2013/08/17 - 2013/08/24
9位(同エリア166件中)
バルティーゴさん
- バルティーゴさんTOP
- 旅行記56冊
- クチコミ4件
- Q&A回答50件
- 203,728アクセス
- フォロワー14人
中年男のチベット一人旅、その3ではいよいよ世界最高地を走る「青海チベット鉄道(青蔵鉄道)」に乗車します。
表紙の写真は「青海チベット鉄道の前で記念撮影」です。途中駅ゴルムドで停車中に撮影しました。
旅行会社:ファイブスタークラブ ツアー名:天空の列車・青蔵鉄道で行くチベット
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 飛行機
- 航空会社
- 中国国際航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
PR
-
8月18日 19:00ガイドさんの車で「西寧西駅」に到着です。
市街にある「西寧駅」は現在改装工事中で、当面の間、この「西寧西駅」が長距離列車のターミナルとなるそうです。 -
イチオシ
駅の中はご覧のとおり、とにかくすごい人、人、人!!
座ることはおろか、移動もままなりません。 -
しかし私は、一等車(軟臥)のチケットを持っており、専用の待合室が利用できます。
軟臥のチケットは、そのプレミア分も含め、旅行代金20,000円アップでしたが、列車の快適さも含めじゅうぶん20,000円の価値がありました。 -
軟臥専用の待合室。
快適でしたが、19:00に駅に着いて、列車の発車時刻は22:50。
ガイドさん、ちょっと早く着きすぎだよ…。しかも私を置いて早々に帰っちゃうし…。まあ、ガイドさんには中学生のお子さんがいらっしゃるそうだから、気持ちは解るけれどね…。
荷物を置いたまま出歩くわけにもいかず、3時間半をこの待合室とその周辺で過ごす羽目になりました。 -
待合室で私の向かいのソファーに座ったチベット人の男の子。
私は、日本の100円ショップで買った「光る腕輪」をなぜか持参していたため、あげたところ、家族一同大喜び。
もう一組、漢族の小学生くらいの女の子にも光る腕輪をあげました。こちらも大喜び。お母さんまでもが「欲しい」と言い出す始末(笑)。 -
寝台車は2段寝台。上段になるか下段になるかは、ガイドさんからチケットを貰うまで分からなかったのですが、
上段のほうが安いため、どうせ旅行会社は経費節約のため上段を予約しているのだろうと思っていましたが、
嬉しい誤算、下段寝台の切符でした! -
20:30、改札が始まりました。
西寧西発・拉薩行き、K9815次列車に乗り込みます。
チベットは中国でも政情不安定の地区。切符と併せてパスポートやチベット入境許可証など、厳重なチェックを受けて初めて乗車が許されます。
そう、チベットに行くためには政府が発行した「入境許可証」が必要で、今回、一人旅で許可証を出してもらうために、旅行会社さんにはいろいろと骨を折ってもらいました。感謝です。
5号車7番の軟臥寝台です。
4人用の個室で、同室者はマレーシア人の夫妻と、フランス人の初老の男性でした。 -
私の座席、下段寝台に寝っころがって、通路側を見たところ。
各寝台にテレビがついているのですが、なぜか放送はやっていませんでした。
夜の乗車であり、同室の人との挨拶もそこそこに、就寝します。 -
一晩明けて、8月19日の8:20。
列車はゴルムド駅に20分間停車します。外に下りてみました。 -
ここゴルムド駅で、ここまで列車を牽引してきた電気機関車が切り離され、高地専用のディーゼル機関車に付け替えられます。
-
高地専用のNJ2型ディーゼル機関車がやってきました。
かっこいいディーゼルカーです。
標高5000mの高地を、時速120?で走行する能力があるのだそうです。 -
イチオシ
NJ2型ディーゼル機関車が、我々の乗るK9815次列車に連結されました。
-
周りに誰も写真を撮ってくれそうな人がいなかったため、地面にカメラを置きセルフタイマーで機関車と一緒に「ハイチーズ!」
-
ついでに客車と一緒に「ハイチーズ!」
(こちらの写真は中国人の旅行者さんに撮っていただきました) -
列車は8:40、ゴルムドを出発。
朝食を食べに食堂車に行きます。
食堂車は混雑しているものの満席ではありませんでした。 -
朝食セット30元(約480円)。
お粥・蒸しパン・目玉焼きに、漬物が三種類。
中国の人にとっては高いかもしれませんが、日本人にとっては安い。
まずまずの美味しさ。
何よりも走る列車の車窓を楽しみながら食べる朝食は、格別でした。 -
朝食後、列車内を散策しました。
列車は16両編成。寝台車・座席車・食堂車など、様々な車両が連結されています。
ここは硬臥(二等寝台)。
私の乗っている軟臥は外国人旅行者が多いのに対して、この硬臥は主に中国人旅行者が乗っています。
各ボックスに扉やカーテンが無く、寝ていても丸見えです。
3段式寝台で、昼間は1ボックスに6人が座らなければならず、窮屈そうでした。 -
こちらは硬座(二等座席)。
空いていて、3人分の座席に横になっている人もいました。
短距離の利用が多いのか、チベット人の乗客が主でした。 -
客車はカナダの飛行機メーカー「ボンバルディア社」製の室内与圧ができる客車。
しかし与圧機能はあんまり働いていなかった模様。 -
洗面所。
中国の列車のイメージとは裏腹に、比較的きれいでした。 -
トイレ。
トイレも比較的きれいでしたが、一部のトイレは途中で詰まり、あふれかかって酷いことになっていました。 -
各車両についている熱湯給水器。
各部屋にポットが備えつけてあり、随時、ここからポットにお湯を汲んでくることによって、いつでもカップラーメンやコーヒー・紅茶を作ることができます。
カップラーメンは車内で売られています。 -
我らが部屋のテーブル。
各々が、自分のコップやお菓子を置いています。
向かいの席のマレーシア人男性は、コーヒーチェーン店のマネージャーさんだそうです。
私が日本から持参した1カップ用のドリップコーヒーをプレゼントしたら「すごいアイデアだ」と感心していました。 -
ゴルムドを出発して1時間。
万年雪を抱いた、標高6178mの「玉珠峰」が左手に見えてきました。 -
同じころ、右手では、中国軍が軍事演習をしている光景に出くわしました。
-
列車は崑崙山脈を越え、ココシリ自然保護区に入りました。
動物の往来を妨げないよう、極力、鉄橋で鉄道を通したのだそうです。 -
ココシリ自然保護区では、車窓に様々な動物が登場します。
一番よく見るのは「チベットガゼル」 -
こちらは「チベット野ロバ」の群れ。
-
野生の「ヤク」の群れの川渡りです。
-
ココシリ自然保護区を過ぎる頃、時刻はお昼時。
弁当の車内販売が、私たちの5号車にもやってきました。
昼食は食堂車には行かず、車内販売の弁当を買いました。
値段は30元(約480円)。
弁当は各部屋に売りに来ますので、この列車でひもじい思いをすることはありません。 -
昼食後、標高4600mの五道梁駅を通過してすぐ、列車は「長江源頭第一橋」を渡ります。
中国一の大河、長江が最初に渡る橋という意味です。 -
列車はさらに標高を上げ、進みます。
向かいの席のマレーシア人夫妻のうち、奥さんが頭痛・吐き気などの高山病の症状を示し、車掌さんから経鼻酸素チューブを貰いました。 -
高山病に備え、各部屋に酸素の吹き出し口があり、ここにチューブを繋ぐことによって、酸素を吸うことができます。
写真の下方にあるのが酸素の吹き出し口です。 -
標高は徐々に上がり、手元の高度計では4900mを超えました。
世界の鉄道最高地点、タングラ峠はまもなくです。
木は生えておらず、見渡す限りの平原です。 -
15:30、タングラ峠手前の「唐北(タングラ峠の北)駅」を通過します。
駅票に「標高4955m」と示してあります。 -
15:40、手持ちの高度計が標高5000mを超えました。
-
左手に氷河が見えるとまもなく、標高5072m、鉄道の世界最高地点を通過します。
これが、世界最高地点の記念碑です。 -
この時、列車に備え付けの高度計は、標高5113mという、ありえない値を示していました。
列車の高度計は、実際よりも少し高い値を示すようです。 -
タングラ峠を越えると、あとはひたすら下るのみ。
線路がジグザグに迂回して敷設されているのは、地盤の良いところに線路を敷いているためか? -
線路の両脇に無数に建てられている棒のようなもの。
中にアンモニアが入っていて、気化熱を利用して冬でも線路が凍らないようにする装置なのだとか。 -
アムド駅を通過後、右手に「ツォナ湖」が見えます。
標高4600mにある、チベット人にとって聖なる湖だそうです。
天気が良く、透明度が抜群のこの湖は、息をのむような美しさです。 -
イチオシ
山の天気は変わりやすいと言いますが、納得の光景です。
広大な草原の先のほう、雲から黒い帯が下りているあたりは、雨が降っているようです。 -
19:20、列車は最後の停車駅「ナクチュ駅」に停車です。
列車内が禁煙のため、タバコを吸いに多くの人が列車外に出ます。
この時点で列車は20分ほど遅延していたのですが、車掌は「タバコの時間だけ停車します」と。
私はタバコを吸いませんが、記念撮影のため下車しました。
標高は4513m、少し小走りをしただけで息が切れます。 -
ナクチュ駅を出発後、食堂車に行き夕食を食べました。
食事時にもかかわらず、食堂車は空いていました。
羊肉の炒め物とご飯、スープ。
値段は少し高めの72元(約1150円)。 -
20:00を過ぎましたが、中国の西のほうであるため、空はまだ明るいです。
この列車最後の景勝地「ニェンチェンタンラ山脈」を右手に望みます。
万年雪を抱いた、標高7000m級の山の連なりです。 -
中国の長距離列車は車掌が切符を預かるのですが、終着の「拉薩(ラサ)駅」が近づき、車掌が切符を返してくれます。切符は駅で回収されず、記念品として手元に残ります。
いよいよ24時間におよぶ列車の旅も終わりです。
左に写っているのは、西寧のタール寺で買ったお土産のマニ車。
中にお経の印刷が入っていて、クルクル回すことでお経を読んだのと同じ功徳が得られるそうです。 -
途中で少し遅れていたK9815次列車でしたが、遅れを取り戻し、23:10ほぼ定刻で「拉薩駅」に到着しました。
飽きることなく、昼寝のする暇もない、とても楽しい24時間でした。
とても広いホームの駅です。 -
駅の出口は一か所のみ。
この先でガイドさんと合流するのですが、チベットは政情不安定な地域。
改札を出るとすぐ、警察によるパスポートとチベット入境許可証のチェックがあり、外国人は警察に付き添われてガイドの元に引き渡されます。 -
警察がたくさんいる中でフラッシュ撮影をするのは問題があると考え、スローシャッター撮影をしたため、少しブレていますが、ラサ駅の全景です。
旅行会社のお迎えの車で市街の「天海賓館」まで約20分。
夜遅いため、ホテルに着いて、シャワーを浴びて、すぐに就寝しました。
次の旅行記では、ラサの世界遺産、歴代ダライラマの住んだ聖地「ポタラ宮」を観光します。
http://4travel.jp/traveler/keiichi_izu/album/10819256/
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- あいぼんさん 2014/01/18 22:35:57
- こんにちは
- こんにちは。久しぶりに訪問させていただきました。
今年はお一人で旅行されていたとは。子供が大きくなると家族の都合が合わなくなって家族旅行が難しくなるって本当なんですね。でもだからこそ自分が好きな場所に行けるメリットもあるかもしれませんね。
チベット鉄道は私も乗ってみたいです。すばらしい景色ですね。
昨年末2人目の子供が生まれたのですが、家族旅行も今のうちかと思うと気合が入りました。来年からは長男が小学校に上がって休みにくくなりそうなので、今年は海外に行きまくろうと思います。
- バルティーゴさん からの返信 2014/01/18 22:51:54
- RE: こんにちは
- ご出産おめでとうございます!
昨年はルーマニアに行かれたのですね。
旅行記を読ませていただきました。
ルーマニアと言えばドラキュラ伯爵くらいしか思いつかない私ですが、ブコヴィナ地方のホテル、自然に囲まれて良いですね〜。
旧共産圏だからか、素朴な感じが残っていてヨーロッパの田舎という感じがそそられます。
私は、長男は中学生で部活、長女は習い事のバレエ、ということで一人旅となってしまいましたが、小学校低学年までは、普通に家族旅行可能と思いますよ。むしろ、小学校低学年くらいのほうが、子供たちの記憶に鮮明に残るので連れて行く甲斐があると思います。
赤ちゃんは海外で何かあると大変ですから、無理をなさらずお気をつけて、今年も旅行を楽しんでくださいね。
さて、今年はどこに行きましょう?また一人旅になってしまうかな…。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
バルティーゴさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
49