憧れのお伊勢参り【二日目】　箱根ヶ崎→鳩ノ巣

2024/10/14 - 2024/10/14

　二日目。
　朝晩日陰がめっきり涼しくなってきたことをいいことに思い切って早朝や夕方ではなく昼間に走行することを決め、箱根ヶ崎宿を午前十時に出発するもこれが若干失敗。日差しが強く、感じる暑さはほぼ夏。日の光を遮るのはヨレヨレの白い帽子のみという出で立ちで青梅街道をひたすら西へ。距離と高低差を考えると武蔵御嶽神社にまで立ち寄る余裕はない。ということで青梅宿手前の新町御嶽神社を参拝。三の鳥居まである立派な出で立ちで迎えられる。参拝後、大井戸を見学。深い谷底まで行って井戸を掘らなければ水が得られなかったというのだから、この辺りに住む人たちはさぞかし大変だったろうと思いを馳せる。
　四車線の広い新青梅街道から旧青梅街道に入り、JR青梅線の踏切を渡るとそこからは青梅宿。ただ、売りは昭和で徳川の御代の面影は感じられない。青梅の街ができたのは徳川の御代だというのに。ちなみに徳川以前は川沿いに道があったのだとか。
　高台にある住吉神社を参拝し、昭和レトロ商品博物館を見学した後、七兵衛地蔵尊で旅の安全を祈願。旧道に入り神明橋を渡り、日向和田駅近くにあるへそまんじゅう本舗でお土産用の饅頭を購入。御嶽渓谷で多摩川の景色を堪能した後、古里駅を過ぎた辺りで再び旧道に入り急坂の下り途中にある釜の水で喉を潤した後、一転して上りとなった急坂を息絶え絶えに登り、清見ヶ丘から気持ち坂が緩やかになった道を黙々と走り鳩ノ巣に到着。宿場町ではないが、木賃宿くらいはあろうし、美味しい釜めしを食べさせてくれる所もあるようなので、今日はここで止まることにする。本日の走行距離、六里十七町也。
　午後二時半過ぎに「鳩の巣釜めし」に入店。それなりにお客は入っており、三時前には満席に。駆けつけ生ビールを飲み干し、お代わりしてきのこ釜めしをいただく。釜めしの独特のおこげが何とも美味。少し川を下り、沢井の小澤酒造のきき酒処で沢乃井の美味しいお酒をいただき、ご機嫌のうちに二日目を締めくくったのでした。

エリア 青梅(東京)

• 旅行の満足度: 3.0
• 観光: 3.0
• グルメ: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

箱根ヶ崎駅改札口
単線の普通列車しか通らない駅には見えない立派な改札口です。

箱根ケ崎駅 駅

箱根ヶ崎宿
金融機関と飯屋は旧宿場町の定番。この先には明治５年創業の薬屋さんもあります。

新町御嶽神社
鳥居が３つもある立派な神社です。

青梅新町の大井戸
谷底から見た大井戸。今は水を得られないようです。

青梅新町の大井戸 名所・史跡

旧吉野家住宅
新青梅街道に面しています。

旧吉野家住宅 名所・史跡

吉野家住宅の座敷
どこか懐かしい造りです。

旧吉野家住宅 名所・史跡

吉野家住宅の囲炉裏
まだ寒い時期ではありませんでしたが、囲炉裏に火が点っていました。

旧吉野家住宅 名所・史跡

成木街道入口
徳川の御代は写真右側の街道から石灰を運び、江戸に向っていたのでしょうね。

青梅宿
昭和感満載の街の造りです。

住吉神社
起源は14世紀とかなり古く、摂津の国の住吉明神をこの地を祀ったのが始まりなのだそうで、青梅市街を一望できる高台に鎮守されています。

住吉神社 寺・神社・教会

住吉神社から見た青梅の街
かつては多摩川まで見えたのかもしれません。

住吉神社 寺・神社・教会

昭和レトロ商品博物館
３連休の最終日とあって混んでいました。

昭和レトロ商品博物館 美術館・博物館

油屋
古い建屋の造りとチャップリンという不思議なコントラストとなっています。

七兵衛地蔵尊
18世紀、徳川吉宗時代の元文年間に七兵衛という精農がいて、分かりやすく言えば鼠小僧のようなことをやっていたようで、江戸までの道のりを一夜のうちに往復して、金品を盗んでは貧しい家々に配り翌朝何事もなかったかのように平然と畑仕事をしていたのだそうです。
この七兵衛さんが処刑された後、七兵衛さんの畑では不吉なことばかりが起こり、大正５年（1916年）に移転新築した西多摩郡郡役所は度重なる不吉事件に困り果て地元関係者有志で地蔵尊を奉祀したのがこの地蔵尊なのだそうです。何でも、足が速くなるというご利益があるのだとか。

旧稲葉家住宅
稲葉家は徳川の御代に青梅宿の年寄を務めた豪商だったそうです。

旧稲葉家住宅 名所・史跡

神明橋通り
かつての旧道になります。

へそまんじゅう総本舗
白と茶の２種類の素朴なお饅頭。少し柔らかな甘みを感じる黒糖入りの茶の方が私の好みでした。

へそまんじゅう本舗 グルメ・レストラン

御嶽渓谷
エメラルドグリーンの水を湛える川窪が渓谷を彩っています。

神路橋
かつてはここを経由して武蔵御嶽神社に詣でていたそうです。

神路橋から見た多摩川
ここでは多摩川も清流といった感じです。

釜の水
東京の名湧水57選にも選定された湧水で、本当に釜に湧水が貯められています。
釜は羽釜と思われますが非常にきれいで手入れがされている感じがします。それにしてもどうして水を貯める容器を甕ではなく釜にしたんでしょうかね。

鳩の巣釜めし
JR青梅線鳩ノ巣駅近くの青梅街道沿いにあります。

鳩の巣釜めし グルメ・レストラン

きのこ釜めし
釜めしと同じ大きさの釜に水炊きが付いていますがこれが薄味ながら美味！添えてあるレモンを絞っていただくのですが、不思議とレモンの皮の苦みと酸味がスープにぴったりマッチしていて、ほんのりオコゲの付いている釜めしのお供には最高でした。10月３連休最終日の昼の午後３時で満席。人気があるはずです。

鳩の巣釜めし グルメ・レストラン

澤乃井酒造きき酒処
きき酒処のある「清流ガーデン澤乃井園」には多くの観光客が訪れていました。
多摩川の川瀬を急ぐ水の高音と遠くに響く寒山寺の鐘の低温のコントラストは見事で、お酒を飲みながら静かに過ごすにはもってこいの場所です。

澤乃井 きき酒処 グルメ・レストラン

お猪口とチェイサー
大吟醸と芳醸参拾伍（ほうじょうさんじゅうご）をいただき、大吟醸720ミリリットルを１本お土産として買って帰りました。