パリ・ロンドン・リュブリャナ旅行記⑤スーツケースのオーダーメイド編

2024/01/15 - 2024/01/15

スーツケースといえばドイツのリモワがあまりに有名ですが、イギリス製のグローブ・トロッターもいい味を出しています。コーナーにレザーが貼られているスーツケースは，十中八九，グローブ・トロッターとそのパクリです。

国内線機内持ち込みサイズで20～30万円がメインなので、いいお値段するのですが、カバンのことを全然知らない人にも「いいの持ってるね」と言われますし、修理しながら（2023年7月現在、車輪交換が2本で2.8万円、鍵の交換が2つで2.4万円（いずれも税別）でした）、長く（頑張れば一生）使えるのがいいです。キズが味になるスーツケースなんてなかなかありません。

外はヴァルカン・ファイバーという紙みたいな繊維でできていて、そこそこの強度とそこそこの耐水性があります（もちろんポリカーボネート等と比べたら勝ち目はありません）。中はモデルによって、ベージュ（キナリ？）の布（糊で接着されている）または同色のナイロン系素材ですが、前者はシミみたいなのができやすいのが難点。

グローブ・トロッターにはオーダーメイドサービスがあります（ウェブサイトで〝カスタマイズ"とある項目から、〝カスタム"が体験できます）。また日本でも旗艦店である銀座店ができてからは、そこやデパート等でもやっているようです。

今回はBurlington Arcadeの店舗でオーダーしてきました。事前予約した方がいいです。

エリア ロンドン(イギリス)

シャンパン・ビール・その他何がいい？って聞かれて、お酒を頼んじゃうと、財布のひもが緩んで危険です（笑）

スーツケースのサイズいろいろ。これらは定番品です。手前の〝サファリ"はヌメ革なので、だんだんコーナーの革が飴色になってきて、それがまたいい感じです。

スーツケースの類のほか、アクセサリーケースのようなものも用意されています。

どの色にしようかな、なんて相談している時間がすごく楽しい。

なお、〝センテナリー"のオリーブ色は、少なくとも〝カスタム”と〝カスタムプラス”では選択できず（〝ビスポーク"については未確認）、違う色味のオリーブが用意されています。またレギュラーモデルの〝オリエント"の色は選択できないなど、オーダーメイドモデルだからと何でもできるわけではありません。

オーダーメイドサービスにはいくつか段階があり、一番下が〝カスタム"（日本版ウェブサイト上で、色を変えたり、コーナーのレザーを変えたりできるもの。内張は単色）。

二つ目の〝カスタムプラス"以上であれば下の写真にあるような内張が選べたり、アタッシェではフォリオ（中の取り外せる仕切り）の色の選択肢が増えたりします。

三つ目の〝ビスポーク"であればさらに選択の自由度が増します（たしかハンドルの長さを変えるとかもできたはず）。外装色の選択肢については、〝カスタム"でも〝カスタムプラス"でも変わらないみたい。

昔は1st tier bespoke，2nd tier bespokeというくくりでした。

ものによって、内張が取り外せるものと、取り外せないものがあります。またハンドル部分（写真（＝〝オリジナル"シリーズ）の上面右側）が昔は木だったのですが、その後プラスチックになり、最新版はプラスチックに革が貼られるようになりました。

お値段の話です。

<既製品>
・〝オリジナル"のラージチェックイン4ホイールは1,695ポンドですが、日本で買うと291,500円（1ポンド172円）
・〝センテナリー"のラージチェックイン4ホイールは1,860ポンドですが、日本で買うと363,000円（1ポンド195円）
・〝センテナリー"のキャリーオン4ホイールは1,495ポンドですが、日本で買うと275,000円（1ポンド183円）

ただし当時はロンドンでは、旧製品（革が貼られていないプラスチックハンドル）の新品が2割引きで販売されていました。

＜オーダーメイドモデル＞
・14インチスモールアタッシェのカスタムが1,345ポンド（ちなみにカスタムプラスは1,695ポンド）ですが、日本で買うと236,500円（1ポンド175円）
・16インチアタッシェが1,595ポンド（ちなみにカスタムプラスは1,995ポンド）ですが、日本で買うと275,000円（1ポンド172円）

＜既製品とオーダーメイドモデルの価格差＞
上記の通り、日本で買った場合〝オリジナル"のラージチェックイン4ホイールは291,500円で、これの〝カスタム"が451,000円ですので、〝オリジナル"の概ね1.5倍ということになります。さらに〝カスタムプラス"になると〝カスタム"の概ね1.25倍（〝オリジナル"の1.875倍）。〝サファリ"（379,500円）起点で考えると．概ね1.2倍です。

なお、コロナ禍で経営母体が変わり、今は免税手続非対応になった代わりに、送料も関税もグローブ・トロッター側が負担してくれるようになり、金額が分かりやすくはなりました。以前は、代引きみたいな形でFedexに関税等を支払う必要があったので。

ということで、今の日本での値段は1ポンド170円台前半換算で釣り合うように（上記の通り例外あり）でつけられているようです。となると、2024年1月時点（1ポンド180円台後半、さらにイギリスで買うならば、両替手数料やクレジットカードの海外利用手数料もかかる）では、ほとんどの商品について、日本で買う方がお得という計算になります。

そんな中で現地でオーダーしてしまったのですが（ちゃんと調べてなかった）、旅の思い出になるしと自分に言い聞かせています。他方で、酔った勢いでセール対象の既製品も買ってしまったのですが、そちらは日本の価格が改定されたのか、25%ぐらいお得という計算になりました。