2024/05/19 - 2024/05/19
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SamShinobuさん
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深川江戸資料館通り界隈で「ジャズミー横丁」という小さなジャズフェスが開催されたので、ついでに清澄白河周辺を歩いてみた。
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清澄白河駅。
多分初めて降りたと思う。街歩き開始。朝の散策は気持ちいい。 -
小名木川(おなぎがわ)は、隅田川と旧中川を結ぶ全長約5kmの運河。物資の輸送路として徳川家康の命で造られた。
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萬年橋を渡る。
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萬年橋の上から、小名木川と隅田川の合流を眺める。
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清澄公園
かつては隣接する清澄庭園の一部だった。 -
公園のベンチではウクレレ片手に歌うおじさんがいて、なかなかいい雰囲気を醸し出していた。
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清澄通り沿いに雰囲気のいいコンクリート長屋を発見。看板建築風アールデコにそそられるなあ。
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調べてみると、1928年に竣工した関東大震災の復興住宅だそうだ。今はスマホで瞬時に調べられるので街歩きが一層楽しくなった。
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深川江戸資料館通り
東西800mの商店街に100店舗ほどが建ち並ぶが、まだ早いのでどこも閉まっている。 -
江戸みやげ屋たかはし
ここだけ開いていた。 -
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石を投げれば寺に当たるくらいお寺さんが多い。そんな罰当たりな事しませんが。
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こちらは出世不動尊。
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深川江戸資料館
せっかく下町を散策しているので、江戸の風を感じられる資料館に入ってみよう。入館料400円。 -
からすカァで夜が明けるってぇと、古典落語の世界が目の前に広がっていた。大店、長屋、船宿、職人の家など、今にも若旦那や熊さん・八っつぁんがひょっこり出てきそうな町並みがジワる。
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随所にボランティアガイドの方がいる。
「初めてですか。ではご説明しましょうか」
と、とっても親切だ。
「ここは天保年間の深川界隈を再現した博物館です。全部実物大なんですよ」
ここからガイドの方の楽しい解説に聞き入ってしまった。 -
八百屋「八百新」
主人の才蔵は30歳。妻のうめは35歳の姉さん女房。10歳の息子がいる。隣の舂米屋が大家。と、設定がめちゃくちゃ細かい。 -
店が暇な時はこの棒手振りで野菜の売り歩きをしていたとか。落語「かぼちゃ」や「唐茄子屋政談」を思い出す。
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舂米屋(つきこめや。搗米屋とも書く)の「上総屋」。つきこめやとは、その名の通り精米店。
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これで米を搗いて精米した。
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落語「幾代餅」の清蔵は舂米屋の奉公人だった。
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船宿「相模屋」。小舟を持っており船頭を雇って人や荷物を運ぶ商売。
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座敷では食事や酒も出した。
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船宿で一杯引っ掛けて船遊びに繰り出すなんて粋だな。
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ニワトリが鳴くと朝になる。光と音で一日の移り変わりを演出しているそうだ。
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猪牙船は江戸時代の交通手段。
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二八そばの屋台。
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「時そば」ですな。「鰹節をおごったな。出汁がきいてる」と言いたくなる笑。
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天麩羅の床店(とこみせ)。床店とは人の住まない小さな店のこと。
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火の見櫓。江戸の町は火事が多かった。
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火の見櫓の下は広場になっているのは、火事の時火が燃え移るのを防ぐため。広小路というやつ。
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木場で働く木挽職人の家。木挽職人というのは、大鋸というノコギリを使って丸太から材木を切り出す専門職。
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大工道具。
落語「子別れ」や「大工調べ」も大工が主役の噺だ。 -
壁に大鋸がかかっている。
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船宿升田屋の船頭の住む長屋。室内には投網や手甲脚絆などがある。船宿の噺といえば、「船徳」「夢金」あたりか。
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於し津(おしづ)
読み書きや手習い、裁縫、三味線を教える師匠(36歳)の長屋。 -
於し津さんは武家の出ではないかと近所で噂されているそうだ。これまた設定が細かすぎるぞ笑。
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むきみ政助と書かれた長屋には、アサリやシジミのむき身を天秤棒で担いで売り歩く政助が住んでいた。木更津出身の政助(22歳)は一念発起して江戸深川に移り住み、棒手振として一生懸命働いているそうだ。越して来たばかりなので畳はまだ無い。設定作り込み過ぎ笑。
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落語「芝浜」の勝五郎は天秤棒一本で行商している魚屋だった。
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長屋の井戸。その奥は共同便所。
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長屋の路地。
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ちょっと覗くつもりが、面白過ぎて1時間半も過ごしてしまった。
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深川釜匠
ここで早めの昼食を取ろう。
深川は江戸時代からあさりが豊富に獲れたところ。だから寿司屋の符丁で深川と言えばあさりのことだ。しかし残念ながら度重なる埋め立てによって現在の深川に海はない。当然深川産のあさりはもう存在しないのだ。それでも江戸時代から昭和初期までの深川に思いを馳せて、あさり料理を試してみるのもいいかもしれない。
開店と同時に入店したが、あっという間に3階までいっぱいに。いろいろな国の言葉が飛び交っている。インバウンドが完全に戻ってきたようだ。
深川釜匠は、昔から地元で食べられていたニ大あさり料理を出してくれる。
一つは深川めし。これはあさりを炊き込んだもの。深川の一般家庭のおふくろの味だった。
もう一つはあさりとネギを煮込み、ご飯にぶっかけた深川丼ぶり。こちらは深川の漁師たちの賄い飯「ぶっかけめし」がルーツらしい。
どちらも美味しそうだが、今日は深川丼ぶり(1350円)を食べてみることにしよう。 -
着丼まで昼ビールを愉しむ。
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深川丼ぶりには玉子が2個ものっており、あさりもこれでもかというくらいどっさり入っている。
あさりをつまむと旨味が凄くて、ビールとの相性もいい。こういう漁師が食べていた賄い飯が、実は一番旨いんだよね。 -
清澄庭園
腹ごなしに少し散歩しようか。
元々は江戸の商人の屋敷跡だったが、1878年(明治11年)に岩崎弥太郎が買い取って整備した庭園。
入園料150円。深川江戸資料館のチケットを見せると、30円引き。 -
泉水、築山、枯山水を配する回遊式林泉庭園。泉水(池)は昔は隅田川の水を引いていたが、現在は雨水でまかなっている。
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大磯渡り。
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江戸時代の大名庭園様式を見ることができる。
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富士山に見立てた築山。
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名石(枯滝)
園内には数多くの庭石が配置されているが、これらは岩崎家が自社の汽船で全国から集めたものだ。岩崎弥太郎が石好きだったらしい。 -
素晴らしい庭園に心が和みました。
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辰巳湯
さて、ライブまでまだ少し時間があるので、下町の銭湯で身も心もリラックスしよう。初めての銭湯はワクワクする。 -
浴室は大きな浴槽の三方をカランが囲む珍しい造りになっていた。天井が高く、かーんという音が響く味わいは銭湯ならでは。半露天風呂もあり、これも気持ち良かった。シャンプー、ボディーソープの備え付けがあるので、僕はバッグに常備しているフェイスタオル1枚でOK。520円。
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ジャズミー横丁
ジャズピアニストの深澤芳美さんが2012年から主催しているジャズフェスティバル。今回初めて来た。ちなみに深澤芳美さんは同様のフェス「銀座ジャズひな祭り」も主催しており、こちらはコロナ前に一度お邪魔したことがある。
雲光院をはじめとする3つの会場で4ステージ、合計12ステージあり、チケットがあれば最大4つの好きなライブが観られる。1ステージは40分程度。
前売り(3,000円)が完売してしまい、当日券の販売はなし。僕は知り合いのミュージシャンから前売りを入手していた。 -
龍徳寺 雲光院
ジャズミー横丁のメイン会場は、なんとお寺さん。ここは徳川家康の最期を看取った阿茶の局が開いた浄土宗のお寺。まずは参拝しよう。 -
阿茶の局は、2023年の大河ドラマ「どうする家康」で松本若菜が演じた役だった。
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ここで水割りを買って席へ。
大きな広間が満席になっている。 -
ニューオリンズ ジャズ ハウンズ
2005年にピアノの東海林幹雄氏とトランペットの加藤晋一氏を中心に結成されたバンド。その名の通りトラッドジャズを中心に、古き良きアメリカのサウンドを愉快に演奏している。残念ながら東海林幹雄氏は2022年に鬼籍に入られたが、その遺志は若いメンバーにしっかりと受け継がれている。
加藤晋一(トランペット)
田村麻紀子(クラリネット)
近藤雅俊(トロンボーン)
伊藤穰一(ベース)
後藤翼(ドラム)
遠藤純(ピアノ) -
引き続き14:10 から、ここ雲光院で聴こう。
次のユニットのメンバーは次の通り。
花岡詠二(クラリネット)
鈴木まさあき(トランペット)
大橋高志(ピアノ)
新井健太郎(ベース)
サバオ渡辺(ドラムス) -
花岡詠二さん
日本ジャズクラリネット奏者で3大EIJIといえば、
北村英治(1929年生)さん、谷口英治(1968年生)さん、そしてこの花岡詠二(1944年生)さんだ。 -
だるま
ちょっと休憩しよう。
15:00開店とほぼ同時に暖簾をくぐった。 -
BSテレ東で2020年から放送していた「今夜はコの字で」というドラマがあった。毎週コの字カウンターの酒場が舞台になり、その記念すべき第一回の放送で登場した店だ。大好きなドラマだったのでこの店は聖地巡礼したいと思っていたが、コロナ禍を挟んでようやく願いが叶った。
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レモンサワー
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しめ鯖、絶妙な〆具合で口福感半端ない。やりいかの刺身も新鮮で旨い。
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煮込みはモツがとろっとろでいいねえ。
たまたま隣り合った常連さんいわく、少し前に経営者が高齢化で変わってしまったとか。でも今は若い人が頑張っているので応援しているとのこと。 -
先程、雲光院で演奏していた加藤晋一さんと近藤雅俊さんが、今日の出番が終わって飲みにきた。お疲れさまのパシャリ笑。
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さて16:30になり再びライブに戻ろう。次のステージは雲光院ではなく、音楽教室の「mode plus」に来た。
大橋高志(ピアノ)
田村麻紀子(クラリネット、ボーカル)
佐久間和(ギター)
このユニットではセットリストを決めていないと言うことで、その場で曲を相談しつつお客さんのリクエストなども演奏していた。 -
前回麻紀さんのライブに行った時、「I'm In The Mood For Love」が好きだと話したが、今日はそれも歌ってくれて大満足だった。
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清澄白河駅に向かって歩いていたら、なんとも素敵な昭和レトロ建築を発見!
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早速調べてみると、1933年竣工の民間集合住宅だそうだ。アートの街になった清澄白河で、一周回ってハイカラなアパートとして存在感を放っている。
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清澄白河駅から一駅乗って水天宮前駅ヘ。そこから5分も歩けば人形町だ。
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串屋横丁 人形町一丁目店
ニュー新橋ビル地下で知り合った子が、ここでバイトを始めたと連絡があったので冷やかしに来てみた。 -
とりあえず生ビール。
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焼き鳥を何本か注文。次に日本酒を頼もうとしたら、昼から飲んでいるなら薄いのにしたらと窘められた。
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仕方なくメニューを見ていたら、珍しいバイスサワーがあったのでお願いした。
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帰りは歩いて三越前駅まで。
今日は初めて清澄白河を散策してみた。深川の一角にある下町ながら、お洒落なカフェやアートギャラリーなども点在しており、新旧の入り混じった面白い街だった。また寺町だけあって、深川江戸資料館の周辺だけでも30以上のお寺さんがひしめき合っていた。そんなお寺さんで聴くジャズライブもまた一興だった。
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