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1 立山山麓温泉を出発、そして“婆さんズ”との戦いが始まる<br /><br />1泊2日の旅の2日めです。<br />立山山麓温泉を8時30分に出発しました。<br />ところが、バスの席替えで私の後ろに配置されたのは、元気いっぱいの婆さん二人組でした。<br />彼女たちのスマホは、なぜかメール着信音がやたらと鳴り響きます。<br />しかも会話は完全に“自宅の居間モード”。<br />「私、車が自動運転になったら買い替える」<br />「そんなん、あと10年ごぐらいや」<br />「昨日から鼻水が出て、薬飲んだら一発や!」<br />「どんな薬?」<br />「ルル3錠、これが私には効くんや」<br />「ところが娘には全然効かんのや!」<br />……いや、今その話しなくてはいけませんか。<br />(これは私の心の叫びです)<br /><br />極めつけは、なんとスマホ通話を始めたことです。<br />しかも相手の声まで丸聞こえ。<br />「どこからかけてるの?」<br />「外からや」<br />外ってどこやねん、とツッコミたい気持ちを抑えつつ、ついに我慢できず振り返ってにらみつけると、婆さんは亀のようにスッと姿勢を低くして声を小さくしました。<br />やればできるやん。<br /><br />2 雨晴海岸の絶景と、添乗員Tさんの“惜しい”案内<br /><br />気を取り直して、バスは雨晴海岸へ向かいます。<br />ここは冠雪の立山連峰が富山湾越しに浮かんで見える、世界的にも有名な絶景スポットです。<br />しかしここで事件が。<br />添乗員Tさんが、義経岩を「弁慶岩」とアナウンス。<br />しかも50メートルほど手前の、よく似た別の岩を指して説明していました。<br />惜しい、実に惜しい。<br /><br />道の駅・雨晴海岸の3階からは、通過する車や鉄道車両を見下ろしつつ、その向こうに3,000m級の山々が浮かぶように見えます。<br />まるで巨大な絵画のようで、しばし見とれてしまいました。<br />10時15分、再び出発して新湊へ。<br /><br />ここで本日の目玉、茹でたてアツアツの「高志の紅ガニ」昼食です。<br />カニは大人の肩幅ほどの巨大サイズ。<br />オスの10年ものだそうで、迫力満点です。<br />係員さんが解体方法を説明してくれますが、裏向けで出てくるのは、甲羅に溜まった汁をこぼさないためとのこと。<br />甲羅をお皿代わりにして身を盛りつけ、海の黄金とも呼ばれる味噌を絡めれば……<br />もう至福のコクが喉を駆け抜けます。<br />時々缶ビールを飲みながら、幸せの極みです。<br />その後、昼セリを見学し、13時にバスで小松駅へ向かいました。<br /><br />3 帰路でも続く“婆さんズ”の物語<br /><br />15時、小松駅で再集合。<br />駅でクラフトビールを飲んでいると、隣には同じツアーの別の婆さんコンビ(第3・第4婆さん)が。<br />第3「集合の5分前ですね、行きましょう」<br />第4「え、集合は15:15と思っていた!」<br />……いや、15:00です。<br />婆さんズの時間感覚は自由です。<br /><br />新幹線つるぎ号に乗り込み、リクライニングしようと振り返ると、そこには朝のバスで後ろにいた“あの”婆さん二人。<br />まさかの再会です。<br />「すこし倒していいですか?」<br />「どうぞ」<br />ああ、バスの中で喧嘩しなくてよかったです。<br />旅の終盤に和解(?)できて何よりでした。<br />敦賀駅で特急サンダーバードに乗り換え、大阪へ戻ります。<br />こうして、爺さんに始まり婆さんズに終わる、忘れられない1泊2日の旅が幕を閉じました。<br /><br /><br />

絶景のはずが、婆さん尽くし!?富山カニ・立山・再会ドラマ旅

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2025/12/16 - 2025/12/16

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旅行記グループ 2025高志の紅ガニ

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Akuta

Akutaさん

1 立山山麓温泉を出発、そして“婆さんズ”との戦いが始まる

1泊2日の旅の2日めです。
立山山麓温泉を8時30分に出発しました。
ところが、バスの席替えで私の後ろに配置されたのは、元気いっぱいの婆さん二人組でした。
彼女たちのスマホは、なぜかメール着信音がやたらと鳴り響きます。
しかも会話は完全に“自宅の居間モード”。
「私、車が自動運転になったら買い替える」
「そんなん、あと10年ごぐらいや」
「昨日から鼻水が出て、薬飲んだら一発や!」
「どんな薬?」
「ルル3錠、これが私には効くんや」
「ところが娘には全然効かんのや!」
……いや、今その話しなくてはいけませんか。
(これは私の心の叫びです)

極めつけは、なんとスマホ通話を始めたことです。
しかも相手の声まで丸聞こえ。
「どこからかけてるの?」
「外からや」
外ってどこやねん、とツッコミたい気持ちを抑えつつ、ついに我慢できず振り返ってにらみつけると、婆さんは亀のようにスッと姿勢を低くして声を小さくしました。
やればできるやん。

2 雨晴海岸の絶景と、添乗員Tさんの“惜しい”案内

気を取り直して、バスは雨晴海岸へ向かいます。
ここは冠雪の立山連峰が富山湾越しに浮かんで見える、世界的にも有名な絶景スポットです。
しかしここで事件が。
添乗員Tさんが、義経岩を「弁慶岩」とアナウンス。
しかも50メートルほど手前の、よく似た別の岩を指して説明していました。
惜しい、実に惜しい。

道の駅・雨晴海岸の3階からは、通過する車や鉄道車両を見下ろしつつ、その向こうに3,000m級の山々が浮かぶように見えます。
まるで巨大な絵画のようで、しばし見とれてしまいました。
10時15分、再び出発して新湊へ。

ここで本日の目玉、茹でたてアツアツの「高志の紅ガニ」昼食です。
カニは大人の肩幅ほどの巨大サイズ。
オスの10年ものだそうで、迫力満点です。
係員さんが解体方法を説明してくれますが、裏向けで出てくるのは、甲羅に溜まった汁をこぼさないためとのこと。
甲羅をお皿代わりにして身を盛りつけ、海の黄金とも呼ばれる味噌を絡めれば……
もう至福のコクが喉を駆け抜けます。
時々缶ビールを飲みながら、幸せの極みです。
その後、昼セリを見学し、13時にバスで小松駅へ向かいました。

3 帰路でも続く“婆さんズ”の物語

15時、小松駅で再集合。
駅でクラフトビールを飲んでいると、隣には同じツアーの別の婆さんコンビ(第3・第4婆さん)が。
第3「集合の5分前ですね、行きましょう」
第4「え、集合は15:15と思っていた!」
……いや、15:00です。
婆さんズの時間感覚は自由です。

新幹線つるぎ号に乗り込み、リクライニングしようと振り返ると、そこには朝のバスで後ろにいた“あの”婆さん二人。
まさかの再会です。
「すこし倒していいですか?」
「どうぞ」
ああ、バスの中で喧嘩しなくてよかったです。
旅の終盤に和解(?)できて何よりでした。
敦賀駅で特急サンダーバードに乗り換え、大阪へ戻ります。
こうして、爺さんに始まり婆さんズに終わる、忘れられない1泊2日の旅が幕を閉じました。


旅行の満足度
4.0
ホテル
4.0
同行者
カップル・夫婦(シニア)
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
観光バス 新幹線 JR特急 徒歩
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)
利用旅行会社
クラブツーリズム
  • 7時 朝食

    7時 朝食

  • 温泉に、つかった後で、温泉卵(奥様)

    温泉に、つかった後で、温泉卵(奥様)

  • 大根おろしとしらすは好物です

    大根おろしとしらすは好物です

  • 手前は我が家のネズミ達

    手前は我が家のネズミ達

  • ホテルの部屋からの雪

    ホテルの部屋からの雪

  • 9時に出発

    9時に出発

  • 義経岩

    義経岩

  • 道の駅<br />なかなか覚えられない「あまはらし」

    道の駅
    なかなか覚えられない「あまはらし」

    道の駅 雨晴 道の駅

  • 立山連峰がいい感じです

    立山連峰がいい感じです

  • このアングルは好きです

    このアングルは好きです

  • 忍者「ハットリくん」の車両<br />藤子不二雄A氏の出身地は富山県氷見市

    忍者「ハットリくん」の車両
    藤子不二雄A氏の出身地は富山県氷見市

  • きっときと市場へ

    きっときと市場へ

    新湊きっときと市場 グルメ・レストラン

  • 美味しそうです

    美味しそうです

  • かに小屋で昼食

    かに小屋で昼食

    新湊漁港 かに小屋 グルメ・レストラン

  • ネズミ登場

    ネズミ登場

  • アチチ!(ネズミ)<br />熱々の高志の紅ガニです

    アチチ!(ネズミ)
    熱々の高志の紅ガニです

  • ひっくり返して記念撮影<br />このあと沈黙の解体と食事

    ひっくり返して記念撮影
    このあと沈黙の解体と食事

  • 昼セリのお寿司屋さんと思われる人

    昼セリのお寿司屋さんと思われる人

  • 小松駅に到着

    小松駅に到着

    小松駅

  • クラフトビールとレモネード

    クラフトビールとレモネード

  • つるぎが入線、敦賀そして大阪へ

    つるぎが入線、敦賀そして大阪へ

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