舟に乗って山へ行く。神奈川からフェリーに乗って千葉の地獄を覗きに行ってみた。

2024/02/13 - 2024/02/13

千葉県に鋸山という山があり、地獄のぞきができるということはそのインパクトのある写真とともに耳にしていた。

もっともも神奈川に住んでいると千葉は遠い。
東京を経由しなければならないというのが心理的にメンドクサイ。
海なら三浦や湘南へ行けば良いし。
車で行く方法もあるけれどそれはそれでメンドクサイ。

ということで、千葉県には数えるほどしか足を踏み入れたことが無いのだけれど、何かの折に神奈川の久里浜と千葉の浜金谷がフェリーで結ばれており、鋸山は浜金谷のフェリー乗り場から歩いて行くことができるということを知る。

“舟に乗って山へ行く”

なにやら面白そうである。

ということで、ロープウェイもあるようだし鋸山は高尾山くらいの山であろうと高をくくって何の下調べもせず唐突に出かけてみました。

毎度毎度の行き当たりばったり旅。

エリア 鋸南(千葉)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 船 私鉄 徒歩

京急久里浜からバスに乗って向かったのは久里浜港。

乗船時、紙の切符にスタンプが押された。
アナログ、かえって新鮮。

往復切符を買うと少し割引。

朝食を摂っていなかったので船の中の売店でパンを買ってのんびりと。

船内は混んでいるようないないような・・・

最初はもう少し早く走れないの？
と思っていたが、やがてそのスピードが心地良くなり・・・
一杯飲みたくなった。

うん、帰りは絶対飲みながら帰ろう。

東京湾の真ん中で釣りをしている人が居る。

渡し船があるんですかね？
良い釣り場なんだろうなあ。

もう少し乗っていたいな、と思う頃金谷港に着いた。

帰りは絶対に海を見ながら飲んでやろうと心に誓う。

浜金谷のフェリー乗り場のレストランではやけにアジを推していた。

アジフライカレー・・・
確かにありそうでないな。

鯵バーガー・・・

これは過日神奈川の三崎にもあったな。

乗って来たフェリーを振り返る。

東京湾フェリー (金谷港発) 乗り物

歩いていると何やら人だかり。
これが噂に聞くさすけ食堂。

アジフライが美味しいらしい。
現在AM9:19。
凄いな。

さすけ食堂 グルメ・レストラン

道が分からないので、それっぽい服装の人の後をついていくと浜金谷駅に着いた。

フェリー組と列車組がここで合流して山を目指すらしい。

浜金谷駅 駅

まあ、山は見えているので迷うことはない。

登山道はいくつかあるようだけれど、車力道という登山道を行くことに。

石が敷かれている。

何だこりゃ？

岩を削って道が造られている。

ますます何だこりゃ？
切通し？

途中にあった案内板で疑問が氷解する。

鋸山から切り出した“房州石”を運ぶ道だったようだ。
石を運ぶ人を車力と呼び、女性の仕事だったそうな。

しかし、どうやって切ったんだ？

誰かが包丁で切ったみたいだ。

ここまで来たらもはや芸術。

こちらは、何かが潜んでいそうだ。

はぁはぁ言いながら登ると絶景！が待っていた。

手前が金谷港、海の向こうが神奈川なんだろう。

左手に目を移して・・・

正面の建物がロープウェイ、手前が地獄覗きであるらしい。

低山とは言えピークは踏んでおきたいので頂上を目指す。

鋸山、踏破。

こういった不思議な光景が至る所に。

雨上がりに訪れてみたい。

地獄覗きの方面へ向かいたかったのだが、道が分からず迷っているとハートマークの穴に出くわした。

後で調べると猫丁場という新名所だったらしい。

壁に猫が彫られていたらしいがそれは見落とした。

地獄覗き方面への道をやっと見つけて。

岩舞台、行っときましょう。

岩舞台が眺められる小さなベンチでお弁当を使う登山者二人。

そこへ、2０人ほどの登山客を連れたガイドさんが登場し、何やら拡声器で説明を始めた。
大勢に囲まれてランチするお二人さん、とってもお気の毒でありました。

安全第一という文字が見える。

もはや博物館レベルの重機。

廃れ具合と言い外れたタイヤの位置と言い・・・
やけにこのトラクターに心惹かれた。

なんと、TOYOTA！

道なりに進むと日本寺の入り口に。
拝観料700円。

あらまぁ。

凄い。

百尺観音。

あれが噂の地獄覗き！

噂通り顔に見えるねえ。

一組ずつ並んで記念写真。

15組くらい並んでいたのでざっと30分ほど待つことになる。
ということで先端までは行かず。

犬に覗かせていた人がいたけれど虐待ちゃいます？

初めて訪れた日本寺、山中が寺社となっているようで五百羅漢があちらこちらに。

登っては下り、下っては登り。

下ったところにまた巨大な石仏。

凛々しいお顔をされている。

これは何の花だろう？

メジロが忙しく蜜を吸う。

ロープウェイ方面へ行きたかったのだけれど、来た道を登らなければならないようで保田駅方面へ下ることに。

保田駅方面へ下る人は少ない様で誰にも合わなかった。

朝からパン一つ。
さすがに空腹なれど、飲食店は見つからず・・・

危険だから線路に入るな、という看板の横には決まってちょっと迷い込んでみたくなるような道が。

団子は見つからなかったけれど、何やらピンク色の花が目に入った。

おーっ！凄い。

鳥が狂喜乱舞。

隠れた花の名所ってあるもんだなあ、と暫し茫然。

人っ子一人おらず満開の花を独り占め。

良いもの見たぞと思ったら・・・・

猪罠ですかね？
熊じゃないよな？

いやはや、良く歩いたな。

保田駅

なかなか素敵な時刻表

ほぼ1時間に1本。
次の列車まで小一時間。

保田駅 駅

こんなところに居るんだと改めて。

青い海からやってきて、緑の山を登り、現在は赤い場所に居る。

駅前を歩いていた時に見つけたのは提灯屋という干物店。

手ぶらで帰るのもナンだしと、干物を買って帰ることに。

アジと鯖とイワシをお買い上げ。

鯖800円
鯵210円～
イワシ150円

保田駅に戻り・・・

改札の向こうはピンク色。
鋏を持った駅員が立っていれば絵になるのに。

保田駅 駅

おっ、来た来た。

一駅移動。

14:30

フェリー乗り場に戻り・・・

やっとランチにありつける。
並んでいる店は避けて船主という回転寿司へ。

船主 総本店 グルメ・レストラン

とりあえず。

アジ、行っときましょう。

光物三種。
アジ再び。

しつこくアジフライ。

冷凍モンだろうけれど悪くなかった。

穴子。

もう少し食べたいところだけれど、フェリーの時間が気になるのでこれにて。

デッキで一杯と思ったもののさすがに寒い。

船内で一人反省会。

まあ、でも面白かったな。
良い気分転換になりました。

おっなんか来た。
噂の黒船ですかね？

京急久里浜駅16:30。

新鮮なうちに、というのも変だけれどとっとと帰って干物を焼かなきゃな。

京急久里浜駅 駅

で、帰宅して干物を焼いてみた。
これがまあ、旨いのなんの。白飯止まらず。

思いがけず、花見ができたし、美味しい干物も食べることができたし。
何よりフェリーが面白かった。
地獄は覗かなかったけれど良い一日でありました。

皆さん今日はどんな良いことありました？