2006/10/14 - 2006/10/14
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morino296さん
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<<2006お祭りシリーズ>>
栃木県鹿沼市にある今宮神社の例大祭では、江戸時代の粋を受けついだ見事な彫刻屋台27台が引き回されます。
このお祭りの始まりは、戦国の世が過ぎた慶長13年(1608年)3月に遡るそうです。
この日は、正午頃から彫刻屋台が今宮神社の境内への「繰り込み」を行い、夕方になると一斉に提灯に灯をともし、午後6時ごろから自分の町内へと戻る「繰り出し」を見てきました。
・☆は市指定文化財で江戸時代からの伝承されたもの。
・番号の下1桁が4と9は欠番です。
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第6番 戸張町(とはりちょう)
黒漆塗彩色彫刻屋台 ☆
文政12年(1829)に白木彫刻屋台として完成。
弘化3年(1846)飾金具付黒漆塗彩色彫刻屋台に改修。 -
第7番 泉町
白木造彫刻屋台
平成8年に完成、鹿沼で一番新しい27番目の屋台。 -
第8番 御成橋町
黒漆塗彩色彫刻屋台
昭和10年頃、花屋台に彫刻を取り付け。
戦後、総体黒漆塗に、彫物は彩色が施された。 -
第8番 御成橋町
番号順に各町がお祭り本部前で挨拶をして神社へ向かいます。 -
今宮神社の境内への「繰り込み」。
27台が納まるには、約4時間掛かります。 -
第10番 仲町
白木造彫刻屋台 ☆
天保7年(1836)に完成。
彫師は、日光五重塔の彫物方棟梁・後藤周二正秀。 -
第11番 麻苧町(あさおちょう)
白木造彫刻屋台 ☆
安政4年(1857)に242両余をかけて完成。 -
第12番 石橋町
黒漆塗彩色彫刻屋台 ☆
文化9年(1812)頃の製作、その後、彫物が作られた。
「菊」の彫物で埋め尽くされた鹿沼一華麗な屋台。 -
第13番 下材木町
黒漆塗彩色彫刻屋台 ☆
彫物は全面「竜」に統一されいる。
屋根は布張りで、屋根裏は朱塗。 -
第15番 寺町
白木造彫刻屋台
亀の彫物で有名な通称「亀の子屋台」。
昭和3年、古い屋台を模して造られた。 -
第16番 蓬莱町
白木造彫刻屋台
昭和30年の製作。
彫刻は市内の旧家に収蔵されていた彫物を譲り受けた。 -
第17番 鳥居跡町(とりいどちょう)
白木造彫刻屋台
昭和30年に花屋台を新造。
昭和63年に彫刻屋台へと転換する。 -
第18番 中田町
白木造彫刻屋台 ☆
大部分は天保年間(1830頃)に造られた。
日露戦争の不況時に売却され、その後、買戻し。 -
第20番 下田町(しもたまち)
白木造彫刻屋台 ☆
文久2年(1862)製作。
箱棟までの高さ(429センチ)が最も高い。
唯一、方向転換の際にテコを利用。 -
第21番 下横町(しもよこまち)
黒漆塗彩色彫刻屋台 ☆
文化年間(1804頃)製作。
「花鳥」を主体とした美しい屋台。 -
第22番 銀座一丁目
白木造彫刻黒漆塗屋台 ☆
文化11年(1814)の銘があり、現存の屋台では、
久保町のとともに最も古い屋台。 -
第23番 末広町
白木造彫刻屋台
最初の屋台は明治15年製作、その後、造り替え。
昭和23年ごろ天棚彫物を手に入れた。 -
第25番 東末広町
白木造彫刻屋台
屋台は昭和57年製作。
平成10年に彫刻の製作が開始された。 -
第26番 上田町(かみたまち)
白木造彫刻屋台 ☆
屋台は昭和28年の新造。
彫刻は平成5年に復元完成。 -
第27番 文化橋町(ぶんかばしちょう)
白木造彫刻屋台
昭和33年に花屋台(白木屋台)新造。
平成10年に鬼板と懸魚(げぎょ)を取り付け。 -
第28番 朝日町
白木造彫刻屋台
平成元年に宇都宮の屋台(昭和29年建造)を購入。 -
第30番 府中町(ふちゅうまち)
白木造彫刻屋台
屋台は平成2年9月完成。
近年、様々な彫刻が取り付けられている。 -
第31番 府所町(ふどころちょう)
白木造彫刻屋台
昭和63年完成。
彫刻は平成9年に完成した日台合作の屋台。 -
第32番 府所本町(ふどころほんちょう)
白木造彫刻屋台
平成5年に造られた26台目の新しい屋台。
平成8年に台湾の彫師による彫物が取り付けられた。 -
第33番 上野町(うわのまち)
白木造彫刻屋台
昭和58年に建造された屋台。
鹿沼の彫師により一貫製作された代表的彫刻屋台。 -
第1番 久保町
黒漆塗彩色彫刻屋台 ☆
最もお金を掛けた代表的なもの。
文化9〜10年(1813年頃)の製作と思われる。 -
第2番 銀座二丁目
白木造彫刻屋台 ☆
安政4年(1857)に200両近くを掛けて再建。
古くからの屋台では唯一柱飾り彫物を有する。 -
第3番 天神町
白木造彫刻屋台 ☆
江戸期(年代不詳)製作の屋台。
彫刻は竜が中心で、均整のとれた彫刻屋台。 -
第5番 上材木町
黒漆塗彩色彫刻屋台 ☆
文政11年(1828)製作。
脇障子に「孔雀に藤と牡丹」を配している。 -
夕暮れとともに、屋台には提灯を灯し、
午後6時ごろから自分の町内へと戻る「繰り出し」
が行われ、祭りも最高潮となります。 -
参考資料:鹿沼ぶっつけ秋祭りパンフレット(実行委員会編)、鹿沼市ホームページ
鹿沼は日光への街道の宿場町として、東照宮などの建造物の彫刻に関わった棟梁などが多く住んでいたことから、こうした彫刻屋台が数多く伝承されたものと思われます。 -
屋台の修復には、巨額のお金が掛かるのでしょうが、文化庁や栃木県、鹿沼市などの助成金を使い、平成になってからも、いろいろ手が加えられているようです。
-
解説によれば、鹿沼の彫物師だけでは賄いきれなくなったのか、富山県井波への 注文ものもあるそうです。
また、最近製作された屋台は、コストダウンを図るためか台湾の彫物師を使って いるようですが、こんなところにもオフショアが利用されていることに驚きまし た。 -
そう言われれば、彫刻の風合いが少し違うようにも見えて来ます。
出来るこ とならば、地元の技術を使い続けて欲しいものです。(余所者の勝手なお願いで はありますが)
片道約3時間も掛かりましたが、こんなに素晴らしい屋台が見られて大満足の一日でした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 前日光さん 2007/09/06 22:04:27
- 鹿沼にお見えになったんですねぇ!
- 今宮さんの「ぶっつけ秋祭り」は、鹿沼市民としては
なかなかいいんじゃないか!と、実は密かに思って
いました。
去年は私もお祭りに行ったのですが、私は10月15日
(日曜日)の方に行きました。
道路を拡張したので、あの屋台が通った一角がとても広く
なったんですよ。
改めてたくさんの彫刻屋台があって、ちょっと鹿沼市を
見直したりしました。
立派な写真をたくさんUPしてくださって、ありがとうございます。
今年も祭りが近づいてきました。
ところで、今現在、横浜は台風の暴風域に入ったみたいですが。
お互い、今夜、明日と仕事がどうなるかも気になる所ですね。
被害がないことを祈りたいですね(^-^)
- morino296さん からの返信 2007/09/06 22:26:20
- RE: 鹿沼にお見えになったんですねぇ!
- 前日光さん
こんばんは。
早速、ご覧頂き有難うございます。
横浜から鹿沼までは、約3時間掛かりますが、
とても立派な彫刻屋台が見られて、大満足でした。
道路も広くて綺麗ですね。
前日光さんの地元なので、是非、旅行記をUPしたいと
思っていたのですが、やっとできました。
また、いつか出掛けたいと思っています。
台風9号、いよいよ近づいて来ましたが、
スピードが遅くて明日午前中は嵐のようです。
出勤は普段通りには行けないような気配です。
大きな被害がでないと良いですね。
お気をつけて!
morino296
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