7年ぶりの香港（おっちゃんの一人旅）二日目

2024/04/17 - 2024/04/21

香港エクスプレスさんの10周年キャンペーンで、10年前の家族旅行の思い出をポストしたところ、無料航空券をいただきました。
自分の体力面や気力面、また香港を取り巻く状況から、行こうかどうか迷いましたが、年齢的にももうそんなに行くことも出来ないかも知れないと思い、思い切って一人旅に出かけました。
91年に初渡港して以来、返還までは年に2～3回、その後も独身時代は毎年のように出かけていた、第二の故郷とも言える場所です。
結婚してからは、家族や仕事の関係で数年に一度行く程度になってしまい、今回に至っては、民主化運動のデモやコロナの影響で、7年も空いてしまいました。
自分自身も歳を取り、香港もかつての熱気溢れたカオスな街から、よくも悪くも落ち着いた街に変貌しつつあり、「お互い」の立ち位置が変わってしまいました。
今まで旅行記を書いたことはありませんが、ひょっとすると最後になる香港旅行について記録を残しておきます。
今回は二日目の記録です。

エリア 香港(香港)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 船
• 航空会社: 香港エクスプレス航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

二日目の朝です。
久々の香港の朝食は、ピータンと豚肉のお粥（皮蛋瘦肉粥）と揚げパンでスタート。
慣れた九龍半島と違い、土地勘がないのでお粥屋さんを探すのにけっこう歩き回りました。
お店は忠記粥品（銅鑼湾）

お粥屋さんの前のバス停から、バスで中環（セントラル）のスターフェリー乗り場まで移動しました。

スターフェリー (天星小輪) 船系

スターフェリーといえば緑と白のツートンカラーが定番ですが、今回乗ったのは珍しいブルーの船体でした。

スターフェリー (天星小輪) 船系

スターフェリーで尖沙咀（チムサーチョイ）に向かいます。

スターフェリー (天星小輪) 船系

スターフェリーのクルーは、ずっと以前からセーラー服が正装です。

スターフェリー (天星小輪) 船系

朝のプロムナードからの景色です。

ビクトリア湾 海岸・海

尖沙咀（チムサーチョイ）時計台、正式には尖沙咀鐘楼と言うようです。
百年ほど前に九広鉄道（九龍と広州を結ぶ鉄道）始発駅（尖沙咀駅）の時計台として建立されました。

ビクトリア湾 海岸・海

90年代はペニンシュラ、マンダリンオリエンタルと並んで香港の最高級ホテルとして知られていたリージェントホテル香港。車寄せに並んだ金色のロールスロイスが印象的でした。
高すぎて泊まったことはありませんが、香港島側の景色が一望できるラウンジでお茶を楽しんだことがあります。
2000年代に入り、インターコンチネンタルに名を変えていましたが、この度リージェントとして復活したようです。

ビクトリア湾 海岸・海

香港電影金像奨のトロフィーの銅像です。
ここからアベニュー・オブ・スターズをブラブラします。

アベニュー オブ スターズ (星光大道) 散歩・街歩き

たくさんの香港映画スターや監督の手形が並んでいます。
以前は床にあり見辛かったのですが、リニューアルして手すりに設置されるようになり、ずいぶん見易くなりました。
でも名前の色が剥げたまま放置されており、わかりにく物もたくさんありました。
これはミシェル・ヨー。

アベニュー オブ スターズ (星光大道) 散歩・街歩き

これはジャッキー・チェン。
他にチョウ・ユンファやサモ・ハン・キンポー、アンディ・ラウ、トニー・レオン、ジョン・ウーなどなどたくさんのスターの手形があります（故人で手形のない方もいます）。

アベニュー オブ スターズ (星光大道) 散歩・街歩き

アニタ・ムイの銅像。
横には「香港の娘　梅艷芳」とのプレートが埋め込まれています。
彼女は2003年に亡くなっていますが、今でも多くの香港人に愛されています。
2021年には、自伝映画「アニタ」が公開され大ヒットしました。
日本では「大阪アジアン映画祭2022」で上映されました。私も鑑賞しましたが素晴らしい作品でした。現在はディレクターズカット版がミニドラマ（4回）としてディスニープラスで配信されています。

アベニュー オブ スターズ (星光大道) 散歩・街歩き

アベニュー・オブ・スターズの終点には、有名すぎるブルース・リーの銅像。
こちらは横に「世紀の星　李小龍」と刻まれたプレートが埋め込まれています。

アベニュー オブ スターズ (星光大道) 散歩・街歩き

ほんの少し歩いて尖東（チムサーチョイ・イースト）にある、永安廣場へ。
ここはジャッキー・チェンの「ポリス・ストーリー」のラストの大バトルが撮影された場所です。

永安百貨 (尖東店) 百貨店・デパート

今は無くなってしまいましたが、かつてはエスカレータ横にポールがありました。
映画では、そこをジャッキー・チェンが最上階から一番下まで滑り降りるという、超危険なアクションがありました。

永安百貨 (尖東店) 百貨店・デパート

永安廣場を出たら雨が降り出していたので、眼の前からMTRの連絡通路に。地下を延々と歩いてペニンシュラホテルまで来ましたが、地上に出るとさらに雨足が強くなっていました。
雨宿りしながらビタソイ（維他奶）の麦芽味を飲みました。ビタソイは香港の豆乳ブランドです。麦芽が入ると…ミロのような味になります。昔からお気に入りですが、今まで一緒に香港に来た友人たちには、なぜかこの美味しさに同意してもらえません。

ペニンシュラ ブティック (ペニンシュラホテル香港内) お土産店

重慶大厦（チョンキンマンション）です。
上階は安宿がいっぱい、下階は両替屋とインド料理屋がいっぱいあります。
以前はかなり怪しげな空気でしたが、2000年代以降はかなりキレイになりました（それでも初めての方は少し怖いかも）。
香港での両替はここですることが多いです。大体２F（現地の１F)にあるPacific Exchangeのレートが良いのですが、この日は１F（GF）の奥のお店の方が、僅かに良いレートでした。
映画「恋する惑星」のロケ地としても有名です。

チョンキン マンション (重慶大廈) 市場

今日のお昼は、炯記焼味のローストご飯です。
欲張りなんで二種類のローストが楽しめる燒味雙拼飯（ロースト二種類乗せ）にしました。
チャーシューと蒸し鶏です。
飲み物はアイスコーヒーにしました。
ローストも美味しかったですが、蒸し鶏についてくる葱生姜油とご飯の相性が抜群です。これだけでもう一皿食べたいぐらいでした。

雨が止まないので一旦ホテルに引き上げます。
お土産用にジェニーベーカリーのクッキーを買って、MTRでホテルに戻りました。
実はジェニーベーカリーに初めて行ったのですが、以前聞いてたほどの混雑ではなく、スムーズに購入できました。

ホテルに戻る途中にあるBakehouseでエッグタルトを買いました。
かなりの人気店で、雨の中でも列ができていました。ただパン屋さんなので流れは早く、僅か数分で買えました。
人気店だけあって、大変美味しかったです。

ミニ ホテル コーズウェイ ベイ ホテル

もう一つ、ホテルに戻る途中で見つけたハッシュタグB（Hashtag B)というパン屋さんで、菠蘿油（バター入りパイナップルパン）を買いました。
何気なく入ったお店でしたが、後で調べてみるとかなりの人気店だったみたいです。
本当は温めてバターを柔らかくしたかったところですが、レンジもオーブンも無いのでそのまま頂きました。
ふわふわサクサクのパンと濃厚バターの相性も良く、美味しかったです。

ミニ ホテル コーズウェイ ベイ ホテル

部屋でダラダラしていたら、ルームキーピングの人が来て追い出されてしまいました。
ちょうど雨も小降りになったので、再びMTRを目指して歩いていると、ホテルから数分の所に、3年ほど前に閉店した四川料理レストラン「南北楼」がそのまま残っているのを発見しました。

レストランとしても有名でしたが、香港映画好きには「死亡遊戯」で、黄色に黒のストライプが入ったトラックスーツ姿のブルース・リーが、各階の武術の達人と闘った場所として有名です（もともとの原案では違いますが、そっくりさんを使って完成させた作品では、そのような設定になりました）。

MTRに向かうため時代廣場（タイムズくエア）へ。
私には縁がありませんが、ハイブランドがたくさん入ったおしゃれなショッピングモールです。
ここにMTR入口はあるのですが、実際の駅はかなり遠く、地下道を延々と歩かされます。

タイムズ スクエア (時代廣場) ショッピングセンター

時代廣場１F(GF)では、映画の編集についてと思われる展示が行われていました。簡易でシーンとシーンを繋げる体験ができるコーナーもありました。

タイムズ スクエア (時代廣場) ショッピングセンター

MTRで深水埗（サムソイポー）に来ました。
昔ながらの香港が残っている下町エリアです。

鴨寮街 散歩・街歩き

深水埗は通り（香港では◯街、◯◯街と呼びます）ごとに得意分野の屋台が並びます。
鴨寮街は電化製品のケーブルや小物、桂林街はSIMカードやスマホケースといった具合。
写真は鴨寮街と桂林街が交差する角にある公衆トイレです。

鴨寮街 散歩・街歩き

肉屋さん。
スーパーが増えたのもあり、こうしたお店は以前より少なくなってきました。
下町や大通りから少し入った所にはまだ健在です。

鴨寮街 散歩・街歩き

こちらは同じ店の魚を扱う側です。

鴨寮街 散歩・街歩き

ロースト屋さん。
こうしたお店も中心地ではかなり少なくなりました。

鴨寮街 散歩・街歩き

少し歩いて西九龍中心（ドラゴンセンター）にやってきました。
ここは、銅鑼湾（コーズウェイベイ）の時代廣場（タイムズスクエア）とは対極をなす、地元密着どローカルのショッピングモールです。

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

中は円形の吹き抜けになっており、上の方にはジェットコースターのレールが見えます。

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

1994年に開業した頃にはモール内をジェットコースターが走っていました。安全性の問題から短期間で運用は終わってしまいましたが、今もレールと転落防止用ネットが残っています。

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

昭和感のあるゲームコーナー

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

小さなアイススケートリンクもあります

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

フードコートもあります。
しかし、香港の大型ショッピングモールの定番店、ペッパーランチもCoCo壱番屋もありません。
ローカルの小さなお店がたくさん入っています。

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

値段もリーズナブルで、夕方なのもあってか学生を中心に賑わっていました。

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

ローカル感たっぷりなのに、日本の芸能人のサインがいっぱいです。

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

おそらく日本より先に、ここにAKBのオフィシャルショップができたので、当時番組撮影や取材が行われたのだろうと思います。
香港の中で、なぜここにショップができたのかは大いに疑問ではあります。

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

フードコートでタピオカミルクティーを購入しました。
日本と比べると驚くほど量が多く、飲み切るのに一苦労でした。

ドラゴンセンター (西九龍中心) ショッピングセンター

再び鴨寮街に戻り、露天を見ながら歩いていくと、超域音響がありました。
映画「インファナル・アフェア」で有名になった高級オーディオショップです。
以前はもう少し看板が見つけやすかったようですが、電光掲示板が前に取り付けられ見つけにくくなっています。

鴨寮街 散歩・街歩き

「インファナル・アフェア」の原題「無間道」にあやかってか、無間音響という別看板も掲げられていました。

鴨寮街 散歩・街歩き

お店を覗こうと思いましたが、手前にピンクの照明の怪しいお店があり、断念しました。

鴨寮街 散歩・街歩き

昭和感のあるおもちゃ屋さんがありました。

黄金電脳商場というコンピューター関係のショッピングモールです。隣接するビルが高登電脳中心という同じようなモールで、しかも中で繋がっているので、いつの間にか隣のビルに行ってしまったりする迷路のような楽しい空間です。
かつてファミコン、スーパーファミコン、プレイステーション時代には、コピーゲームが動く機械やソフトを扱っている、かなりグレー（ブラック？）な場所でしたが、今は真っ当なコンピューター商品を扱う場所になっています。

黄金電脳商城 専門店

少しだけMTRに乗って旺角（モンコク）に移動しました。

通菜街（女人街）にやってきましたが、日中が荒天だったためか休んでいる店が多く、人通りもまばらでした。
完全に日が暮れる前だからかと思い、夜遅めにも覗きましたが同じような感じでした。

女人街 (通菜街) 散歩・街歩き

女人街の南側の突き当りに小食屋さんが並んでいます。
昔は移動式屋台で道端で売られた魚のつみれやイカ下足、臭豆腐などのスナック類を集約したお店です（衛生的に良くないと行政主導で進められた施策です）。

女人街 (通菜街) 散歩・街歩き

鶏蛋仔（ガイダンジャイ）を買ってみました。
味も見た目も、繋がったままのベビーカステラといった感じです。

最近日本でも、クレープのように中にホイップクリームやチョコレートソースを挟んで、おしゃれに「バブルワッフル」として売られているようです。

女人街 (通菜街) 散歩・街歩き

二階建てバスでネイザンロードを南下、尖沙咀（チムサーチョイ）のプロムナードに戻ってきました。

ビクトリア湾 海岸・海

昨日見れなかったシンフォニー・オブ・ライツを見るためです。
レーザー光線とかは正直どうでも良いのですが、この時間帯が一番ネオンが眩くて夜景が綺麗です。

ビクトリア湾 海岸・海

結構な数の観光客でプロムナードはいっぱいでした。

ビクトリア湾 海岸・海

再び二階建てバスで北上。
ちょっと女人街を覗いた後、徒歩で油麻地（ヤウマーテイ）に移動します。
ちなみに、かつては道路の中央ぐらいまでせり出していた香港名物の看板も、今はほぼ無くなってしまいました。
看板の規制が厳しくなり、大半が基準を満たさなかったためとのこと。そして景気低迷の影響もあるようです。

ネイザンロード 散歩・街歩き

廟街にある興記菜館で煲仔飯（ポージャイファン　香港式土鍋ご飯）の夕食です。

興記菜館 中華

免治牛餅煲仔飯（牛ミンチの土鍋ご飯）、生卵乗せです。
上の写真のように蓋をした状態できた土鍋ご飯に、素早く専用ソースをかけ、再度蓋をして蒸します（おこげができて美味しくなります）。
生卵に少し火を通したかったので混ぜてしまい見た目が悪くなってしまいましたが、おこげもできて美味しかったです。

興記菜館 中華

そのまま廟街を歩いて南下、男人街エリアに入ります。
ここも昼間の荒天の影響か、店も少なく、人も少なく寂しい感じでした。

廟街のナイトマーケット (男人街) 市場

南側のゲート（門）近くに、アジアや中近東の国を中心とした屋台が出ており、ここだけ少し賑わっていました。香港政府主催のイベントで2023年11月から5か月間の予定でしたが、好評につき延長されるようです。
男人街を端まで歩いて、佐敦（ジョーダン）からMTRに乗り、ホテルに帰りました。
この日の歩数は約34,000歩でした（スマートウォッチは68,000歩になってるけど…まさか…ね）。

廟街のナイトマーケット (男人街) 市場