2011/06/06 - 2011/06/12
58位(同エリア605件中)
すなめりさん
一週間の予定で始まった沖縄ひとり旅。
当初はずっと沖縄本島で過ごすつもりだったものの、ふとした思い付きから石垣島への飛行機に乗ることとなりました。
航空券、宿泊、ツアー、全てがいきあたりばったりの当日決定。
今日の宿はどこにしようか・・・いや今日は何をするかがまず先だ!
○ふらりと南の島へ 一人旅 その1(沖縄本島編)はこちら
http://4travel.jp/travelogue/10891161
○ふらりと南の島へ 一人旅 その2(八重山・西表島編)は
こちら
http://4travel.jp/travelogue/10891482
☆日程(宿泊地)
6/3 那覇
6/4 那覇
6/5 那覇
6/6 那覇
6/7 石垣
6/8 西表
6/9 石垣
〜6/10 帰宅
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- レンタカー JALグループ ANAグループ スカイマーク 新幹線 バイク
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
午前中の石垣発波照間島行きに間に合わせるため
宿泊地の西表島上原港から、朝一番の船で石垣島へ向かいます。 -
できるだけ多くの島を回りたいので、波照間島は日帰りで行くことにします。
明日には、飛行機で帰らないといけません・・・ -
波照間島へは高速船のほかにフェリーも出ています。
こちらは料金が半額ですが、時間は倍かかります。
便数も非常に少ないです。
いつかフェリーでゆっくり波照間を目指してみたい・・・ -
(ああ、まだここから西へ100kmの海上に、自分の知らない島がある・・)
ターミナルの対岸に停泊する、与那国行きのフェリーを見るたびに、焦燥感を感じずにはいられないのです。
日程があわないのがわかっているにも関わらず、
何度も何度も与那国行きの運行表とにらめっこをしてしまうのでした。 -
石垣島や西表島では小さめのパイナップルは
丸々1個で100円でございました。 -
八重山の島々を巡る高速船は、波照間行きだけが特別な雰囲気を持っているかのように見えたのです。
-
高速船から見える八重山のエメラルドグリーンの海は本当に素晴らしく、このときが、もっとも八重山に来たことを実感できた瞬間だったかもしれません。
-
そして、石垣島のお姉さんが
言っていたことが初めて理解できたのでした。
波照間便は、外洋の大きなうねりの中を
とてつもないスピードで走り始めます。
船が海面に叩きつけられる衝撃のたびに、
本気で(あわや、自分はこの船とともに海の藻屑と化すのだろうか・・)
などと思うのです。
この時の高速船の動画(17秒)
https://www.youtube.com/watch?v=asXOrI3WNOU -
船の先に大きな波が現れるたびに船はエンジンを停止させて
惰性で波を乗り越えます。
エンジンが停止するたびに、(ああまたか・・・)
冷や汗がでて、緊張します。
直後に船が浮いて強い衝撃とともに海面にドカーン・・・
これが何度となく繰り返されました。
自分は船酔いはしませんでしたが、恐怖と緊張で船酔いする
暇がなかったというほうが正しいでしょう。 -
やがて見えてきた波照間島は、
西表島とは違って全体が平らな島でした。 -
海の水は、まるで存在しないかのように透き通っています。
波照間島に上陸したことよりも、まず目の前の海に目を奪われてしまうのでした・・・ -
西表と違って、集落は離れた丘の上にあるようで、港の付近は閑散としています。
船の乗客は、出迎えに来た民宿の車に次々と乗り込んでいきます。
そして、人がどんどんいなくなるにつれ、
自分はまたもや、この島で何をするのか、どこにいくのか
全く考えていなかったことを後悔するのでした、、、 -
最後の乗客が港から去っていき、
私一人がぽつーんと港に取り残されてしまいました。
困ったことに周りに集落が見当たらないのです・・・
(自分は、この島に来て正解だったんだろうか・・)
その時、うしろから車が近づいてきて、運転席から真っ黒に日焼けした人物がなにやら自分に向けて叫んできました。
私「・・・???」
最初、何を言っているのかわからずとまどっていましたが、、、
やがて
「にいちゃん 自転車借りるか?」
の言葉に、
「・・あ、はい!!」
レンタルショップのおじさんに拾われた私は、おじさんの車に乗り込み丘を登っていくのでした。 -
集落へ向かう道中に見えた光景は今でも忘れられません。。。
人間、本当に感動すると思わず声が出てしまうんですね・・
「あぁ・・・凄いな・・」 -
海が、今まで見たことのない蛍光色のブルーで輝いていて、
遠くからでも珊瑚礁の塊がはっきりわかります。
ダイヤモンドの写真は、ただの写真です。
どんなにきれいな海の写真でも、写真自体が輝くことはありません。
この時、この海を見て
(世界中の宝石を集めても、ここまで美しくはならないだろう・・)
と思ったのです。 -
レンタルショップには、原付と電動自転車と普通の自転車がありました。
私がどれにするか迷っていると、おじさんが、
「若いんだから普通の自転車でいいでしょ」
と言うので、値段が安いこともあり、普通の自転車にします。
島の簡単な地図も渡してくれました。
そして、私は炎天下の中、あっさりと道に迷い、脱水症状で倒れそうになりました。 -
島は全体的にお椀型になっており、目印がありませんのですぐに方向感覚がなくなります。
おまけに、道に案内板はほとんどありません。
島の中央の集落以外には、人もほとんどいません。
そもそも、島の人は日中はだいたい家の中にいるそうです・・・。
夏日に訪れるのであれば、体力のある人でもできる限り原付か電動自転車をおすすめします。島の中央部と、海辺では高低差がかなりあります。
数に限りがあるので、やむなく普通の自転車に乗る場合は、ペットボトル2本以上の携行は必須です。 -
先ほど車中から見たビーチを最後の楽しみに、まずは逆方向の最南端の碑へ向かいます。
ビーチでは絶対泳ごうと決めていたので、体力のあるうちに島の最も遠いところに行っておこうと思ったのです。 -
波照間島は、
青い空と
青い海と・・・ -
どこまでも広がる
さとうきび畑の島でした。 -
そこは、自分が思い描く南国の島に
まさにぴったりの島だったのです。。。 -
最南端の碑に向かう途中で、島の中央にある集落に立ち寄ります。
-
集落の中心部には学校がありました。
-
最果ての島の中にも、本土と変わらない子供達の姿がありました。
いつから、どうしてこの島に人々がやってきたのでしょうか・・・
どのような暮らしをしてきたんだろう・・・ -
集落の中の各家は、フクギの木とサンゴの石で素晴らしくきれいに区画されており、一見の価値はあると思います。
このあと訪れる竹富島で見た、華やかな沖縄の家並みよりも、
古い家並みが現代に至るまでひっそりとそのまま生き続けているかのような波照間の町並みのほうが、魅力的だったかもしれません。 -
集落から海岸へ向けて降りていきますが、
レンタルショップでもらった地図はあまりにもアバウトで、
途中で完全に方角を見失います。
道中にも誰一人出会いません・・・
島の南東部は、北部と違って断崖絶壁が続き、外洋の波が打ちつける圧巻の迫力です。
ふと足元をみると、地面の岩は太古の珊瑚の化石でした。 -
炎天下の中、脱水症状で意識朦朧としながら、たどりつきました。
最南端の碑の近くに比較的遠くからでも確認できる天文台のような建物がありますので、そこに行くと自動販売機や水飲み場があります。
このときは、そんなことも知らず人の姿と、水を求めて再び道に迷いながら、集落へと戻っていきました。
正直、携帯で助けを求めようかと、何回か本気で迷いました、、、 -
集落で水分補給した後、
今度はビーチを目指します。 -
波照間島にはヤギが多いと聞きますが、
このときはヤギを見掛けた記憶はありません、、、
牛はたくさんいました。 -
島の北西部にあるビーチに着きました。
海の深さによって、3段階に色が変わっていく光景は
息をのむほどの美しさでした。 -
頭のてっぺんから、足のつま先まで
幸せと感動に包まれながら
ビーチを歩きます。 -
いてもたってもいられず、
シュノーケルセットを借りて
海の中に入ってみました。 -
海の中は、また別世界が広がっていました。
無数の色とりどりの珊瑚と魚・・・
珊瑚のリーフの先に忽然と現れる、真っ白に光り輝く海底。
水中カメラを持ってくるなんて考えもしなかった私は
目の前の信じられない光景を脳裏に焼き付けます・・ -
今、この瞬間だけは、、、 -
波照間の海は自分だけのものだ、と思いたかったのです・・・
-
泳げる方も泳げない方も、海の中をのぞいてみることをぜひおすすめします。
波照間の思い出が2倍に広がります。
シュノーケルセットはビーチの近くで借りられます。
シャワーと更衣室とトイレが浜辺にあります。
安全のためにライフジャケットの着用を強くおすすめします。
シュノーケルに疲れても仰向けでぷかぷか浮いていられます。
もちろん、小さなヤドカリや、打ち寄せる波をみながらゆっくりと浜辺を歩くだけでも十分幸せでした。 -
石垣島に宿を取っていたため、
最終便の船で帰ります。。。
一時間程度のシュノーケリングでは
とても満足できませんでした。
レンタルショップのおじさんに港まで送ってもらった後、ほてった体をかき氷で冷やします。 -
帰り際にレンタルショップのおじさんがこう言いました。
「冬の波照間の観光業は悲惨だよ・・・」
(ああ、そうなのか・・・)
きれいなビーチに浮かれていた私には、少し重く響きました。
冬場は悪天候が続くことから、予約をキャンセルするお客さんも多いとのことでした。
(でも、自分が脱水症状になったのはおじさんの・・・)
・・・のせいではありません。
私が真冬の波照間島を訪れたのは、
それから2年半後の元旦のことでした。 -
帰りの船の中で、半ば呆然としながら今日見た光景を思い返します。。。
島を離れるときに、心が締め付けられるような気持ちになったのは初めての経験でした、、、 -
この日の夜、
私は全てを投げ捨ててでも、ドミトリーに泊まってあと1週間、
もしくはお金がつきるまで石垣島にいようかなと
真剣に考えたのです・・・ -
商店街を歩いていると、先日の居酒屋うさぎや別館の客引きのお姉さんと出会ったので、西表島に行ってきた旨を報告しておきます。
そして、お姉さんは客引きの仕事中にも関わらず、またまた元気いっぱいに、おいしい焼肉屋さんを携帯で調べてくれるのでした・・・。 -
八重山最後の宿は
ピースアイランド石垣イン八島でした。 -
室内に電子レンジと洗濯機がついており、長期宿泊向けです。
1泊6千円前後だったかと思います。
ワンルームマンションタイプであまりホテルらしくありません。。。 -
八重山最終日の午前中は竹富島にいくことにします。
石垣島からは船ですぐです。 -
竹富島では、水牛観光に乗ることにします。
港に、送迎の車がたくさんとまっているので適当に声をかけて
島の集落まで送ってもらいます。 -
水牛は、
ガイドのおじさんが
「はい、行くよ はい止まって」
と言うと、その通りに動きます。
本当です。 -
古い家並みの中を
牛車はゆっくりと進みます。 -
石垣島にいるときに、竹富島にも有名なきれいなビーチがあると聞いていましたので、自転車を借りていってみます。
-
木立を抜けるとそこには、目もくらむような南国のビーチがありました。
-
強烈な日差しの下、遠浅のビーチが続きます。
-
観光客は、波照間島に比べると多目です。
-
しばし、浜辺にたたずみ海をひたすら眺めます。
きれいな海と白い砂浜は、目を開けていられないほど強烈な照り返しです。 -
まさに、楽園というにふさわしいでしょう。
この世の天国のような光景でした。 -
でも、どうしても波照間島のビーチと比べてしまうのです・・・
浜辺に寝転びながら、石垣空港に向かうまでの時間、今回の旅最後の八重山の島を名残惜しみます・・・。 -
石垣島を離れるとき、自分は何を考えていたのかあまりよく思い出せません・・
おそらく、自分がこの旅で見てきた景色を頭の中で何度も何度も思い出していたのでしょう・・ -
飛行機は、びっくりするぐらい滑走路の端っこぎりぎりまでいって、離陸に備えて転回します。
-
自分の訪れた島々を、目で探します。。。
遠くにかすむ西表島には
いつも雲がかかっています。 -
飛行機の窓から見える八重山の島々から
最後の最後まで目を離すことができませんでした。 -
夢のようだった今回の旅も終わりが近づいてきました。
再び現実の世界へと戻ります。
見知らぬ土地で、気の向くままに旅をしてきた今回の旅は、
最後の最後に素晴らしい島を見つけたことで、
短時間の滞在でしたが、非常に充実感を感じていました。 -
あれから2度、波照間島を訪れていますが
島を離れる度になぜだか泣きそうになってしまいます・・
与那国島も訪れることができ、新城島にも上陸を果しましたが
八重山旅行の目的の一つとしていつでも波照間島がありました。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (6)
-
- gachinさん 2014/06/08 23:16:06
- はじめまして、こんにちは。
- 石垣島の旅行記に投票ありがとうございました。
すなめりさんは、八重山の魅力に取り付かれたのですね。
素晴らしい写真の数々、懐かしい石垣空港、どんどん読み進んでしまいます。
ひと気がなくジリジリと焼けるような日差しの中の風景が目に浮かびます。
是非いつか波照間島にも行ってみたいです。
石垣島も本島編を作成中です。お時間のある時にでもまたお立ち寄りくださいね。
gachin。
- すなめりさん からの返信 2014/06/09 01:27:11
- RE:
- gachinさん、はじめまして、すなめりと申します。
gachinさんの旅行記を拝見させて頂いて、自分もいつかダイビングのライセンス取得へと、心を熱くしているところでございます。
残念ながら今回の私の旅行記は、八重山の旅で一番印象に残った波照間島の写真が、日帰りだったこと、夢中になってしまって撮影する余裕がなかったこともあり、ご紹介できる写真が非常に少ないものとなってしまいました・・・。
それでも、自分の脳裏にその時の感動は強烈に残っています。
gachinさんの魅力的な旅行、そしてご夫婦でダイビングなんて大変羨ましい限りです・・・。
旅行記、またご訪問させて頂きたいと思います。
-
- ともんちょさん 2014/06/06 19:43:47
- はじめまして
- こんにちは。ともんちょといいます。
すなめりさんの那覇・八重山旅行記拝見させていただきました。
私もちょうど10年前、石垣島で住み込みで働いていた時期があり、そのときに初めて波照間を訪れました。その時の感動が思い起こされました。
日帰りのたった一日、何時間かの滞在だったのに、本当にニシハマビーチの光景は言葉に表せないくらいの、一生ものだと思います。
宮古島に行かれたことがあるかわかりませんが、宮古も負けないくらい綺麗ですよ!
それにしても気の向くままに島巡り一人旅なんて…憧れます!
旅行記も、まるで自分が旅してるかのように、引き込まれてしまいました。
おかげで波照間…再訪したくなりました。
- すなめりさん からの返信 2014/06/07 00:13:36
- RE:
- ともんちょさん、はじめまして。
コメント頂き、大変うれしいです。
私の最初の八重山の旅は、今となっては恵まれた旅だったんだなと思います・・・
私は、何度か八重山へ訪れましたが、八重山への旅行を思い立つたびに、常に宮古島との選択をせまられてしまうのです。
そして、未だに私は石垣島をほとんど観光していません・・・石垣島の周りにある島々があまりにも魅力的過ぎるからです。
宮古島では必ず訪れたい場所があります。
八重山と同様、宮古島に行くことを忘れたことは一度もありません。。。自分は必ず宮古に訪れます。そして、宮古島が一番輝く時期に訪れたいのです。
ともんちょさんの旅行記は、写真が一枚一枚魅力的で、ついつい宮古島に訪れた気分になってしまいそうでした。。。
-
- 琉球熱さん 2014/06/05 00:46:07
- 投票御礼
- すなめりさん、はじめまして
私の西表・波照間の旅行記に投票いただき、ありがとうございます。
すなめりさんの八重山旅行記3編を拝見しました。
初体験という新鮮な視点が、私の古い記憶を呼び覚ますようでした。
何も決めずに行ってから考えるというのは、無謀のように見えますが、実は八重山の旅としてはこれほど贅沢なスタイルはないでしょう。
とても羨ましい旅の形です。
多くの写真がローアングルが撮られているのも新鮮でした。
私は、サカナやサンゴの写真ばかりで図鑑のような旅行記ですので、すなめりさんの旅行記のような、図鑑や解説でなく、訪れた先で感じたものをカメラに収めるという味わいが良いなぁと思います。
ログ(記録)だけの旅行記ではありますが、お時間のある時にご笑覧ください。
- すなめりさん からの返信 2014/06/05 21:39:19
- Re.
- 琉球熱さん、この旅行記をご覧頂きましてありがとうございます。
4travelのサイトを見ると、皆さんたくさん素晴らしい旅をされている事にびっくりしてしまいます。
自分の最初の八重山の旅は、非常に時期と天候に恵まれました。そして八重山に関して何も知らなかった事が、感動を強いものにしたのだろうと思います。
自分の旅はまだまだ始まったばかりです。これからも旅を人生の楽しみにしていきたいと思っています。
琉球熱さんの旅行記は、とても詳しく、大変読みごたえがありました。これからもじっくりと読ませて頂きたいと思います。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
波照間島(沖縄) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
6
60