傘寿の祝い　～名宿対決；小樽ふる川 VS ゆもと登別～

2014/08/23 - 2014/08/26

義父母の傘寿のお祝いに札幌・小樽・登別の旅行を企画しました．

私たちは愛知，2人は徳島に住んでいます.
この夏，徳島‐新千歳をJALが期間運航するという情報を得て，
発売と同時にゲットしました．

両親2人とも温泉と旅行が好きですが，
義母は十年ほど前から足腰に難が来て歩行車が手放せません．
義父は元気ですが，個人旅行をしたことがありません．
おまけに私たちの搭乗予定のSKY便が，天候不順で約2時間のディレイ．

旅行スタートからアクシデントもあり新千歳で落合うまで心配しましたが，
無事，ミーティングポイントで合流．
旅館でのサプライズで用意されたちゃんちゃんこに当人たちは
苦笑いでしたが旅行自体は大過なく過ぎ，良い思い出となりました．

8月23日（土）
　SKY　中部13:15　→　新千歳14:55　　約2時間のディレイ
　JAL　徳島14:55　→　新千歳16:55
　・JR新千歳空港　→　札幌
　・TAXI　札幌　　→　ホテルクレール札幌
8月24日（日）
　レンタカー　札幌市内観光
　時計台　赤れんが庁舎　大通公園　テレビ塔
　サッポロビール博物館　大倉山展望台　
　昼食；ピカンティホライズン（スープカレー）
　レンタカー　小樽
　小樽貴賓館　小樽運河周辺人力車（えびすや）
8月25日（月）
　ニッカウィスキー余市醸造所　石原裕次郎記念館　
　昼食；きむら（そば）
　レンタカー　登別
　登別大湯沼
8月26日（火）
　登別温泉地獄谷・大湯沼・奥の湯　　
　レンタカー　新千歳空港　
　・JAL　新千歳12:00　→　徳島13:55
　・ANA　新千歳12:20　→　中部14:05
　昼食　空弁
　

エリア 登別(北海道)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 5.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: レンタカー JALグループ ANAグループ スカイマーク
• 旅行の手配内容: 個別手配

いつものように自宅から電車を乗り継いでセントレアへ．
チェックインカウンターの上には涼しげな海女さんのディスプレイ．

ココのディスプレイを見ると，『セントレアに来たー！！』ッて感じ．
過去にも，戦国武将隊だったり伊賀忍者があったりしてテンション上がります．
東海地区に因んだものを展示しているのでしょうね．

今回のエアラインはSKYなのでゴールドラウンジで寛ぎます．
いつもならビールでマッタリですが昨晩の日本酒会が効いていて
朝食も食べれずグロッキー．トマトジュースにしました．

両親は徳島阿波踊り空港から新千歳空港へ入ります．
JAL便なので，『シニアおでかけサポート』を利用．
優先搭乗とミーティングポイントまでの車椅子移動がサービスされました．

出てきた荷物を見るとファーストクラスのタグ．
勿論，同便にファーストクラス設定されておりません．
サービスが細かいですね，荷物が一番に出てきて大変助かりました．

今夜の宿泊はホテルクレール札幌．
中島公園から徒歩3分程度でしょうか．
4人で札幌駅からTAXIで入りました．

このホテル，ロビーやエレベーターが狭い．また建物自体も古く，
周辺にはチサンや東急ホテルなどがあり苦戦を強いられていると思います．

ただ，部屋が比較的広い・宿泊費がリーズナブル・バストトイレが別・
すすきのから徒歩圏内という点でおススメです．

夕食はホテルから徒歩1分，炙り焼きで有名な『ノアの箱舟』さんへ．
外観は石造りで堅牢なイメージ．

内装もオサレでいい感じ．

本日のオーダー；潮コース　\3,800‐
季節のお通し；ニシンの切込み
魚介の炙り焼き；帆立・ボタンエビ・北寄貝・タラバ・ホッケ
野菜の陶板焼き
追加オーダー；アスパラガスの陶板焼き
食事／デザート

このお店は，テーブル毎に焼き方さんがいて
丁寧に食材を炙って頃合いを見て各自に取分けてくれます．
『自分で焼きたい！』という強い欲求の方には向きませんが，
至れり尽くせりの感じでお任せなので楽でした．

8月24日（日）
朝食会場が狭いために，7:00以降の時間帯で前日予約します．
パン・サラダ・ゆで卵・ヨーグルトがセットになっていて，
コーヒー・牛乳・オレンジジュースなど自由に戴けます．

朝食を食べていると，ホテルの方が来られて
『４Fで水道管が破裂して修理のため水が出ません』とのこと．
まさか…そんなことがあるのですね．

幸い部屋のポットに水が入っていたので歯磨きは事なきを得ましたが．
このホテル，リーズナブルだけどリスクはありますね．

レンタカーを借りて定番観光へ出発です．
両親は北海道が初めてなのでガチガチの鉄板で参ります．
先ずは，時計台．

赤レンガ庁舎．

ここらの施設はパッと見て写真を撮って滞在時間も少ないため
タイムパーキングを利用．駐禁されるとダメージが大きいので…．

テレビ塔ですが，割引券を利用すると入場料の割引と
焼きとうきび＋札幌カリーせんべいが一人に一組ついてきました．
これはお得です．

テレビ父さん，そしてテレビ母さんもあるのですね．

大通公園の放射線量測定器．
原発事故はまだまだ収束されていません．

サッポロビール博物館．

1987年開館，2004年にリニューアル．
この建物は札幌製糖会社の工場として1890年に建設されたそうです．

ここは工場ではなく博物館なので（恐らく），有料試飲です．

飲み比べセット（左から）
・黒ラベル　
　1977年発売，2006年から麦芽とホップが100％共同契約栽培．
・クラッシック
　麦芽100％生ビール．
・開拓使麦酒
　創業当時の味を再現，麦芽100％，ビール酵母も生きたまま．

サッポロアドコレクション．
時代ととも変遷したサッポロビールの広告が面白い．
懐かしさと新鮮さが同居する空間です．

ランチはスープカレーのピカンティホライズン．

初めはメディスマンをお目当てに行ったけど駐車場が×．
周辺をウロウロしているとカーナビがこの店を見つけてくれました．

両親，チキンレッグと相当格闘してました．
スパイスガッツリお野菜たっぷり，初めてのさらさらスープに
2人のお腹はビックリしたかもしれません．

ただこのチキン，外はパリパリ中はジューシーで
私は結構，好みです．

お腹いっぱいになったところで次は，大倉山展望台．
選手はこんなジャンプ台からtake offして，100m以上飛ぶのですから
もうヒトを超えてますね，まさに跳人・鳥人・超人．

是非とも本番の大会で風を切る音や選手の雄姿を見て感じたいですね．
まだまだ北の大地に訪れる価値はありそうです．

大空に想いを馳せながら札幌を後にして次の目的地へ向かいます．
　　
北の美術豪邸　にしん御殿　旧青山別邸．
青山家は祝津の網元．その昔，ニシン漁で巨万の富を築いたといわれる．
大正6年から約6年半の年月をかけ建てられた別荘，それが旧青山家別邸．

登録有形文化財の別邸は館内写真撮影禁止となっています．
これは併設の小樽貴賓館の天井画．
入館料　\1,080-

16時前になりましたので小樽の名宿【ふる川】さんにチェックイン．
部屋で少し休憩をしてから小樽散策に出かけます．

部屋は勿論，禁煙室．
ツイン2室より広々としていてお得な4人部屋にしました．

部屋にあったお茶菓子．
このかりんとうまんじゅう，表面サクッとしていて美味しかった．
私には少し油がきついかな．
お土産にも人気商品だそうで，入用の場合は前日にオーダーします．

なんと部屋にある冷蔵庫の飲み物が無料です．
・ビール2本
・オレンジとアップルジュース各1本
・ミネラルウォーター2本

風呂上りに早速，プファーってやりました．サービスイイですね．

檜の半露天風呂付きです．
湯船は小さめですが檜の香りが何とも言えません．
じっくり頂きました．

大浴場はこじんまりとしていますがいいお湯でした．
旅館の規模からして妥当な広さだと思います．
大浴場のタオルがフリーなのはありがたいですね．

部屋の窓からは小樽運河が臨めます．
小樽散策にはもってこいの立地でしょう．

小樽観光は2人で仲良く巡ってもらいます．
移動の大変さを考えて，ここは人力車をプレゼント．

運河を中心に小樽の名所を案内していただきました．
えびすや料金　\13,500-　45分間2名分．

車夫の大倉野さん，鹿児島ご出身とか．
安全な運転，丁寧な説明して戴きありがとうございました．
両親も感動しきりでした．

さて夕食はお食事処で頂きます．

今回の宿泊，傘寿のお祝いとメッセージしておいたら，
紫のチャンチャンコを着て記念写真を撮って下さいました．
更に金箔入りの日本酒もサプライズで戴きました．
ふる川さん，ありがとうございました．

小樽運河の宿　夏の膳　〜小樽後志成果の恵みをどうぞ〜
先付　豆乳の胡麻豆腐
　　　札幌産小松菜　ささげ　ラディッシュ

胡麻豆腐の下にある小松菜のソース，色鮮やかで爽やかな香りです．　

お造り
　寿都産海水雲丹　噴火湾産帆立　松前産青鱒　牡丹海老　まぐろ

これはどれをとっても新鮮で満足できるお味でした．
日本酒がスイスイ進みます．

焼物　富良野産サーロインの炙り　もやしのソース掛け

もやしソースは初めてですが…ゥん？って感じ．

箸休め　オホーツク産宗八鰈とちぎり梅の和え物

出汁が効いて梅の酸味が鰈の癖をサッパリとした旨味に変える一品．
とても美味しゅうございました．

煮物　伊達産長芋白煮

メインと添物の帆立，車海老，ズッキーニを海苔あんが
全体を上手く纏めた滋味豊かな一品．

進肴　厚岸産アサリと野菜添え

この後，お食事となりました．
五穀米の炊き込みご飯と鶏つみれ汁．

デザート　枝豆ムース（マスカルポーネフロマージュブラン）

食事の最後を締めくくるデザート．
濃厚なマスカルポーネが枝豆によって品の良いお味でした．

全体を通じて，食材を吟味した洗練された料理だと思います．
大変満足できました．

食べられなかった御飯をおにぎりにしてくださいました．
嬉しい心遣いです．

部屋にあったお試しパック，義母もすっかり微睡んでます．

8月25日（月）
名宿ふる川を9時過ぎにチェックアウトして，
ニッカウィスキー余市醸造所の見学に来ました．

見学は2回目ですが今回はガイド付き見学に参加．
丁寧でとても判りやすい解説でした．

ニッカウィスキー第一号．
内容が少し減っていますが自然に気化したそうです．

余市工場ではウィスキーを蒸留するとき
一部でコークスを使用されているそうです．
コークスは火力も強く，独特の香りが特徴と説明されていました．

この樽一つで約300本分のウィスキーができるとか．
一つあれば十分ですね．

お昼近くになってそろそろ小腹も空いてきたのでランチにします．
海鮮とアルコール漬けになっていたので
この日はアッサリ行こうということで訪れたのがここ，
蕎麦　きむら．

小樽の住宅街にひっそりと佇むお蕎麦屋さんです．
住宅を改装したような店舗でご夫婦で営んでおられます．

写真は『たまごせいろ』．
だし汁に具は卵・みつば・かまぼこが入っています．
蕎麦は風味がよくしこしことした食感があり歯切れもよい．
出汁は品の良い濃さで卵の風味が生きていてバランス抜群．
最後にトロリとした蕎麦湯に出汁を混ぜて〆ました．

蕎麦に対して真摯に取り組んでおられる
ご夫婦の姿勢を伺うことができた一品でした．

ランチ後は小樽港近くの石原裕次郎ミュージアムへ．

ロビーには西部警察時代に使われていた実車がずらりと勢揃い．
出演者の等身大ポスターもあって皆さんお若い．

館内は写真撮影禁止です．
裕次郎さんの人となり，生き様を直に感じることができます．
裕次郎・石原軍団ファンには垂涎の博物館です．

小樽から登別東まで高速を使って約90分．
本日のお宿は，『ゆもと登別』です．

本来は旅館に入る前に地獄谷を見学する予定でしたが，
札幌を過ぎたあたりから雨模様になったのでチェックインしました．

ココのお茶菓子は，『熊まんじゅう』．見た目も味も温泉饅頭のような感じ．
皮の表面がパサついてしっとりしていないこと，
餡の風味がイマイチなので残念です．

個人的には温泉饅頭は，伊豆長岡温泉のものが気に入ってます．

ゆもと登別も4名1室にしました．
ベッドルームが二つであり中央に居間がある造りです．
ふる川より広々としていますが，眺望は温泉街なのでイマヒトツ．

ゆもと登別さんへもメッセージを『傘寿お祝い』送っています．
ココでは紫と金色のちゃんちゃんこを用意していただきました．
それと二人が手にしているのは長寿箸．嬉しいサプライズです．

ゆもと登別さん，ありがとうございました．

盛夏　〜涼風を聞き、涼味を味わう〜北海遊膳
食前酒　北海道メロンワイン
前菜　　涼味盛
お造り　夏の潮五種盛
煮物　　きんき煮つけ
酢の物　オホーツク産毛蟹の姿盛
台の物　登別牛サーロインの陶板焼き
凌ぎ　　十勝産枝豆すり流し
食事　　蟹の炊き込みご飯
止め椀　味噌椀
香の物　二種盛
水菓子　果実甘味盛

お造り　夏の潮五種盛　まぐろ・牡丹海老・イカ・帆立・鮭

部屋食でしたので予めテーブルにいくつか料理が並んでいます．
残念なことにお造りは盛付てから少し時間経過しています．
煮物は暖かく，また凌ぎは冷やして運ばれますのでGood.
ボリューム満点で中々，毛蟹まで辿りつけず苦労しましたが完食．
最後の蟹飯もズワイたっぷりで美味しかったです．

さて，小樽vs登別　名宿対決のジャッジをしなけれななりません．
いずれも1室4名，\25,000/人の価格帯です．
独断と偏見であくまで個人的な見解ですが…，

立地　　アクセス，眺望が良く観光名所に近い，ふる川．
外観　　いずれもターゲットが異なり趣に違い味があり，引き分け．
ロビー　古民家風の造作が気持ちを和やかにさせる，ふる川．
Staff　 細部まで目を配り，常ににこやかな対応がある，ふる川．
部屋　　広さは劣るが全体に統一感があり，露天風呂付きである，ふる川．
大浴場　硫黄泉，塩泉，鉄泉など種類も多く大浴場だけに広い，ゆもと．
料理　　食事処で一品ずつ供される頃合いがよく創意工夫が新鮮，ふる川．

以上のような観点から名宿対決は，小樽【ふる川】に軍配です．
温泉メイン・部屋食なら【ゆもと登別】でしょうか．
ただ，【ゆもと登別】は部屋は禁煙ですが，ロビーや廊下でタバコ臭が
あるので私にとっては大きなマイナスポイントです．

8月26日（火）

朝食はバイキング．
惣菜はありきたりのもので特筆すべきものはナシ．
生野菜のドレッシングは大手メーカーの3種類を並べたのみ．
かなり工夫が必要でしょう．

今日は格段にいいお天気．

昨日，地獄谷を回れなかったのでラッキーです．
先ずは大湯沼からまいります．

駐車場に車を止めて奥の湯に向かいます．

奥の湯から大湯沼に川が流れています．
熱いので子供さんは要注意！

登別温泉がまさに生きている感じです．

最終日，天候に恵まれてラッキーでした．
一応，今回企画したスポットはすべて回ることができました．

機内で試した佐藤水産の空弁【うに三昧】
焼きうに・蒸しうに・うに味噌が入っています．
特にうに味噌，濃厚で芳醇なお味です．

自宅用お土産
道産の日本酒は重いしかさばるので蔵元限定商品以外は
新千歳空港調達と決めています．
・特別純米酒　国稀
・秘蔵純米酒　北の錦

最後までご覧くださり，ありがとうございました．