チンギスハーン　キャラバンワールド（キャメルとの遭遇）

2007/07/31 - 2007/08/05

１３世紀モンゴルから世界を席巻し、一代で世界帝国を築きあげた男、チンギスハーン。そのチンギスハーンの足跡を求めて、かつての世界帝国の都、カラコルム（現ハラホリン）へと向かう道中、東西交易シルクロードの主役のひとつ、らくだの群れに出会った。全部で５０頭以上はいただろうか？これだけの大群はモンゴルでも珍しいという。こんな偶然もチンギスハーンからの贈り物だろうか？
彼が駆け抜けた草原には、今現在も他に人工的建造物があるわけではないので、そこに広がる空間は、時空を越えて、彼の生きていた世界を彷彿させる。
?蒼き狼?チンギスハーン・・・この大平原を前にして、彼は何を夢見たのであろうか？

エリア カラコルム(モンゴル)

• 交通手段: 観光バス
• 航空会社: 大韓航空

私がモンゴルで見たラクダは全て“ふたこぶらくだ”であった。白いラクダは子供のラクダと推測される。表情もどこかあどけなさが残っている。

私達が近づくと、ラクダたちは草をはむのを止め、身じろぎもせずに、じっとこちらを見つめ続け、我々と彼らの間に奇妙な緊張関係が生ずる。
何も無害と判断されれば、再び草を食べ始める。

彼らと仲良くしたければ、彼らのテリトリー内を侵さないように、一定の距離感を保つことが、肝要だ。

ラクダの群れには、ボスが存在していて、そのものに導かれるように、群れはなびいて行く。
歳をとったふたこぶらくだのこぶは、張りが無く片一方側に垂れかかっている。

それが、大群で移動すると、ほとんど映画「ジュラッシクパーク」で恐竜たちがノッシノッシと大地を駆け巡るシーンに酷似しており、圧巻だ。

ラクダのぎこちない動きを見ていると、おとなしい恐竜が闊歩しているかのようであり、まるで古代の世界にタイムスリップした錯覚に陥る。

ラクダと併走する散歩も楽しい。優雅に歩く彼らだが、本気を出して走りだすと、イメージ以上に物凄いスピードが出る。

上記の写真とは違う場所のラクダですが・・・キャメルシリーズということで。詳しくは下記のコンテンツで。
http://4travel.jp/traveler/geodios/album/10171963/
３６０度地平線が広がる緑の大地から、くっきりはっきりとしたアウトラインの虹の弧が、凛として大空を駆け上がり、もう一方の大地に突き刺ささるように描かれた。日本では、虹の端から端まで虹の全貌を見ることは難しいのではないか。あまりの虹の大きさにファインダーでは収まらない。また、（ふつう素人の写真では虹はよく撮れないのに）写真にこだけ鮮明に写るほど、この虹は輝いていた。
この後、ふたこぶらくだにまたがり、私は至福のひとときを味わうのである。
ありがとう、らくだちゃん。

話は変わって、ここはカラコルム近郊（といってもカラコルムまで車で1時間半くらいかかる。）のブルﾄﾞ。ここはモンゴル語でエルスン・タサルハイと呼ばれ、砂の飛び地という意味だそうだ。中央ゴビ砂漠の一派の果ての砂丘と思われる。

確かに、草原のど真ん中に、ポツンと砂丘が取り残された感じだが、草原にはない異色の光景が広がっている。
ゴビ砂漠もどきの風景が見られるので、ゴビまで行けない我々には嬉しい。

上の写真の家畜の放牧をしていた羊飼いの少年。背丈から推測したところ、小学２・３年生に見えたが、歳を聞くと11歳とのことであった。
我々を見つけると、好奇心からかすぐに寄ってきた。
ブルーの民族衣装が眩しい。

少年のブーツと鐙（あぶみ）。物心着いたころから、すでに馬に乗っていたのであろう。格好もさることながら、馬の扱いや仕草はすでに堂に入っていた。

ほどなく姉も駆けつけてきた。私たちとの交流が盛り上がると、少年は、俺を見てくれ、と言わんばかりに、ご自慢のパフォーマンスを我々に披露してくれた。
短い時間ではあったが、お互いに言葉は通じないものの、言葉を超えた交流は、いい思い出だ。

ブルﾄﾞの砂丘からの遠景。小砂漠の向こう側には、のどかな田園風景が広がっている。

急に厚い雲が垂れ込め始める。草原は雨を待っているかのように鈍い緑色の光を放っている。山の稜線に雨のカーテンが引かれているのが見えるだろうか。

高原・草原・砂丘の地形のグラデーションが楽しい。大自然が織り成すスペクタクルだ。