烏来　高砂義勇隊慰霊碑を訪ねる

2013/05/06 - 2013/05/06

烏来と言えば、温泉や老街、滝などが有名な場所です。

しかし烏来には日本の歴史と深く関係する高砂族主題紀念公園があることはあまり知られておらず、訪れる日本人も少ないです。

高砂族とは台湾の原住民のことです。太平洋戦争時に高砂族の若者に対して日本軍が1000人の募集を行ったところ、40万人もの志願者がでたそうです。高砂義勇隊としてニューギニアなどの激戦地に赴き戦闘に参加し、ジャングルに慣れ、夜目も効き勇敢だったことから敵兵に恐れられたそうです。

日本が劣勢になると補給が途絶え、食料不足になった時に、彼らはジャングルに食料を探しに行き、その食料を日本軍に届ける前に食料を抱えたまま餓死したという逸話も残っています。

戦後は、台湾が日本統治下でなくなったため、戦争被害の補償対象から除外されてしまったため、遺族や元兵士に対して恩給や補償が行われなかったという問題もあります。

この慰霊碑は戦後に台湾原住民が建立しましたが、敷地を提供していた会社が倒産し危機にさらされましたが、産経新聞がこの慰霊碑の現状を報じたところ、日本や台湾から寄付金が集まり存続されました。

エリア 新北(台湾)

烏来へバスで

烏来に到着

滝の見える場所までは皆さん来られますが、ここから山の方にあります。

整備された山道を徒歩15分

高砂義勇隊紀念園區

この碑には戦死した高砂族の若者の名前が記銘されています。

当時、彼らは日本名を持っていました。

鎮魂歌

さざれ石

台湾ではどこでも会う、日本人にここで会うことはありませんでしたが、台湾人は多く訪れていました。

本間雅晴中将の高砂族兵士を称える詩。
本間中将は戦後、バターン半島の戦いの戦犯としてフィリピンで処刑されました。

長谷川清海軍大将は1940年に台湾総督に就任し、高砂族出征の際に「台湾 高砂義勇挺身隊」の隊旗を授けました。

李登輝元総統の揮毫

日本のために命を投げ出して戦った高砂族の若者たち。
僕は全く知りませんでした。
今、僕たちが出来ることはこの歴史を学び、先人に感謝することではないかと思います。

階段は大変にきついですが、また訪れたいと思います。

烏来にあるタイヤル族の博物館

高砂族は写真で見ても、漢民族と明らかに顔が違います。

また文化も全く違います。

名物の竹筒ごはんを食べて帰りました。

この旅行記へのコメント （4）

• 後向きの猫さん 2013/08/29 13:16:20

  こんにちは

  みつひと　様
  
  いつも楽しく拝見させていただいております。
  何度か訪台し、昨年は烏来も行きましたが、この高砂義勇隊慰霊碑のことは知りませんでした。次回はぜひ訪れたいと思います。
  何度訪台しても学ぶことが多いです。
  
  今後ともよろしくお願いします。
  
  

  みつひとさん からの返信 2013/08/29 14:19:21

  RE: こんにちは

  こんにちは
  
  書き込みありがとうございます。
  烏来に来られる観光客の方は多くいらっしゃいますが、高砂義勇隊慰霊碑まで来られる方は少ないと思います。
  多くの日本人にこの歴史を知ってほしいなと思います。
  
  ちなみに、台湾の有名観光地、九分からバスで5分の場所に旧日本人居留地があり、神社跡には現在も鳥居が立っています。こちらも機会がございましたら訪れてみてください。
  
  みつひと

• 横浜臨海公園さん 2013/08/27 17:16:13

  高砂義勇隊慰霊碑

  みつひとさま、こんにちは。
  
  
  ご無沙汰をしておりますがお元気にてご活躍の事と存じます。
  
  
  実は、旅行記を拝見させて頂きまして、該碑を建立した地元企業が倒産して維持する事が困難になったと言う事で、某方面から話を伺い、小生も寄付をさせていただきました１人でございます。
  
  高砂族の兵士は本当に勇敢に戦ったと、無事帰還された方から直接話を聞いておりましたので、小生も何かお役に立てればと思い参加をさせて頂きました。
  
  
  
  横浜臨海公園

  みつひとさん からの返信 2013/08/29 14:15:56

  RE: 高砂義勇隊慰霊碑

  こんにちは
  
  書き込みありがとうございます。
  ご寄付されたとのことで、そのような方が身近（お会いしたことはございませんが）におられたことに驚きと感動です。
  もしまたそのような機会があったら私もお役にたてればと思う次第です。
  
  まだまだ知らない日本と台湾の歴史がたくさんあると思うので勉強していきたいと思います。
  
  みつひと