2010 初夏のヨーロッパNo.3　☆シュパーゲルを求めて　フランクフルト☆

2010/06/04 - 2010/06/04

今年は何とかしてシュパーゲルの時期にドイツを訪れたい…と思っていました。

シュパーゲルの時期は4月の中旬ごろから6月24日か25日までと厳格に決まっています。その時期を過ぎるとレストランや八百屋の店頭から忽然とシュパーゲルが姿を消すのです。

幸いにも夫にドイツ行きの用事が出来て、私も一緒に6月はじめからドイツに行くことにしました。この際ですから、今回もドイツを中心として、近隣の国も含め3週間ほどあちこち回ってまいります。

最初の4日間はフランクフルトに滞在して、近在の珠玉の街を訪ねます。

フランクフルト初日、午前中はパルメン・ガルテンを訪れた私達は、いよいよ2年ぶりにシュパーゲルを味わうため、レーマー広場に向かいます。

エリア フランクフルト(ドイツ)

目の前ににゅっと日本語で『想像力』と落書きされた足が…。

レーマー広場に行くUバーンの中です。

この彼の足でした。

私が写真を撮ったら、はにかみながらにやっとしました。
日本人が、自分の足の日本語を撮っていると理解したのでしょうね。

最近このように漢字で書かれたものを多く見かけますが、こちらの人はそれが日本語なのか中国語なのかわからなくて使っている人が多いようです。

レーマー広場のいつものレストランにやって来ました。

このお店、リンゴ酒の看板が立派です。
レーマー・ベンベルって言う名前です。

早速、旅の幸運を祈って乾杯！　
私はリンゴ酒、夫はビールです。

ここ何年か、毎年白アスパラの季節にドイツに来ていたのに、昨年は来ることが出来ませんでした。

2年ぶりのシュパーゲルです。
私はあっさりと、シュパーゲルに茹でたポテトを添えたもの。
ソースは熱い溶かしバターです。

夫はお肉がついたもの。ソースはオランデージソース。

面白いことに、シュパーゲルに限ってはお肉は添え物です。あくまでも主がシュパーゲルでお肉は主ではないんです。
お値段も結構お高いです。

食事を済ませて噴水の方に…。

正義の女神さん、お変わりございませんか？

いいところに来たようです。

市庁舎の方から、結婚届を提出してきたばかりの新婚夫婦が出てきたところに出くわしました。
今まさに、友人達がライスシャワーでお祝いしています。

今日は結婚式2組見ました。

下にばら撒かれたお米を鳩たちが喜んでついばんでいます。
格好のごちそうです。

新郎新婦が見ているほうに何があるのでしょうか？

式の参列者が大きいハートのマークを描いた布を広げました。

一体何が起きるのでしょう？

まず、ハートの半分を新郎がハサミでチョキチョキ切り始めました。

残り半分を新婦が切ってしまいます。

所変われば品変わるとはよく言ったものですね。
日本ではハサミなど切ったはったは結婚式にはもってのほかなのですが…。

全部切れてハート型の穴がぽっかり開いたところで、新郎が新婦を抱きかかえます。

大丈夫かしら？重たそう（笑）

新郎は新婦をお姫様だっこしたままハートの穴を通り抜けます。

参列者の拍手を一身に受けた二人は、お互いの目を見合わせて幸せそう…。

思わず部外者の私達も拍手しました。

場所はこのフランクフルト市庁舎の前なのです。

と、そこへ２頭立ての馬車が現れました。
御者も正装をしています。

若い従者が馬車から降りて、ニコライ教会の前に馬車を停めます。

みんな何が起きるのだろうと興味津々…。

その馬車に先程の新郎と新婦が乗り込みました。

御者と握手をして、二人はいずこかへと旅立ちました。

思いがけずドイツの結婚式のセレモニーを目にすることができて面白かったー。
こんな風習もあるんですね。

結婚式前夜、友人達が陶器などの割れ物を持ち寄って、新居の前でハデに割るって話は聞いたことがあります。
それを二人で片付けるのが最初の共同作業だとか…。

レーマー広場で、単なるマンホールだと思って撮った写真でした。
しかし、ここには大きな歴史が隠されいました。

1933年3月10日、ナチ党やそれを支持する学生により、この場所で焚書が行われたのです。
ナチスの意に添わない有識者達の書物がここで燃されたのです。

思いがけないところで歴史に遭遇するって、感動ですね。

そういう歴史的出会いを求めて町を散策します。

市の紋章の入った重厚な街灯の足の部分。

この家の壁にも、歴史的な事柄を題材にしたような絵が描かれています。

ステキな絵です。

マイン川の通りに出ました。

あらっ、あそこに見える建物は歴史博物館じゃなかったかしら？
なんかヘン！

ただ今改修中みたい。

あの大きな建物が、窓を描いたシートにすっぽり覆われています。

日本みたいに無骨な青色のシートではなく、絵が描いてあると景観的にも違いますね。

路面電車も走る石畳の道。

この場所からマイン川クルーズの船が出ます。
1周50分で回るそうです。

対岸のドライケーニヒス教会。

再びレーマー広場を通って、ローマ遺跡に向かいます。

私、今まで勘違いしていたことがあります。
このローマ遺跡が由来となってレーマー広場という名前がついたのかと思っておりましたが、違うんですね。
恥ずかしいー。

ローマ遺跡の前は大聖堂です。

前回訪れた時には修復中でシートがすっぽり架かっておりましたが、お色直しも終わったのですね。

13世紀から15世紀にゴシック風に建てられた。

神聖ローマ帝国の選挙・戴冠式などが行われた教会でカイザードームとも呼ばれている。

中に入りましょう。

主祭壇。
ここにはいつも多くの信者が訪れています。

壁の飾られていたレリーフ

ピエタ像

洗礼盤

パイプオルガン

聖母礼拝堂

「さあ、これからどこに行く？」　

漠然とトラムの路線図を見ていたら、Holzhausen-Parkっていう場所が目に留まりました。
「ここって、木組みの家が集合している場所じゃないかしら？、ここに行って見ない？」

と言う事で36番のトラムに乗り込みました。

停留所で下ります。

何か普通の住宅地みたいね…。

これは立派だけど木組みではないし…。

通りかかったおば様に聞きました。
「木組みの家はどこにありますか？」って。

おば様、一瞬不思議そうな顔をして、
「…公園ならあっちよ！」って…。

そこにたどり着いて目をパチクリ！
Holzhausen-Parkっていろんな遊具が木でできた遊園地だったのです。

おば様が不思議に思ったはずよね。
いい年をした外国人がどうしてあの公園に用があるのだろう、って（笑）。　

大きな勘違いでした。
でも、少しドイツ語を勉強した人なら　Holzhausenって聞いたら木組みの家を想像しません?

まあ、そこにはトイレもあったし、飲み物スタンドもあって、ビールとコーヒーで一息つけましたので、良しとしましょう…。

気を取り直してバス通りに出ました。

目の前をおばあちゃま二人連れが歩いていました。
二人ともよぼよぼで（失礼！）足元もおぼつかない感じなのですが、とってもお洒落です。
特に真っ赤なスーツのおばあちゃま…。

二人でこの家に入っていきました。

プロテスタント系の社会奉仕病院のようです。
お年寄りの施設かなにかでしょうか。

トシとってもいつまでもお洒落でいる姿勢は見習いたいと思いますね。

時間もそろそろ6時ですから、アルト･ザクセン･ハウゼンに向かいましょう。

やってきたのはここ、アドルフ・ヴァーグナーです。

昨年の秋にもここに来ています。
＊＊2009秋のヨーロッパ☆旅の締めくくりはフランクフルトで☆編参照。

今日も満員、商売繁盛ですね。

とても雰囲気のいい中庭に通されました。

あら、あの絵に見覚えがあります。

昨年秋もこの席だったような…？　
でもあの時は屋根があったんじゃなかった…？。

去年の旅行記を見返しました。
やっぱり、間違いありません！
ここの屋根は、季節により、天候により開閉自由になるようです。

まずはここに来たら、リンゴ酒でしょ？。

山盛りのサラダが出て来ました。

私は又もやお昼に引き続きシュパーゲルを。
今度はオランデージソースにしました。

夫はシュバイネハクセを。
皮が固そうに見えますが、パリッとしていて香ばしくて美味しいんですよ。

ちなみに、このお肉が12ユーロで、シュパーゲルが14.5ユーロ。シュパーゲルのほうが高いんです。

このころ、隣の席に女性4人連れのグループが座りました。とっても楽しい人たちなんですよ。

私は2杯目は白ワインをいただきました。


さて、この女性グループ、
「何を食べてるの？」「何が美味しいと思う？」
って日本人の私達に聞くんです（笑）。

そして私達がお会計の際、店員に2ユーロのチップを渡そうとしたら、
「ツーフィール！」。
「そんなにお金があったら私に頂戴！」
って手を差し出したので、その手を私がぺチン！と…。

大笑いしてお別れしました。

外の席までお客が入っています。

ああー、今日も楽しかった！
また次回必ず来ますね！