2025/06/25 - 2025/06/25
28位(同エリア357件中)
かっちんさん
盛岡駅と太平洋岸の宮古まで 102.1kmを結ぶ「JR山田線」。
途中、北上山地の区界峠を越える難所があります。
盛岡から区界駅までは「米内川」に沿い、区界駅から宮古駅までは「閉伊川」に沿います。
どちらも川が蛇行しているため、JR山田線は橋梁とトンネルが数が多い路線です。
線路付近には野生動物が棲んでおり、今回の宮古行きでは、シカに2回、クマに1回出会いました。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・JR東日本ニュース「山田線における利便性向上を目的とした実証実験の実施について」2024/2/29
・配線略図.net「JR東日本が必殺徐行標識」
・ヨイドレ「山田線箱石駅」
・民族学の広場、地名の由来「米内」「箱石」「腹帯」「茂市」「蟇目」
・地理院地図:山田線沿線
・まちの植物はともだち「初夏の幻のようなマタタビの葉っぱ」
・鉄橋のある鉄道風景のblog「山田線第25閉伊川橋梁」
・さいきの駅舎訪問「千徳駅」
・ウィキペディア「山田線」「日本の鉄道信号」「上米内駅」「区界駅」「川内駅(岩手県)」「茂市駅」「蟇目駅」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
「JR山田線」の路線図(JR時刻表)
内陸部の盛岡と太平洋岸の宮古を結ぶ「JR山田線」。
国鉄時代、大正12年(1923)盛岡-上米内間が開業。
その後、延伸を続け、昭和14年(1939)盛岡-宮古-陸中山田-釜石間全線開業。
平成23年(2011)東日本大震災の壊滅的な被害を受け、平成31年(2019)宮古-釜石間は三陸鉄道に移管されます。 -
「山田線と106特急・急行バスの時刻表」
JR山田線区間の乗車券を持っていれば、ほぼ並行して走る岩手県北バス(106バス)にも乗車できる実証実験が、2024/4/1~2025/3/31に実施されました。
その後もこの運用が継続されています。
路線図を見ると、盛岡~区界(くざかい)間は、JR山田線、106バスが各々別ルートを通ります。
時刻表を見ると、昼間の時間帯はJR快速列車が2本のみでJR普通列車がありません。
その代わり106バス(急行)が設定されています。
これから乗車する「3639D」快速列車は、盛岡発13:12~宮古着15:31です。
今回利用している企画券「大人の休日倶楽部パス」は106バスを利用できないため、本数の少ないJR山田線の時刻に合わせて乗車します。 -
米内川沿いに走る「JR山田線」(山岸-上米内)
盛岡駅を出発し山岸駅を過ぎると山深くなり、鉄道は蛇行する米内川(よないがわ)といくつも交差していきます。
これから渡る橋は「第1米内川橋梁」。
上流の旧大志田駅付近には「第16米内川橋梁」があり、橋の多さがわかります。 -
「シカ」の棲み処のJR山田線(山岸-上米内)
列車がシカを発見すると減速。
なぜかシカは列車と同じ前方に逃げ、ようやく横の茂みに入ったところです。
幸い列車とは接触せず。 -
トンネルを抜けるとまもなく「上米内駅」
四角い「遠方信号機」は、駅が近いことがわかります。
この信号機は駅構内より手前の見通しが悪い所に設置されています。
「橙色のひし形標識」は、時速45kmの徐行区間が13k287m続く標識です。 -
左右に分かれる線路(上米内駅)
列車交換が可能な相対式ホームが見えます。 -
「上米内(かみよない)」駅に停車
大正12年(1923)開業当時、「上米内駅」は終着駅でした。
ここは米内川の上流域です。
「米内」の地名由来は、アイヌ語で「そこに熊が出る沢」という説があります。
これから熊が出るのかな・・・ -
「せーんろは続く~よ♪♪」(上米内-区界)
気持ちいい直線。 -
イチオシ
「木琴を並べたような枕木とS字カーブ」(上米内-区界)
-
「第2鍋倉トンネル」(上米内-区界)
垂直な崖面につくられたトンネルに入ります。 -
「山深い景色を走る山田線」(上米-区界)
-
「連続するトンネル」(上米-区界)
-
「轟音を立てながらゆっくり登ってます」(上米-区界)
気動車のエンジン全開。 -
まもなく「区界駅(くざかいえき)」
山田線の最高地点(標高744m)に到達します。
手前の上米内駅と区界駅間の距離25.7kmは、JR東管内の在来線で最長の駅間距離です。
平成28年(2016)まで途中に大志田駅、浅岸駅があったのですが廃止されました。 -
列車の来ない「上りホーム」(区界駅)
かつて上り列車との交換駅でしたが、平成30年(2018)盛岡-宮古間のCTC化に伴い、上りホームの使用が終わります。
ここは盛岡市ではなく、岩手県宮古市区界。
これから宮古に向かって下り坂になります。 -
夏草に囲まれた「松草駅」
ホーム手前の線路に降りる階段は、かつて列車交換駅だった当時、向かい側ホームへ行くためのものだったのでしょうか? -
「ややっ、黒い大きな物体発見!」(松草-川内)
ふっくらしたお尻と足の裏が丸見え、チョコンと出た小さな耳・・・
もしかすると
これはまさに北上山地に生息している「ツキノワクマ!」
線路脇の土砂崩れ防護金網の立つ狭いところを器用に歩いています。 -
イチオシ
「どうやったら山に帰れるのかなぁ?」(松草-川内)
クマは金網越しに見つめています。
列車は緊急ブレーキをかけ、この場所より少し先に止まります。
運転士は窓から顔を出し、列車とクマが接触していないかを確認。
どうやらクマは無事逃げたようです。
JR山田線でクマと出会うのは日常の出来事のようです。 -
次の駅は「草ぼうぼうのホーム」(松草-川内)
側線の線路があるのですが、線路を切り替える「転てつ機」が見当たりません。
もしや廃止駅かも・・・
調べてみると利用者数が少なく令和5年(2023)に廃止された「平津戸駅」です。
右の方にバス停の緑の丸い標識がかすかに見えるので、交通のアクセスは確保されています。 -
「閉伊川(へいがわ)の渓谷」(松草-川内)
「閉伊川」は区界峠付近から宮古へ向かって流れ、太平洋に注ぎます。
何回も蛇行して流れるので、JR山田線はトンネルと橋梁の数が多く、閉伊川に架かる橋梁名は第1~第33閉伊川橋梁まであります。 -
「25パーミルの下り坂」標識(松草-川内)
25/1000mの下り坂の先はトンネル。 -
イチオシ
まもなく「列車交換駅」(川内)
-
駅名標「川内駅」
読み方は「かわうち」。
鹿児島県にあるJR九州鹿児島本線「川内」駅の読み方は「せんだい」。 -
イチオシ
国鉄時代の「川内駅の入場券」(S56/10/3学生時代に購入)
鹿児島本線の川内駅と区別するため、山田線の入場券は「(山)川内駅」となっています。
現在は山田線のCTC化により無人化され、入場券を発売していません。 -
蛇行する閉伊川に沿わず、真っすぐ進む山田線(川内-箱石)
手前に第18閉伊川橋梁-蟹岡トンネル-第19閉伊川橋梁-左カーブへと続きます。 -
紅葉の「第18閉伊川橋梁」(2024/10/23撮影)
昨年、JR山田線が土砂崩れで運休時、代行バスの車窓から見えたJR山田線の風景です。
橋梁の左側が「蟹岡トンネル」です。 -
トンネルを抜けると「第19閉伊川橋梁」(2024/10/23撮影)
JR山田線は紅葉真っ盛りです。 -
<鉄道・道路と閉伊川の位置関係>(出典:google mapの第18・19橋梁付近)
代行バスは鉄道と並行している宮古盛岡横断道路を走り、道路にも「蟹岡トンネル」があります。 -
まもなく「箱石駅」
ホーム先の線路の曲がり方から、かつて列車交換用のホームが左側にあったことがわかります。
「箱石」の由来は、閉伊川に箱石のように突き出た地形があることから。 -
両側の木が重なり合う「緑のトンネル」(箱石-陸中川井)
-
川沿いを走る「山田線」(箱石-陸中川井)
-
イチオシ
「初夏に目立つ白い葉」(箱石-陸中川井)
マタタビの葉でしょうか。 -
「川井発電所堰堤」(箱石-陸中川井)
下流にある東北電力腹帯水力発電所へ送る取水口があります。 -
まもなく「陸中川井駅」
かつて列車交換駅だった線路が残っています。 -
駅名標「陸中川井」
東京の青梅線にある「川井駅」は昭和19年(1944)に開業。
山田線の「陸中川井駅」は青梅線より早く昭和8年(1933)に開業。
山田線の川井駅開業時はまだ同一名駅が存在していないのに、なぜ旧国名「陸中」を付けて「陸中川井駅」にしたのでしょうか? -
イチオシ
「前方にシカ発見!」
左右のカーブが続く見通しの悪い所です。
無事逃げたので、お互いにほっとしています。 -
川幅が広くなってきました(陸中川井-腹帯)
-
「黄色いワーレントラス橋梁」(陸中川井-腹帯)
昭和29年(1954)に架設された「第25閉伊川橋梁」です。
線路は橋、トンネル、橋、トンネルと続きます。 -
<鉄道・道路と閉伊川の位置関係>(出典:地理院地図の陸中川井-腹帯付近)
蛇行する閉伊川に対して、鉄道と朱色の宮古盛岡横断道路は最短区間を通ります。
旧道は蛇行する川に沿っています。 -
まもなく「腹帯駅(はらたいえき)」
島式ホームの屋根の形と線路のカーブから、かつて交換駅だったと思われます。 -
駅名標「腹帯」
地名は宮古市腹帯。
ハラは野原、タイは平で、ゆるやかな傾斜地の意味がある付近の地形が「腹帯」の由来と思われます。 -
川沿いの線路(腹帯-茂市)
だいぶ下流に来た感じです。 -
トンネル入り口の緑色ひし形の標識(腹帯-茂市)
何らかの意味があるのですが、わかりません。 -
まもなく「茂市駅(もいちえき)」
以前は岩泉線の乗換駅だったところです。 -
岩泉線があった頃(2015/10/26茂市駅を訪問)
岩泉線は平成22年7月(2010)災害により不通となり、代行バスにより運行を再開。
その後、平成26年(2014)に廃止されました。
以前の茂市駅は、左側の1番ホームが岩泉線用、跨線橋を渡り2・3番線ホームが山田線用でした。
2015年に訪れた時は、岩泉線が代行バスに切り替わっていました。
1番線に停車しているキハ110は、茂市-宮古間の区間運行に使われていました。
当時の状況は旅行記にしているのでご覧ください。
旅行記『紅葉の山深いローカル線「山田線」から車窓を楽しむ旅(岩手)』2015/10/26
https://4travel.jp/travelogue/11081467 -
駅名標「茂市」
茂市の由来は、「モ」が静かでゆるやかな土地の意味があり、「市」が宮古街道に沿ってここに市場が開かれたことを示す市場の地名です。 -
水色の「第32閉伊川橋梁」(茂市-蟇目)
ワーレントラス橋梁です。 -
まもなく「蟇目駅(ひきめえき)」
線路の曲がり方から、かつては列車交換駅でした。
蟇目の由来は、「蟇」が肥沃な土地を示す地名で「目」が集落のことから、「耕作に適した肥沃な低地に開けた集落」の地名とみられています。 -
次は「花原市駅(けばらいちえき)」
難読駅名です。 -
住宅地にある「千徳駅(せんとくえき)」
-
駅名標「千徳」
千徳の由来は、ある年この一帯が大干ばつに見舞われ大変困っていたところ、それを見かねた殿さまがお城の近くに泉を見つけて人々を救いました。それにちなんで泉徳と呼ぶようになり、今の千徳に至ったとのこと。 -
国鉄時代の「(ム)千徳駅入場券」(S59/3/3購入)
千の徳だけでなく、「赤の寿」の印も押され、とてつもなく裕福になれる入場券です。
昭和57年に駅員無配置駅となりましたが、その後簡易委託駅の時に購入しました。
(ム)は無人駅の意味で、無人でも発売されていた珍しい入場券。 -
まもなく終点「宮古駅」
盛岡駅から2時間19分のローカル線旅を楽しめました。 -
停車している「三陸鉄道の気動車」(宮古駅)
宮古駅は三陸鉄道との接続駅です。 -
JR山田線列車を下車(宮古駅)
-
駅名標「宮古」
三陸鉄道の隣駅が表示されています。 -
「気動車王国 宮古駅」
JR山田線と三陸鉄道の車両が停車しています。
宮古駅から今晩の宿の送迎車に乗り、「休暇村 陸中宮古」へ向かいます。 -
「ウェルカムプリン」(休暇村)
宿に到着しチェックイン後、ウェルカムプリンとドリンクをいただきます。 -
夕食は「三陸のシーサイトビュッフェ」(休暇村)
三陸の「海の幸」と「山の幸」が盛り沢山。
お寿司、お刺身、いくら、海鮮炉端焼き、牛カットステーキ、揚げたて天ぷらなどをいただきます。
今日から2泊し、旅行記は続きます。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 横浜臨海公園さん 2025/08/22 05:38:08
- 山田線
- かっちんさま、おはようございます。
御無沙汰をしておりますが、ご活躍の事と存じます。
山田線は日航機墜落事故当日たる、昭和60年(1985年)8月12日に初乗車しました。
山田線は民営化後こそ線路規格を重量軌条等々導入により高規格となりましたが、盛岡-松草間「乙」、松草-宮古間「丙」、宮古-釜石間「簡易」規格で、軸重の関係で開業当初は宮古以遠区間に大型冷蔵貨物車入線が不可能な事から、地元漁港組合から猛烈な非難を受け、更に、昭和18年(1943年)2月のガダルカナル戦敗退後は日本近海に敵潜水艦跳躍状態の為に、釜石製鉄所から京浜地区への鋼材鉄鉱石輸送は船舶から山田線輸送に切替を実施、そして岩泉線が小本線と称した時代に岩手和井内発の小川炭鉱産出の耐火煉瓦用粘土輸送をも行使しなければならず、C58型蒸気機関車重連で1本列車480トン輸送が限度だった事から、終戦末期の山田線は1時間2本24時間運転でも輸送不足という現在の超閑散状態からは想像すら困難な状態だった様です。
現在でも各駅が列車交換可能だった時代の痕跡を残しているのは、過密運転の時代の面影です。
「ム」の入場券は日高本線様似駅での発売が知られておりました。
現在では軟券ながら指宿枕崎線西頴娃駅ぐらいなものでしょうか。
横浜臨海公園
- かっちんさん からの返信 2025/08/22 11:47:09
- Re: 山田線
- 横浜臨海公園様
こんにちは。
山田線の歴史がよくわかりました。
終戦末期の1時間2本24時間運転の状況があったのですね。
各駅が列車交換可能だった痕跡がある理由もわかりました。
ありがとうございます。
かっちん
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