紅葉のきざしを探しながら新宿御苑の菊花壇展へ（後編）

2010/11/06 - 2010/11/06

古典菊が多く展示されている新宿御苑の菊花壇展。
去年2009年は江戸菊を一番楽しみにして、熱心に鑑賞する一方で、嵯峨菊の美しさに目覚めました。
今年2010年はどの菊が一番のお気に入りになるかしら。
お気に入りが変わるのは、好みの変化や気分に左右されるせいもありますが、天候による光の加減、それから開花状況にも影響されてしまうせいです。
今年は厳しい残暑が長く続いたので、どうやら菊も開花が遅れているようです。
去年と同じ頃に出かけて、早すぎないかな……と気にしつつも、他に日程を空けられないので、本日11月６日、菊花壇展を一番の目当てに、春以来久しぶりに新宿御苑に足を運びました。

江戸菊は、開花が進むにつれて花姿が鮮やかに変化するのが特徴ですが、新宿御苑に日参するわけにはいかないので、日々変化していく様子を楽しめたことはありません。
なので他の花姿を比べたことはないのですが、ちょっとだけほつれた毛糸の玉のような（たとえがワンパターンで失礼！）、ころんと丸まって、花の中心のしべをすっかり覆い隠した姿が印象的で、とても気に入っています。
ただ、あれは少し咲き進んだときの姿なのか、開花が遅れ気味な今回は、そのお気に入りの姿の江戸菊が少なくて少し残念でした。
江戸菊には、そんな変わった花姿を求めるようになってしまっていたので、ふつうにきれいに咲いていた花ではつい物足りなくなってしまった贅沢な私です。
ただ、細い花びらが花火のように放射状に伸びたふつう（？）の花姿の江戸菊は、同じ姿を見せる他の品種よりもずっと華やかな気がします。

肥後菊は、花びらがほっそーく、武士が精神鍛錬のために育成したといわれるのがうなづける禁欲的な美しさがあります。
その美しさに目覚めたのは去年のことですが、今回は半分以上が開花がまだまだで、とても残念でした。

配色を考えてきれいに配置された一文字菊・管物菊花壇や大菊花壇は、今回残念だった懸崖作りと合わせて、新宿御苑の菊花壇展ならではもので、他に類を見ないのではないかと思っています。
ただ、去年と一昨年で撮れるパターンは私にとってもう撮りつくしてしまったようで、いろいろ撮り方を模索してみたけれど、新しい撮り方のパターンを見つけることはできませんでした。

菊花壇展を回り終えたところで16時でした。
菊花壇のある日本庭園に到着したのは13時すぎだったので、だいたい３時間近くかけて回ったことになります。
閉園までのあと30分は、出口の新宿門のそばのインフォメーションセンターの「菊花壇解説展」を見に行くつもりでした。
ところが、途中でなにやらアジアの地球に優しい手作り製品のマーケットがあって、興味が沸いてしまったため、閉店間際の店を渡り歩いてしまいました。
結果、「菊花壇解説展」を見に行く時間はなくなってしまいましたが、「菊花壇解説展」は去年、丁寧に写真を撮って旅行記を作成しているので、復習はそちらですることにしましょう。

菊花壇解説展のある去年の旅行記
「錦なす花の終わりの菊だより（5）新宿御苑の菊花壇展2009・後編」（2009年11月８日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10398073/

今回の新宿御苑の旅行記は、菊花壇展とそれ以外に分けずに、菊花壇展を中心に回りながら気の向くままにカメラを向けた順に、単純に前編・中編・後編としました。
今年で３回目となる新宿御苑の菊花壇展めぐりを、今年もすなおに順路通りに回ったので、菊以外の写真も織り交ぜることで、新宿御苑・菊花壇展３回目の旅行記として少し変化をつけたつもりです。

＜前編＞
［12時45分に新宿門から入場］
（1）苑内で紅葉のきざしを求めて
（2）ちょっと萌えない第一露地花壇と、まだこれからだった懸崖作り花壇
＜中編＞
（3）どれもカラフルで可愛くて一番夢中になった、伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇
（4）あいかわらず見事な大作り花壇
＜後編＞
（5）渦巻き始めの江戸菊
（6）ころんころんの第二路地花壇は記録写真的
（7）くたっとしていても高貴さを感じさせた一文字菊・管物菊花壇
（8）もっと咲いているところが見たかった肥後菊花壇
（9）今年はどう撮ろうか苦労した大菊花壇
［16時30分に新宿門から帰宅］

新宿御苑公式サイト
http://www.env.go.jp/garden/shinjukugyoen/

エリア 新宿(東京)

江戸菊花壇の説明、英語解説付き

インフォメーションセンターの菊花壇解説展による江戸菊花壇の説明は去年の旅行記の写真を参考に。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17553548/
関連の旅行記
「錦なす花の終わりの菊だより（4）新宿御苑の菊花壇展2009・前編」（2009年11月８日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10398072/

開いた花びらと渦巻きのバランスがグッド！

品種名は「夢路」。

開ききった花はまぶしい太陽のシンボルのよう

品種名は「秋の心」。

おいそれと本心はみせない女心

品種名は同じく「秋の心」。

うっすらピンクはほんのり酔ったよう！？

品種名は「紫堂」。

御簾の奥に鎮座する姫君のような菊

品種名は「雲雀の床」。

恥ずかしげに身を縮める、やさしいオレンジの菊

品種名は「初瀬」。

ゆっくりと心を開くように

これも「初瀬」。

あけっぴろげ@

品種名は「春日」。

ストロー状の花びらがとってもおしゃれ

これも「春日」。

動きを感じさせる花びらの流れ

品種名は「仮寝の夢」。

暖かいのではないかと手をかざしたくなる！？

品種名は「篝火」。

花芯をしっかり包み込んで

品種名は「玉あられ」。

あなたにだけは私を見せてあ・げ・る@

これも「玉あられ」。

大事な宝物を隠すように

品種名は「うたかた」。

ひっそりと自己主張@

これも「うたかた」。

辺りを明るく照らすよう

品種名は「小倉山」。

江戸菊花壇の全体

どれもみんな１本の苗から27本！

光に満ちた日本庭園

第二露地花壇の花型ポットマムの一つ

写真としての面白さはどうかと思いましたが、そのまんま全部をファインダーに収めてみました。

第二露地花壇で一番大きな花型ボットマム

やすらぎ

一文字菊・管物菊花壇の説明、英語解説付き

インフォメーションセンターの菊花壇解説展による一文字菊・管物菊花壇の説明は去年の旅行記の写真を参考に。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555964/
関連の旅行記
「錦なす花の終わりの菊だより（5）新宿御苑の菊花壇展2009・後編」（2009年11月８日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10398073/

これぞ、新宿御苑の一文字菊・管物菊花壇！

とはいえ、撮り方のパターンは去年や一昨年以上のものは思いつかなくて、今回はさらっと鑑賞しますか。

一昨年の写真はこうです。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14922451/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14922452/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14922458/
関連の旅行記
「新宿御苑の菊花壇めぐり」（2008年11月15日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10289196/

去年の写真はこうです。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555949/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555950/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555961/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555962/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555963/
関連の旅行記
「錦なす花の終わりの菊だより（5）新宿御苑の菊花壇展2009・後編」（2009年11月８日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10398073/

ちょっぴり奔放に咲いていた、皇室の紋章の一文字菊

やっぱり迫力あります！

肉体は前に進みつつも、心はひとやすみ@

肥後菊花壇の説明、英語解説付き

インフォメーションセンターの菊花壇解説展による肥後菊花壇の説明は去年の旅行記の写真を参考に。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555977/
関連の旅行記
「錦なす花の終わりの菊だより（5）新宿御苑の菊花壇展2009・後編」（2009年11月８日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10398073/

明日に希望を……！

開花状況が残念だった肥後菊。

少しの花だけ、ニイハオ！

花びらと花びらの間の空き空き感がいい！

回りの花びらにあわせるように、中心の舌状花も外側から順々に立ち上がる

嵯峨菊もどき！？

スプーン咲きになる予定の肥後菊です。

肥後菊は、去年の方がたくさん咲いていました。
残念ですが、私には、肥後菊の美しさにめざめたときの、去年の記憶と写真があります。
あのときのような姿は今年は私は見られませんでしたが、きれいに開花する様子を想像してひそかに楽しみにするとしましょう。

去年の肥後菊の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555966/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555967/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555968/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555969/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555971/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555972/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555973/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555974/
肥後菊花壇全体
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555965/
関連の旅行記
「錦なす花の終わりの菊だより（5）新宿御苑の菊花壇展2009・後編」（2009年11月８日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10398073/

斜面の下の第一露地花壇を見下ろす・その１

斜面の下の第一露地花壇を見下ろす・その２

大菊花壇の説明、英語解説付き

インフォメーションセンターの菊花壇解説展による大菊花壇の説明は去年の旅行記の写真を参考に。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555988/
関連の旅行記
「錦なす花の終わりの菊だより（5）新宿御苑の菊花壇展2009・後編」（2009年11月８日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10398073/

盛況な大菊花壇前

ベビーカーの子供に菊を見せているパパの姿が微笑ましい@

これぞ、新宿御苑の大菊花壇！

といっても、これも、去年や一昨年と違う新しいパターン写真は見つかりそうにありません。
一昨年と去年とでは、カメラが変わったため、それだけで撮り方にだいぶ変化がでましたが、今年は去年と同じカメラPowerShot SX 200 ISを持参しているから余計に。

一昨年の大菊花壇の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14922462/
（どうやって撮ろうかと苦心していた人の後姿と一緒の写真）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14922468/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14922469/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14922470/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14922471/
表紙に使った写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14922471/
関連の旅行記
「新宿御苑の菊花壇めぐり」（2008年11月15日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10289196/

去年の大菊花壇の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555978/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555979/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555980/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555981/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17555987/
関連の旅行記
「錦なす花の終わりの菊だより（5）新宿御苑の菊花壇展2009・後編」（2009年11月８日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10398073/

このアングルはお気に入りなのでまた撮っちゃう！

ちょっと乱れた花にスポットライトを当てて

あ〜お〜げ〜ば〜尊〜し〜我〜が〜師〜の〜恩〜

今年はちょっと個性的な大菊ぞろいかな@

厚走りまじり？

大勢の中にあっても我が子はすぐわかる！？

菊花壇展の写真はここでおわりです。

「キク／花言葉：高貴、高尚、高潔
＜エピソードといわれ＞
　キクは、中国と日本が原産地です。中国では、西暦前３世紀の詩を集めた孔子の書にも、キクの花を食用にしていたことが記されているそうです。
　日本には、古代、朝鮮を経て伝来したといわれていますが、「万葉集」にはキクの名前はなく、「古今集」「枕草子」「源氏物語」になって、頻繁に登場します。キクは、日本では早くから鑑賞用とされていましたが、最初は薬用植物として伝わってきました。「菊」という漢字にキクという以外の読み方がないのは、キクが薬用の植物として渡来したとき、薬の専門用語としてそう呼んでいたのが、そのまま定着したからといわれています。
　キクは食欲増進や、高血圧、眼精疲労に効くそうです。キクは短日性で１日24時間のうち14時間が暗闇でないと開花しません。もし家のキクが咲かなくなったら、隣のネオンや光源を遮る工夫をしてみてください。『高貴』『高尚』といった花言葉、皇室の紋章としても知られる、キクの気高い美しさからついたものでしょう。」
（「花ことば花贈り」（濱田豊・監修／池田書店）より）

日本庭園で咲き始めのサザンカ

サザンカというとピンクの八重が一番なじみですが、ツバキに似た一重のこの色合いもとても好みです。

日本庭園を照らす夕日

休憩所のそばにたくさん咲いていたヒメツルソバ

小さくて可愛い花です。
でも、とっても繁殖力が強いらしく、去年の話ですが、ご近所さんの庭にたくさん咲いていてステキだなぁと思っていたら、家人は、もういらないってくらい繁殖してしまったとぼやいていました@

日本庭園を背景に、アツバキミガヨラン（厚葉君が代蘭）

このあと新宿門近くのインフォメーションセンターの菊花壇解説展を覗いてから帰ろうと思ったのですが、途中でマーケットを見つけたので、そちらに寄り道してしまいました。
昼すぎに菊花壇展に向かって歩いていたときには、野外でセミナーのようなものも開催されていたのですが、ちらっと聞えた限りでは、てっきり就活フォーラムか何かかとてっきり勘違いしてスルーしてしまいました。
マーケットを回ってみた限りでは、地球にやさしいエコロジー志向か、アジア支援活動のボランティア関係のフォーラムだろうと思いました。
帰宅後にネットでチェックしてみて、「ライフスタイルフォーラム2010」だと知りました。

関連のサイト
http://www.lifestyle-forum.org/

おまけの写真：副都心線の新宿三丁目駅構内にあった伊勢丹の広告

とっても愛らしいので@

今回の新宿御苑散策でゲットしたもの

正確には、ライフスタイルフォーラム2010によるエコロジーマーケットで買ったものです。

ゾウさんのポシェットはどれも300円。
ただし、茶色いゾウさんのポーチは、タイ女性自立支援のため600円と倍のお値段でした。
それから、カメのネックレス1,000円。

ポーチをこんなに買ったのは、少し先ですが、甥っ子姪っ子のクリスマスプレゼントに混ぜようと思ったからです。
なので、男の子色の青と、女の子色の赤を買いました。
白や茶色は大人用@