ
最後まで見てくださりありがとうございました。
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