2007/07/16 - 2007/07/16
349位(同エリア468件中)
まみさん
2007/07/16(月)第9日目:マラムレシュ地方観光1日目(w/現地ガイド)
【宿泊:Pension Prisacaru(ヴァド・イゼイ村)】
スルデシュティの木造教会、ブルーベリー&クランベリー摘み(ピクニック)、ブデシュティの木造教会、Ocna Sugatagの塩湖周辺を散策、マラムレシュの丘陵での写真撮影&マシュルーム摘み、夕食後にヴァド・イゼイ村の川まで散策
今にして思えば、宿泊したペンションのあるヴァド・イゼイ村で、もっとあちこち回ればよかったです。
ガイドのニコラエさんが薦めてくれた、川への散歩しかしませんでしたから。
村を貫く県道沿いには、すばらしいレリーフの木造の門のある家が何軒かありました。
教会ももちろんありましたし、小さな博物館、ガラス・イコンや彫刻家の工房もありました。
もっとも、教会や博物館や工房の方は、とりわけお薦めのスポットなら、ニコラエさんが日中、案内してくれたでしょう。
実際にはこれらはヴァド・イゼイ村以外で、より見ごたえのあるところに案内してもらいました。
ニコラエさんに案内してもらった7/16〜7/21の6日半は、1日フリーデイとした7/19を除き、9時に出発し、だいたい5時頃にはペンションに戻って来ました。
夏の夕方5時ではまだまだ明るいですし、1人で観光するなら、こんな早くに観光を切り上げることはありません。
でも、考えてみたらガイドにとって9時5時の労働なので、妥当なところでしょう。
それに残りの時間の過ごし方は私の自由でした。
そのときに、せっかくの田舎滞在だったのですから、もっとヴァド・イゼイ村を、あちこち散策すればよかったです。
5時(ときには時間がおして6時)にペンションに戻った後、夕食を7時にしてもらい、それまでにシャワーと洗濯をすませました。
夕食は1人では食べ切れないほどたっぷりでしたし、リクエストした食後のコーヒーも出してもらえたので、だいたい8時くらいまでかかりました。
それでも暗くなり始めるのが、夏場は9時過ぎでしたから、1時間以上、散策の時間はあったんです。
でも、ヴァド・イゼイ村を散歩したのは、初日と、最後の4日目だけでした。
あとの2日は、車で案内してもらってラクチンと思っていたわりには、意外に疲れてしまってぐったりしてしまい、出かける気力が沸きませんでした。
たぶん、徒歩と違って車は日陰を選んで走れないため、日中の日差しに当てられたせいでしょう。
しかし、出かけられなかった1番の理由は、初日の今日、オスナ・スガタック(Ocna Sugatag)の塩湖めぐりをしているときに、緩やかな下りの砂利道で転んで、右足をひねったせいでした。
それでも初日は、せっかくの田舎滞在なので散歩しないともったいない!───と気張り、文字通り足を引きずって川辺まで往復しました。
ニコラエさんには5分で着くと言われたのですが、20分はかかりましたっけ。
しかも、途中から半ば獣道のようになったので心細かったですが、「せっかくここまで来たのだから、川を見るまで引き返すまいぞ」と半分意地になって。
この川辺までの散歩では、どちらかというと草花の撮影の方に夢中になりました。
夏のヨーロッパが花がたくさんです。今まで車窓で眺めてきて、どんなのか近くで見たいと思っていたところだった花が目の前にあったものです。
それで、ついいつもの調子で花の撮影@
最後の晩の4日目にも同じ道を往復したのは、初日に撮り損ねた花の写真が、後でどうしても撮っておきたくてたまらなくなってしまったせいです。
というわけで、この旅行記では、「ヴァド・イゼイ村を散歩」と題して、初日だけでなく、4日目の散歩のときに撮った写真も加えました。
あわせて、2日目の朝、ペンションの窓から覗いたヴァド・イゼイ村の景色もご紹介したいと思います。
-
ヴァド・イゼイ村の地図
ペンションにあったガイドのニコラエさんの本より
「ヴァド・イゼイとマラムレシュ ルーマニアの村の土地で(Vadu Izei and Maramures In The Land of The Romanian Village)」
イオン・ボルリーン(Ioan Borlean)著(ヴァド・イゼイ村のイコン画家)
著書はヴァド・イゼイ村の住人なので、もちろんニコラエさんの知り合いです。
とても読みやすいペーパーバックだったので私も買いたかったのですが、そんなに版を重ねていないため手に入りませんでした。
ヴァド・イゼイの住人が書いただけあって、村のことがとても詳しく書かれてありました。
でもヘンに詳しすぎず、1章が長すぎず、英語も難しくなくて読みやすかったです。
オレンジの印がついている家のマークが、私が4日間宿泊した、ガイドのニコラエさんのペンションです。
2階のワンフロアを貸切状態。
ダイニングに、ベッドルーム、居間、バスルーム、ベランダがあり、1家族くらいまで宿泊可能でしょう。
1日目と4に地目に散策したのは、ペンションからこの地図に道がのっていないところです。
地図の家のマークは全てペンション(ゲストハウス)なので、たとえ1軒に1家族くらいしか泊まれなくても、小さな村にしてはわりとたくさん泊まれる方ではないでしょうか。
もっとも、毎年7月にあるこの村の「結婚式祭り」のときは、海外からも見に来る人がいるそうなので、そのときばかりはとても足らないかもしれません。
その場合はたぶん、近隣の村に泊まるんでしょうね。 -
マラ川に向かう途中で見たヴァド・イゼイ村
Lonely Planetには「イザ渓谷」の項目があり、ヴァド・イゼイ村がまず紹介されていました。
シゲット・マルマッツィエイの隣村で、シゲット・マルマッツィエイから6〜7km、街道沿いに細長く延びています。
なのでおそらく、イザ渓谷の中ではアクセスしやすい村なのでしょう。
しかも、村には、Fundatia OVA Agro-Tur-Art という観光推進団体のようなものがあり、3rd edition の Lonely Planet によると、専任ガイドの電話番号も載っています。
ペンションも20あるそうです。
実は私も、Lonely Planet のこの部分は、立案当初、しっかりチェック入れていました@
マラムレシュの田舎めぐりやペンションの予約には、私のようにブカレストの現地旅行会社を通じて行う方法もありますが、OVA Agro-Tur-Art を通じて行うか、あるいはガイドやペンションに直接依頼することも可能です。
ガイドは英語とフランス語がOKです。
ルーマニア語はフランス語に近いんですよね。
実際、ニコラエさんと車で回っているとき、ニコラエさんの携帯に直接、ガイドとペンションの予約の依頼の電話が入りました。
今、そちらに向かってドライブ中なのだが、部屋は空いていないだろうか、と。
残念ながら、今、ニコラエさんのペンションは、私が4泊、そしてニコラエさん自身は6日半、すでに独占していますので、ニコラエさんもお断りしていましたけどね。 -
ヴァド・イゼイ村のニコラエさんのペンションの前の通り
来た道を振り返って撮りました。
このあたりはまだ、ちゃんと道がありましたねぇ。
ヴァド・イゼイ村について、Lonely Planet ではこうも書かれてありました。
「もしあなたが村のペンションを訪れたら───そしてその村を眺めたら、この村が18世紀からほとんど変わっていないことにすぐ気付くでしょう」と。
ひゃーっ!
18世紀からですか、わおっ!
また、Lonely Planet によると、村の最も古い家屋(1750年)は、現在、博物館になっているそうです。 -
ワンちゃんと積みわらと教会のある風景
このあたりを最後に、人家もなくなりました。 -
夕日を浴びた積みわらと麦畑のある風景
-
やっとたどりついたマラ川
村の教会も見えます。
村の人々はこの川で洗濯をしているそうです。えっ! -
たくさん咲いていた白い花
名前知らず……。 -
ルーマニア全土で見られなた夏の花:レースフラワー
そして、積みわら -
イチゴ科の花
茂みにひっそりと咲いていました。
そんなところにもぐり込むようにして撮っていたからでしょうね。
虫よけをつけていたにもかかわらず、しっかり刺されました。。。 -
村の子供たち
外国人が珍しいのか、あっという間に集まってきました。
そして一番好奇心の強そうな男の子からは質問攻め。
「名前は?」「ニコラエさんのところに泊まってるの?」
これくらいは分かったのですが、私はルーマニア語はほとんど分からないので質問に答えてあげられず、会話にならなかったのは残念でした。 -
勢揃いした子供たち
私がカメラを持っていたので、「撮って」「撮って」「撮って」!
家の庭にいたお友達にも呼びかけて、あっという間に勢揃い@
だけど、わざとヘンな顔をしたり、レンズに触ろうとするところは、どこの子も似たようなものねっ!
というか初対面でもうそこまで人なつこいなんて、さすがルーマニア人!ということかしら@ -
マラムレシュ地方の典型的な乾草小屋
ペンションの窓から
ここから、翌朝(2007.10.17)に撮った写真です。
ニコラエさんちのお隣さんの乾草小屋です。
マラムレシュ地方の典型的な乾草小屋だと後でニコラエさんに教えてもらいました。
乾草の量によって屋根の高さを変えられます。そうすれば雨に塗れるのを防ぎやすいですものね。
遠景に、県道沿いの家が見えます。
あの県道を右手にまっすぐ進むと、7km先に「地球の歩き方」でも紹介されている、かつての県庁所在地シゲット・マルマッツィエイがあります。 -
ニコラエさんの奥さんのご両親のお宅(左)とお隣さんの家(右)
ペンションの窓から
ニコラエさんの奥さんのご両親の家は、同じ敷地内に建っていますが、お二人とも隣村に家があるそうです。
夏は、ニコラエさんはペンション経営に観光ガイドにと忙しくなるので、その間だけ手伝いに来てくれているそうです。
おばあさん、おじいさん共に、みやこうけい氏の写真集にあったような、典型的なモロシェニ(マラムレシュの人)というかんじでした。
ニコラエさんの奥さんは、村の診療所に勤めています。
ニコラエさんと奥さんは、ブコヴィナ地方のクンプラン・モルドヴェネスク(Campulung Moldvenesc)という町で出会いました。7/20にブコヴィナ地方に行く途中で、その町も通り過ぎました。
ニコラエさんは若い頃、その町の家具工場で、家具デザイナーとして働いていたそうです。
結婚した後、奥さんの故郷のマラムレシュ地方の村に住むことに決めたそうです。 -
ヴァド・イゼイを貫く県道を走る長距離バス
都市間の長距離バスなのでカーテンがあります。
といっても、運行されているのはおそらく、ルーマニアの北バイア・マーレ〜シゲット・マルマッツィエイ(マラムレシュ県)とサツ・マーレ(サツ・マーレ県)間くらいではないかしら。
あの手の長距離バスを、ニコラエさんと車で回っているときにもっと近くで見ました。
かなりガタガタしていました。
現地ガイドを手配してくれた現地旅行会社の担当者に、ついでにほかの地方の観光のアドバイスをもらったときに、バスでの旅行はあまり快適ではないのでお薦めできない、と言っていました。
実際のバスを見て、とっても納得しました……。 -
ニコラエさんちの井戸
これも一つのマラムレシュ地方の典型の井戸
井戸は旅行者としては郷愁を誘われていいなと思ってしまいますが、それも自由に水を使わせてもらえたからこそいえる感想です。
ルーマニアは2007年7月に異常な猛暑に襲われ、水不足が心配されていました。私が滞在中は、ホテルやペンションに滞在していた限り、それほど影響を感じずにすんだのですが、農作業には響いていたようです。
「ありていにいって、人々の生活は長い年月プリミティヴな生産様式に規定されてきた。苛酷で情容赦もない封建領主や地主、また他民族(ハンガリー)の支配による軋轢、王政の存在も大きかった。曲折を経て、マラムレシュが第二次大戦後、ルーマニアの領土となる前は、ヨーロッパで最も開けていない地域だった。経済発展の上でルーマニアの中でも後発地域で、地理の上でも山地に囲まれて、必然、古いものが残ったということができる。」
(「マラムレシュ〜ルーマニア山村のフォークロア」みやこうせい著(未知谷社)より)
ガイドのニコラエさんは、マラムレシュ地方、それから4日後に向かったブコヴィナ地方のほとんど村々で、まだ水道設備が整ってなくて井戸水に頼らなくてはならない現状のこと、それから猛暑のために粘土のように溶けてしまった質の悪い舗装道路といった遅れを、「我々の恥だ」とぼそっと漏らしていました。
それでも、後にニコラエさんと都市VS田舎生活論を交わしたとき、やっぱりニコラエさんは今の村での生活が大好きで、若いときのような都市生活に戻るつもりはないとのこと。
そして少しでも村が良くなるように、少しでも村人の助けになるように、近々、薬局を開店すると言っていました。ヴァド・イゼイ村には、診療所はあっても薬局はないそうです(2007年7月現在)。
そのための資格も得て、資金もすでに集めていて、あとは役所からの最終許可を待つばかりだとか。そして村に薬局のニーズがどのくらいあるか、店を維持していけるだけの収益があるかどうか、様子を見ながら経営していくつもりだと語ってくれました。 -
ヴァド・イゼイ村の子供たち
4泊目の夕方、最後の散策に出かけたときに撮りました@
子供たちは門の内側にいます。
女の子は私の姿に気付くと、「写真撮って!」と言わんばかりに近付いてきましたが、途中でふと気付いて、弟を連れてこようとしました。
でも男の子ははにかんでしまって、これ以上、近付いてきてくれませんでした。 -
袋をくっつけたような、白い花@
この花、撮りたかったんです@
かなり川の近くでしか見られません。
初日は、花だけの写真は、別にルーマニアでなくても撮れるから、と我慢したのです。
でも、撮りたいものを我慢することはないと後から思い直しました。 -
気に入りました、この花@
残念ながら名前は分かりません。
手持ちの本から、ナンバンハコベかなと思ったのですが、ネットで花の写真にあたってみると似てない写真の方が多くて。 -
お気に入りの白い花とマラ川
-
ヴァド・イゼイ村に沈む夕日
夕日に焦点を合わせたのでこんなに暗くなりましたが、実際にはもっと明るいです@ -
ヴァド・イゼイ村を見下ろす山と夕日
涼しくなってから出かけたはずですが、ペンションに戻ったときは汗びっしょりでした。
猛暑でしたからねぇ、2007年7月のルーマニアは。
ニコラエさんのペンションにはクーラーも扇風機もなかったので、一晩だけ、寝苦しくてたまらなかったときがありました。
別に熱帯夜だったというわけではなく、どうも昼間の熱気が体にこもってしまったようで、体の内側から熱くて熱くてたまりませんでした。
ミネラルウォーターが飲み放題で助かりました。夜中に何度も水を飲みました。
夕食のときには毎度、果実酒の焼酎ともいうべきパーリンカをすすめられました、体が暑くなるので、一日目は唇を濡らす程度にたしなみましたが、二日目から断りました。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
まみさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
その他の都市(ルーマニア) の人気ホテル
ルーマニアで使うWi-Fiはレンタルしましたか?
フォートラベル GLOBAL WiFiなら
ルーマニア最安
421円/日~
- 空港で受取・返却可能
- お得なポイントがたまる
0
21