2024/10/27 - 2024/10/28
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tanochannさん
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この旅行記スケジュールを元に
仙岩峠は岩手県雫石町と秋田県仙北市にまたがる峠です。
明治維新三傑の1人、大久保利通により命名されたそうです。
峠名は当時の仙北郡、岩手郡の頭文字をとっています。
(最下段に参考用地図あり)
岩手県と秋田県の県境にあたり、奥羽山脈を横切っていて、JRの田沢湖線(秋田新幹線)と国道46号線が峠越えをしている。
しかし、あと15年後には新しいルートが出来、峠越えは見られなくなるかもしれない。
数少ない普通列車に乗って、峠の様子を撮影してきました。
(晩秋では日中の明るい時間帯に走るのは1本のみです)
写真:仙岩峠サミットにある、田沢湖線仙岩トンネル。3915m
この区間に新たに15キロのトンネルを掘り、峠越えをやめる計画が進行しています。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.0
- 交通
- 1.5
- 同行者
- 社員・団体旅行
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
田沢湖線は1922年に軽便鉄道として開通したローカル線で、東京ー秋田のミニ新幹線計画により電化・改軌され秋田新幹線として1997年に開業しました。
しかし、線形は明治時代のままでカーブと急こう配が多く、他の区間が130キロまで出せるのに対し、赤渕ー田沢湖間の仙岩越え区間では55~90キロの速度制限区間が続きます。
全線が単線のままです。
写真:志度内信号所(秋田県側)で交換する「こまち」
*新幹線とは200キロ以上で走行する路線という定義なので、田沢湖線区間は、「新幹線の車両が走る在来線」という位置付けです。
田沢湖線区間のみ乗る場合には「在来線の特急料金」が適用されます。 -
田沢湖線の赤渕~田沢湖間は北海道を除いては駅間距離が一番長く、18.1キロもある。1駅で田沢湖~角館の距離よりも長い。
この間で仙岩越えを行い、途中 大地沢信号場、志度内信号場の2つがあり交換に使われている。
大曲方面<ーー〇ーー●ー)- - - - - -(ー●ーー〇ーー> 盛岡方面
田沢湖 ↓ 仙岩トンネル ↓ 赤渕
志度内信号場 大地沢信号場 -
田沢湖駅は何とも不思議な駅名標で、田沢湖線と秋田新幹線が別の線のように書かれています。
しかし、実際の線路は1本で同じ線路を走っています。 -
大雪の田沢湖駅。
この駅名標はごく普通で在来線仕様。 -
岩手県側、赤渕駅の時刻表
仙岩越えの田沢湖方面は1日4本しかなく、5:51分の次は9時間後の15:01まで間が開くというトンデモダイヤ。。奥羽本線の板谷越え以上です。
反対方向の盛岡方面ゆきは7本あります。 -
続いて秋田県側の田沢湖駅の時刻表です。
仙岩越えの赤渕方面は、やはり1日4本のみで朝7:41のつぎは15:53と8時間開く。
しかし、赤文字は秋田新幹線でほぼ1時間に1本の運転である。早朝の6、7時台に新幹線は無い。 -
では田沢湖発15:53の普通列車840Mで仙岩越えをしてみましょう。
大曲発盛岡行き、なんと最終列車の1本前です。
701系秋田色の2両編成で、軌間を新幹線と同じ標準軌に改造した5000番台の車両です。
⇒運転時刻は最下段に田沢湖駅 駅
-
田沢湖を発車するとわずか3分で民家は途絶え、野獣しかいそうもない山間に分け入ってゆきます。
ずっとゆるい登り坂が続いてゆきます。峠に向かい130m登坂します。
昔はSLだったので、そんなに急こう配には出来なかったのでしょう。
秋田新幹線の開業時に田沢湖線は電化されていますが、ずっと単線のままです。 -
第二生保内川(おぼないがわ)橋梁を渡ると、最初の相沢山トンネルが見えてきます。
田沢湖線には、赤渕ー田沢湖間には15のトンネル、田沢湖ー刺巻間には2つのトンネルがあります。
赤渕から
1.第一岩沢T 54.1m
2.第二岩沢T 131.1m
3.松倉T 41.6m
4.炭焼T 58.8m
5.大坪山T 45.6m
6.高倉T 640.6m
7.大地沢T 204,6m
8.第一船越T 102.6m
9.第二船越T 101.6m
(大地沢信号場)
10.仙岩T 3915m
11.第二志度内T 937.5m
12.第一志度内T 170.9m
(志度内信号場)
13.下木取T 72.3m
14.堀木T 78.4m
15.相沢山T 500m
(田沢湖)
16.第一刺巻T 150m
17.第二刺巻T 180m
(刺巻)
刺巻から先、秋田まではトンネルはありません。平坦地です。 -
このように短いトンネルが数多く点々とあり、くねくねと山肌を縫うように進むのが明治・大正期に開通した路線の特徴です。
山間いの渓谷は突風が吹くこともあるため、風速計と落石検知器が設けられ、黄色いSの風規制の標識があります。
瞬間最大風速20mで徐行、25mで運転見合わせになります。 -
これは2月に撮影。
雪の第二刺巻トンネル(田沢湖ー刺巻) -
車窓には生保内川の渓谷美が続きますが、厳しい自然環境にも晒されています。
第三生保内川橋梁より -
左上には国道46号線の桂巣橋が見える。線路よりも90m高いところにある。
この辺までは田沢湖線と並行しているが、これから先国道46号は大きく北回りとなり1975年に開通した延長2544mの仙岩トンネルを抜け竜川に沿って赤渕に至る。
道路トンネルは田沢湖線の3915mよりは短い。 -
仙岩峠ライブカメラより。
第二生保内川橋梁を渡るE6系こまち。(田沢湖ー志度内信号場間)仙岩峠の茶屋 グルメ・レストラン
-
この位置を車窓から見上げると、「仙岩峠の茶屋」が見えます。
絶景とおでんが有名です。
上の写真は恐らくこの近くから撮ったのでしょう。仙岩峠の茶屋 グルメ・レストラン
-
生保内川を渡るE6系上りこまち。(田沢湖ー志度内信号場間 下木取橋梁)
このすぐ先にある志度内信号場で停車して下りこまちと交換するので、黄色信号でゆっくり走っている。
これらの橋が老朽化していることも、新仙岩ルート付け替えの理由の1つ。 -
スノーシェルターを抜けると、志度内信号場が見えてきます。
中継信号は横一の「停止」です。 -
田沢湖ー赤渕間には仙岩トンネルを挟んで2つの信号場(交換施設)が設けられています。
秋田県側の「志度内信号場」です。
こちらで下りこまちと交換します。 -
通過側が減速しなくて良いよう、1線スルー型の配線です。
シェルターの向こうから対向列車がやってきました。
退避列車は待避線で止まり、通過列車は直線側を通過します。 -
こまち25号です。この志度内信号場で普通840Mと交換します。
-
シェルターを抜け、シトナイ沢橋梁手前のあたりがR100の最急カーブになっていて
普通列車50キロ、新幹線60キロの制限がかかっていました。
これではスピードアップ出来ないわけです。 -
志度内信号場を発車すると、間もなく現在の分水嶺、仙岩トンネル3915mにやってきました。ここは標高375m地点。
昔に建設された峠越え路線なので、130m登って頂上付近であまり長くないトンネルを通り、抜けるとまた赤渕まで120m標高を下げて行きます。 -
仙岩トンネル内では直線が4キロくらい続くので、それまで60~70キロでトロトロ走っていたのがいきなり108キロくらいまで加速した後に惰行。
普通列車の最高速度は110キロ。新幹線は130キロです。 -
仙岩トンネルを岩手側に抜けます。
出口にある場内信号は注意、中継信号は停止なので間もなく停車します。 -
岩手県側の「大地沢信号場」が見えてきました。
ここも山間の秘境にある交換施設で国道からは遠くはなれています。
このあたり付近に道路は全くなく、鉄道以外では近寄れない場所です。
もし駅に昇格したら秘境駅なわけですが、乗客は熊だけだったりして。
乗務員用の簡易ホームだけあります。
この辺は豪雪地帯なので、前後のポイントはスノーシエルターの中です。
左の側線に入ります。出発信号は赤です。 -
ここも停止位置目標がたくさんあります。
「Z」はE6系新幹線。(新こまち車両)
「秋」はE3系新幹線。(旧こまち車両)
「4」「2」は普通列車4両または2両。
今回ここでは交換はなく、信号が青になったら発車します。(カラ退避)
連休繁忙期等や大曲花火で臨時列車(こまち289号)の運転があるときはここで交換します。 -
この区間の運行状況を理解するために、盛岡ー田沢湖のダイヤグラムです。
(クリックで拡大されます)
赤線が新幹線、黒線が各駅停車で臨時列車が全部運転された状態です。
盛岡ー雫石間は普通列車は多いけど、その先は急に少なくなっています。
黄色のマークの所が2つの信号場で、殆どがどちらかで交換しています。
*写真は「信号場応援団」ページからお借りしています。
出典:https://yonkaku.com/sss/sss3tohok.html -
分水嶺を超えたので、今度は志戸前川を何度も縫うように渡ります。
この先、急カーブなので新幹線65キロ、普通列車60キロの速度制限です。
写真を見ても、とても新幹線が走る線路とは思えません。 -
田沢湖線で3番目に長い高倉トンネル。640m
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ゆるい下り坂が長く続きます。
速度超過しないよう発電ブレーキを弱く当てながら下ってゆきます。 -
秋田新幹線こまち号もくねくねと曲がりくねったた線路をゆっくりと進みます。
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ここでは新幹線は100キロ、普通電車は85キロの制限速度です。
このように速度制限箇所が数多くあるので、「秋田新幹線は遅い」と言われています。
ここだけ線路の砂利が新しいのは、土砂崩れを復旧した直後だからです。 -
雨規制の解除標識も見えます。
降雨レーダにより規制値を超すと運転見合わせとなります。 -
谷の下には道路が現れてきました。そろそろ秘境を抜けて人里に近づいてきたことがわかります。
-
野生でしょうか、桜(関山)が満開です。
-
この区間、最後のトンネルです。
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田沢湖駅を出て23分、やっと赤渕駅に近づきました。
18.1キロの仙岩越えも終盤です。
JR東日本では駅間距離が一番長いところです。赤渕駅 駅
-
おや、ホームにはお客さんは誰も待っていません。
このあたり、民家は少ないようです。
だから1日4往復で済むのか・・・
*この駅は乗降人員は公表されていません。 -
仙岩峠付近の地図です。参考用
-
さて、秋田県とJR東日本は、新仙岩トンネル整備計画に調印しました。
現在、スピードアップのネックとなっている赤渕ー田沢湖間に新たにトンネルを掘り約3キロ短くして更に速度制限をなくし、7分のスピードアップを図るというものです。新トンネルは160キロ走行可能だとか。
わずか7分に見えますが長大トンネル化により豪雪、大雨、強風など自然災害や動物衝突などによる運休も減り、安定した輸送体制の確保が望めます。
これから計画、施工すると早くても15年後の2040年以降の開通になりそうです。
リニアといい勝負ですね。
*写真は秋田県発行のパンフより転載。 -
実は、山形新幹線の「板谷越え」」区間も全く同様の問題を抱えており、庭坂ー関根間に23キロの長大トンネルを掘る構想もあります。
しかしこの区間には「米沢八湯」のうち3つが存在し、沿線人口もゼロではないので簡単に廃線というわけに行かないでしょう。
秋田県と山形県との温度差もあって、実現の可能性は「仙岩越え」よりも低いのではないでしょうか。
*写真 朝の仙岩越え 826M大曲発盛岡行きの時刻表
両信号場での退避はなく、普通列車としては最速の18分で到達している。
(現在は運転士時刻表はタブレット端末になっています) -
追加
2025年の運転士スタフ画面です。タブレット端末になりました。
田沢湖⇒盛岡間は、交換停車を除く運転時分は42分ですが、新幹線でも実質36~44分かかっていて普通列車との差は大きくありません。
速度制限などで新幹線でもいかに遅いかがよくわかります。 -
岩手山が見えてきたら、そろそろ終点の盛岡です。
岩手山 自然・景勝地
-
高架の途中で分岐します。
左は高架上の新幹線ホームへ、右は地平にある在来線ホームにつながっています。 -
盛岡駅では地平にある標準軌の8番線に到着します。
ここからは、田沢湖線の普通列車と東京から直通でない秋田新幹線が発着します。
(臨時の盛岡発秋田行きなど)
東京直通の新幹線は高架ホームから発着します。
写真:車両分離事故により盛岡折り返しとなった秋田新幹線盛岡駅 駅
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