チリから入る日帰りバスツアーで行くペリトモレノ氷河

2006/01/11 - 2006/01/11

チリのプエルトナタレス起点の日帰りバスツアーです。ペリトモレノ氷河は、氷河が水面に崩落するシーンをたまにテレビでお目にかけるアレです。崩落しているところは海面だと思って見ている方も多いようですが、湖面です。アルゼンチン湖という湖です(本当にあるんですよ)。私は、南極ツアーの余った予備日を使って行って来ました(「船酔い無縁！　ドレーク海峡ひとっ飛び、南極一泊二日の旅」参照)。南極から帰ってきたその日にチリのプンタアレーナスの旅行代理店「VIENTO SUR」(南風ツーリスト。http://www.vientosur.com)に駆け込んで手配しました。まずスペイン語で会話して、内容に行き違いがないかを英語で確認しました。
ツアーはプエルトナタレスを朝７時に出発して、夜23時近くにまたプエルトナタレスに帰ってきます。そのためツアー本体に加えて、プエルトナタレスでの２泊(Hostal)と、拠点にしていたプンタアレーナスからプエルトナタレスまでの長距離バスの往復切符も合わせて手配してもらって167US$でした。
ツアーの行程についていうと、プエルトナタレスとペリトモレノ氷河はバスで片道４〜５時間かかります。途中でチリとアルゼンチンの国境検問所で出入国審査を受けます。行きのバスはツアー客以外にもエル・カラファテに行く旅客も乗せてほぼ満員でした。エル･カラファテのバスターミナルでその人たちを降ろして２０分ほどの休憩の後に同じバスに乗り込むと、そこからがツアーの開始のようでガイドさんが乗ってきました。真のツアー客は14〜5人ほど残ってバスの半分以上が空きスペースになりました。エル・カラファテからペリトモレノ氷河までは１時間半ほどかかります。ガイドさんはマイクでスペイン語で案内説明した後に同じ内容を英語で繰り返します。
私は数字関係は母音の多いスペイン語のほうが聞き取りやすかったです。ガイドさんは外国人(非ラテン系)には英語で対応するので、英語に自信のない人は集合時間などはスペイン語で質問して再確認するといいと思います。
ツアーの前半は遊覧船に乗って氷河を下から眺めて、後半は展望台から全景を見渡したりしました。展望台は第一から第三まであります。集合時間からペースを考えて回りましょう。

エリア ロス・グラシアレス国立公園周辺(アルゼンチン)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス 観光バス

チリ側の国境検問所。
バスから降りて出国手続きをする。
プエルトナタレスから１時間半ほど。

帰りの再入国時には入出国カードとともに提出する「動植物未所持誓約書」に、「チリにどこから入ったか」を書く欄があって、通常は空港の名前とか書くのだけど、どうしたら良いものかと悩んでいたら、ツアーで同行したオーストラリア人のmalさんがバス会社の名前を書けば良いと教えてくれました。なるほど。

アルゼンチン側の国境検問所。
チリの国境検問所からバスで５分ほど。
再びバスから降りて入国手続きをする。

おお、ガウチョ!
アルゼンチンのカウボーイのこと。
バスに手を振ってくれた。
牧羊犬を連れている。
道中まわりは羊の牧場が多い。見た目は荒野だけど。

エル・カラファテ。
ペリトモレノ氷河観光の拠点となる町というか、村。
でも空港もある。だから旅行ガイドブックには都市のように扱われている。日本で言ったら山梨県の清里(きよさと)か河口湖町みたいなところかな。

ペリトモレノ氷河が見えてきた。
エル・カラファテから１時間半弱。
ツアー代とは別に国立公園入場料が３８アルゼンチンペソかかった。US$だと13$だったかな。チリペソだと6500ほどだったかな。

ペリトモレノ氷河。

「ペリトモレーノ」と言う癖を付けていたほうが現地の発音に近いから自然と通じる。
スペイン語の名詞は通常最後から２番目の母音にアクセントが付くから。

遊覧船乗り場。

撮った！
崩落の瞬間。写真ほぼ中央。
日に何回かある小崩落ですけど。
大崩落は２年に一度くらい。最近は2006年３月１２日に起こったそうな。

南極での氷河の崩落は写真に取れなかったけど(フイルム交換中だった)、そのときの崩落時の音を覚えていたので、今回はカメラをすぐ向けることができました。

崩落した氷河で湖面にしぶきが上がっている。
他の旅行客の頭越しですみません。

遊覧船の中。
氷河をなでおろして吹いてくる風は冷たい。

大崩落はこのようなアーチが崩れて起こる。

湖の中に氷山が浮いている。

今度は展望台から望む。
第一展望台からは氷河の全景を望める。

第一展望台。
遊覧船のデッキは寒かったが、展望台は暑い。

第二展望台。
写真の左下あたり。
第一展望台より氷河が大きく見える。

MUTILLA(Empetrum rubrum)と看板にあった。
「MURTILLA」のRが脱字となってるのではないかな？
掲示板での指摘のとおり、カラファテ・ベリーではないようですね。
日本名は不明ですが、クワの実の一種のようです。
甘〜いとのこと。

地球の他の地域の氷河と違って、まわりに森林が広がっている。
標高も千メートルない(展望台付近)。
氷河は見たい、でも寒いのは苦手、きつい登山もやだ、という皆様にお勧めです。

第三展望台から。
崩落の起こりやすいポイントを望める。

この旅行記へのコメント （4）

• naniwa ladyさん 2007/03/29 09:12:19

  はじめまして　8(*^o^*)8サザエ

  ３月１５日から２７日、南米、イグアスとマチュピチュとナスカを回ってきました。ペル(リ？)トモレノ氷河も行きたかったのですが、これの時期が１月までだったのかなぁ、残念ながら行くことができませんでした。
  南米は時間もかかり、何回も行けませんが、今回行けなかったペルトモレノ氷河とギアナ高地のエンゼルホールへ是非行きたいと思っています。その二つを同時に回れるツアーがあればいいのですが・・・
  これからもよろしくでーーす。

  佐吉さん からの返信 2007/03/30 01:46:48

  贅沢なツアー

  濃い南米旅行の帰国早々にわが旅行記を訪れていただきましておおきに。
  ギアナ高地のエンゼルホールは私も是非行ってみたいところですが、ペリトモレノ氷河とそこは、南米大陸の南西と北東を結ぶ対角線上のほぼ正反対の端っこじゃぁございませんか。そんな気の利いたツアーがあれば(庶民階級向けの)わたしだって利用したい。
  つづきはnaniwa ladyさんの掲示板におじゃまして書かせていただきます。

• マキタンさん 2006/03/16 21:43:33

  感動の作品です。〔憧れの絶景〕で紹介させてください。

  こんにちは　感動的な一枚に出会うことができ、嬉しいです。
  氷河が生きている感じがしますね。透明なブルーが魅力的です。
  
  自分あてに「ありがとう」の言葉を添えてポストカードを送りました。
  そして、〔憧れの絶景〕としてマイページで紹介したいです。
  
  この作品を転載することついて、承諾いただけますでしょうか？
  できれば、感動！のコメントもいただけるとありがたいです。
  
  佐吉さん、お誕生日おめでとうございます。今日会えたのも何かの縁ですね。nori さんも、同じ所に行かれたようで、転載の承諾をいただきました。
  マキタンのページにも遊びにきてください。どうぞ、よろしく・・。
  

  佐吉さん からの返信 2006/03/16 22:44:17

  RE: 感動の作品です。〔憧れの絶景〕で紹介させてください。「はい、喜んで」

  マキタンさん、はじめまして。
  私めの誕生日に祝福をいただきまして、まことにありがとうございます。
  荘々たる方々の写真が並ぶシリーズに加えていただけるとは、なんというか、
  自分の写真が"世界遺産"に選ばれたようで光栄です。
  この氷河と対峙したときは、氷の教会というか、既に終わってしまいましたが、ＮＨＫアニメ「雪の女王」の宮殿の門のように感じました(いい歳して^^;)。
  最後になりましたが、〔憧れの絶景〕の益々の発展を祈っております。