2025/05/10 - 2025/05/11
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kyosakuさん
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2025年3月に、中国で高速鉄道の夜行列車に乗車し、北京から広州まで移動しました。
寝台列車の新幹線という、日本ではできない、かなか楽しい体験でした。
一方で、どんどん高速鉄道に置き換えられているとはいえ、まだまだ中国には機関車けん引の夜行客車列車が運転されています。かつての日本のブルートレインに相当しますが、すでに日本で走っておらず、乗ることは叶いません。
今回は中国で、機関車けん引の客車寝台列車に乗りたい。乗るからには行ったことのない都市に行ってみたいということで、直達特快 Z257次、上海南19:41発→重慶北12:43着を選択し、乗ることにしました。
1,900km、17時間の乗車になります。
2009年に、Z42次で上海→天津に乗車して以来、16年ぶりのZ列車の旅です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- 春秋航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
関西空港から春秋航空で上海入り、地下鉄で上海南駅へとやってきました。
上海南駅 駅
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駅の中にもお店はありますが、前回北京西駅では、品揃えがイマイチな店だったこと、そもそも聞いたことないブランドのお店だったことから、駅に入る前にファミリーマートで水やカップ麺など、食材を買い込みます。
上海南駅 駅
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上海南駅に来るのは初めて。虹橋駅ほどではありませんが、丸い天井が特徴的な、やはり大きな駅です。
パスポートチェックと荷物検査を受け、駅の中に入ります。上海南駅 駅
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電光掲示板を見ると、乗車予定のZ257列車の乗客は4番待合室へと案内されています。
上海南駅 駅
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待合室に行ってみると、ちょうど列車の改札が始まっていました。
係員にパスポートを見せて、改札を抜けます。上海南駅 駅
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エスカレーターでホームに降りて行きます。
緑色の車体に黄色の帯が入った、客車列車がずらり。5本並んでいて壮観です。
新幹線ができる前の上野駅とか、東京駅もこんな感じだったのかなぁ、と興奮します。上海南駅 駅
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発車まではまだ時間があるので、先頭へと行ってみます。
上海南駅 駅
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牽引する機関車は、和諧HXD1D型 電気機関車。
前回、北京西駅では写真を撮っていたら、駅員に怒られました。
運転席にいる運転士に、ゼスチャーで「写真撮っていい?」と合図を送ると、「いいよ!」と返してくれたので、安心して撮影できました。上海南駅 駅
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機関車のボディーに、最高速度160km/hと書かれています。電車ならともかく、客車列車でも俊足です。
上海南駅 駅
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私の乗るのは10号車の軟臥車。
2週間前の切符発売開始時は、事前に予約を入れていたのにすぐに売り切れて切符が確保できず、キャンセル待ちになって焦りましたが、10日前にキャンセルが出たらしく切符を手に入れることができました。上海南駅 駅
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キャンセル待ちで手に入れた20番寝台は、残念ながら窓が無い上段ですが、下段だと知らない人が座る可能性もあるので、上段の方が遠慮はありません。
同室には50歳くらいの女性が。
翻訳アプリで、「日本人です、重慶まで行きます、よろしく」と挨拶します。上海南駅 駅
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まだ列車は発車前ですが、荷物を寝台に置き、貴重品だけ持って8号車の食堂車へ。
客車列車の醍醐味はこの食堂車。
高速鉄道では売店だけか、食堂車があっても、レンジでチンした味気ない料理しか食べられません。
しかし、客車列車はちゃんと厨房があって、しっかりした料理が食べられるのです。 -
とはいえ、昼間に食べた肉まんがまだお腹に残っています。
メニューから、回鍋肉(35元)と白米(2元)を選択。
ビールを注文しようとすると、「カウンターで買って」と言われます。
残念ながら冷えたビールはありません。常温のビール500mlで11元です。 -
ビールは常温ですが、ちゃんと調理された回鍋肉が出されました。
おいしく料理を食べていると、静かに列車は駅を発車していました。
日本ではすでに体験できない、夜行列車の食堂車での晩酌です。 -
気がつけば列車は最初の停車駅、嘉興をすでに発車しています。
一旦、自分の寝台に戻り、一休み。 -
列車は二つ目の停車駅、杭州南駅に到着しました。
停車中にタバコを吸う人と一緒に、ホームに出てみます。
杭州も大きな町で、ここからも多くの人が乗ってきます。
10号車にもおじさん、おばさんの賑やかなグループが乗ってきて、私たちの部屋にもおじさんが上段に陣取りました。 -
寝台車の通路には、折り畳みの椅子があるので、そこに座って外を眺めて過ごします。
車内販売のワゴンが回ってきました。
食堂でビールを買った時のおばさんが押しています。 -
またまたビールを買ってしまいました。おばちゃんは「おつまみも一緒にどう?」と言っている雰囲気でしたが、さすがにさっきの回鍋肉と白米がお腹に残っています。
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ビールの銘柄は光明ビール。初めて飲む銘柄です。
常温の生ぬるいビールですが、寝台列車の通路でチビり、チビり。至福です。 -
乗務員が廊下のカーテンを閉め、寝台の電灯を消して廻ります。
賑やかだったおじさん、おばさんもベッドに入り、車内も静かになりました。
一旦寝ることにします。
途中の金華駅か衛州駅かは覚えてませんが、親子が私の下のベッドに乗ってきました。 -
目が覚めると、列車は武昌駅に停車。武漢市にある大きな駅です。
停車時分も24分と長めです。機関車が付け替えられました。
ホームから客車に戻ろうとすると、車掌が「チケット見せて」と言います。
「え?私が降りるの見てたでしょ?」と思いますが、パスポートを見せます。
車掌の持っているスマホで、パスポートのページをスキャンすると、乗車券が表示されます。パスポートを持って外へ出てて正解でした。武昌駅 駅
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武昌駅を出てしばらくすると、武漢長江大橋で長江を渡ります。
終点の重慶も長江沿いの街ですが、まだ8時間もかかります。
再びベッドに戻って一眠りします。武漢長江大橋 現代・近代建築
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次に目が覚めると、6時前。
やっているかどうかわかりませんが、朝ごはんを食べに、食堂車へ行ってみます。
紙のメニューはなくて、厨房から出てきたコックさんが、何やら早口で話しかけてきます。
スマホの翻訳アプリを起動して、再度しゃべってもらいます。
いくつかメニューがあるようですが、お粥とゆで卵と饅頭をお願いします。 -
出てきたのがこれ。15元です。
高菜をお粥に入れて、美味しくいただきました。 -
列車は宜昌東駅に到着。多くの乗客が降ります。
同室のおじさんも下車して行きました。宜昌東駅 駅
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食堂車で調理した朝食がワゴンに積まれてやってきました。
覗いてみると、私が食べたメニューのお粥が白米に替わっただけで、おかずは同じです。
これで同じく15元。 -
再び列車は長江を渡ります。
かなり内陸なのに、コンテナを積んだ大型船が航行しています。
大陸スケールを感じさせます。 -
一眠りしましたが、また食堂車に行って、ビールを買います。
自分の寝台に持って帰らず、空いてた食堂車で飲みます。
ビールを飲み終わった頃に、食堂のおばちゃんが「そろそろ帰って」と言ってきたので、席を立ちました。 -
廊下に座って外を眺めたり、寝台に上がって眠ったり。
すっかり日は昇って明るくなりましたが、寝台車を満喫します。
車内放送では「この列車は食堂車で昼食を提供します」と言っています。
少し心が動きましたが、昼食は重慶の街で食べようと思うので、我慢します。
車内販売のおばちゃんは、「もうビール買わないの?」と、通るたびに私の横で立ち止まります。 -
最後の停車駅、恩施駅に着きました。
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恩施土家族苗族自治州という初めて聞く行政区域です。
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列車は高速鉄道用の線路を160km/hで快走します。
並行して高架橋が建設されています。さらに高速鉄道を増設するのか!
インフラ建設にかける国力が半端ないです。 -
重慶が近づいてくると、高速鉄道の線路が近づいてきました。
高速鉄道の列車が頻繁に走っています。
こちらの線路も高速鉄道の列車と頻繁にすれ違います。 -
終点、重慶北駅には定刻12:43に到着。
重慶北駅 駅
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重慶北も大きな駅です。
重慶北駅 駅
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17時間、1,900kmの長きにわたる列車の旅でしたが、全然退屈しませんでした。
寝台車+食堂車の両方が満喫できる列車の旅は最高ですね。
また機会があれば、敢えて高速鉄道でなく客車列車を選択してみたいと思う、充実の旅でした。重慶北駅 駅
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