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――エストニア・タリン――<br /><br /> 夜行バスは久しぶりだ。学生時代は田舎に住んでいたので、都会に出る手段は夜行バスだった。あの頃は8時間揺られても平気だったのに、今は5、6時間の揺れが体に堪える。眠れなかった。<br /><br /> 夜明け頃、タリンに到着する。バスターミナルは市内から離れているため送迎をあらかじめつけておいた。こんな朝早くからネームカードを持って待っていてくれた係員はとても親切で、ホテルまで快適なドライブだった。ホテル到着は7時前。荷物だけ先にフロントに預けてお昼まで外に出ることにした。<br /><br /> まずは体がとても疲れていたので、朝から営業しているカフェに入る。日記を書いたり、ガイドブックをじっくり見たりして予定を立てる。そして少しエネルギーを補給。早速街歩きに出かけることにする。<br /><br />■迷宮入り<br /><br /> ところがである。地図をあれだけ見たのに、ガイドブックを見ながら歩いているのに、迷ってしまった。私は別に方向音痴なほうではない。それなのに、何度も何度も進んでは引き返し、後ろを振り返り・・・。<br /><br /> この街はまるで迷路のようであった。朝方で人通りも少なく、ぼんやりとした明るさだったために一層そう思ったのかもしれない。本当に何度も同じ通りを行ったり来たりしてしまった。やっとのことで両替所を見つけ、両替を済ませた頃にはまばらだった観光客の姿もかなり増えていた。あとで気づいたことだが、この街は観光客がとても多い。土産物屋もかなりの数だ。<br /><br /> この街の見どころは下町と丘の上に分かれている。まずはタリン市街を一望しようと、丘の上へと向かう。丘はトームペアと呼ばれており、そこには、トームペア城や大聖堂、アレクサンドル・ネフスキー聖堂などの見どころが集まっている。なかでもアレクサンドル・ネフスキー聖堂はしっかりロシア色が出されていて、この街の中では少し浮いている。<br /><br /> 観光客がたくさんいても、賑やかさや派手さがなく、どこかしっとり落ち着いた印象のタリン。そのなかで唯一(?)賑やかに感じられるのが、旧市街の中心、ラエコヤ広場だ。訪れた時期が暑かったということもあり、昼頃には所狭しとオープンカフェが立ち並び、「昼間から一杯」というご機嫌な人々であふれている。しかし、広場から通りを1本入ると、そこはひっそりと静かな空気が流れているのがこの街の魅力だ。

コビトたちの街を旅して―バルト3国旅行記(5)

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2006/05 - 2006/05

1430位(同エリア1479件中)

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1

JIC旅行センター

JIC旅行センターさん

――エストニア・タリン――

 夜行バスは久しぶりだ。学生時代は田舎に住んでいたので、都会に出る手段は夜行バスだった。あの頃は8時間揺られても平気だったのに、今は5、6時間の揺れが体に堪える。眠れなかった。

 夜明け頃、タリンに到着する。バスターミナルは市内から離れているため送迎をあらかじめつけておいた。こんな朝早くからネームカードを持って待っていてくれた係員はとても親切で、ホテルまで快適なドライブだった。ホテル到着は7時前。荷物だけ先にフロントに預けてお昼まで外に出ることにした。

 まずは体がとても疲れていたので、朝から営業しているカフェに入る。日記を書いたり、ガイドブックをじっくり見たりして予定を立てる。そして少しエネルギーを補給。早速街歩きに出かけることにする。

■迷宮入り

 ところがである。地図をあれだけ見たのに、ガイドブックを見ながら歩いているのに、迷ってしまった。私は別に方向音痴なほうではない。それなのに、何度も何度も進んでは引き返し、後ろを振り返り・・・。

 この街はまるで迷路のようであった。朝方で人通りも少なく、ぼんやりとした明るさだったために一層そう思ったのかもしれない。本当に何度も同じ通りを行ったり来たりしてしまった。やっとのことで両替所を見つけ、両替を済ませた頃にはまばらだった観光客の姿もかなり増えていた。あとで気づいたことだが、この街は観光客がとても多い。土産物屋もかなりの数だ。

 この街の見どころは下町と丘の上に分かれている。まずはタリン市街を一望しようと、丘の上へと向かう。丘はトームペアと呼ばれており、そこには、トームペア城や大聖堂、アレクサンドル・ネフスキー聖堂などの見どころが集まっている。なかでもアレクサンドル・ネフスキー聖堂はしっかりロシア色が出されていて、この街の中では少し浮いている。

 観光客がたくさんいても、賑やかさや派手さがなく、どこかしっとり落ち着いた印象のタリン。そのなかで唯一(?)賑やかに感じられるのが、旧市街の中心、ラエコヤ広場だ。訪れた時期が暑かったということもあり、昼頃には所狭しとオープンカフェが立ち並び、「昼間から一杯」というご機嫌な人々であふれている。しかし、広場から通りを1本入ると、そこはひっそりと静かな空気が流れているのがこの街の魅力だ。

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  • ■優しい心に出会う〜その2<br /><br /> タリンの朝は早い。たった1泊の滞在はあっという間だった。チェックアウトをそそくさと済ませ、フロントスタッフに空港行きのバス乗り場がどこにあるか尋ねる。実は前日、自分でガイドブック等で調べたのだが、いまいちはっきりしなかったのだ。その時、フロントのそばでスタッフと話をしていた宿泊客らしい男性が、自分もそちらの方向へ今から向かうので案内してくれる、と申し出てくれた。そういえば、リトアニアのヴィリニュスに到着したときもこんな人がいたな、と数日前を思い出す。<br /><br /> バス乗り場まで向かう途中、仕事や今回の旅について会話するとともに、街の説明までしてくれた。バス乗り場に到着するや時刻表を調べ、何分後にバスが来るよ、と言い残して去っていった。お礼を何度言っても言い足りない気がした。<br /><br />■コビトたちの街々―――<br /><br /> コビトたちの世界は確かに存在した。こじんまりと可愛らしい街、一人でぶらぶら歩ける街。それでいて世界遺産。そして優しい出会い。こんな心温まる出会いがあるから個人旅行って面白い、そんな気持ちを一層強くした。さああなたもふらっと出かけてみませんか?

    ■優しい心に出会う〜その2

     タリンの朝は早い。たった1泊の滞在はあっという間だった。チェックアウトをそそくさと済ませ、フロントスタッフに空港行きのバス乗り場がどこにあるか尋ねる。実は前日、自分でガイドブック等で調べたのだが、いまいちはっきりしなかったのだ。その時、フロントのそばでスタッフと話をしていた宿泊客らしい男性が、自分もそちらの方向へ今から向かうので案内してくれる、と申し出てくれた。そういえば、リトアニアのヴィリニュスに到着したときもこんな人がいたな、と数日前を思い出す。

     バス乗り場まで向かう途中、仕事や今回の旅について会話するとともに、街の説明までしてくれた。バス乗り場に到着するや時刻表を調べ、何分後にバスが来るよ、と言い残して去っていった。お礼を何度言っても言い足りない気がした。

    ■コビトたちの街々―――

     コビトたちの世界は確かに存在した。こじんまりと可愛らしい街、一人でぶらぶら歩ける街。それでいて世界遺産。そして優しい出会い。こんな心温まる出会いがあるから個人旅行って面白い、そんな気持ちを一層強くした。さああなたもふらっと出かけてみませんか?

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