2012年8月 沖縄離島を巡る ・ 5部　[西表島･しげた丸編]

2012/08/08 - 2012/08/15

ANA特典航空券を利用しての初めての沖縄離島旅行。

この日は西表島･上原に渡り、待望の『しげた丸』のツアーを楽しんだ。
目も眩むような珊瑚礁に囲まれた美しい西表の海で、身震いするような体験ができた。

本旅行記は第4部『米原ビーチ＆竹富島再訪編』から続く第5部

■第1部『石垣島ドライブ編』
http://4travel.jp/traveler/taxnax/album/10697046/

■第2部『石垣やいま村編』
http://4travel.jp/traveler/taxnax/album/10697995/

■第3部『竹富島編』
http://4travel.jp/traveler/taxnax/album/10698077/

■第4部『米原ビーチ＆竹富島再訪編』
http://4travel.jp/traveler/taxnax/album/10698906/

■第5部『西表島･しげた丸編』
　⇒ 本旅行記

■第6部『那覇･識名園編』
http://4travel.jp/traveler/taxnax/album/10700247/

■第7部『那覇･玉陵編』
http://4travel.jp/traveler/taxnax/album/10701455/

エリア 西表島(沖縄)

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: レンタカー ANAグループ 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝7時過ぎ、3階の朝食会場に出掛けた。

ごく普通のバイキング形式の朝食だったが、テラス席で戴くと美味しく感じるから不思議だ。
テラス席から港を撮った。

良い景色かどうかはさて置き、離島ターミナルへのアクセスは抜群に良い。

8時30分発の西表島上原行の高速船に乗れば、上原港で『しげた丸』の送迎バスが待っている。
満席で乗れなくなるのは御免なので、8時には離島ターミナルに来ていた。

西表島上原港行き第九十八あんえい号の船内。

この旅で何隻かの高速船に乗ったが、平均して八重山観光フェリーの船より安栄観光の船の方が新しく感じた。

写真は8:10頃のものなのでまだ空席だらけだが、この後続々と席が埋まり、8:25には満席になった。
オプショナルツアー参加などの理由で『必ずこの船に乗らなければならない』という場合は、20分前には桟橋に居る事をお勧めする。

上原港には約50分で到着。

到着するとしげた丸のスタッフが迎えてくれた。
この方は地元育ちらしい。

送迎車で暫く揺られると西表漁港(祖納)に到着。

これが今回お世話になる『しげた丸』

■しげた丸 オフィシャルWEBサイト
http://www3.ocn.ne.jp/~sigeta/

しげた丸のデッキ

皆自由に陣取っている。
階下に客室もあるが、断然デッキをお勧めする。

本日の参加人数は30名。
ほぼ定員一杯だ。

午前9時30分、西表漁港を出航。

デッキから操舵室越しに内離島(パナリ)と外離島が見える

今日は外洋は荒れているという事だが、島に囲まれたこの場の波は穏やかだ。

暫く進むとブイに小船が係留されていた。
この場にしげた丸を停泊し、この小船に乗り換える。
この小船に30名乗るのは不可能なので、2組に分かれて乗り込んだ。
前半組が小船で出掛けている間、後半組はしげた丸で休憩する。
我らは前半組。

･･･小船の横に『定員13名』とあった。
30名2班･･･ん？何か計算が合わないが、まぁいいか･･･。

正面中央がクイラ川河口

ここがヒルギ群落になっている。
奥に水落の滝があり、そこまでこの小船で行く。

クイラ川

ヒルギの大群落の間を抜け、川上に進む。
川と言っても流れは殆ど感じない。

終点に水落の滝

本来はもう少し近くまで寄ってからUターンするのだそうだが、この日は手前に比較的大きな他のツアー船が停泊しており、奥まで行かずにUターン。

ちょっと残念だった。

引き返すと第2班と入れ替わる

第2班出発！

第2班がクイラ川の遊覧を楽しむ間、第1班は休憩タイム。

赤い円筒形のブイがしげた丸や小船を係留している。
これはここ一箇所だけでなく、適当な間隔で幾つも浮いている。
台風などの際に付近の船を固定する為のものらしい。

クイラ川遊覧第2班が戻ったら再び出航
西表島北西端の船浮集落を目指す。
写真中央が船浮の港。

船浮集落に到着

陸続きでも都市部からの交通の便が悪く隔絶された土地を『陸の孤島』と呼ぶが、ここは比喩でなく本物の陸の孤島だ。
西表島は島の周囲にしか道がないと言っても過言ではなく、しかも一周続いている訳ではない。
北西部は白浜という港で道が終わっている。
従って船浮集落に行く為には海運に頼るしかなく、正しく陸の孤島。
白浜−船浮の船便は午前2往復、午後2往復の便が確保されているが、集落の人口が50人に満たないので商売にはならないだろう。

港には意外と立派な手洗があった。

港に大きなウニ。
ガンガゼだと思う。
中空の棘には毒があり、刺さると抜け難いばかりか中空の為折れ易い。
下手に抜くと毒針の先端が体の中に残ってしまう。
触らぬが吉。

小僧撮影

竹富町立船浮中学校・小学校

人口50名に満たない割に立派な中学校があった。
敷地を小学校と共有している。
写真の右側に小学校がある。

丁度職員が芝の手入中だったが、全面が綺麗な芝のグラウンド。
石垣の小学校は何処もこんな感じだ。ちょっと憧れる。

人口50名未満なので予想はしていたが、生徒より職員の方が多いのだとか。
まさにマンツーマンだ。

イリオモテヤマネコ発見捕獲の地

ガイドの説明だとイリオモテヤマネコ自体は西表島では昔から存在が知られていたが、希少種の研究対象として初めて捕獲されたのがここなのだそうだ。
ただの民家なのだが、鶏を襲おうと鶏小屋に入った処をこの家の主人に捕らえられたと言う事だ。

因みにガイドの請け売りだが、昔西表島ではイリオモテヤマネコを食用として捕獲していたのだそうだ。
猫喰うんか？

さて、船浮集落の観光を終え、午前中のシュノーケリングポイントに向かった。

船浮を出航して数分で通称『ゴリラ岩』に到着。
写真中央の岩がゴリラの横顔に見えるのでこう呼ばれる。

ここが午前中のシュノーケリングポイントだ。

シュノーケルとマスクは持参したので、フィンのみレンタルした。

島に囲われた水域なので海は非常に穏やか。
引き込まれるような水流もないので、泳ぐのに邪魔なライフガードは着けずに海に入った。

これから先、Nikon AW100による似たような写真が続くが、ご容赦願いたい。
私にとっては身震いするような体験だった。

海に入って最初に覗いた光景がこれだ。

目も眩むような色とりどりの珊瑚が視界一面に広がる。

レンズ前面に泡が付いていたらしく、一部ちゃんと写っていない所があるのが残念だ。

魚の大群が自分の真下をすり抜けていく。

地味な色の魚で且つ静止画なので解り難いかもしれないが、写真の右半分は殆ど魚。

上から覗いているので魚の形が解り難いが、恐らくノコギリダイ。

色も形も様々な珊瑚達が広がる

深みになる場所もあるが水の透明度が抜群に良いので、深い場所まで見通す事が出来る

放置しておいた小僧が近付いてきた。
泳ぐ時はフィンをある程度水中に入れて海面を叩かないようにゆっくり進めと言っておいたが、ちゃんと守っている。
意外や素直。

斜め下方向を撮ってみた。
海の透明度が高いと言うのは凄い事だ。
遠くまで見渡す事ができる。

かなり深くなっている場所に来た。
水深のある所には魚が群れる。
浅い場所の珊瑚は水面から注ぐ陽光でキラキラと輝き、深みの暗い場所には光の筋が見える。
写真では伝え切れないのが残念だが、幻想的で美しい光景だった。

近くで撮った同様の写真だが、ここもとても綺麗だった。

様々な種類の珊瑚が観察できる。

写真右上の奥の方に魚が群れている

この辺りは青い珊瑚が多かった

因みに有名な石垣白保の青珊瑚はこれの事ではなく表面は青くない。

手前には青い珊瑚、深みには魚が群れる

これだけ群れているのが真下で舞い踊ると、それが小魚であっても胸が高鳴る

グアム、サイパン、沖縄本島で過去20回程度のシュノーケリングの経験があるが、間違いなく一番の体験。しかもダントツの一番だ。

自分の殆ど真横を通過し、ほぼ手の届く距離から深みに向かって泳いでいく。

午前のシュノーケリングは約1時間

シュノーケリングでこんな凄い体験が出来るとは思わなかった。
年甲斐もなく興奮した。

しげた丸のお昼。

通常は網取(アントゥリ)という真っ白な珊瑚砂の広がる遠浅の海岸でお昼を摂るが、今日は波が高く外洋に出るのは困難と船長が判断。
予定変更で、湾内の特に波の低い場所に停泊して昼食を戴いた。

写真の仕出し弁当と缶のお茶が配られる。
見た目は質素だが、これが案外旨い。
シュノーケルで疲労した事もあり完食。

お昼の後の休憩時間もシュノーケリングが出来る。
勿論行ったが、停泊した場所は珊瑚も魚も少なかった。

昼食後は午後のシュノーケリングポイントに移動。

ここは枝珊瑚が筋状に広がる場所で、午前中のポイントとは随分と景色が異なる。
海面から降り注ぐ陽光に枝珊瑚が照らされる。

イッテンチョウチョウウオかと思ったが、顔の模様が違う。

ヤッコダイの仲間だろう。

枝珊瑚で群れているのでデバスズメダイだろう。

このポイントは午前中のポイントと種類の違う様々な珊瑚を観察する事ができる

ここも一箇所に多種の珊瑚が生えている

ミスジチョウチョウウオ

ブダイの仲間

暫く着いて行って観察したが随分でかかった。

午後のシュノーケリングもほぼ1時間。
個人的には午前中のポイントの方が好みだが、こちらも素晴らしいシュノーケリングポイントだった。

さて、しげた丸が祖納港に帰港した。
大袈裟に書けば、驚異に満ちたツアーだった。

基本料金：\6,800。
フィンのレンタル料：\500。
(シュノーケルセットのレンタルでも\1,000)

石垣島−西表島･上原の往復高速船代が別途必要だが、かりゆし周遊券かアイランドホッピングパスがあれば負担は薄まる。
西表島上原地区に宿泊する方は勿論、石垣島からの参加でもお勧めし易いツアーだ。

この後送迎バンで上原港まで送って貰い、高速船で石垣島に戻った。

初めての西表の海は想い出深いものとなった。
あの素晴らしい海がいつまでも維持される事を願う。

石垣島に戻った。

相当疲れたので糖分の補給に街に出た。

夕暮れの石垣の街。

Hau Tree Gelato

奥様の独自調査でこちらに伺った。

■オフィシャルWEBサイト
http://hautree.net/index01.html

-20℃に冷やした大理石の上で、石垣産ジャージー牛のミルクで作ったアイスクリームとフルーツ等を練り合わせる。
コールド･ストーン･クリーマリーと同様のシステムだが、こちらは個人経営の店だ。

小僧はミルキーパインをオーダー。
-20℃に冷やされた大理石の上にパイナップルジュースを流すと、あっと言う間にシャーベットになる。
大理石奥側のに黄色く広がるのがそれ。
コテで混ぜている最中なのは石垣牛のアイスクリームとパイナップルとシリアル。そこにパイナップルシャーベットを混ぜ合わせて出来上がり。

ミルキーパイン(\550)

アイスクリーム単体もさる事ながら、そこにパイナップルシャーベットと完熟パイナップルが加わり、いやこれは美味しい。

親はマンゴーのシャーベットをオーダーしたが、アイスクリームと混ぜ合わせたものの方をよりお勧めする。

さて夕食は、ここ一龍。

イーストチャイナシーのすぐ近くにある居酒屋だ。

海ブドウと滝川豆腐(\450)

豆腐に細工庖丁が入れてあり、見た目は普通の豆腐だが、箸を入れると麺のようになって崩れる。
基本単純な料理だが、酢醤油の味も優しく、目でも舌でも味わえる逸品だった。

ゴーヤチャンプルー(\680)

とりたてて特徴がある訳ではないが、普通に旨かった。

アーサー汁

一杯\300だが、ホテルに置いてあったグルメ冊子を持ち込んで提示した処、サービスになった。

海の香りが心地良い吸い物だった。

グルクン唐揚げ(\450)

一尾頼んだが意外と小さく、美味しかっただけに二尾頼んでおけば良かったと若干後悔。
配膳まで時間が掛かった料理だったので諦めた。

近海魚の煮付け(\650程度だったと思う)

この日の魚は失念したが、その日入荷の魚を煮付ける。
味も良く、コストパフォーマンスに優れた料理だった。
ただ、牛蒡は明らかに冷凍もの。
スーパーの野菜売場を眺めても、葱や根菜は随分高額だったので、石垣島産ではないと思う。
仕方のない処か。

最後に米を喰おうと中巻き(だったと思う)を注文。
値段が\500円程度だったので期待感低目だったが、どうしてなかなか立派なものだ。
具の詰まり具合に存在感を感じる。
絵柄から想像される通り旨かった。

この中巻きでお腹が膨れてお会計。
ビールやジュース、その他のつまみも含めて約\4,200。
思ったより安くて驚いた。
子連れでも入り易いし、お勧めし易い居酒屋だ。

Coco!ストア

ビールなどを買いに立ち寄った。
熊本に本社を置き、九州中心に沖縄一体に店舗を持つ中堅コンビニエンスストア。
実は関東にも進出していて、我が街横浜にも店舗を持つ。


今日は貴重な体験で興奮冷めやらないが、残念な事にこれが離島最後の夜。
明日の便で那覇に移動する。

■第6部『那覇･識名園編』に続く
http://4travel.jp/traveler/taxnax/album/10700247/

この旅行記へのコメント （4）

• あさきさん 2013/06/13 11:05:49

  しげた丸参加してきました

  初めまして、あさきと申します。
  もともと西表好きで、船浮も行ったことはあるのですが
  TaxNaXさんの旅行記を見て、しげた丸さんのツアーに是非参加してみたいと思い行ってきました！
  5月のオフシーズンということもあって、参加人数は6名でしたが充実したシュノーケルツアーでした。
  ほどよくほっておかれる感じがいいですね。珊瑚と魚と地形とのんびり楽しむことが出来ました。

  TaxNaXさん からの返信 2013/06/13 21:24:34

  RE: しげた丸参加してきました

  あさきさん
  
  初めまして。
  TaxNaXです。
  
  沖縄は何度か行っていますが、八重山は昨夏が初めてでした。
  初心者の旅行記なので、経験者の方に語るのも口幅ったいものがありますが、参考になり幸いです。
  
  > ほどよくほっておかれる感じがいいですね。
  そうなんですね。
  シュノーケリング時は遠巻きに見ていてくれているようですが、基本放置なので、自由気ままに観察できて満足でした。
  思いの外お昼も美味しかったですし。
  
  > 5月のオフシーズンということもあって、参加人数は6名
  私達の時は満員で30名。
  賑やかですが、シュノーケリングでは人口密度が高くて･･･。
  催行会社には申し訳ないですが、10名以下の方が良いと思います。
  
  昨夏の旅行記拝見しました。
  バラス島、良いですね。
  次に行く機会があればここに伺いたいです。
  催行会社も書かれているので、参考にさせて頂こうと思います。
  
  それでは、これからも宜しくお願い致します。
  
  TaxNaX
  
  
  > 初めまして、あさきと申します。
  > もともと西表好きで、船浮も行ったことはあるのですが
  > TaxNaXさんの旅行記を見て、しげた丸さんのツアーに是非参加してみたいと思い行ってきました！
  > 5月のオフシーズンということもあって、参加人数は6名でしたが充実したシュノーケルツアーでした。
  > ほどよくほっておかれる感じがいいですね。珊瑚と魚と地形とのんびり楽しむことが出来ました。

• わんぱく大将さん 2012/11/25 22:17:57

  素晴らしい海の世界

  TaxNaXさん
  
  八重山の海はいまだに素晴らしい自然が残ってますね。　あれ位で、もろ、見えるなんてすごいですね。　　西表島はジャングル、猫、マングローブ
  のイメージしかなかったのですが。
  
  　大将

  TaxNaXさん からの返信 2012/11/27 00:19:19

  RE: 素晴らしい海の世界

  今晩は、大将さん
  
  西表の海は素敵でした。
  4トラの旅行記を参考にして『しげた丸』さんでのツアーを選んだんですが、シュノーケリングの凄い事。
  期待感を持って臨んだんですが、期待を超える美しさ。
  正直、ダイビングでしか得られない感動だと思っていたので、年甲斐もなくちょっと震えました。
  もう一回行きたいですね。
  
  > TaxNaXさん
  >
  > 八重山の海はいまだに素晴らしい自然が残ってますね。　あれ位で、もろ、見えるなんてすごいですね。　　西表島はジャングル、猫、マングローブ
  > のイメージしかなかったのですが。
  >
  > 　大将