2014/02/16 - 2014/02/16
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たびたびさん
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真壁のひなまつりは、1か月で10万人が訪れるという人気のイベントになりました。だんだん規模も充実してきて、ひな飾りを展示する家も160軒まで増えています。地元のボランティアの人も大活躍。石田商店では、うまかべすいとんクラブのおもてなしにも舌鼓を打ちました。リピーターも多いと伺いましたが、町ぐるみの暖かい祭りだと思います。
ちなみに、真壁の始まりは真壁氏が真壁城を築いたところから。真壁氏は佐竹氏の家臣となりますが、関ヶ原の戦い後、佐竹氏の移封により秋田へ。これに代わって、浅野長政が隠居料としてこの地を拝領し真壁藩が成立します。その後、笠間藩の一部になるのですが、陣屋は置かれたので、独立した気分は残ったものと思われます。
特に主要な街道があったわけでもないのに、歴史の中で育まれた文化の匂いがある。今でも交通の便は決してよいとは言えないのですが、そこかしこのもてなしの姿にはちらり上質なものを感じる街だと思いました。
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岩瀬駅からバスで真壁に到着。守屋で関東常総線に乗り換えたのは大失敗だったみたい。つくばエクスプレスの終点からバスの方がよかったようで、かなり疲れました。
疲れたところで、まずはバス停近くの「菓子處 たちかわ」へ。薄皮大福というのをいただきます。 -
片栗粉がいっぱいまぶしてあって、これはすごいことになっています。そして、餡子の甘さがかなり穏やかな感じもあって、田舎風のぼんやりした味わいになっているような。いずれにしても、変わった大福です。
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さて、街に向かって、ここは大林院。
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集会所みたいな建物に、いくつもの段飾りが並んでいました。
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でも、これだけ並ぶと、こっちもちょっとぞんざいに見てしまうかなあ。まあ、ほどほどにして、次へと急ぎます。なんといっても160軒もの参加があるということなので。
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桜井精肉店は、真壁の市街地でも古城の交差点に近い場所。
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売り場の傍らには、享保のひな人形のような、
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ちょっと古めかしいひな人形です。
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イチオシ
こちらのお雛様の頭の飾りも印象的ですね。
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ついでに、コロッケもいただきまして、ホクホクの熱いのをほおばりました。
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まだ中心部には来ていません。急がねば。。
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ここは村井醸造です。広い敷地いっぱいがイベントの会場になって、たくさんの人で賑わっていました。
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ちなみに、村井家は江戸の初期からこの地で醸造業を営んでいた蔵元。ルーツは、滋賀の日野商人だいうことのようです。
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建物は、国指定の登録文化財。対して、ひな人形の方はちょっと小ぶり。
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意外に地味な印象です。
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お琴も少し聴かせてもらいました。
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石田商店という小さなお店を覗いたら、人がいっぱい。
真壁には、地元の郷土料理すいとんがあって、これを「うまかべすいとん」とネーミングして、地域おこしのPRをしていまして、ここは、すいとんクラブがやっている場所なんですね。そんなに、はっきりと宣伝していた場所ではないのですが、さすが皆さんよく御存じです。 -
ひな祭り飾りの前で、待つことしばし。
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始めに漬物が出てきて、これはひな祭りバージョンの色合いです。やってくれますねー。
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イチオシ
さて、すいとんは、あっさりとしているだけではなくて、旨味もあるし、一杯500円はとても価値があると思います。
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ちょっと落ち着いたところで、伊勢屋旅館へ。
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かつては、有名な料亭だったそうです。
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玄関の熊手の飾りもいいんですが、
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やや。これは何でしょう。
大正時代の小さいけど立派なひな人形なんですが、 -
イチオシ
衣装の色合いとか素晴らしいじゃないですか。表情もあどけなさが何とも言えずかわいらしい。
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質の良さ抜群ですねえ。
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青や赤の服の色合いは深みがあるし、その見事さに思わず釘付けになってしまいました。
やっと、テンションが上がってきたような感じです。 -
こちらは昭和のひな人形。
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この時代は不景気だし、
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たぶん、大変な世の中。ひな人形どころではなかったかもしれません。それでも健気に、こうして大事に伝えられていて、お疲れさまとでも言ってあげたいような気持ちです。
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潮田家住宅は、真壁の市街地のほぼ中心。屋号を「鶴屋」といって、かつては呉服商を営んでいた家です。建物は、明治の後期に建てられたもの。黒漆喰で、重厚な印象です。
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展示されているのは、消防の衣装に、
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イチオシ
江戸時代から明治、大正と時代を追ったひな人形。さすが歴史の古い旧家です。
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江戸時代は、享保びなでしょうか。
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造りが大きくて、豪華な感じです。
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一番手前の大正期のものは、
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色が鮮やか。動きもすこしお転婆風で、
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軽やかな感じのするお雛様です。
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味春屋は、手焼きせんべいの店。手焼きせんべいの看板は目立つのですが、お店の名前は、「若茂」って書いてあるのがそうなんでしょうか。結局、味春屋というのが最終的に分かったのですが、まあ、そんなことは大したことではないのでしょう。
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焼き立てですという煎餅を食べながら街歩きをしました。薄味の自然体の煎餅です。
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真壁の現在の町並みは、浅野氏の時代の町割りだそうで、この通りは御陣屋前通りというのですが、それも名残りだということです。
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こちらは、旧真壁郵便局。もともとは、昭和2年に第五十銀行(その後は常陽銀行)真壁支店として建設されたものです。郵便局としての使用は、昭和31年から昭和61年まで。
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ひな祭り期間中はイベント会場の一つになっていて、真壁の古い時代の町並みのパネル展示をしていました。
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郵便局の係りの人にお勧めのひな人形の情報収集をしまして、やってきたのは、佐藤ふとん店。
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お店に入ると、打掛が飾られて、
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華やかな雰囲気がいっぱいです。
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現代風の
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お雛様に、
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ネズミの嫁入りをテーマにした創作人形。
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イチオシ
白い衣装の新郎新婦には、緊張感とめでたい感じがよく出ています。
なるほど、楽しませてくれました。 -
で、近くの花屋さんで見つけたのは、こんなひな人形。
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イチオシ
ひな人形が花に埋もれているのかと思ったら、
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もこもこのカーネーションそのものが人形の衣装だったんですね。なかなかに、やってくれます。
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さて、ここでちょっと目先を変えて、釣鐘工場に行ってみます。
釣鐘を造っている鋳物工場は、国内では8か所。関東地方ではこの小田部鋳造が唯一のメーカーなんだそうです。地元の人に、ぜひここは見て行ってほしいと強く勧められて訪ねた次第です。 -
鋳物の作業をする工場は、鉄工所のような感じ。
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傍らに、見本の釣鐘がぶら下がっていました。
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イチオシ
青銅製だということですが、金色に輝いて、新品はこんなに美しいんですね。
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小さな釣鐘の風鈴もありまして、2000円。こんなのを自宅にぶら下げると気持ちよさそうです。
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と、またしても帰りに目に止まったのは、つくばぷりん ふじ屋。国道沿いです。こんなところで、プリンの専門店ですかあ。
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和栗プリンをいただくことにしましたが、あれ、デビ夫人も来たことあるんですね。では、お味の方は。。
これがすんごくうまい。今まで食べたプリンの中で一番かも。こってりとした濃厚な味わいに栗がよくなじんでいます。真壁に来たなら、ここは寄ってみるべきでしょう。 -
再び中心部に戻って歩いていると。
二階の外側から通りに向かってよく見える場所に、かぐや姫をテーマにしたひな飾りを飾っている建物がありました。 -
それが、旅籠 ふるかわ。築160年の古い民家を再生して、最近オープンしたようです。一日一組の客を受けているのだそうですが、祭りの期間中は、「うまかべすいとん」の食事処となっていました。
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並びの仲町休憩所。
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入ってみると、打掛に、
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ひな人形たち。
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で、よく見ると。。
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楽器を吹いていたり、
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イチオシ
生ジョッキをもっていたり。
この発想には意表を突かれましたが、人形たちも楽しんでいる姿は何だかほほえましい。一風変わった癒しがある人形たちです。 -
向かいは、蔵の中を飾りつけているところ。これも郵便局の人の情報です。
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明治か大正の人形でしょうか。
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イチオシ
バックの屏風が古風でいい感じ。
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ちょっとくだけた感じにも、趣味の良さを感じます。
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松野屋菓子店で、灯篭最中というのをいただきました。何で灯籠かと言うと、この辺りでは良質の御影石が採れるのだそう。
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それで作った灯籠を最中にしたんだそうです。かつてはとても賑わっていましたと言うご主人の気合の逸品です。
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真壁の名物には、黄金屋のじまん焼きと言うのがあると聞いて訪ねました。いわゆる今川焼ですね。ひな祭りの時期だったこともあって、混み合っています。
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待っている間に、これは土人形ですね。
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笑顔のいい表情で、これも和みます。
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で、じまん焼きは黒餡の方をいただきましたが、皮に少し甘みがあって優しい味わい。
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ただ、普通と言えば普通の範囲じゃないかと思います。
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橋本旅館は、300年前の享保雛があると言うことで、真壁のひな祭りで立ち寄りました。
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玄関正面のひな飾りも豪華なのですが、
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二階に上がると、奥の方に確かに一組の享保雛があって、これが自慢の人形です。
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よく見るとかなりボロボロなんですが、やっぱり顔の表情に雰囲気がありますね。
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華やかさは少し劣りますが、自然な表情に味わいがあるように思いました。
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傍らには、打掛と
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吊るし雛。
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木目込み人形も花を添えています。
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真壁伝承館歴史資料館は、真壁の市街地の中心。
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展示資料によれば、真壁は、真壁氏から、江戸期に入ってからは浅野長政の三男、長重の城下町としての歴史を持つ街。ただし、長重が加増になって笠間に移るに際し笠間藩に併呑され、以降は笠間藩の一部となっています。
なお、敷地内には、図書館やホールなども併設されています。 -
宮本精肉店は、伝承館のすぐ前。
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昔ながらのコロッケ50円が看板商品です。
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一個いただきましたが、こんがりキツネ色がとってもきれいですねえ。それに、すごくうまい。ジャガイモのうまみがこれでもかというくらい感じられました。安いだけではない。素晴らしいコロッケです。
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密弘寺は、真壁の市街。
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山門のすぐ奥に、樹高15mの大きなケヤキが立っていました。また、不動堂は国の指定文化財。名水不動の名で地元に親しまれる真言宗寺院の小堂ですが、 少し派手な彫刻と整った姿が目を引きました。
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市街には、歴史的な建物がそこかしこにありまして、これも一般の個人住宅なんですが、門だけはこんな風。今の生活では無用の長物でも、大事に保存されているようです。
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白川菓子店は、品数はそんなに多くはないんですが、店構えはいかにもちゃんとした和菓子屋さん。
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ぴかぴか光る小豆を乗せた「鹿の子」をいただきました。柔らかくてふわふわの鹿の子は、乗っけた小豆の粒がしっかりしているし、すっきりした甘さ。小豆を止める寒天がいい変化にもなっています。ベースの漉し餡も程よい甘さ。三つの組み合わせで、何気に、かなり格調の高い味わいになっていると思います。
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もう帰りの時間が迫ってきました。これがたぶん最後。
下駄屋さんのひな人形に寄ってみます。 -
これも立派な段飾り。人形が少し大きめな分、豪華な感じが漂います。
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古いものではなさそうですが、アニメ風の表情は今の時代だと標準的なかわいらしさだと思います。
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あとは、和菓子のチェックと行きましょう。
山口屋は、真壁市街ではあるんですが、中心部からはちょっと外れ。品数が少ししかないなあと思ったら、人気の大福なんかはもう売り切れなんだとか。 -
では仕方がないので、田舎まんじゅう(つぶあんの蒸しきんつば)をいただきました。ただ、これでもお店の実力は十分感じられました。おいしいです。
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高庭菓子店は、真壁の市街。お寺が集まっている一角。
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ピンクのカラーのきれいなひな人形ですね。お菓子屋さんらしい感じです。
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いただいたのは、茶饅頭です。ただ、ショーケースには、あおやぎ、ふぶきといった色鮮やかなお菓子が並んで、これもとっても気になりました。なにげにお客さんも多いし、人気店だと思います。
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三由屋菓子店は、真壁の中心部からはちょっと外れなので、気が付着にくい場所。
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イチオシ
ただ、ここの最中はすごいです。栗の粒々が混じった餡子は、つやつや輝いてとてもきれい。注文すると、それを受けて餡子を詰めてくれるんですが、これが出てきた時にはちょっと感動しました。味の方も抜群。すっきりした瑞々しい甘さは抜群のうまさです。まったく、いいものに出会いました。
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これで、おしまい。
帰りはつくばまでのシャトルバスを利用します。
ひな人形もよかったんですが、街全体がひな祭り一色。どこに行っても、地元のボランティアの方がお世話をしている姿が見られて、その暖かな雰囲気がとても心に残りました。リピーターが多いのもうなずけます。また、規模も少しずつ大きくなっているよう。今後の発展を祈念したいと思います。
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