2006/10/25 - 2006/10/25
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まみさん
2006/10/25(水)第18目:ブラン城&ブラショフ
シギショアラ発8:32の急行でブラショフ着10:30頃
駅で声をかけてきたRaduのプライベート・ルームに宿をとる
Raduの案内(別料金)でブラン城へ
ブラショフへ戻って:
中央公園、中央公園前のルーマニア正教会、共和国通り、ブラショフ民俗博物館、ブラショフ美術館、スファトゥルイ広場(中央広場)、スター百貨店
さすがにルーマニア語で「森のかなた」という意味のトルンシルヴァニア。
まだ霧も深い早朝に出発した列車は、鬱蒼とした森を抱く紅葉の山々を過ぎて明るい平野に出たと思ったら、幽玄な雰囲気をたたえた山岳地帯を貫き、そして再び明るい農村をいくつも駆け抜けました。
初めてのルーマニア鉄道の旅というもの珍しさはあったにせよ、これほど変化に富んだ車窓の外の風景は、これまでの2週間のハンガリーでは見られなかったものです。
夢中になってカメラのシャッターを切っていました。
撮りたい!と思えそうな景色が近付いてきたら、それが後方の彼方に見えなくなるまでカシャ、カシャ、カシャ……。
ほとんど何も考えずにシャッターを切るようにしたため、失敗写真も、いまいちな写真もたくさんありました。
それでも今までの列車やバスの車窓の外の写真の中では、1番たくさん撮ったでしょう。
だから、自分としては気に入った写真が1番たくさん残りました。
実は座席は窓側ではありませんでしたが、立って2〜3歩先に座席のない窓がありました
そのため、「おっ!」と撮影意欲を刺激される景色が見えてくると席を立ち、気が済むまでシャッターを切ったらまた席に戻り。
また立っては、座り、立っては、座り。
今までの中で1番せわしい列車の旅でもありました。
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シギショアラからブラショフへ向かうインターシティの車内
シギショアラでは朝食のつかない安ホテルに泊まっていたため、6時に起床し、仕度ができた7時にチェックアウトした後、すぐに駅に向かいました。
この時点でブラショフ行きの列車は、7:27発10:00着の普通列車(所要2:33)と8:32発10:29着のインターシティの2つの選択肢がありました。
私が狙っているのはインターシティです。
旅行前にルーマニア鉄道の時刻表をインターネットで調べておいたとき、まさか7:27に乗れるとは思っていませんでしたが、駅がホテルの目の前にあり、朝食もとらなければ、私でも間に合う時間だったのですね。
なので後発のインターシティよりも30分早く着くし運賃も安い普通列車にしても良かったのですが、やっぱりインターシティに乗ることにしました。
なんといっても、今の私は、20数キロのスーツケースと手荷物を持ったフル装備なのです。
列車の中で荷物を置くスペースの確保は一大事です。
ですが、朝の普通列車となると、日本の都市圏のラッシュほどではないにしても、混雑は予想されます。
荷物を置くスペースの確保どころか、座席の確保もままならないでしょう。
その点、インターシティは全席予約必須なので座席は確保できますし、長距離移動の乗客が多いでしょうから、普通列車よりは荷物を置くスペースが期待できます。
それに、ルーマニアの鉄道は、車両の汚さにはどうも定評があるようなのです。
普通列車の二等車でダニに悩まされるという話をちらほら聞きます。経験者からは旅行者なら一等車にした方がいい、と薦められることもあるくらいです。
もっとも、私が今回旅行したのは10月下旬。
この季節は幸いダニの心配はなかったようですが(もっともこのことは旅行を終えた後に気付きました)、インターシティの車両なら二等でもそこまでひどいことはないでしょう。
ということで、当初の予定どおり、8:32発のインターシティでブラショフに向かうことにしました。
写真はインターシティの車内です。コンパートメント式ではないタイプでした。
座席は通路側の座席でした。
この写真は座ったまま通路側に乗り出すようにして撮りました。
なかなかきれいで快適な車両でした。
これなら、鉄道旅行の快適さに評判のあるドイツやオーストリアにも負けないでしょう。
悪評高いルーマニア鉄道の車両ですが、今回の旅行で私が利用したのは急行以上だったため、この先の旅程のブラショフからブカレストへの移動も含め、快適な列車の旅を楽しむことができました。
シギショアラからブラショフへのインターシティは28.90レウでした。
(2006年10月現在、1レウ=約40円) -
インターシティの切符
なつかしのボール紙に、検札のパンチの穴付き
インターシティは全席予約必須です。
早めに予約しておく方が安心ですが、10月の下旬、そろそろ観光シーズンも終わる頃なので、当日でも大丈夫だろうと、それほど焦っていませんでした。
余裕をもって窓口に行けばよいでしょう。
案の定、予約はとれました。
ただし、当日、駅の窓口でインターシティの座席予約をとることができるのは、出発1時間からです。早すぎてもダメなのです。
というのも、駅の窓口では、未だに電話で座席の空きを確認しているからだそうです。
幸い、私はそのことを知っていましたので、1時間30分も前に窓口に立ってみて、切符が買えなくても、パニくらずにすみました。
窓口のお姉さんの英語は片言でしたが、「7時30分になったら販売する」というのは聞き取れました。
そして窓口のそばのイスで待つこと30分。
再び窓口に立ったとき、お姉さんはすでに私のために予約をとっていてくれました。
私を見てにっこりすると、手書きで車両と座席を書いた切符を渡してくれました。
さっきはとりつくしまのないようだったお姉さんのうってかわったステキな笑顔に、私もつられてにっこり。
それにしても、窓口で買う切符の、古風なこと!
昔なつかしボール紙。
こんな切符を使ったのは、もはや記憶の彼方です。
それも、幼い頃の日本のことだったのか、あるいは今までの海外旅行先のどこかであったかも、覚えていないくらいです。
そして昔ながらのパンチの検札。
それらにあんまりにもノスタルジアを刺激されたため、こうして記念に写真を撮ってしまいました。
いよいよトランシルヴァニア地方の列車の車窓の外の景色のはじまりです。 -
まだ霧も晴れない窓の外
カルパチア山脈によりトランシルヴァニア・アルプスが形成され、三方を山に囲まれたトランシルヴァニア地方は、町さえなければ、なるほどドラキュラの舞台にふさわしい、鬱蒼とした山と森の広がる地方でした。
こんな霧の中を、トランクを屋根に積んだ旅行用の馬車が走り抜ける───。
ところが、急に車輪の調子が悪くなり、馬車は立ち往生。
フロックコートとシルクハットの紳士と、金髪の巻き毛が美しく、長いドレスのすそをつまんだ美女が馬車から降りてきて、車輪を点検する御者の様子を心配そうに伺う。
あたりがどんどん暗くなってくる中、今夜はどこかで宿をとれないかと見回すと、タイミングをはかったように森の奥に霧の中から浮かび上がるドラキュラ城。
……なんていう想像がぴったりの景色が続いてワクワクしました。
でもこれは序の口でした。 -
霧が晴れたら、麦畑@
ハンガリーでも車窓の外に麦畑をたくさん見てきましたが、山が背景というのはあまりなかった気がします。
さすがトランシルヴァニア地方!
と思いましたが、でもこれは序の口でした。 -
紅葉の山が見えてきました。
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木々の間にまだ霧が@
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手前に、ひときわ目立つ鮮やかに赤く染まった木@
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木々の間の濃い霧、まるで精霊の宿る世界のようです。
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あの霧の世界に惚れました@
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これぞトランシルヴァニア地方だ!とすっかり感激。
しかし、まだこれも序の口でした。 -
平野に差し掛かりました。
遠景に、まだ山がちな稜線を埋めるようにぽこぽこ生えた木が見えるところがお気に入り@ -
こういう木々が続く車窓の外の景色を、旅行の記念として撮っておきたい、っていつも思っていました。
車窓の外を眺めているときって、いろいろ考え事をしていますからね。
いまその最中のこの旅行のことだけでなく、日本でのこと、自分のこと、将来のこと、とりとめとなく。
そんな風になんとなく感傷的になっているから、余計に、車窓の外の景色というのには思い入れがあるのかもしれません。 -
前景・中景・後景、くっきりと。
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まだまだ山がちなトランシルヴアニア地方。
このまま平野は現れないのかな、と思ったら。 -
なだらかな景色が見えてきました。
てっぺんに1本ずつまだらに生えている木がいいかんじ。
車がいい位置にファインダーに入るのを狙いました。 -
牛の放牧地が見えてきました。
こうなるとハンガリーでよく見た景色に似ています。
でも森はこのあたりの方がずっと濃いかもしれません。 -
彼方にうっすら山の影が見えてきました。
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おお、鬱蒼とした山岳地帯@
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まさしくドラキュラの舞台のイメージにぴったり。
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さすがトランシルヴァニア地方というかんじです。
私のステレオタイプをしっかり固めてくれました@ -
山を抜けると農村が見えてきました。
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あたりは再び明るくなりました。
見事な紅葉の山を背景に、馬車がパカパカ。 -
村のシンボルの教会を画面の中心に入れることに成功しました。
分厚い雲が再びたちこめてきました。
でも明るい@ -
ここらでは干し草を樽上にはせず、このように積み重ねています。
こんな田園風景、絵画で見ました。 -
村のはずれの池
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教会の尖塔と、草を食む牛や馬
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トランシルヴァニア地方の農村
ブラショフはもうすぐです。
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