2010/01/23 - 2010/01/23
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みにくまさん
今回のシンガポール旅行のメインイベント、結婚式に参加しました。
結婚式といっても、ここで紹介するのは、いわゆる結婚披露宴ではなく、その前に新郎・新婦の自宅を使って行われる独特の儀式のことです。
◎ シンガポール式結婚の儀 ~序章~ 「新婦宅での準備」
http://4travel.jp/traveler/minikuma/album/10425269/
↑では、新婦宅での新婦及びブライズメイドの準備の様子をお伝えし、新郎の到着を待っているところまででしたが、今回はいよいよ新郎が到着し、儀式がスタートします。
■■□□■■ シンガポール旅行 10年01月 ■■□□■■
http://4travel.jp/traveler/minikuma/album/10423031/
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新郎到着
この車で新郎が到着しました。
まずボンネットのところに注目。
花束がレースに結ばれて飾ってありますが、これが結婚式の合図。
この日は風水的にとても良い日らしく、このような車がどこのホテルにも何台も止まっていました。
次に、車のナンバー「SJE6979S」
どう読んだらいいのか知りませんが、この番号はとても良いものだそうです。シンガポーリアンは、こういった良番にやたらこだわります(数字の8とかも大好き)。
シンガポールでは自家用車は、上流階級としてのステイタスシンボルであり、住居(アパートメント・コンドミニアム)などと並ぶ、重要な結婚条件とされています。
特にベンツクラスになると、日本で買うのとは比べ物にならないくらい高くて、アパートメントくらいなら買えてしまいそうな金額になるとか。
これに乗っているということは、成功者としての証という意味合いが強く、見栄っ張りなシンガポーリアンは、好んでベンツを持ちたがる傾向があります。 -
新郎到着
新郎が到着するとの連絡を受け、下の駐車場付近に迎えに行きました。
迎えに行くといっても、新婦の部屋から下に行ったのは、カメラマンと一部の新婦側案内人だけ。
新婦やブライズメイドは、部屋で待機しています。 -
新郎到着
特に変わった服装ではなく、ごく普通にダークスーツと黒っぽいネクタイで登場。
手には花束とマンダリンオレンジ。
マンダリンオレンジは、縁起の良いものとされ、正月などにはみんなに配りまわっていました。
手渡しているのは紅包(アンパオ)、受け取ったのは、新婦の弟さん(たぶん)で、部屋まで新郎をお迎えする役割だと思います。 -
新郎御一行
新郎の他に、7名のお付きの方が到着です。
このお付きの方のことを、”ベストマン”と呼び、新郎の友人・同僚など、未婚の男性から選ばれるのが原則だそうですが、未婚という条件は、あるていど曖昧になっているようです。
ベストマンの方々は、これから新郎の試練の手助けや盛り上げ役を果たすことになります。 -
新郎
到着しても、すぐに新婦の家に行けるわけではありません。
何やら上の方を見て、大声でやりとりしています。
私もそちらを見てみると↓ -
新婦の部屋
上から新婦側の家族・ブライズメイド達が覗いて笑っています。
何やら向こうとこっち側で、大声でやりとりをしていたようですが、よく分かりませんでした。 -
新郎とベストマン
記念撮影。
ベストマンの中にミカンを持った方と、ミカンとチョコレート?をもった方がいらっしゃいます。
この食べ物は、新婦への手土産ってところでしょうか。
それにしても、ベストマン、服装がバラバラです。
日本だと礼服に白ネクタイでビシッと統一されますが、シンガポールでは特に細かい決まりは無いようです。 -
新郎とベストマン
何かの物真似でしょうか。
全員そろって大声で何かやりました(*^_^*) -
新婦宅へ
上に来ても良い、との合図があったのでしょう、新婦の案内役を先頭に、新婦宅へ向かいます。 -
新郎とベストマン
-
新郎
今回の儀式には、プロのカメラマンが3人も来ていました。
新婦側に2名(カメラ・ビデオ)、新郎側に1名(カメラ)。 -
新郎
新郎が部屋の前に到着しました。
それほど広くない通路に、新郎と7名のベストマン、3名+1名(私)のカメラマン、新婦側の数人がひしめき合っているので、かなり窮屈です(^_^;) -
新郎
-
新郎
ここで新郎が大声で、到着したことを新婦側に伝えています。 -
新婦の部屋
部屋の前に到着したのはいいですが、頑丈な鉄の扉には鍵がかかっています。
シンガポールの公団など部屋の入口は、このように厳重になっているのが普通のようです。
治安が良いので有名なシンガポールで、これほどの備えをする理由がよく分かりませんが、そういう慣習なのでしょう。
ちなみに私が住んでいたコンドミニアムは、セキュリティがしっかりしているので、このように2重になっていたりせず、普通に扉だけでした。 -
新婦の部屋
鉄格子にかけられた鍵。
これはもしかしたら、この日のためだけに付けられた儀式用の鍵かもしれません。 -
ブライズメイド
ここからは、ブライズメイドの方たちと、新郎の間での様々なやりとりが繰り広げられます。
全ての会話は中国語とシングリッシュのミックスで行われているため、私にはほとんど理解できませんでしたが、何となくこんなことをやっていたのだろう、という程度で書かせていただきます。
ちなみにこの場面は、
ブ「何か手土産をくれないと、扉は開けてあげないよ〜」
って感じでしょうか。 -
マンダリンオレンジとチョコレート
新郎「マンダリンオレンジとチョコレートを・・・」
ブ「ええーダメダメ! こんなんじゃ、扉の鍵をあげないよ〜」 -
新郎
新郎「分かった分かった・・紅包(アンパオ)が欲しいんでしょ!」 -
新郎
用意していた紅包(アンパオ)を人数分取り出して、 -
新郎
新郎「これでいいんでしょ〜!」
ブ「うん、はやくちょーだい〜」 -
新郎
新郎「はいはい、どうぞー」
そして、中身をすぐに確認するブライズメイド。
このあたり、日本人からすると、ちょっと考えられない風習ですよね。
まず、ご祝儀(現金)を要求することがあり得ない。
最も下品なこととして、厳しく躾られるようなことが、シンガポールでは普通に行われます。
そして、例えばお年玉などを貰っても、その場で中身を確認するなど、もってのほかと私達は教えられますが、彼女たちはさっさとその中身を確認しています。
ここでは、中に入っている金額の大小が、誠意の大小なのだ。 -
ブライズメイド
さて、中身は・・・ -
ブライズメイド
たったの6ドル(約390円)・・・。 -
ブライズメイド
これには彼女たちからブーイングの嵐。
ブ「ケチーーー!」
ブ「こんなんじゃ、鍵あげないよ〜」 -
新郎
しょんぼりする新郎。 -
新郎
新郎は、自分がどれだけ新婦のことを思っているか、精一杯訴えているようです。 -
新郎
長い間かかって、やっと許しが出ました。
中から扉の鍵を持ってきてくれそうです。 -
新郎
が、持ってきてくれたのは、氷漬けの鍵・・・。 -
新郎
仕方が無いので、床に叩きつけて氷を割り、鍵を取り出しましたが、この鍵では、扉は開きませんでした。 -
レモン
ここで展開がガラッと変わって、レモンが出てきました。
準備編で用意してあったあのアイテムが、ここでいよいよ登場です。
ブ「これを全部食べないと、部屋の鍵はあげないよ〜」 -
レモン
新郎がこれを受けとって、 -
レモン
新郎とベストマンの全員で食べきります(+_+) -
新郎
渋い顔をしてレモンを食べていますが、これだけで終わるわけではありません。
試練はまだまだ続くのです。 -
蜂蜜?
次に用意されたのは、あま〜〜い蜂蜜? -
ベストマン
新郎が飲むのはもちろん、ベストマンたちも、一緒に味わいます。 -
新郎
一気に! -
苦ーいコーヒー
酸〜甘〜苦〜ときたら、ピンときた方も多いと思います。
そう、これは「甘・酸・辛・苦・鹹(かん)」の五味を全部食べてもらう儀式で、中国の陰陽五行説よりきています。 -
苦ーいコーヒー
これも一気に飲み干すと、次は -
ワサビクラッカー
クラッカーの上に、わさびがのっています。
しかもこのわさび、ハート型なんですよ〜(*^_^*) -
ワサビクラッカー
-
ワサビクラッカー
ただでさえ暑い気候なのに、これだけの人で熱気がムンムンするし、さらにワサビの辛さも加わって、男性陣、みな汗だくになっています。 -
ジャムパン
パンに何やら文字が書かれているように見えます。
ここに塗ってあるジャムが、ただのイチゴジャムとは思えないのですが、五味の法則からいくと、ここは鹹(かん)つまり、塩辛い味でないといけない。
それか、これまでの食べ物(飲み物)のどこかが間違っていたのか、今となっては分かりません。。 -
ジャムパン
どうやらこの文字を残すように、周囲のパンを食べるらしい。 -
ジャムパン
全員で手分けして食べ、 -
ジャムパン
残った部分を持ち寄って、 -
ジャムパン
いろいろと組み合わせてみると、 -
ジャムパン
ちょっと完成度としては怪しいが、
「LOVE○○←新婦のイニシャル」
という文字の切り抜きが完成しました! -
新郎とベストマン
無事、五味の試練をクリアした新郎。 -
新郎とベストマン
部屋の鍵を何とかゲットしようと、必死の懇願。 -
鍵
やっと鍵が貰えると思ったら、やっぱり氷漬けになっていました。 -
鍵
この氷の鍵をまた床に叩きつけて、 -
鍵
鍵だけ取り出します。
そして、鍵を開けようとしますが、、、 -
新郎
やっぱり、開きません・・・。
ハズレの鍵だったようです。
そして、また試練は続くのだった。 -
次の試練は・・・
何やらPCを取り出して、動画を流しています。
どうやら、新郎とベストマンで、この動画と同じ歌を歌って、ダンスをするのが次の試練のようです。
ちなみに、こういった試練の段取りを考えたりするのが、ブライズメイドの役割。
計画書のようなものまで準備して、綿密にプログラムが組まれているのだ。 -
新郎
ジッと動画に見入る新郎。 -
新郎とベストマン
そして、大声で歌いながらダンシング!
恥ずかしそうです(^_^;) -
新郎とベストマン
-
新郎とベストマン
-
新郎とベストマン
-
新郎とベストマン
歌い(踊り)終わると、試練をクリアしたということで、鍵が貰えました。
3本目の鍵、今度は本物か?! -
鍵
例のごとく、氷漬けになっているので、床に叩きつけて割って、鍵だけ取り出します。
そして、鍵穴にさしてみますが、 -
ブライズメイド
ダメー。
またハズレの鍵だったようです。 -
ブライズメイド
そして、また新たな試練を、ブライズメイドから出されるのであった。 -
新郎とベストマン
次にどんな試練を受けたのか、新郎とベストマンが一旦部屋を離れ、下に降りて行きます。 -
売店にて
そして、1階のお店へ入り、店の人と何かを話しています。 -
売店にて
どうやら、お金の両替をお願いしているようです。 -
売店にて
たくさんのコインを並べ、数をそろえているようです。 -
売店にて
見たところ9枚。
9という数字に何らかの意味があるのでしょう。 -
売店にて
コインだけじゃなくて、お札も数え始めました。 -
売店にて
人数分なので、けっこうたくさんの両替を終え、これを紅包(アンパオ)に一つ一つ入れていきます。
これで準備完了〜
再び新婦の部屋に向かいます。 -
新婦の部屋
新しい紅包(アンパオ)を引っ提げて、戻ってきました。 -
新婦の部屋
これを、ブライズメイド全員に配ります。 -
ブライズメイド
紅包(アンパオ)の中身をチェックします。 -
ブライズメイド
ジャラジャラ・・。
小銭がいっぱい。
でも、縁起のいい数でそろえてあるのだ! -
ブライズメイド
どうやら今回の試練も無事クリアとなったようです。 -
新郎
数々の試練を超えてきた新郎。
最後のお願いをすると、 -
開いた扉
やっと部屋の扉を開けてもらえました。 -
新郎
やっとのことで、部屋へ上がることができます。
この儀式の手順は、プロデューサー(ブライズメイド)によって、それこそ千差万別ですが、なるべく楽しく、そして手際良く進行するようにと、しっかりと考えられています。
その中で、たぶん必ずどこでも行うであろうと思われるのは、五味の試練です。これは特に重視され、定番とされているみたいですね。
日本だと厳粛になりそうなこのような儀式の中に、ユーモアやサプライズを取り入れてしまうのは、シンガポーリアンの国民性をよく表しているようです。
では、この後はいよいよ、新郎・新婦の対面となります。
◎ おしまい
シンガポール式結婚の儀 〜第二幕〜 に続く。
http://4travel.jp/traveler/minikuma/album/10426134/
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この旅行記へのコメント (4)
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- ElliEさん 2013/01/06 10:33:27
- 中国系の結婚式ですね〜
- こんにちは。
シンガポールの結婚の儀。面白いですね〜。
香港系の友人が教えてくれた結婚式と同じです。
ブライズメイドが花嫁を迎えに来た花婿に色々と試練を与えるんですよね。
どれだけ彼女を愛しているかを面々と訴えたりしなくてはいけないんですって。
面白くて楽しくて。
でも、花嫁は奥に引っ込んでいるから見られなくて残念なんですって。
この後も色々と儀式が続くんですよね。
すぐそばで見れてよかったですね〜!
貴重な経験をシェアしてくださりありがとうございます。
- みにくまさん からの返信 2013/01/08 20:19:44
- RE: 中国系の結婚式ですね〜
ElliEさん、こんばんは〜。
シンガポールの結婚の儀を見ていただき、ありがとうございます。
私もこの時貴重な体験をしたのですが、本当に風習というのは面白いですね。
シンガポールは中国文化の色合いが濃いので、たぶん中国本土でもこんなことをしているんだろうなーと思っていました。
そういえば台湾の結婚式も、良く似ているというようなメッセージをいただいたこともあります。
私は初めての参加だったので、あたふたしてあまり綺麗に写真を撮れませんでしたが、次回の機会があれば、もっと細かいところまで見てきたいと思います。
では、今後ともよろしくお願いいたします。
-
- 一歩人さん 2010/02/06 13:44:48
- 二幕も拝見!風習ですよね
- みにくまさんへ
日本にはなにか風習はあるかしら。
楽しく拝見しました。
失礼しま〜す。
- みにくまさん からの返信 2010/02/06 19:40:15
- RE: 二幕も拝見!風習ですよね
一歩人さん、こんばんは〜。
シンガポールの結婚の儀式、なかなか珍しいでしょ〜(*^_^*)
日本ではちょっと考えられない風習で、
おもしろいな〜と思い、私自身も楽しませてもらいました。
では、第三幕もお楽しみに〜(^O^)/
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