伊勢古市は麻吉の客となること

2024/04/06 - 2024/04/07

今回は吉野の桜を堪能し、翌日は大和路長谷寺散策を
楽しみました。　旅のフィナーレは伊勢路。　江戸時代
にタイムトリップしたような昔のままの名旅館に泊まり、
神宮参拝で締めくくります。

エリア 三重

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 3.0
• 交通: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 新幹線 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

近鉄五十鈴川駅着

今回の伊勢詣では昔からある名物旅館に泊まるのが目的なので、
この部分をしつこく紹介。　レトロ系に興味がない方には退屈かも
しれない・・・

五十鈴川駅 駅

お昼は伊勢うどん

見た目ほど辛くない。　美味しいです。

旅館に入る（あえてチェックインとは言いません）には
やや早い時間なので、まずは外宮にお参り。

伊勢神宮外宮(豊受大神宮) 寺・神社・教会

神域の清浄な気は、普段宗教とは無縁な生活を送る
私もある種の覚醒を呼び起こされる。

伊勢神宮外宮(豊受大神宮) 寺・神社・教会

外宮とは正式には豊受大神宮だそうで、天照大御神のお食事を司る
御饌都神として丹波国から現在の地にお迎えされたとのこと。

伊勢神宮外宮(豊受大神宮) 寺・神社・教会

さて、今回のお楽しみは古市の麻吉旅館に宿泊すること。

麻吉旅館 宿・ホテル

まだ時間があるので旅館の回りを散歩します。

そもそも伊勢古市は江戸時代の中頃京の島原、江戸の吉原、
大阪の新町、長崎の丸山と並び称された五代遊郭の一つだったと。

当時麻吉は旅籠というよりは妓楼として、最盛期には専属の芸妓
だけでも30人を数えたとか。　お伊勢参りの精進落として羽目を
はずす客も多かったらしい。

麻吉旅館 宿・ホテル

なかなか予約が大変な麻吉旅館。
今を逃したらいつまでお世話になれるのか・・・

いったいどれくらい古いのか正確には不明なんだとか。
ともかく、東海道中膝栗毛にも弥次さん喜多さんが古市へ行く
というので、「麻吉へお供しよかいな」などという場面もあるとか。

麻吉旅館 宿・ホテル

この旅館は階段や廊下で連結された平屋～３階建の建物が建ち並び、
一番下の土蔵から最上部の聚遠楼まで５階にわたる構造ですが、各部
の老朽化から現在稼働中なのは６部屋のみとか。

麻吉旅館 宿・ホテル

この看板遠くからでもよく目立つ。

館内には当時の調理場が保存されていて、
宿泊者は自由に見学ができる。

麻吉旅館 宿・ホテル

竃が三つも並んでいる！　当時はひっきりなしに
めしを炊き、汁を作っていたのでしょう。　耳をすませば、
往時のさんざめきが聞こえるような・・・

麻吉旅館 宿・ホテル

別の部屋には大量のお宝が陳列されており、「なんでも鑑定団」系
の逸品がザクザク状態。

麻吉旅館 宿・ホテル

障子の外に板張りの廊下。　祖父母の家を思い出す。
部屋の外の木に鶯がいて、ずっと名調子を聞かせてくれた。
歓迎してくれているような。　ありがとう。

麻吉旅館 宿・ホテル

夕食は近頃の食べきれない系旅館会席料理とは異なり、
ほど良い量で供される。　部屋食が嬉しい。

麻吉旅館 宿・ホテル

良質な材料を丁寧に調理している印象。
若い方には少し物足りない量かも。

麻吉旅館 宿・ホテル

後から旅を思い起こすと、いつもふわふわと夢の中を漂っている
ような、あるいは幻を見ているような、とらえどころのない記憶
ばかりが蘇える。　

そうしてなにもかもセピアに沈んでいく中、夜具の鮮やかな
ピンク色だけがなにやらなまめかしい記憶となっている。

時空を超えた旅だったのか・・・

麻吉旅館 宿・ホテル

翌日は神宮内宮に。

伊勢神宮内宮(皇大神宮) 寺・神社・教会

神宮に参拝する度にお神楽を奉納することにしている。　
一般的なご祈祷ではなく、神官、楽師、巫女による楽と舞の奉納。　
西洋式にいうとライブ・パフォーマンスかな。

伊勢神宮内宮(皇大神宮) 寺・神社・教会

帰りには立派な木製のお札をいただきます。
普段神様には縁遠い生活なのに、神宮に来ると
別人みたいに変身するのなんでだろう・・・DNA？

赤福のお店は建物も味わいあり。

旅先で甘いものは嬉しい。

コロッケの買い喰いなんて半世紀ぶりかも・・
それにしても「豚捨」というお店のネーミングセンスすごい。

旅の終わりは二見興玉神社へ

二見興玉神社 寺・神社・教会

夫婦岩は日本一有名な岩かもしれない。
ここから日の出を拝んでみたい。

今回の旅はここで終了。　いや、旅は終わらない。
もう心は次の旅に・・・

夫婦岩 自然・景勝地