2025/09/17 - 2025/09/17
826位(同エリア10335件中)
かっちんさん
東京スリバチ学会会長の皆川典久さんと、港の見える横浜の谷を歩きました。
「スリバチ地形」とは、台地が河川の浸食や湧水などによって削られてできた、すり鉢状の窪地や谷のこと。
出発はJR根岸線の石川町駅。ここから坂道を上り、見晴らしのいいイタリア山公園へ。
高台の山手本通りを歩き、再び階段を下りて元町商店街へ。
途中、湧水が出ているところを通り、元町公園から再び坂道を上がり、港の見える丘公園を目指します。
夏の暑さは残っていたのですが、外国人居留地の面影を残す山手西洋館を途中でいくつも訪ね、エアコンの涼しさで体力を持ち直します。
旅行記による紹介は途中の山手通りまで。
この散歩は、NHK学園オープンスクール「学び歩き」で見つけた少人数の町歩きです。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・NHK学園オープンスクール
・石川商店街協同組合「横浜石川町歴史マップ」:「乙女駅」「中村川の変遷」
・横浜市の下水道のデザインマンホール蓋
・横浜市緑の協会・横浜市弓道協会グループ「横浜山手西洋館マップ」
・ブラフ18番館のHP
・カトリック山手教会のHP
・クラブツーリズム「25年に一度の聖なる扉が開く、2025年聖年のバチカン・ローマおすすめスポット」
・カトリック中央協議会「2025年聖年」
・ウィキペディア「壁泉」「雄勝石」「ルーチェ」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
-
「石川町駅南口で出発式」
皆川さんが今日の散歩コースを説明します。
14:00~2時間ほどの町歩きです。 -
「凹凸地形の横浜山手」(NHL学園提供)
緑のエリアが高台にある山手本通り、白いエリアが坂道と階段、青のエリアが平地です。 -
「昔(横浜村)の地形図」(NHL学園提供)
横浜村は見晴らしのいい高台にあり、いずれ外国人居留地となりました。
碁盤目の横浜新田は現在の中華街です。 -
「今日のお散歩コース」
矢印が歩いたコースです。歩いた距離は3km程ですが坂の上り下りで汗だく。
・石川町駅~大丸谷坂~山手イタリア山庭園(ブラフ18番館、外交官の家)~
・山手通り~カトリック山手教会~下り階段~土方坂~厳島神社~湧水~元町商店街~
・ジェラール水屋敷~元町公園~上り坂~エリスマン邸、ベーリック・ホール~
・山手本通り~外国人墓地~横浜地方気象台~港の見える丘公園~
・フランス山を下る~元町・中華街駅 -
「石川町駅」出発
石川町駅ホームは中村川を跨いでおり、私は集合場所を勘違いしていました。
駅の北口から南口へ向かって、外の道を移動するのですが、中村川の橋が少し離れているため苦労しました。
石川町駅は、昭和39年(1964)に国鉄根岸線 桜木町~磯子間の開通により開業しています。
駅周辺には女子中・高校が多く、女学生が多く利用することから「乙女駅」という愛称が今でも呼ばれています。 -
最初の坂は「大丸谷坂(おおまるだにざか)」
石川町駅からこの坂を上り、イタリア山へ向かいます。 -
石川町駅南口エリアは「ひらがな商店街」
「ひらがな」は、子供でも読めるように名付けられたという由来もあります。
街灯のデザインは、中村川の「波」をイメージしたのでしょうか。
昭和初期の頃、中村川に水上生活者が多かったこと、問屋街だった石川町商店街に物資を運ぶ舟運が盛んだったことが関係ありそうです。 -
「デザインマンホール」
横浜のシンボル「ベイブリッジ」を中心に据え、周囲を船の操舵輪でデザインし、「のびゆく港・未来」を表しています。 -
住宅地にある「大丸谷坂」
日陰を探して上ってます。 -
「山手イタリア山庭園」に到着
大丸谷坂口に到着。
明治13~19年(1880-1886)イタリア領事館がおかれていたことから「イタリア山」と呼ばれています。
ここには「外交官の家」と「ブラフ18番館」が移築されています。
JR根岸線の線路は、イタリア山の下をトンネルで抜けています。 -
イチオシ
「大丸谷坂の入口」(イタリア山)
-
真っ赤な「ブラシノキ」(イタリア山)
-
階段を上りまもなく頂上(イタリア山)
-
「ブラフ18番館」(イタリア山)
大正末期に建てられた外国人住宅で、カトリック山手教会の司祭館として使用され、その後イタリア山庭園内に移築復元されました。 -
イチオシ
「イタリア山からの眺望」
遠くに「みなとみらい21地区」や「ベイブリッジ」が一望できます。
尾根のように突き出た樹木の中にある建物が「フェリス女学院」、崖沿いの階段はいずれ通ります。
手前の広い窪地が住宅が建ち並ぶ「大丸谷」。 -
落ち着いた雰囲気の「壁泉(へきせん)」(イタリア山)
イタリア式庭園の技法の一つです。 -
「メタセコイアの並木道」(イタリア山)
ブラフ18番館と外交官の家をつなぐプロムナード。
秋の紅葉の時期に訪れたいですね。 -
「外交官の家」(イタリア山)
明治政府の外交官「内田定槌邸」です。 -
「内田邸」
明治43年(1910)にアメリカ人建築家J.M.ガーディナの設計により建てられたもの。
木造2階建てで塔屋がつき、天然スレート葺きの屋根、下見板張りの外壁です。
平成9年(1997)に、渋谷区南平台から山手イタリア山庭園に移築復原されました。
では、室内を見学します。(無料) -
「食堂」(外交官の家)
多くのお客を招いた外交官の家にとって、もてなす場としての食堂は重要でした。
この部屋だけ壁の木部が高く立ち上げられ、アールヌーボ風の緩やかな曲線の装飾になっています。
小椅子は当初からのものを修復。
衝立のデザインは何かを意味してそうです。 -
「大客間」(外交官の家)
賓客を通す応接間にふさわしく、全体に重厚な雰囲気が漂よいます。
弧を描いたランプや庭に丸く張り出した出窓などが、訪れる人に柔らかな印象を与えています。 -
イチオシ
お庭の緑が気持ちを落ち着かせる「サンルーム」(外交官の家)
陽の光がふんだんに射し込むガラス張りのサンルーム。
これは西洋館の特徴。 -
景色を楽しめる180度ガラス張りの「サンルーム」(外交官の家)
腰壁は引き違いの無双窓となっているので足元から風が入り、夏は涼しく冬暖かい部屋です。 -
採光で明るい「書斎」(外交官の家)
-
お洒落な「アーチ型の書斎入口」(外交官の家)
-
「主寝室」(外交官の家)
内田夫妻の寝室だったこの部屋は、広くて開口部が多く色調も明るいです。 -
「寝室から続く八角形の小部屋」(外交官の家)
陽子夫人がプライベートルームとして使っていました。 -
「玄関ホール」(外交官の家)
玄関扉に内田家の家紋「丸に剣三つ柏」がデザイン。 -
「アールヌーボー風のステンドグラス」(外交官の家)
では、次に「ブラフ18番館」へ向かいます -
イチオシ
赤屋根が似合う「ブラフ18番館」
木造2階建て、1・2階とも中廊下型の平面構成で、白い壁にフランス瓦の屋根。
出窓、上げ下げ窓と鎧戸、バルコニーなど、洋風住宅の意匠です。
では、室内を見学します。(無料) -
「リビング」(ブラフ18番館)
-
「暖炉」(ブラフ18番館)
-
「サロン」(ブラフ18番館)
100年前のピアノ(国産の松本ピアノ)が置かれているサロンでは、定期的にコンサートを開催しています。
また、かつて山手で多く用いられていた横浜家具を復元展示しています。 -
「談話室」(ブラフ18番館)
-
「寝室」(ブラフ18番館)
落ち着いた内装の寝室は、平成27年(2015)に完成。
横浜市南区にあった唐沢26番館の家具が復元展示されています。 -
「ダイニングルーム」(ブラフ18番館)
出窓と上げ下げ窓のあるダイニングルーム。
昭和初期に建築された西洋館バーナード邸の家具を展示し、震災後の外国人住宅の生活空間を再現しています。 -
外に出ると「大きな樹木」(ブラフ18番館)
-
夏の風物詩「サルスベリ」(イタリア山)
-
秋の準備中「ギンナン」(イタリア山)
-
「山手本通り」
イタリア山庭園の正門を後にし、山手本通りを歩きます。
ここは坂の頂点で、その尾根伝いに山手本通りがあります。
通りの先は「港の見える丘公園」。
先頭の皆川さんが立ち止まり、右側の方向を見ています。
石川町駅とは反対の南側です。 -
南側は「急な下り坂」(山手本通り)
坂の下には千代崎川(暗渠)と本牧通りがあります。 -
イチオシ
北側は「大丸谷」(山手本通り)
正面の高いビルは石川町駅北口付近の「パークスクエア横浜」。
23階建てマンションなので、山手本通りより高いです。 -
イチオシ
珍しい形の壁面(山手本通りの個人宅)
亀の甲羅みたいな形です。
もしかすると「雄勝(おがち)スレート」かも知れません。 -
昔の思い出「雄勝石の建物」(2007/2/4訪問)
雄勝石は宮城県石巻市雄勝地区に産出し、黒色で光沢がある硬質の石材です。
硯や建築資材に使われています。
似ていませんか? -
昔の思い出「雄勝石の散策」(2007/2/4訪問)
雄勝石ギャラリーを訪れたのですが、まわりの家は雄勝石で作られた建物ばかりでした。
その後、2011年の東日本大震災にて津波の被害を受け、現在は高級食器に加工した「雄勝石皿」が主力製品になっています。 -
昔の思い出「名探偵3人組」(2007/2/4訪問)
家内と娘と共に3人で雄勝の集落を歩いていると、自分達の影が探偵帽子を被った名探偵に見えました。
冬だったので、毛糸の帽子に厚手のコートを着用しています。 -
「カトリック山手教会」(山手本通り)
関東大震災後の1933年、鐘楼をもったゴチック式鉄筋コンクリート作りの美しい聖堂が献堂されました。 -
「礼拝堂」(カトリック山手教会)
見学させてもらっています。 -
「中央祭壇」(カトリック山手教会)
正面に「聖心のイエズス像」、下方の彫刻は「最後の晩餐」。 -
「旧説教壇」(カトリック山手教会)
日本の教会には珍しい説教壇があります。
今はほとんど使われていません。 -
華麗な「ステンドグラス」(カトリック山手教会)
チェコのプラハで親しまれている聖母子像。
その前に祈っている殉教者ヨハネネポク神父は天の雲に乗っています。
下の光景はモルダウ川に架かるカレル橋。
背景はプラハ城と聖ヴィート大聖堂。 -
「巡礼記念」(カトリック山手教会)
2025聖年とは、ローマを訪れた巡礼者たちに、教皇が聖年の大赦と呼ばれる特別免償を与える年です。25年に一度の特別なイベントです。
右側の「聖年のロゴマーク」は、地球の四方から集まってきた全人類を、四人の図案化された人物によって表現しています。彼らは抱き合っていて、すべての民を結びつける連帯と友愛を示しています。
左側の「ルーチェとその仲間たち」は、2025年聖年の公式マスコットで、カトリックの巡礼者をイメージしています。
次の旅行記に続きます。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
横浜(神奈川) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
52