さようなら寝台特急「富士」の旅～寝台列車～

2009/02/06 - 2009/02/08

いよいよ寝台列車の旅が始まります。平日なのに多くの人で東京駅はにぎわってました。

エリア 別府温泉(大分)

• 交通手段: 高速・路線バス レンタカー JR特急

東京駅の駅チカで、これから17時間の長旅に耐える？食料の確保をします。あーあれもこれもと目移りしてしまいますが、買う駅弁は決まっており、ツマミとデザートと飲み物を買って9･10番ホームに上がると、既に「富士・はやぶさ」は入線しており、EF66が9番線を使い機回し。
昔は、機回し専用の11番線があったものですが、ホーム改築で無くなり、段落ち機回しになり、ついに最後の1列車は単独機回しに

それにしても「フラッシュ撮影は止めてください！」と放送しているのにフラッシュを焚くばか者の多いのにはあきれます

機回しが完了する17:40過ぎまでドア扱いは行わないので、その間に列車を最後尾から1号車までホームを歩きながら列車観察をすることにします。

車体は「ブルー」で統一されていますが、帯が改造車なんかもあって、白と銀が入り混じっています。
昔は統一されていたのですが・・・

今日乗る、B寝台個室「ソロ」です。
☆のロゴマークがカッコ良いです。2階建て形式になっていて、2階の方が眺めが良いのですが、寝台が進行方向と逆になってしまうので、下りの場合は1階の進行方向になるのです。
今回は運良く？1階の個室が取れました。

東京駅で「大分」だの「熊本」なんて言う行き先がもう見られなくなります。

九州新幹線が開通しても、東京から熊本、鹿児島行きは走らないそうですから、東京駅で九州南部の駅名を見かけることはなくなります。

40分過ぎに機関車の連結が終わり、ドアが開きました。
東京駅では機関車はホームの外に出てしまい撮影出来ないのですが、人だかりが出来ていました。

9号車の17番個室に入ります。これが明日まで自分の城となるわけです。

カーテンを開けるとホームから覗き込む人も居るので、発車まで少しだけ空けておきます。

東京駅を定刻に発車します。
結構ホームには「富士・はやぶさ」の発車を見届けようようとする人が多かったです。
それと有楽町駅のホームから撮影している人も・・・

列車は品川駅を通過して順調に走っていきます。
お腹も減った事だし夕飯にしましょう。

これが本日のディナーでーす。

東京や上野から長距離列車に乗る時の駅弁は「チキン弁当」にするのがお決まりです。

昔から変らない・・・あれ、昔はキャベツがもう少し入ってドレッシングもあったのに・・・デザート(口直し）に干し杏とか有ったはず。

うーん、時代の変化につれコスト削減の波がこうやって駅弁にも波及しているのかぁ

朝、6時に「おはよう放送」で目が覚めます。列車は広島県内を走行しておりまだ日が昇ってません。
徐々に明るくなっていたところで、昨晩はあまり列車内を探索していなかったので、着替えてカメラを持って探索にでかけます。

「ソロ」の廊下になります。通路を隔て各部屋になっていて、2階の場合、扉を開けると直ぐに階段になって登っていくようになります。

ソロは部屋が山側になるので、下りの場合朝に瀬戸内海を眺めることが部屋から出来ないのが難ですね。
上りだと、逆に朝富士山が部屋から眺められるそうです。(天気次第だそうです）

こちらは昔ながらの開放型Ｂ寝台です。こちら方が「旅情」と言う点ではソロより勝ると思いますが、流石に満席の場合だとゆっくり出来ないと言う点があります。

そういえば、開放型Ｂ寝台に乗ったのは何時が最後かな？
国鉄末期の時に鳥栖から乗った上り「はやぶさ」かな・・・この時はまだ食堂車が連結されてました。

「自動ドア」今でこそあたり前ですが、ブルートレインが登場した時代は、まだまだ手動ドアが全盛でした。
20系でさえ、開けるのは手動だったし

デッキでジョイントを刻む音がなんとも心地よいものです。

列車は本州の端、「下関」に到着しました。
列車が到着すると、多くの乗客は機関車の交換を見るために先頭に走っていきます。

乗るとココまで牽引するEF66を撮影する機会がありませんから、みんなダッシュです。

車掌さんもココでJR九州にバトンタッチします。

ホームの売店は「富士・はやぶさ」の到着に合わせて開店するそうです。

それにしても寝巻き姿でホームに出るって言うのも勇気があると言うか？恥ずかしくないのでしょうか？

昔はホームに立ち食い蕎麦屋があって、機関車交換などの停車時間を利用して食べるのが長距離列車の風景でしたが、もうそれも過去になってしまいます。

先頭に行ってみると、人だかりが出来ており、ちょうど関門トンネルだけを牽引するEF81が連結される所でした。
子供から大人までカメラを構えて連結シーンを撮影しようとしています。

関門トンネルと言えばステンレスのEF30とかEF81だったのですが、今はローズピンクのEF81なのが残念です。

下関駅を発車して、関門トンネルに入り直ぐに門司駅に到着します。
ココで機関車がEF81からED76に交換されのと「富士」と「はやぶさ」が分割するので、富士は30分近く停車します。

ホーム先端は、多くの人で埋まっているので、反対側のホームに行って、切り離されるEF81を撮影します。

EF81が切り離されると「はやぶさ」のヘッドマークを付けたED76がやって来て連結します。

この機関車が門司〜熊本〜門司と「はやぶさ」を牽引するので両端にヘッドマークが取り付けられています。

9:05に「はやぶさ」が発車すると、残された「富士」に機関車が連結されます。

「富士」のヘッドマークは丸型でなく富士山をかたどった山型のマークです。
昔は丸型だったのですが、いつの頃からこの形になりました。

機関車が連結されると発車まで後僅かです。急いで列車に戻ります。(時折、撮影に夢中になって、乗り遅れる人が出るそうです）

機関車交換の合間に駅弁を買いに行ったら既に「売切」でおにぎりしかありませんでした。
「かしわめし」が食べたったのですが残念です。

小倉を発車した後、列車は日豊本線に入り・・・あれれ、スピードが落ちてきたぞ？
そろりそろり状態がついに停車してしまいました。

「前を走る特急ソニックが信号トラブルで停車しています。富士も次の城野駅2番線に入り停車します」とアナウンス。

およ！信号トラブルとは運がいい？

「富士」城野駅に停車して、ドアが開きました。
なんでも大分から「にちりん」「九州横断特急」に乗り継ぐ人は、同じく停まっているソニックに乗り換えるよう放送があり、何人かの乗客が乗り換えていきます。
なんせ「富士は大幅に遅れて運転する予定」だそうです。

暫く停車していると、保守員が到着して故障原因の調査を始めました。

いやはやどれ位で直るのかな？
大分まで走ってくれれば何時間でも遅れてもいいけどね。

城野駅に停車して1時間20分が経ち、同じく抑止されていた「ソニック」が手信号で発車することになりました。
九州横断特急に乗り継いで、今日の「はやぶさ」に乗る人が何人かいたようです。

携帯で撮ったので手信号が良く見えませんね

ソニックが発車していきます。

「富士は他の特急列車を優先するので大幅に遅れる」そうです。
なんせED76牽引の客車列車ですから、電車に比べると遅いですし、乗ってる乗客もマニアばかりですから、一般列車を優先した方がねぇ

結局、ソニックが発車した後、普通電車や特急を先に出したので、「富士」は城野駅を1時間40分遅れて発車しました。

行橋駅では、後続の普通電車と特急を先行させる為にホームが1番線に変更されました。

駅の発車案内と時計の時間が随分狂っていますね(笑)

行橋駅で13分停車して11:38に発車しました。1時間58分遅れです。

このまま遅れが拡大すれば、2時間以上の遅延で特急料金が払戻しになりますが、回復運転をして頑張れば払戻し無しです。

車窓には豊後水道が見えてきました。

杵築駅で後続の特急と普通電車を先に行かせたので遅れは2時間を越えました。

別府駅には2時間11分遅れで到着し、次は終点大分駅です。
別府湾を見ながらラストスパートです。

東京駅を出発して19時間26分掛けて高架工事が進む大分駅に到着しました。
信号トラブルのお陰？で2時間12分遅れでしたが、その分列車に乗れたのでラッキーなんだか判りません(笑)

「富士」の乗った乗客の殆どは終点まで乗りとおした感じです。
遅れて怒っている人は皆無でした

大分に到着した「富士」はこの後、大分運転所に回送されます。

3時間後には再び東京に向けて出発しなければならないので、車内整備も大急ぎでしないと間に合いません。

名残惜しいけど、これからレンタカーを借りて温泉巡りに出掛けないといけません。
回送の出発まで見届けたい所ですが、改札口へ向かいます

改札口で特急料金の払戻しをしていますが、この場で払戻しをしてしまうと、特急券は回収さえてしまうので、「事故証明」だけして貰い、特急券とデジタルで残すことにしました。

スキャニングした後、後日地元の駅で特急券分3150円の払戻しをして貰いました。記念に保存しても良かったのですが、三千円は大きいですからね