2024/11/04 - 2024/11/04
3118位(同エリア7455件中)
うーたさん
日本初の庶民のための学校「閑谷学校」。
ここには日本遺産に選定された特別史跡の建築物と〝知る人ぞ知る〟という立派な石塀があるとのこと。
秋には「学問の木」といわれる立派な「楷の木」が美しく紅葉するということで、大山の紅葉を見る旅と合わせて訪問する計画に。
若かりし頃の記憶というかイメージで、紅葉=11月初旬という思い込みがあり、前日訪れた大山では汗ばむ陽気と青々とした山に驚愕。
気候が変わった今、紅葉を見るには早すぎたお出かけでしたが、さわやかな青空の下で美しい緑の景色を堪能できる、この時期の訪問もなかなかいいものでした。
※紅葉は大山も閑谷学校も11月下旬がよさそうです。
-
岡山空港から車だと約1時間、公共交通機関では山陽本線吉永駅から備前市営バスで約10分。決してアクセスがいい場所ではないけれど、空気が澄んだ静かな場所です。
江戸時代の学校は、武士の子弟を教育する「藩校」が中心だったけど、岡山藩主、池田光政は庶民の子弟を育成することこそ藩の発展につながると考え、庶民に開かれた学校としてつくられたのが閑谷学校です。旧閑谷学校 名所・史跡
-
学校の入り口である校門「鶴鳴門」。
現在はこちらからは出入りできません。屋根は備前焼、棟に鯱がのっています。
中国の建築様式を模していて、門の両脇に火灯窓が付けてあります。この部分は部屋になっているそうです。 -
そしてその鶴鳴門の横に石塀が!!
きっちりと、かまぼこ型曲線に削られた美しい石塀にさっそく興奮。
私も夫も、もともとは地層や奇岩など人の力で作ることのできない自然の景色を見る事が好きだったのだけど、お城めぐりで様々な石垣をみるにつれ、人の叡智で作られた美しい石の風景にも心惹かれるようになっています。
興奮する私たちの横で、一緒に訪れていた大学生の娘は「えっ?何が??」という感じ。君も年を取ると分かるさ。 -
入場料400円を支払って門の中へ。
聖廟前には2本の立派な楷の木がそびえています。
この楷の木は、孔子ゆかりの中国の林から種子を持ち帰って育てた希少な木。
葉や枝が対称にキッチリ整って生える特徴があるから、楷書の特徴に似ているということで、楷書の木→楷の木となったとのこと。
合格祈願で、この木の葉っぱを大切にすると良いという言い伝えもあります。(葉っぱをラミネートしたものが200円で売られていました)
これが秋には美しく紅葉するのだけど、この日はまだまだ。 -
2本の楷の木の間にある階段を上がって、聖廟へ。
-
儒学の祖、孔子の徳を称える最も重要な施設。
朱塗りの八角台におかれた扉の中の孔子像は金色なんだって。
毎年1月4日の「読初の儀」と10月第4土曜日の「釈菜」などに特別公開されるそう。 -
国宝「講堂」は建設された当時のままに保存されている貴重な建物。
土台には水分による腐食を避けるために、赤土や貝殻を焼いた石灰に、松脂や酒を混ぜて作ったセメントが打たれています。
屋根には25000枚もの「備前焼」の瓦。通常の瓦の寿命が60年と言われる中で、備前焼の瓦は、300年以上経過してもほとんど劣化することなく現存しています。 -
講堂の中には入れませんが、靴を脱いで周りの廊下をぐるりと歩くことができます。
この火灯窓は建築様式を寄せたという事だけではなく、講義の際の明かり採りの役目をしています。
火災リスク回避のために、室内で行灯などの火を使う照明器具を使わなくてもいいように、自然光が入る仕組みになっています。 -
内部は10本の欅の丸柱で支えられていて、その周りが入側となっています。
この10本の欅の丸柱も、割れ目・歪みを防ぐため、欅の大木の芯を外して丸く取っているこだわりようだそう。 -
建築を命じられた津田永忠は、将来岡山藩の財政が苦しくなって学校の管理が行き届かなくなった時のことも考え、できるだけメンテナンスがいらないように、こだわって、考え抜いて〝この学校が永遠に在らしめるため〟と尽力したそう。
これこそ、まさに持続可能な開発。現代のSDGsそのもの。ちょっと感動します。 -
さてさて、お楽しみの石塀を見に行きます。
学校を取り囲む765mもの石塀。この石塀も重要文化財に指定されています。
この石塀、見えている部分は3分の1程度。
強度を保つため地下にこの倍以上の石を積んでいるそう!! -
内部には土砂ではなくて割栗石という細かく砕いた石を詰めてあります。
土砂を使用すると、雨がしみこみ内部の圧があがって表面の石にダメージが現われる可能性があるから。排水性のよい割栗石をしようすることでそのリスクを回避しているんだとか。 -
さらにすごいのが、内部に割栗石を詰めていく前に、その石たちを洗ったということ。石に何かの種が付いていて、石塀の中で発芽するのを防ぐためという徹底ぶり。
300年経っても、石塀がほころぶ部分がなく、それどころか石の隙間すらほとんどなくて。小さな雑草すら全く生えていないのはそういう徹底ぶりの賜物。 -
同じ角度で削られたかまぼこ型の美しいアーチも、全て金槌とノミで削ってあるというからすごいこと。
そんな石塀がずっと向こうまでビシーっと続いているから見惚れます。
日本のお城の石垣とも違うし琉球風とも違う特有の石の積み方。
私の中で今まで見た石の積み方ナンバー1の美しさです。 -
石塀添いを歩いて行くと、こんもりとした山が。
これまたキッチリと積まれた石の上に美しいカーブを描く山。これは「火除山」という人口の山です。
この山の西側に学舎や寄宿舎があったため、そこからの出火が講堂や書庫に及ばないようにするため作られた防火設備。 -
この火除山の裏側には、山から流れてくる水を流す排水路も見えました。
排水路というだけでなく、防火水槽としての役割もあったんだったんだろうなと想像できます。 -
最後に資料館へ。
娘が明らかに、お付き合いしているよモードになってきたので(やっぱり若者は興味ないよなぁ…)サラッと見学。
この建物は明治38年に、学房跡に「私立中学閑谷黌」の本館として建設されたもの。貴重な史料は撮影禁止。
普通に歩くだけで床がみしみし。
所々に「地震が来たらすぐに建物から出てください」との張り紙があるのがリアルです。 -
帰り際に「論語みくじ」をひいてみます。
-
「人知らずして慍みず、また君子ならずや」
裏側にはわかりやすく訳が。
訳:自分の努力が認められなくても気にかけず、自らの求めるものを淡々と進めていきたい。
訳の隣に赤文字で「この論語を身につけて明るく楽しく暮らしましょう」とも書いてあります。
お言葉、ありがたく受け取ります!! -
旅の最後に、日生町漁業協同組合が運営している「五味の市」へ。
今年は猛暑だったため、牡蠣の生育が遅れていて、2日前に解禁したばかりの牡蠣はまだ小っさいベビーサイズ。五味の市 グルメ・レストラン
-
ここに立ち寄った目的の品、「牡蠣フライ ソフトクリーム」を購入。
ソフトクリームにカキフライが乗っていて(というか刺さっていて)茶色いソースはチョコレートじゃなくて醤油という変わり種。
食べた娘によると「う~ん、一緒に食べるものではないな…」とのこと(笑)
そうだろうねぇ~ -
旅行記を書いている本日の、閑谷学校の楷の木の様子。(ホームページより)
きれいに紅葉している♪ こんな景色が見たかった~
2週間ほど、気が早かったみたいです(笑)
おしまい。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- たらよろさん 2024/11/23 16:28:31
- 閑谷学校の石塀
- うーたさん、こんにちは。
随分前ですが、この学校が見たくて訪れたことがあります。
全体のイメージは覚えているのですが、
そんな素晴らしい石塀があったなんて、
その時は見たのか見てないのか…。
それすらも思い出せない…。
あ~、これでは、行ったってことにならないし、
また機会を見つけて訪れなきゃーって思いました。
たらよろ
- うーたさん からの返信 2024/11/28 16:47:33
- RE: 閑谷学校の石塀
- たらよろさん こんにちわ。
閑谷学校、行かれたことがあるんですね!
同じ場所に旅行したことがあるってうれしいですね♪
閑谷学校は、堂々とした建物に目が行くので
石塀は完全にわき役ですよね~。
紅葉の時期限定で、ライトアップされるみたいなんですが、
石塀に沿ってもずらっと小さいライトが並べられていたので
幻想的な石塀の姿が見えるんだろうなと思いました。
私は今年は、紅葉の時期を間違えてしまって、ライブカメラ
で状況を確認することを学びました(笑)
たらよろさんがお住いの京都の紅葉も素敵でしょうね~。
いつかいい時期に訪問してみたいです♪
うーた
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
この旅行で行ったグルメ・レストラン
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
22