2025/10/25 - 2025/10/25
4141位(同エリア4530件中)
WFさん
2025年の10月から上野の国立西洋美術館で開催されているオルセー展の初日に行ってきました。お天気が良くなかったこともあり、とても盛況でゆったりと鑑賞することは叶いませんでしたが、常設展の方は混んでおらずじっくりと松方コレクションを堪能できました。結局、日本が誇る松方コレクションに圧倒されました。中国人や韓国人、インバウンド観光客など外国人もかなりいらっしゃいました
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初日の10時に到着。前売券を買っていたので、入場までは特に待ち時間なしで入れましたが、中に入って混雑ぶりにびっくり!印象派といえば、屋外で描かれた作品が有名ですが、今回は室内画にフォーカスしたもの。前半は人物画が中心、後半は自然を描いた作品が中心で、少しコンセプトからズレている気がしましたが、日本で人気のある画家の作品が多く、見応えがありました
国立西洋美術館 美術館・博物館
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モネと同時代の画家マネが描いた家族の日常。この作品の他、何点かの作品は写真撮影可となっていましたが、それ以外は不可です(常設展は基本的に写真撮影可)
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カメラ目線の姪っ子と不機嫌?な叔母さま。実父の喪に服す場面を切り取ったそうですが、それにしてもこの表情。日本の写実主義にも通ずる、日常を描いた作品は当時としてはかなり前衛的だったようです
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気まずそうな叔父さまの表情も何とも言えず味わい深い
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ルーブル美術館のモナリザを思い出す人混み。初日から乗り込むコアなファン層を甘く見ていたなぁ
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目玉作品のひとつルノワールの名作。
この作品とドイツのフェイラー社がコラボしたタオルがギフトショップの人気No.1だそうな。美術館に入るよりも、ギフトショップに入る方が並びます。本末転倒とはこのこと? -
歌麿を彷彿とさせる画家と夫人のエピソードも込みで作品に彩りを添えている。オルセー美術館の名作の山の中では埋もれてしまいそうな作品にもこうやって出会えるのが国外企画展の良いところかもしれない
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光の描き方が絶妙で、薄暗い展示室でも異彩を放っていた。印象派に分類される画家でもここまで絶妙な光と影を描いた作品は多くないはず
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絵のモデルになったドレスの展示もあり、ドレス単体では写真撮影NGだけど絵画と一緒ならOKという一休さんもビックリなとんでもルールまで設定されていた。貴婦人も楽じゃないのよと言いたげなウエスト絞りのデザインに当時の流行を感じる
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なかなかエスプリの効いた解説が小気味いい。松方コレクションの数奇な運命を静かに語る作品のひとつ
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完全な形で残っていたら、フランスは返して、もとい〈寄贈して〉くれたのかしら
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モネと親交のあったジヴェルニーの画家。オルセー美術館だけではなく、ジヴェルニー美術館からの貸し出しもあったよう
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モネの睡蓮に通じる白い雛菊の絵画。白い余白部分は未完なのか、敢えてなのか謎のまま。それもまた良き
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こちらも日本ではあまり有名ではない画家の作品ですが、紅白の薔薇はいかにも日本人が好きそうな作品。こういうの持ってくるのがにくい演出
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この辺りはオルセーからではなく松方コレクションから
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言わずとしれたモネの睡蓮。松方幸次郎がモネのジヴェルニーの自宅まで行って直接交渉して購入したと言われる作品。当時、まだ前衛アートであったモネの作品は、現地フランスでは見向きもされず、アメリカやロシアの蒐集家、そして松方によって熱心に収集されたとされる
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ここから先は企画展ではなく、常設展から。
松方正義の三男・松方幸次郎
朝ドラで取り扱って欲しい人物ダントツNo.1
20世紀初頭に、日本が欧米諸国と比肩するためには、経済力、軍事力ばかりでなく芸術の力が必要だと、私財を投じてコレクション(これが世にいう『松方コレクション』)を作りあげた人物。関東大震災や第二次世界大戦で焼失したり、フランスに保管されていたものは敵国資産としてフランス政府に没収されたりと数奇な運命を辿った名画の数々。国立西洋美術館の常設展だけでもその圧倒的な松方コレクションの名画の数々を観覧できます。これだけでも見応えがあるのですが、企画展のチケットで常設展も見せてくれる太っ腹!
今日では、印象派画家の展示会は、毎回50万人の来場者を見込む巨大コンテンツに成長し、世界でも類い稀なる美術好き民族となった日本人。松方さん、あなたの功績は確実に現代まで受け継がれていますよ!国立西洋美術館 美術館・博物館
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オルセー展に来たはずなのに、松方コレクションの素晴らしさに魅了される。人が殺到し過ぎで、なかなか堪能できないオルセー展とは異なり、常設展はいい感じの空き具合でじっくりと松方コレクションを堪能できた
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印象派の最大の特徴のひとつは、屋外で自由に描いたこととされている。確かに室内を描いた作品が多く、暗い作品が多い西洋絵画にあって、印象派の作品はそこにあるだけで空間がぱぁっと明るくなるような存在感がある。個人的には特に、モネと晩年のゴッホ作品が好き。この二人はジャポニズムの影響を最も多く受けた画家とされており、浮世絵に通じる部分も日本人に愛される理由なのかとも思う
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モネからの信頼も厚かっただろうことが伺えます
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やっぱりモネが好きと再認識する絵画の数々。松方コレクション恐るべし
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モネには珍しい野生動物を描いた作品。これだけ多くの作品を蒐集したにも関わらず、松方自身は絵画に造詣が深くなく、良し悪しは分からなかったらしい。あくまでもビジネスマンとして、前衛アートに先行投資し、先物買いしたとされている
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この日から版画作品の企画展も開始していました。同じ版画と言えど、宗教画を描いた作品の数々は浮世絵とは全く異なる趣です
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主にキリスト教伝播のために作られた作品群
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識字率の高くなかった当時、こうした美術作品がキリスト教の啓蒙に一躍買ったとか何とか
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ギフトショップは入店1時間半待ち、しかも雨の中屋外で、とクレイジーな感じだったので、スキップし、上野駅周辺を散策。関東大震災で倒壊したあとに再建され東京大空襲の戦禍を逃れた上野駅舎。もともと松方コレクションは麻布の地で公開されるはずだったそうですが、上野の地を安住の地としたようです
上野駅 駅
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上野駅から少し歩いて下谷神社へ
下谷神社 寺・神社・教会
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境内では金木犀が見頃で芳醇な香りが漂っていました。このあと、浅草で用があったので歩いて向かいました
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秋の夜長のお供に、松方幸次郎を扱った原田マハさんの『美しき愚かものたちのタブロー』。MoMaにも勤務歴があるキュレーターのキャリアが光る作品のひとつ。国立西洋美術館巡りがさらに楽しめるかも?!
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