2009/12/13 - 2009/12/13
568位(同エリア1108件中)
まゆままさん
念願の彦根方面へ建築巡りへ行ってきた。
「湖国のモダン建築」片手に両親、家族を連れて果たしてどれだけ回ることができるのか?挑戦?!の旅路・・;
みんなの様子を伺いつつ・・楽しく建築巡りできたかな?!
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彦根城付近に車を止める前、最初に訪れたのは彦根地方気象台。
昭和7年建築のセセッションの装飾が興味深い建物。 -
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日曜日は閉まっていたかと思いきや開いていたのでちょこっと拝見。
玄関ホール。 -
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すみませ〜ん、と声をかけても誰も出て来られない様子;
子どもたちや母はこの廊下の先のトイレをちょっと拝借・・ -
「湖国のモダン建築」に一階から屋上までつらぬく装飾階段、と書かれてたので気になってたがこれがその階段か〜と下から見上げてみる・・
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階段手摺親柱には幾何学模様の装飾が施されている。
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階段を上がってきてしまった〜
屋上階の天井の装飾。 -
屋上階の窓。
半円とは違う、特徴的な放物線アーチは1920年代の表現主義の手法なのだそう。 -
階段を上から見下ろす。
歩くとミシミシと音が鳴る木製の立派な階段だった。 -
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玄関扉の周りにはこんな幾何学模様の装飾が。
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その後、滋賀大学へ。
大正13年建築の滋賀大学経済学部講堂。登録有形文化財。
大正時代の旧専門学校の講堂の典型的な建築様式だそうで屋根上のドーム型換気塔やドーマー窓型換気口が設けられ瀟洒な雰囲気の建物。 -
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屋根上のドーム型の換気塔。
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窓越しに、講堂内の様子。
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滋賀大学の中にはもう一件、登録有形文化財の建物が。
昭和13年ヴォーリズ設計により建築された滋賀大学陵水会館(同窓会館)。
スペイン瓦屋根やスタッコ仕上げの壁、木製のベランダなどスパニッシュスタイルでまとめられている。 -
この玄関周りのタイルを見ると先日近江八幡で見た前田邸とそっくりで赤褐色のレンガ風の色合いのタイルが張られていた。
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足元の色とりどりのタイルも色合いがきれいで素敵。
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玄関上部につけられたベランダ。
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一旦車を止めてここから歩いて散策。
こちらは彦根城の内堀沿いにある大正12年ヴォーリズ設計の建物、
旧彦根高等商業学校(現・滋賀大経済学部)外国人教員宿舎で、現在はひこね市民活動センターとして使われている。 -
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ひこね活動市民センターの北側にももう一軒あり、こちらは倉庫になってるよう。
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しばらく彦根城のお堀端を歩く。
白鳥や黒鳥、カモなどがたくさん泳いでて、餌をもらえると思ってか人懐っこく寄ってきた。 -
しばし鳥たちと遊ぶ・・
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彦根城の内堀にかかる大手橋。
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紅葉はすっかり終わっていたが、この日は薄雲がかかった青い空がきれいな日だった。
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ここから、守閣へ登りたいという息子は旦那と二人でお城へ、それ以外の皆は彦根の町をぶらぶら歩きながらお目当ての近代建築を探すことに・・二手に分かれて散策することになった。
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夢京橋キャッスルロードへ向かう道。
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まずは私のお菓子のバイブル?「日本のお菓子 美味探訪」で見て以来ぜひ食べてみたいお菓子、
いと重菓舗の「埋れ木」をゲット。 -
彦根三十五万石の大名、井伊直弼が青春時代を送った侘びた住居「埋れ木の舎」から名前をとった菓子だそう。
水飴を入れてじっくり炊き上げた白餡を求肥でくるみ、抹茶を加えた和三盆をまぶしてある。
抹茶入り和三盆も中の白餡もとっても上品な甘さ。
見た目も風流で期待通りとても美味しいお菓子だった。 -
いと重菓舗の隣には大正13年築の旧彦根本町郵便局が。
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そして次にお目当ての建物「俳遊館」。
大正12年に旧彦根信用組合本店として建てられ、現在は俳句文化振興施設のための施設として活用されている。 -
一階はきれいに改装され、俳句のための展示室となっていたが、受付の方が階段や二階は当時のまま、ということで案内してくださった。
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装飾はシンプルだがきれいな曲線を描いた階段。勾配もとても緩やか。
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階段を上がりきったところ。
大きな上げ下げ窓が三つ並びとても明るい空間。 -
二階には三十六畳敷きの広い和室があり、天井は格天井で立派。
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廊下には流しや作りつけの戸棚が。
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案内してくださった方が廊下にあった押入れの扉を開けると中には隠し階段のようなものがあった。
天井裏は物置のようになっているのだとか。 -
しばらく商店街をぶらぶら歩く。
車に乗らない我が両親は私以上に健脚で、歩くことは大好きなのだ。
日曜だからかお店はほとんど閉まっていたのだが、こんな知らない町の商店街を歩くのもなかなか面白いと楽しんでいた。
アーケードに隠れて見えにくかったが、大正14年築の滋賀銀行彦根支店。 -
花しょうぶ通りの入り口に見えてきた建物はまるでおとぎの国の館のような建物。
大正7年に旧明治銀行彦根支店として建てられ、現在も同じく金融機関の滋賀中央信用金庫銀座支店として使用されているそう。
銀行のイメージとはかけ離れたかわいらしい雰囲気の建物だった。 -
こちらは理髪店。
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はなしょうぶ通りにもなつかしい雰囲気の建物がいっぱい。
こちらは旧川原町郵便局。 -
こんなろうそく屋さんも。
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そして最後のお目当ての宇水理髪館。
昭和11年築、
店主の方が言われるにはこの建物のファサードは理髪店らしくバリカンとくしをモチーフにしているのだそう。 -
外回りを写真に収めていると中にいた店主の方と目が合い、ちょうどお客さんもおられなかったので少し中をのぞかせていただくことに。
「湖国のモダン建築」を見てやってきた、と本を見せると怪しまれることなく、逆に喜んでいただき、中もゆっくり見せていただくことができた。 -
玄関周りにはすごく厚みがあって立体感のあるタイルが張り巡らされている。
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レトロ感漂う店内。
床のタイルも一枚一枚手で張られたもの、中の鏡や入り口の扉に入ったガラスは縁が斜めにカットされていて、今ではなかなか見られないもの、などなどいろいろと解説していただき、改装前の写真なども見せてくださった。 -
真鍮の取っ手に縁に斜めにカットが入ったガラス窓。
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改装前には鏡にこのような物置台をつけておられたとか。
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竹の節のようなタイルも珍しい
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奥の待ち合い室からは店主の方が造り込まれたというきれいに手入れされた中庭が見え、途中で呼び込むと、入って来た両親は店主の方との庭談議にすっかり花が咲いてしまった。
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そろそろ商店街からもと来た道を戻る。
四番町スクエアで見たこのブロンズ。
ひょっとして籔内佐斗司?
と帰って調べたらやはりそうだった。
奈良の「せんとくん」デザインでおなじみの薮内佐斗司はせんとくんでは不評だったようだけど、私は以前、石川の「うるし蔵」に訪れて以来、実はファンなのだ。
こんなところで薮内佐斗司の彫刻に出会えるとは〜うれしい・・
四番町スクエアにはこの「長寿」以外に 開運、健康、愛情、金運、長寿の六つの
六地蔵童子のブロンズ像があるそう。 -
こっちは「金運」
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天守閣へ上っていた旦那と息子が下りてきたらしいので、ちょうど建築を巡り終えた私たちとキャッスルロードで合流。
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きれいに整備された街並みではペットショップの鳥のコーナーまでもが黒格子に覆われていた;
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そして車を止めた地点までお堀端をぶらぶら歩く。
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帰り道に建つ最後のお目当ての建築は
昭和6年に日本聖公会彦根聖愛教会として建てられた和風の教会。
こちらの建物も取り壊しが決定していたが、平成19年スミス記念堂として移築保存されたそう。
登録有形文化財。 -
軒の飾りや鬼瓦には十字架がデザインされていた。
十字架がなければ教会というよりお寺かと思うような純和風だった。 -
クリスマスが近いのでクリスマスの飾りなども取り付けられていた。
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彦根城。
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彦根の町歩きはとりあえず終了し、お昼のランチへ向かった。
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お昼ご飯にちょっと気になってた店、「喫茶スイス」へ行った。
蔦のからまるやや怪しい山小屋風の外観。
しかし人気のお店なのか駐車場はいっぱい。
なんとか止めることができた。 -
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たくさんのお客さんでにぎわう店内。
中の雰囲気もまさに山小屋風。 -
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壁には鹿の首や亀のはく製?ハト時計などなど・・一昔前の応接間の雰囲気を醸す調度品が掛る。
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メニューはハンバーグステーキからカツサンドなど洋食系。
それらの値段が異常に安いのだ。
なんとカレーライスは350円。
私は特製スイス丼、400円にしてみた。
豚肉と玉ねぎを特製のタレで炒めたものだそう。
子どもたちはハンバーグステーキ、500円を頼んでだがちゃんと鉄板の上にジュージュー焼かれて出て来て、ボリュームもたっぷり。
ハンバーグステーキが人気なのか周りでも食べてる人が多かった。
箸袋のシンプルなデザインが素敵・・
お昼ごはんの後はさらなる建築を巡るべく甲良町、豊郷町方面へ向かったのだった。
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この旅行記へのコメント (8)
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- ゆういちろうさん 2009/12/30 20:50:04
- 満腹です!
- まゆままさん、こんばんは。ご無沙汰しております。
今回も精力的に建築物巡りをされましたね〜。
彦根ってお城と庭園しか知りませんでしたが
こんなにも味のある建物や町並みがあるのですねぇ。
全く知りませんでしたよ。
これでまた行ってみたい場所が増えてしまった・・・(笑)
まゆままさんの旅行記は毎回本当に楽しくて
ぐいぐいとその世界に引き込まれてしまいます。
今年も沢山の建築物を教えて頂いて、本当に感謝しているんですよ〜。
また来年も魅力的な建築物をどんどんと紹介して下さいね!
では、良いお年をお迎え下さいませ。
ゆういちろう
- まゆままさん からの返信 2009/12/30 21:54:50
- RE: 満腹です!
- ゆういちろうさん、こんばんは!
こちらこそご無沙汰です〜
彦根は「湖国のモダン建築」の本を見て回ったんですが、
きっと他のあまり知られてない町でも探せば魅力的な町はたくさんあるんでしょうね。
そういう所をいろいろ見つけたいですね〜。
いつもほめてもらって励みになります。
ゆういちろうさんの旅行記も味わい深いものがたくさんあっていいですよね〜。
またそちらの方面の素敵な場所をご紹介ください。
今年後半は旅行記の方も失速しがち?になりましたけど、
また来年も心機一転?!がんばって続けたいと思いますのでよろしくお願いします。
ゆういちろうさんもよいお年をお迎えください〜
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- ぬいぬいさん 2009/12/28 04:56:26
- もしかしてヴォーリズ?
- まゆままさん おはようございます
昨日の夕方から実は彦根に来ています。
長浜から彦根に入ったため、彦根城周辺だけで暗くなってしまい早々とホテルに入ってしまったのですが、彦根にも興味をそそる建物ありますね。
今日は近江八幡に行ってから、京都の東華菜館で昼食をとって、大阪の大丸心斎橋店に寄ってから高松へ向かいます。
あいにく外は雨、ヴォーリズ建築めぐり楽しさも半減です。
これからネットでチェックして時間があれば彦根も見てみようと思います。
年末の旅は31日まで続きます。
- まゆままさん からの返信 2009/12/28 21:36:00
- RE: もしかしてヴォーリズ?
- ぬいぬいさん、こんばんは!
なんと今日は彦根に来られてましたかー
彦根は少し歩けば懐かしい雰囲気の商店街なども残っていて、
親切な人も多くていいところでしたよ。
写真はお察しの通りヴォーリズ設計の滋賀大学の中にある陵水会館です。
ヴォーリズ設計ではもう一つ、彦根市民活動センターがありました。
ええっ!今日は近江八幡から京都〜大阪〜高松ですか〜!?
す、すごいです〜相変わらずパワフルに活動されてますね。
香川・高松へは私も近々、久々にうどん巡りを兼ねて、建築巡りへ行く予定にしてますよ。
今年最後の旅、存分に楽しんできてください〜
- ぬいぬいさん からの返信 2009/12/28 22:12:54
- ちゃんと今朝見てきました
- まゆままさんこんばんは
今日は朝からヴォーリズ三昧でした。
朝一番で彦根の滋賀大学に行って、近江八幡では開店間もないクラブハリエで中の部屋を全部見せてもらい、近江兄弟学園、八幡商業、郵便局やヴォーリズの住宅群を見て、京都で東華菜館で食事をして大丸心斎橋店とあわただしく見て回りました。
そして今高松。さすがに疲れました。
もう寝ます。
- まゆままさん からの返信 2009/12/28 22:28:40
- RE: もしかしてヴォーリズ?
- 滋賀大学も行かれましたか〜
ううっ!ほんとにその行程をこなされたんですね・・すごいです。
朝から晩までヴォーリズ三昧お疲れさまでした。
東華菜館はランチならお手頃なんでしょうか〜
私も一度じっくり潜入してみたいです。
今日はゆっくり疲れを取って、
また明日から怒涛の旅がんばってきてください〜
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- たらよろさん 2009/12/27 23:10:42
- 彦根めぐり
- まゆまま様、こんばんは〜♪
彦根にも素敵な近代建築物がいろいろあるんですね〜
いつもながら、まゆまま様の情報収集力には感心させられますよ〜
まだ作成中ですが、コメント楽しみにしていますね。
今年もいっぱい素敵な旅行記で楽しませていただいてありがとう。
来年も楽しい旅行記で楽しませてくださいね〜
2010年、良いお年をお迎え下さい。
たらよろ
- まゆままさん からの返信 2009/12/28 21:26:59
- RE: 彦根めぐり
- たらよろさん、こんばんは!
彦根、作成中のところ見ていただきありがとうございます〜
そうですよね、彦根は彦根城だけでなくなつかしい街並みや素敵な建物が意外と残されてましたよ〜とてもいいところでした。
こちらこそ今年も度々ご訪問どうもありがとうございました。
また来年もよろしくお願いします。
たらよろさんもよいお年をお迎えください〜
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