2008/01/20 - 2008/01/20
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もろずみさん
所沢は「日本の航空発祥の地」であることを知る人は少ない。
てっきり羽田かと思っていたけど、飛行機というのはもともと軍用目的で開発されたのでよく考えれば違いますね。
ワシントンD.C.にあるスミソニアンの航空宇宙博物館。 http://www.nasm.si.edu/
その日本版が所沢にあります。ワシントンD.C.には2度も行きましたがスミソニアンには寄りませんでした。仕事漬けだった記憶しかありません。
航空記念公園は所沢飛行場の跡地にできた広大な公園です。戦後の一時期米軍に接収されていましたが、返還されて公園となりました。
駅名は「航空公園」、公園の名称は「所沢航空記念公園」、そこにあるのが「所沢航空発祥記念館」です。
ということで日本版スミソニアンのご紹介です。
公式サイトはこちら http://tam-web.jsf.or.jp/cont/index.htm
先週は鉄道だったので今週は飛行機。ということはこの次は船ですかね?(^^;
- 交通手段
- 私鉄
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航空公園駅前には紙飛行機のオブジェ。
駅舎は撮りませんでしたが、どこかの地方空港みたいな建物です。
航空発祥の地をアピールしてますね。 -
紙飛行機くらいでは物足りない。
駅前広場に置かれているのは、現役引退したエアニッポンのYS-11。
駅前に機関車というのは見かけますが飛行機というのは凄いですよね。 -
国産第1号の双発ターボプロップエンジンの旅客機。
YS-11は昭和39年(1964年)の就航から平成18年(2006年)までの40年に渡って日本の空を飛んでいました。
乗ったことはないなぁ・・・。 -
他にも航空にまつわるオブジェがいろいろとあります。
初めて訪れた駅前ではないけど、こんなにいろいろあったとは気づきませんでした。 -
公園に入るとそこは旧滑走路。いまは花壇のようです。
と言っても昔の飛行場なので距離は短いです。
正面の放送塔がそれらしいかな。 -
滑走路の端には双発機のオブジェがありました。
「あっ、飛行機が飛んだ!」というモニュメントです。
この場所で日本初の飛行が成し遂げられたというわけです。 -
園内にも本物の飛行機が展示されています。
野外展示は駅前のYS-11とこのC-46中型輸送機「天馬」の2機だけです。
手前にあるのが『航空発祥の地』の記念碑です。 -
格納庫のような蒲鉾形の建物が「航空発祥記念館」です。
エントランスも何やら昔の飛行機の翼をイメージしてます。
外は凍えるほど寒いので迷わず入館。 -
外より中の方が人が多い。寒い日だからかなぁ。
見上げると「会式一号機」のレプリカが頭上に吊り下げられていました。
これが国産1号機で、大正3年(1914年)に徳川好敏大尉の操縦で初めて国産機の飛行に成功しました。 -
入館料500円を払って格納庫へと向かいます。
本物の飛行機が上にも下にも。結構見応えありそう。 -
飛行機については鉄道ほどの馴染みはありません。
なので一つずつ説明するのは至難の業。
これはセスナT-310と呼ばれる小型機ですね。
子供が喜んで操縦席に座ってました。親も? -
セスナでなくノースアメリカンT-6Gのコクピット。
こんな風に細部まで覗けるようになっていました。
非常に狭いです。 -
練習機のパイパーL-21と国産初のジェット練習機である富士T-1B。
それぞれ海上保安庁と航空自衛隊に配備され、多くのパイロットを育ててきた小型の飛行機です。 -
ヘリコプターもあります。
重量級の怪物は大型輸送ヘリのバートルV-44です。
大き過ぎて屋内撮影ではカメラに収まりません。 -
バートルV-44に乗り込んでみました。
なんとも殺風景な艦内の様子でした。
これで長距離は怖いですねぇ。 -
2階に上がってみると管制室の設備があります。
一昔前まで実際に使っていた機材だそうです。
今もこの近くには国土交通省・東京航空交通管制部があります。
日本の空の交通整理は今も所沢でやっているのですね。 -
続いては飛行機の飛ぶ原理のお勉強コーナー。
流体力学の元祖とも言えるダニエル・ベルヌーイの研究室では「ベルヌーイの定理」を解説してます。
流体のスピードと圧力は反比例するという自然原則を数学的に証明したわけです。
これによって飛行機は空を飛ぶということ・・・らしい。 -
科学分野はさらりと流して歴史の教室へ。
所沢飛行場の前身は明治43年(1910年)に設立された「臨時軍用気球研究会」です。
気球の錦絵がありました。 -
明治43年(1910年)12月19日のアンリ・ファルマン機による飛行実験の様子のジオラマ。
臨時軍用気球研究会の徳川大尉が留学先のフランスで購入した飛行機で、同大尉が操縦しました。
ただし、場所は代々木練兵場であって飛行時間はわずか3分。これが我が国初飛行でした。
所沢飛行場のオープンはその翌年で、記念すべき初飛行もやはり徳川大尉によるアンリ・ファンルマン機でした。 -
国産機は明治44年(1911年)に海軍造兵中技士であった奈良原三次が開発した「奈良原式2号機」が、所沢での飛行を成功させたのが始まり。
私財を投じて開発したという代物です。
うーん、明治の人たちは皆「坂の上の雲」そのものですねぇ。 -
成功ばかりが歴史を作ったわけではない。
我が国初の航空機事故は大正2年(1913年)の 木村鈴四郎砲兵中尉・徳田金一歩兵中尉の墜落死でした。
やっと飛行機が空に舞ってわずか3年ですが、所沢から青山練兵場への往復飛行をした帰りに墜落事故に遭いました。
公園内の墜落地点に2人の慰霊碑があります。 -
事故を起こした「プレリオ11-2bis」の模型です。
こんなオモチャのような飛行機ですから、突風ではひとたまりもありません。
事故原因は突風による空中分解だそうです。合掌。 -
その後、飛行機の発展は急速で数多くの民間飛行家をも生み出しました。
「ニューポール81E2」のレプリカ。大正末期に埼玉の民間飛行家・岩田正夫が郷土の寄贈したものが村の寺に残っていたという代物。
破損が激しいので設計図を元にレプリカを作ったのだそうです。
他にもいろいろあってこの資料館は予想以上に奥が深いです。 -
では資料館を出て公園内を巡りましょう。
フリーマーケットを開いているこの広場も旧滑走路でしょうか?
寒いのでお客さんより出店者の方が多いようです。そろそろ諦めて店仕舞いの時刻。 -
園内のオブジェは「少年飛行兵の像」です。
戦時下にここにあった陸軍航空整備学校のものだそうです。
他の新しいオブジェに比べると、所沢飛行場の歴史を感じます。 -
かなり園内は広くて、ドッグランもあるので犬連れでお散歩の人も多いです。
季節は季節なので色合いに乏しいですが、公園としてのクオリティは高いですね。 -
小さいけれど池がありカモが泳いでいました。
池の周囲にはエクササイズ向きのウォーキングコースもあって、早足で歩いている人もいました。
そういえば舗装路にはインライン・スケーターが多かったですね。
自転車とウォーカーのコースは並行していますが、分離されているので安全です。 -
公園の雰囲気は光が丘に似ています。
光が丘にないのが「彩翔亭」という名のこの茶室。
実は今日は飛行機を見に来たわけではないのです。 -
お茶室は立派な日本庭園を備えています。
飛行場の雰囲気とは正反対の落ち着いた風情。 -
庭園散策していると庭を囲むように竹林があったりして、古都の雰囲気を醸し出しています。
この庭園だけでも十分に見応えあります。 -
庭園の外になりますが小さな臘梅園があります。
日本庭園に繋がっていて行き来できるはずでしたが、今日は一旦外に出るようになってました。
ここが本来の目的地です。 -
どこよりも早く満開になった臘梅園です。
長瀞はまだ2分咲き程度らしい。
甘い香りが漂って来て、久しぶりの花撮りも楽しい。 -
他の公園はこの時期花がなくて行く気になりません。
そんな中で見つけたのが航空記念公園です。
狭いながらも臘梅だけの梅林。良いアイデアですね。 -
以前来たのはいつだったか忘れるほどご無沙汰してました。
航空発祥記念館や彩翔亭はまだ新しい建物で、初めて立ち寄りました。
しばらく来なかったら素晴らしい公園になっていたというわけです。
この公園は桜の名所でもあります。次回は桜の頃にでも・・・。
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