2024/04/11 - 2024/04/12
972位(同エリア1756件中)
あおばさん
この旅行記スケジュールを元に
東京で桜が散り始めた4月中旬某日の夜、寝台特急にひとり乗り込んで西へ向かいました。
目指すは黒潮を望む南国、高知。
春を迎えて新緑が活気づく、瀬戸内と四国山地を巡ります。
岡山・倉敷・丸亀・琴平・龍河洞に立ち寄る、3泊4日(うち車中泊1)の長旅の始まりです!
初日は岡山の後楽園とオリエント美術館、倉敷の美観地区と大原美術館を巡って、香川の丸亀に泊まります。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JR特急 JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
会社の飲み会を終えて、21時半に東京駅にやってきました。
普段と変わらない東海道線ホームですが、出発案内には「高松」の文字。
「これから遠くへ行くんだ」って実感が急に湧いてきます。 -
というわけで、寝台特急サンライズ瀬戸、高松行きに乗り込みます。
岡山まで連結して走るサンライズ出雲と合わせて、日本で最後に残った寝台特急です。
4年くらい前からずっと乗りたかったのですが、やっと念願が叶いました…!! -
今日私が予約したのは、3号車の下段の「ソロ」個室です。
同じく1人部屋の「シングル」個室より狭く、床下にモーターがあって振動が来る分、1000円安くなっています。
狭い分「シングル」より予約しやすいので、「シングル」が取れないときはこちらの空きを探すのも一手です。 -
室内のベッド空間はそれほど狭く感じない(狭い部分が足元のため)ですが、ベッド以外のスペースは本当に狭いです…
写真の通り、20Lサイズのリュックサックと靴を置くと、足を置けるスペースがかなり限られます。 -
東京駅を発車した列車は、心地よい揺れとともに東海道線を西へ向かいます。
過ぎていく夜景や対向列車を見ている間に、最初の停車駅の横浜に着きました。
ベッドに寝転がって横浜駅のホームを見上げる…普段ならあり得ない、ちょっとだけ特別な景色です。
横浜駅を出た列車は、熱海、沼津、富士…と、静岡県内の主要駅に止まりながら、ゴトン、ゴトンとリズムを刻んで走っていきます。
熱海を出て沼津あたりまでうっすら記憶がありますが、その先は夢の中でした。 -
翌朝、兵庫の加古川で目が覚めました。
夜が明けて最初の停車駅・姫路を出ると、1時間ほどで岡山に到着です。
中国山地の朝焼けを見ながら、ゆっくり降車の準備をします。 -
朝6時27分、定刻通り岡山駅に到着しました。
まだ始発の新幹線が出発してすぐの時間帯ですが、さっそく朝ごはんを食べて始動しましょう! -
駅ビルで朝食を済ませて、7時20分東口発のバスで後楽園へ出発しました。
バスは早起きのお客さんたちを乗せて、大通りを天満屋方面へ向かいます。
それにしても岡山、バスが安いです。
後楽園まで8停留所、10分乗っても140円しかかからなくてびっくりしました。
例えば都バスの初乗り運賃は180~210円なので、東京よりも安いわけで…
岡山って意外とバス大国なんでしょうか? -
大きな川を渡ったところでバスを降りて、後楽園の入口へ向かいます。
後楽園は7時半開園だから、7時20分発のバスで来るとちょうど開いてすぐのタイミングで入れます。
人もまばらな入場口を通って、さっそく園内へ向かいましょう。 -
入園後、左手から何やらよく分からない動物の鳴き声?がしたので行ってみると、タンチョウが飼われていました。
そういえば、バス停にあった後楽園のシンボルも鶴が描かれてたっけ。
頭頂の朱色が朝日によく映えます。 -
森を抜けると、池の向こうに岡山城が見えました。
袴姿の老練の武将がどっかり腰を据えたような、重量感ある佇まいです。 -
広島のお隣だからか、池にはカープがいっぱい。
-
茶畑に植えられたお茶の新芽が、めいっぱい朝日を浴びてエメラルドみたいに輝きます。
-
茶畑以外の畑もあるんですね。
開園当初は普通の田畑をそのまま園内に取り込んであって、その名残だそうです。 -
奥の方に進むと、桜とモミジの若葉が鮮やかに共演していました。
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昨日の三鷹の桜はほとんど散っていたけど、岡山の桜はまだまだ満開で、やっと散り始めた頃合いです。
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写真だと分かりにくいですが、緑色の花を咲かせた桜もありました。
「御衣黄(ぎょいこう)」ってやつでしょうか? -
藤棚の上には、優しい色の桜のオーロラがかかっていました。
-
藤棚から南の方へ戻ろうとしたら、池にかかった八つ橋が複雑骨折していました。
どうしてこんなにグネグネにしたんだろう…?
龍をイメージしたとかでしょうか? -
華やかな桜の景色から一転して、静かな森に滝の音が響くエリアもありました。
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それにしても、平日の朝早くだけあって、ほとんど後楽園貸し切り状態です。
次の目的地が開くまで時間があるので、ゆっくり桜と新緑を満喫させてもらいました。 -
最後に出口の西側のエリアへ行くと、ここにも見事なしだれ桜が。
かなりの老木のようですが、これまで何回の春を迎えてきたんでしょうか。 -
9時過ぎに後楽園を出て、目の前の橋を東へ。
川の向こうに、風見鶏の乗ったとんがり屋根の洋館が見えてきます。 -
こちらのかわいい建物が、岡山出身の画家・竹久夢二の作品を収蔵する「夢二郷土美術館」です。
大正時代に美人画で一世を風靡した夢二ですが、これまであまり意識して作品を見たことがなかったのでとても新鮮でした。
夢二の作品も面白かったですが、夢二自身の生い立ちも改めて聞くと凄いです。
画家に師事したわけでもなく、絵はほとんど独学なのに、上京後に思い立って雑誌に絵を投稿したら大うけして、一躍時代の寵児になって、100年経ってもその名が残って・・・
もちろん本人の努力もあったのでしょうが、ものすごいラッキーボーイですね。
よっぽど前世でいい事したんでしょうか? -
夢二美術館のあとは、後楽園の横を歩いて岡山城方面へ。
-
うーーん、アングルは悪くないけど逆光だな・・・
-
逆光にならないお城の南まで来たけど、天守の南側に大きな木があってどうも絵が決まりません。
今日は時間がないからパスするけど、本丸の有料エリアに入って近くからじっくりお城を見るのがよさそうですね。 -
岡山城の西側を回って、次の目的地・岡山市立オリエント美術館にやってきました。
5000年前~2000年前くらいの東地中海~ペルシアにかけての工芸品を多数収蔵する、古代史ファン垂涎の美術館ですが、入場料はたったの300円!
1時間半ほどかけて、ラピスラズリを思わせる濃い藍色の陶器や、古代ローマの上流階級で流行したガラスの香水壺をじっくり見せてもらいました。
展示の途中に、古代ローマ式のバラ香水をお試しで嗅げるエリアがありました。
手にスプレーしてふっと目を閉じると、甘く包み込まれるような香りがして…遥か昔の皇帝の天幕にタイムスリップしたような、不思議な気分でした。
地中海全域を旅したというハドリアヌス帝も、この香りを旅の供にしたんでしょうか。 -
オリエント美術館を見終わって、岡山駅へ戻ります。
市電に乗れば2駅ですが、市電の電停からもう岡山駅が見えてるし、街歩きを楽しみながら駅へ向かうことにしました。 -
20分かからずに岡山駅が見えてきました!
市電に顔が描いてあって可愛いですね。
次に来たときは市電も乗りたいな。 -
さてさて、お昼の時間です。
岡山駅向かいのビルの地下街にある洋食屋「ニコニコキッチン さんさん」さんにお邪魔して、名物のオムライスを注文しました。
注文を取るなり店長さんが厨房へ「美味しく作ったってちょー!!」って声をかけて、すごく活気のあるお店です♪
登場したオムライスは、トマト系の甘酸っぱい味付けで、口当たりがすごくさっぱりして食べやすかったです。
写真のオムライスが定番タイプで、これ以外にハンバーグトッピングやローストビーフトッピングもあるみたい。
お会計まで元気いっぱいの店長さんに「お気を付けて、いい旅にしてね!」と声をかけてもらって、岡山を後にしました。 -
20分ほど山陽線に揺られて、倉敷駅にやってきました。
倉敷の美観地区までは、歩いて15分ほど。
ただ岡山から電車で立ちっぱなしだったのと、思ったより気温が上がってしんどい(4月中旬なのに20℃超)ので、行きはバスで涼んでいくことにしました。 -
市内循環バスを2停目で降りて、美観地区の一角にある大原美術館に着きました。
日本で最初の私設美術館で、モネからアンディ・ウォーホルまで充実した洋画のコレクションを誇ります。
朝から竹久夢二作品を見たりオリエントのガラス工芸を見たり、見る物の情報量が多くて頭がパンクしそうでしたが、この美術館のコレクションの振れ幅も凄いです。
モネやポール・シニャックの印象派作品があるのは聞いてたけど、スペインの巨匠エル・グレコの「受胎告知」の次の部屋に岸田劉生の童女像があったり・・・
洋の東西のビッグネームの競演に、もうお腹いっぱいです。 -
大原美術館の正門を出ると、倉敷美観地区の運河沿いに出ます。
倉敷もまだまだ桜が満開で、青空と青もみじと重なって色合いが素敵です。 -
柳の新芽もいっせいに芽吹いて、運河は初夏の装いです。
-
普通の金曜日で祝日でもないのに、川舟のチケットは完売。
確かに今が1年で一番、舟遊びに向いた時期かもしれません。 -
運河とお洒落な洋館。
柳の新緑があるだけで、ずいぶん絵になりますね。 -
運河沿いを少し離れて、レンガ造りのアイビースクエアにやってきました。
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入口のカフェで瀬戸内レモンスカッシュをいただいて小休憩。
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ひと息ついた後、美観地区に戻って来ました。
思ったより街並みのスケールは小さかったですが、白壁の建物が青空と運河に良く映えて、カメラのシャッターが捗ります。
平日でも外国のお客さんが多いのも頷けますね。 -
国産ジーンズを扱うお土産屋でウィンドウショッピングしながら、美観地区の北の入り口まで帰ってきました。
そのまま倉敷駅へ行こうと思ったら…あれ、白鳥が運河へ出てきましたね。 -
最後の最後に、白鳥と桜の共演を見せてもらえました。
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倉敷駅に戻って、16時25分発の電車で岡山へ向かいます。
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岡山駅からJR四国の特急に乗り換えて、四国の玄関・瀬戸大橋へ向かいます。
私が乗った高知行きの特急南風号は、黄色い車体にアンパンマンをあしらったド派手な外観でした。
やなせたかし先生が高知県出身らしいので、その縁でJR四国にはアンパンマン柄の特急が何本かあるそうです。 -
岡山から20分少々で、列車は瀬戸大橋に差し掛かりました。
日没まで1時間ちょっと、少し日が傾いてきましたね。 -
左手の遠くに丸亀城が見えてきたら、まもなく丸亀駅に到着です。
乗車券は東京から高知まで通しで買いましたが、今日の旅はここ丸亀まで。
駅員さんに途中下車の押印をもらって、丸亀駅を後にします。 -
時刻は夕方6時前。
会社帰りのサラリーマンで混む前に、骨付鳥の名店「一鶴」さんに入りました。 -
これが香川名物・骨付鳥。
噛むたびにスパイスの効いた脂が溢れ出てくる、辛いもの好きと肉好きにたまらない一品です。
ビールと合わせられないのがとっても残念です…
(注:あおばは極度のゲコで、缶チューハイ1本ですぐに寝てしまうので、ビールなんか飲んだらこの後ホテルにたどり着けないのです) -
ご飯ものもほしいと思って、鳥めしも注文しました。
骨付鳥とは一転して、甘口でしっとりした味付けです。
骨付鳥と並行で食べるとちょうどいい感じなんでしょう。
あおばはそんなこと知らずに、鳥めしだけ後に残してしまい、甘口のご飯をひたすら食べるのが少々つらかったです… -
丸亀城が見える通りに出て、今夜のホテルを目指します。
おととし桜の時期に丸亀城に上ったことがありますが、桜と瀬戸内海の見晴らしが素敵でした。
またいつか春に来てみたいです。 -
国道沿いの「丸亀プラザホテル」が今晩のお宿です。
外観も室内も至って普通のビジネスホテル(部屋はちょっと広い?)ですが、1室限定で「ヤドンのお宿」があって、等身大のヤドンぬいぐるみと一緒に泊まれるそうです。
朝早く始動して、岡山→倉敷と回って香川入りする目まぐるしい行程でしたが、無事に初日を終えられました。
明日は、琴平から四国山地を抜けて高知へ向かう予定です。
それでは皆さん、おやすみなさい!
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旅行記グループ
2024年春 岡山~瀬戸大橋~桂浜 四国縦断の旅
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