2013/06/30 - 2013/06/30
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ぺこにゃんさん
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稲荷神社の総本山,伏見稲荷大社。
朱塗りの鳥居が整然と立ち並ぶ境内は,まるで別世界に誘われたような景色です。
そんな伏見稲荷大社をより一層楽しむことができるのが,稲荷山をぐるっとまわる"お山めぐり"です。
1周約4km,2時間の山登りですので,時間に余裕のある人しか行けません。
しかし,この"お山めぐり"こそ,伏見稲荷大社参拝の真骨頂なのです。
夏の暑い日に歩いてきましたので,ご紹介したいと思います。
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伏見稲荷大社の最寄り駅は,JR稲荷駅あるいは京阪伏見稲荷駅。
この日は伏見稲荷駅から歩き始めました。 -
神幸道(裏参道)の商店街。
お店はまだ開いていません。
それもそのはず,このとき7時前ですから。 -
楼門前までやってきました。
朝日が昇ってきて眩しい! -
楼門前の鳥居(二ノ鳥居)を見上げます。
この鳥居もそれなりに大きいですけど,さすがに平安神宮の大鳥居には負けます。 -
楼門をくぐった正面にあるのが外拝殿。
手前に棒が立てられていますが,おそらくこれは茅の輪を取り付ける土台だったのでしょう。
この日は6/30,夏越大祓の日だったので。
ここには戻ってこなかったので,あくまでも想像ですが。 -
外拝殿と楼門。
爽やかな朝の空に朱色が映えます。 -
外拝殿の釣燈籠には,黄道十二宮の十二星座が描かれています。
例えばこれは水瓶座。 -
内拝殿。
その背後には本殿があります。 -
内拝殿前の狐。
金色に輝く稲穂をくわえています。
稲穂や鍵をくわえているのは,たいてい向かって左側の狐です。
参考まで。 -
奉納された鳥居。
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ずらっと並んだ提灯。
「本宮祭」の札がぶら下がっています。
今年は7/21です。 -
本殿左手から奥へと進んでいきます。
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階段を登っていくと…
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鳥居が続く参道があらわれます。
ここから延々と鳥居が続き,その数は大小合わせて1万本ともいわれています。 -
ちなみに鳥居をくぐらずに右へといくと,二匹の狐がいます。
狐が作る輪っかに御賽銭を載せると,ご利益があるとか… -
参道を少し歩くと,伏見稲荷大社の見所の一つ「千本鳥居」があります。
実際の鳥居の数は千本もありません。
数の多さを表すのに"千"を用いているのです。 -
イチオシ
千本鳥居は右から行こうが左から行こうが,ともに奥の院へと辿り着きます。
好きな道を行きましょう。 -
早朝に行くと,無人の写真を撮ることができます。
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鳥居の隙間からもう一方の道を覗きます。
人が通れる隙間もなく,鳥居が建てられているのがわかります。 -
奥社奉拝所,通称"奥の院"が見えてきました。
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奥の院には狐の顔を模った絵馬が奉納されています。
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奉拝所の右側後の背後には,「おもかる石」があります。
灯篭の前で願い事の成就可否を念じて石灯篭の空輪(頭)を持ち上げ,そのときに感じる重さが,自分が予想していたよりも軽ければ願い事が叶い,重ければ叶い難いとする試し石です。
と事前に知っていれば,「ものすごく重たい!」と予想してチャレンジすればいいのにと思ってしまうのです… -
ここまでは前置き。
奥の院の先,稲荷山をぐるっとまわるのが"お山めぐり"です。
1周約4km,2時間かかるため,多くの参拝客はここ奥の院で引き返します。
しかし,この"お山めぐり"こそ伏見稲荷大社参拝の真骨頂なのです。 -
イチオシ
では,行ってみましょう。
基本的に鳥居のトンネルから外れなければ,道に迷うことはないです。
地図や道標もあるので,安心していきましょう。 -
奥の院から少し進むと,右手に伏見神宝神社へと続く道があります。
そこをあえて左に行くと,松の木が祀られています。
この松は「膝松さん」と呼ばれ,根が左右2股になっており,根本をくぐると足腰の病などが治るといわれています。
さらにこの松は「根上りの松」とも呼ばれ,”ねあがり”の名から給料や株の値上がりを願う人々の信仰も集めています。 -
膝松さんのところからは千本鳥居の全容を見ることができます。
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イチオシ
先へ進みます。
前方を歩いていた女性の着ていた黒服と鳥居の朱の対比が絶妙。 -
イチオシ
鳥居の影が模様を作ります。
晴れた日はこんな楽しみ方もあります。 -
しばらく歩くと福繁大神,大岩大神,白玉大神を祀っているエリアに。
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ここを登ったところが新池です。
谺ケ池(こだまがいけ)との別称があります。 -
行方知れずになった人の居場所を探す時,池に向かって手を打ち,こだまが返ってきた方向に手がかりがつかめるという言い伝えがあります。
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新池のほとりあるのが熊鷹社。
勝負事及び商売繁盛の神様で,一発勝負を賭けるときにお参りする方が多いとか。
内部はいつ訪れても蝋燭が灯っています。
朝早くから熱心に参拝されている方がいるのでしょう。 -
熊鷹社の脇の狐がサングラスを掛けていました^^
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奉納された大量のミニ鳥居。
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この辺りはピッカピカの鳥居。
鳥居の裏側に奉納された日付が書かれていますが,平成になってからのものが多いです。
もっと昔から建てられているというイメージが私にはありました。 -
三ツ辻に到着。
四ツ辻まで「三徳さんの石段」と呼ばれる400段の石段が続きます。 -
四ツ辻に向かう途中にも幾つかお塚があります。
大きめのお塚の前にはも御茶屋もあり,お供え物などを購入できるようになっています。 -
大松大神のお塚です。
巨大な瓢箪の石造物が目につきました。
なぜ瓢箪なのか不明… -
三徳社。
三つの願い事が成就するとして信仰されるようになりました。 -
三徳社の龍の手水。
狐のイメージが強くて少し違和感が。
他の神社では珍しくないですけど,伏見稲荷大社ですからね。 -
三徳社を過ぎると,突如頭上の木々が途切れます。
この石段を登ったところが四ツ辻です。 -
四ツ辻は標高165m。
奥の院が標高55mですから,約100m登ってきたことになります。
ぶっちゃけ楽勝です^^ -
四ツ辻は見晴らしの良い展望台となっています。
伏見から西の景色ですね。 -
四ツ辻からは道が二手に分かれます。
時計回り,反時計回りどちらを選んでも四ツ辻へと帰ってきます。
私が選んだのは時計回り。
こちらからなら一ノ峰,二ノ峰…と回れます。 -
それでは行きましょう。
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湿地帯の中を進んでいくと,大杉社に到着します。
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神様が大杉に降臨され,悪い病気を追い払らったと伝えられます。
木材業者や大工・工務店の信仰を集めています。 -
大杉社から平坦な道を進むと,眼力社に到着します。
「眼の病が良くなる」「先見の明・眼力が授かる」という御利益があるといわれています。 -
眼力社の手水は狐です。
伏見稲荷なら,こうでないと。
稲荷山から駆け降りた狐をイメージしているそうですよ。 -
さらに進んで御膳谷奉拝所へ。
ここの鳥居前にいるのは狛犬ですね。 -
稲荷山三ヶ峰の北背後にあたり,往古はここに神饗殿(みあえどの)と御竈殿(みかまどの)があって三ヶ峰に神供をした所と伝えられています。
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イチオシ
三つの峰の渓谷がここに集まって一の峰,二の峰,三の峰を拝する要の所です。
言葉では言い表せない独特の雰囲気がありました。
さすがに真夜中には来たくない… -
御膳谷にある奥村大神で珍しいものを発見。
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それは狛馬です。
狛犬のように阿形,吽形はなく,両方口を閉じていました。 -
先へ進むと健康ゾーン。
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まずは薬力社。
万病平癒のご利益があるといわれています。 -
ねがいかけ草鞋。
腰痛・身体健康・病気平癒・旅行安全に効能があるそうです。 -
薬力社の隣には薬力の滝があります。
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これが薬力の滝で滝行も行われるそうです。
伏見稲荷大社にはこのような滝が他にも数ヶ所あります。 -
ちなみに,この滝は紅葉谷を経て三ノ橋川となります。
三ノ橋川って?という人も多いでしょうけど,東福寺の通天橋の下を流れている川といえば,気付く人もおおいのでは。 -
滝の隣にあるのが,おせき大神。
その昔 「歌舞伎役者」が喉を守って声が通るようにと,喉の守護を祈願されました。
現在でも芸能人を初め喉を使う人々がお参りに来るそうです。 -
さらに奥へ進んで御劔社(長者社)へ。
力鍛冶,刃物業者の信仰が篤い社です。 -
ゆらゆらと揺れる蝋燭の炎。
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謡曲に三条小鍛冶宗近が勅命を蒙り,山中で稲荷大神の助けを得て,名刀小狐丸を鍛えたと語られています。
そのときの名刀を鍛えるのに用いたのが,御身体の岩"劔石"だと伝えられています。 -
階段を登っていけば,劔石を間近に見ることができます。
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また,社の左手にある"焼刃の水"という井戸も名刀を作製するのに使用されたという伝承があります。
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御劔社の手水は刀の意匠です。
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御劔社から一ノ峰へは,約200段の階段が続きます。
清少納言が著書「枕草子」で大変に苦しい思いをした記したほどの難所です。 -
階段を登り切ったところが末広大神を祀る一ノ峰です。
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ここは稲荷山の最高峰(標高233メートル)です。
残念ながら眺望は全くありません。 -
それでも鳥居のトンネルを歩き続けていたので,青空がとても新鮮に見えました。
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一ノ峰を過ぎると鳥居の向きが逆向きになります。
どうでもいいことですけど,写真を撮るときに会社名・人物名が入ってしまうので気になるのです。 -
続いて青木大神を祀る二ノ峰。
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二ノ峰の御神蹟には狐と狛犬がいて賑やかです。
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二ノ峰の台座には富士山の溶岩が用いられているとか。
このゴツゴツした岩のことかな? -
ところで,伏見稲荷大社のおみくじはちょっと変わっているらしいです。
そのおみくじが一ノ峰や二ノ峰などでは無料で引けます(といっても,せめてお賽銭ぐらいは払いましょう)。
種類は全部で17種。
列挙すると…
大吉,凶後吉,末大吉,末吉,大大吉,向大吉,吉,中吉,小凶後吉,小吉,後吉 ,凶後大吉,吉凶未分末大吉(よしあしいまだわからずすえだいきち),吉凶不分末吉(きちきょうわかたずすえきち),吉凶相半(きちきょうあいなかばす),吉凶相交末吉(きちきょうあいまじわりすえきち),吉凶相央(きちきょうあいなかばす) -
おそらく「大大吉」が一番良いのでしょう。
中には結局どっちやねん!と言いたくなるのがありますね。 -
下りなのでドンドン行きます。
間ノ峰(荷田社神蹟)には,奴祢(ぬね)鳥居という珍しい鳥居があります。 -
白菊大神を祀る三ノ峰。
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ここにも龍の手水がありました。
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稲荷山で出会ったニャンコ。
住み着いているネコは結構います。 -
四ツ辻の「にしむら亭」が見えてくれば,お山めぐりも終了です。
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稲荷山には,今回私が訪れた場所以外にもまだまだ見所があります。
また面白いものを探しに行きたいですね。
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この旅行記へのコメント (2)
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- shimahukurouさん 2013/07/14 00:07:32
- こんばんは〜
- ぺこにゃんさん、伏見稲荷の千本鳥居のお写真は拝見していると吸い込まれそうな不思議な雰囲気!昼間は人が途絶えるには少し待たないといけないけど、早朝の鳥居の先は異次元の世界に通じているような…
私はめっちゃ怖がりなんで、以前訪問した際、あの長いロウソクの炎は意味もなく怖くてシャッターきれませんでした(笑
shimahukurou
- ぺこにゃんさん からの返信 2013/07/14 19:22:54
- RE: こんばんは〜
- shimahukurouさん,こんばんは。
> ぺこにゃんさん、伏見稲荷の千本鳥居のお写真は拝見していると吸い込まれそうな不思議な雰囲気!昼間は人が途絶えるには少し待たないといけないけど、早朝の鳥居の先は異次元の世界に通じているような…
京都の数ある寺社の中でも,伏見稲荷大社は異質ですよね。
似たような景色の中を歩くので,迷宮に迷い込んだような錯覚がします。
> 私はめっちゃ怖がりなんで、以前訪問した際、あの長いロウソクの炎は意味もなく怖くてシャッターきれませんでした(笑
そういうのありますよね。
私も一度だけ撮影をためらった場所があります。
祟り神,崇道神社ですけど,あまりに人気がなくて,さすがに遠慮してしまいました。
ぺこにゃん
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