2017年2月上京：サントリー美術館（本展に限り写真可）。

2017/02/19 - 2017/02/21

月曜の東京。美術館は軒並み休み。でもね、あるんです、開いてる所が。サントリー美術館。そして、本展のみ写真可…ということで、美術展で写真撮影練習会となりました。

表紙写真：朝食を摂ったホテルにて。

エリア 六本木(東京)

上京初日の日曜は、丸の内ブリックスクエアへ。外壁の意匠は、解体された丸ノ内八重洲ビルの保存壁？

ナビ派展を鑑賞。ナビ派は、19世紀末フランスで活動した芸術家のグループ。

欧州旅行から帰国して４日目。ブリックスクエアではアジアの花に目が行きます。こちらの沈丁花は、葉が斑入り。

夕方、美容院へ。実は、ポルトガルで出会った欧州女性に「何歳？」と聞かれ、「いくつに見える？」と聞き返したら、ずばり的中。私って、1歳も若く見えないのかと、内心ショックを受け、身なりを整えようと（笑）、美容院の後、眼鏡店へ。とても素敵なフレームと出会いました。作家ものというか、デザイナーさんによるもの。

翌、月曜は、泊まったホテルの近所のホテルで（笑）、朝食（表紙写真）。六本木へ。

はい、ここから撮影練習会です。色絵花鳥文皿。18世紀。オランダ。私の年齢を当てた女性も、オランダ人でした。

色絵草花鳥獣文皿（見込み絵）。18世紀。オランダ。オランダ人の彼女に、オランダ語は独語のように単語の綴りが長いの？と聞いたら、短いとのこと。意外でした。

染付風景人物図皿。1704年。オランダ。帽子を被った人々は西洋人なのに、船に乗った人々は中国人風。欧州の作陶は、中国や日本の磁器に憧れ、その模倣から始まったのでした。

色絵花卉文瓶。江戸時代。17～18世紀。有田。梅の図柄は、柿右衛門でしょうか。

染付人物図瓶。江戸時代。17世紀。有田。鶴首に描かれた洋花は、欧州から逆輸入した図柄。ちょっとチューリップに見えないけれど、こうして、日本でもオランダから逆輸入したチューリップ柄が描かれるように。

染付人面装飾水注。19世紀以降。フランス、ドイツ、またはオランダ。ポルトガルで出会ったオランダ人やドイツ人は、ポルトガル滞在中も、本国の家族や友人と携帯で話しをしていました。欧州大陸は、一体なのですね。海を渡る訳でもないし、時差も１時間だけ。文化も共有しているし。今や通貨も共有し、入国時に両替もいらない。

色絵風景図壺。18～19世紀。オランダ。Overglaze(重ね塗り) Enamel（釉）.オランダは干拓の国、海抜より低地というイメージがありますが、鹿が描かれています。

染付人物図大壺。18世紀。オランダ。海辺で鹿狩り。馬、鹿、船が同時に描かれているのが、オランダらしいのかも。

馬置物。18世紀。オランダ。今回の欧州は、ハンガリーとポルトガルの２か国へ行きました。ハプスブルク家で品種改良・飼育されたリピッツァナーも、ほとんどが芦毛。

色絵花鳥文茶入。18世紀。オランダ。西欧に初めてお茶を伝えたのは、オランダの東インド会社（1610年）。少量しか輸入されずほとんどが貴族の手にわたり、一般の人にとって天文学的な値段を払っても入手困難だった茶葉。茶器も、それなりの凝った容器で、家の中の目立つところに置かれたそうです。

染付天使文碗。18世紀。オランダ。キューピッドは、ローマ神話の愛の神。キリスト教以前から、欧州に存在していました。エンジェル（天使）は、キリスト教で人間に知らせをもたらす使者。さて、この図柄はどちら？

染付悪魔文碗。19世紀以降。スペイン。後ろ姿の裸体には、おかしみがあります。

鉢「草花」1881～1884年頃。エミール・ガレ（フランス）。笹の葉、花の描き方、流水模様など、日本の影響が見られます。ポルトガルで、bambooはしなるでしょ？でもcane(砂糖きび？)はしならないと言われ、いや、bamboo（竹）はしならないと反論。しなるのはbamboo grass(笹)でしょう。日本や日本人が珍しがられる、田舎町でした。

龍頭形杯。1991年。辻清明。サントリー美術館は、六本木に移転して10周年。移転前の赤坂・サントリービルにあった頃から、馴染みの美術館です。

翌、火曜日、渋谷の百貨店へ。グッチのロゴマークの前に雛飾り。こんな国、日本以外ありませんね～。海外旅行の利点は、見慣れた日本の風景を、ちょっと外から目線というか、外国人になった気分で眺められるようになることだと思います。帰国直後だけの感覚で、やがて元の木阿弥になろうとも…

２泊３日の上京から帰ると、庭先に植えた原種シクラメン・coumが咲いていました。もう春ですね。