スーパーの脇の早咲きの桜と満開の梅───計画停電に電気のありがたさが身にしみた日々に

2011/03/18 - 2011/03/18

午後の計画停電が中止になり、ちょうど買い物をしていた日曜大工系のスーパーは営業時間が延期になりました。
それなら……と思って帰りに生鮮食料品系のスーパーに寄ったら、計画停電の中止にかかわりなく、予定どおり午後15時から閉店。
ちぇーっ、と思って真っ直ぐ帰ろうとした私の目に飛び込んできたのは、そのスーパーの駐車場の脇の早咲きの桜。
そうでした、ここに早咲きの桜があるのを忘れるところでした。
まだ八分咲きくらいで満開にはもう少しでしたが、くす玉のように密着して咲いた花が斜光に照らされて愛らしくも神々しかったです。
そしてその奥の隣接するお宅の庭には、枝を隠さんばかりに白梅が満開でした。
どこに行くにも、たいていカメラを持ち歩いているので、すばらしい撮影チャンスを逃さずにすみました。
こうやって好きなことに夢中になっていられるひとときは現実を忘れて夢見心地。
でも、私が撮影している間に、何人もの人が桜を見に立ち寄りました。
こうして、ふと花を愛でるゆとりがもてる───。
一方で、今回の東日本大地震でそれどころではない人々がいることを思うとも、私をはじめ、うちの近所はとても恵まれているでしょう。
計画停電に不自由を感じても、店の品薄とスーパーのレジの行列に危機感を刺激されても、福島原発のニュースと、常になく頻発する地震におびえつつも。
去年と同じような時期に、去年と変わらぬ美しい花を見せる桜に、それなら小さなことにイライラせず、なげくばかりでなく、前向きであれと励まされているかのようでした。
いや、自然は自分の営みをせいいっぱいやっているだけで、そんなメッセージを読み取ろうとするのは、勝手な感傷だと分かってはいますけどね。

去年の同じ桜の写真がある旅行記
「名も知らぬ近所の３大早咲き桜を愛でる」（2010年３月13日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10438430/

エリア 川越(埼玉)

休耕地にぎっしり咲いていたホトケノザ

去年もぎっしり咲いていました。
遠くから眺めると、地面が紫に染まっているなぁと思ったほど。
去年と同じ春の景色を目にすると、ほっとして涙が出そうになります。
妙に感傷的になっている自覚はあります。

元気よく咲いているホトケノザ

感傷的になりやすくなっていますが、太陽の光は人間にも元気をくれます。

今年も咲いた、家の前の線路脇のクロッカス

たった一つだけ、咲くんです。

いつの間にか顔を出していた線路脇のスイセン

こっち向いてほしいけど、背中しか撮れない……。

スーパーの駐車場の脇でしょんぼりと帰りかけた私を引き止めた早咲きの桜

美しい桃色の花に夢中になってカメラを向ける

くす玉のように固まって咲く桜

風に逆らわずに揺れていた……。

自然の恵みに感謝

扇状に広がる花

どの花も、お互いに光に当たるように譲り合っているかのよう

このまぶしい光に原発の放射能が混ざらないで欲しい

緑の中で浮き彫り

花にも人にもやさしい生活をめざさなきゃ

この花が来年も無事に咲きますように

そして来年もこんな風に花を愛でていたい

今度は奥の隣接するお宅の庭の満開に梅に目を見張る

放射能状に広がる枝にぎっしりと

今週は梅見頃なのに、いまの日本にはそれどころでない人がたくさんいるのが哀しい

１つ１つが生命の輝き

幹にも咲く花

可憐だけれどもたくましく。

まだつぼみのモクレンの木を背景に

フェンスを乗り越えて咲く梅

フェンスの向こうで

フェンスで隔たれて

家路につくと、そっと出迎えてくれた八重咲きスイセン

今日も１日無事に終わりそうです。

おわり。