ブエノスアイレスのおいしいジェラート店７軒まわったら、わりといい市内観光になった

2024/02/04 - 2024/02/04

１月の終わりから２週間ほど続く猛暑ですが、真ん中の一日だけなぜか気温が少し下がる予報が。というわけで出かけましょう。ジェラートでも食べましょう。

エリア ブエノスアイレス(アルゼンチン)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩

２月４日

この時点ではジェラート店６軒だから前半３軒、食事をはさんで後半３軒まわってコンプリートだ、と思っていました。正直１軒でも十分なので、一日でまわるには朝から晩まで十分インターバルをとりたいところですが、どこもオープンは昼過ぎなので昼前に出発。ホームの日向の気温計は30℃でした。

電車から地下鉄Ｂ線に乗り換えてCallao駅へ。

１軒目はコリエンテス大通り沿いにあるCadore。1957年創業。店名の由来はベネチアの北、アルプスの麓にある小さな村の名前です。その地で３代にわたり受け継がれた手作りのジェラートが、移民としてやってきたブエノスアイレスに受け継がれました。

ヘラデリア カドーレ 地元の料理

ナショナルジオグラフィックによる世界で最もおいしいジェラート店10選や
https://www.nationalgeographic.es/viaje-y-aventuras/las-10-mejores-heladerias-del-mundo
tasteatlasによる2023年の世界のアイコニックなジェラート100選に選ばれています
https://www.tasteatlas.com/most-iconic-ice-creams

各フレーバーのジェラートはポットに入っていて中が見えません。この見えない派がブエノスアイレスでは主流。ほとんどのお店では気になったフレーバを一口味見をさせてくれます。

食べ歩きなので各店でいちばん小さいサイズを注文します。１フレーバーで1900ペソ。ダークチョコレートはChocolate Amargoと表示されている店と(カカオ)80%と表示されている店があります。ここではChocolate Amargo。

私のジェラート店選びの基準は、甘すぎないこと、ダークチョコレート味がおいしいこと。

オベリスコに続くコリエンテス大通り。カロリー消費のために歩かなければなりませんが、次の目的地へは左折します。パレルモまで４軒がほぼ等間隔に並んでいます。

コリエンテス大通り 散歩・街歩き

老舗カフェが並ぶコリエンテス大通り。チュロスで有名なLa Giraldaの前を通ります。

La Giralda バー

コロン劇場を通過。

コロン劇場 文化・芸術・歴史

コロン劇場の前のラバシェ広場。前日までよりは気温が低めとはいえ暑いので木陰がありがたい。

ラバージュ広場 広場・公園

路地では映画の撮影が行われていました。

２軒目はレティーロにあるラパヌイ。バリローチェ発のチョコレートショップはジェラートも人気です。レティーロ駅前のサンタフェ通りにあるお店のほうが観光客にはアクセスしやすいですが、ここのほうが店内が明るくて中庭のテラス席もあって快適です。

ラパヌイ レコレタ ウルグアイ通り店 スイーツ

ラパヌイではダークチョコレートは80% Cacaoと表示されています。

ラパヌイは市内にいくつも支店がありますがどこも見える派。天然素材っぽい色合いです。チョコレートはもちろんフルーツ系のフレーバーもクオリティが高い。

２フレーバーで2300ペソ。上はレモン+ジンジャーということでレモネード味。

レコレタまで歩いてきました。観光名所の墓地。

レコレータ墓地 建造物

そのとなりの真っ白な聖母ピラール教会。

聖母ピラール聖堂 寺院・教会

神殿のようなブエノスアイレス大学法学部。この通りの向かいは11月のハカランダ並木がきれいです。

週末に開催されるクラフト市場。

レコレータ クラフト市場 市場

国連広場にある鉄の花のモニュメントは11月の嵐の影響でしょうか、花びらが一枚折れてしまってます。池も干上がっていて残念。

フロラリス ジェネリス塔 モニュメント・記念碑

そして国立図書館。

アルゼンチン国立図書館 博物館・美術館・ギャラリー

国立図書館のそばに３軒目のBuffalaがあります。公式サイトでも歴史を強調したかんじはなくて、わりと新しめの印象。

Buffala スイーツ

店名はスペイン語でバッファロー。その名のとおり水牛の牛乳やヨーグルトを使っています。ここも見える派。

外観は地味で、店内のこの看板のほうがインパクトあります。締め切った店内で冷房が強めにかかっているので、ジェラートの状態はいいですが外との気温差が大きくてちょっとつらい。

２フレーバーで2500ペソ。ここのダークチョコは80% AL AGUAと表示されています。ストロベリー味と合わせるとアポロチョコの味がします。お店の名前を冠した Chocolate Buffalaはカカオ70％のベルギーチョコを使っていて、甘いけどおいしい。

国立図書館前に戻ってきました。

併設のレストランで軽めの昼食です。けっこう歩いてるわりにぜんぜん空腹感がありませんが塩気のあるものを口にしたい。ドリンクは緑茶にします。

INVERNADERO 地元の料理

前々から来たいと思っていたレストランでした。雲が多めで風もあって、テラスで食事をするのにいい天気です。

アボカドとサーモンのトーストを。

ここで後半戦のルートを考えてると、あれ、全部で６軒じゃなくて７軒だなと勘違いに気づきます。さすがに夕方から４軒連チャンはきつい。一日で終わらせようと思ってたのですがテンションが下がります。とりあえず次１軒食べてから考えよう。

レコレタからパレルモへ歩きます。装飾美術館。ここの前庭にもお洒落なカフェがあります。

国立装飾美術館 博物館・美術館・ギャラリー

ラテンアメリカ美術館。ここのカフェも人気です。エビータ博物館なんかもそうですが、ミュージアム併設のカフェに名店が多いブエノスアイレス。

ブエノスアイレス ラテンアメリカ アート美術館 (MALBA) 博物館・美術館・ギャラリー

日本庭園に来ました。入場料は1500ペソ。サンパチェンスが満開です。公式インスタによるとサカタのタネがアフリカホウセンカから品種改良したものだそうです。

日本庭園 自然･景勝地

ブラジルとかヨーロッパとか海外からの旅行客が多かった。

ここまでだいぶ歩きましたがまだまだ歩ける気がします。ジェラートドーピングのようです。なんとかもう１軒行きましょう。

リベルタドール大通りをはさんで日本庭園の向かいにある４軒目のAversa。この通り沿いには近くにチェーン店のVolta、Cremoratti、Freddoもありジェラートの激戦区。ないのはLucciano'sくらいです。チェーン店はどこにでもあって名前も知れているのでいつも混雑していますが、どこも甘すぎで私には無理。

Aversa Helados スイーツ

かなり新し目の小さな店内。ウォーホルの絵なんか飾ってておしゃれです。カフェとして利用する人も多いAversa。見えない派です。

２フレーバーで2600ペソ。だんだん価格が上がってきました。Chocolate Amargoと上はめずらしくメロン味を。

一番小さいのを頼んだのにメロンをやたらデカく盛られました。良心的なサービスですが、食べ歩きをしている身にはまさかのメガ盛りに見えここで心が折れました。残りは後日行きましょう。それでもAversaのジェラートは７軒のなかでも特にあっさり目なので、気が進まないながらもやっぱりおいしいなぁと完食。

カロリー消費のためにもう少し歩き回りましょう。エコパークへ。

もともと動物園だったのを、動物たちを故郷に返してエコパークに変貌させたのですが、残った動物たちを展示するスペースが徐々に充実してきて動物園に戻りつつあるような。いいのか。

エコパーク テーマパーク・動物園・水族館・植物園

クジャクとともに園内中を闊歩するマーラさんがくつろぎ中。

というわけ前半戦終了。明日からまた猛暑が戻ってきます。うえー。

２月１０日

インフレで値段がどんどん変わるので、各店の価格比較のために日を開けずに第２ラウンド。さすがに１週間では価格も変わらないでしょう。

熱波はようやく退きつつありますが、午前中まで雨がふっていたのでじっとしてても汗をかく蒸し暑さ。午後４時すぎでホーム上の日向の気温計は36℃でした。日が傾いてから動き始めたのでスケジュール的には１日目の続きみたいです。

Villa Crespo駅で電車を下りて歩くこと15分、チャカリータというエリアにきました。プルガス市場。観光客には馴染みのないエリアですが、すぐとなりはおしゃれなレストランが集まるパレルモ・ハリウッドというエリア。

プルガス市場はアンティークショップが並ぶ屋内マーケットです。

そのプルガス市場の向かいに５件目のScannapiecoがあります。

Heladería Scannapieco スイーツ

1938年創業で現在は３代目。イタリアのアマルフィ海岸からやってきた移民の家族による手作りのジェラートショップ。いつ行ってもたくさんの客で賑わっています。とてもイタリアっぽい雰囲気。

フレーバーもけっこう変わったのがたくさん。家から近ければ片っ端から試せるんだけど、電車だとけっこう歩くし、バスだと乗り換えがあるし、繁華街からも近くないのでついでに寄ることもないし、残念。

一番安いのは1200ペソでしたが、カードが使えるのは1500ペソからなので、唯一ニ番目に小さいサイズのものを。記録に残さないと値段を忘れそうなので。他店に比べるとダントツに安いです。他店ではサイズは大中小が基本ですが、ここは７段階くらいサイズがあって食べたい量にあわせて注文できます。

Scannapiecoはなんといってもピスタチオが絶品。イタリアのいいジェラート店はピスタチオがおいしい、とイタリア人がみんな言ってたので、ブエノスアイレスではここが唯一正統派イタリアンジェラートの継承者だな。

そこから168番のバスに乗ってベルグラーノ地区へ。中華街のあるエリアです。６軒目はGruta。

Heladeria Gruta スイーツ

1977年創業。とても質素な内外装の家族経営のお店ですが、ここも地元のお客さんでいつも賑わっています。先払いですがだいたいレジでけっこう待たされます。

２フレーバーで2200ペソ。ScannapiecoからGrutaの連チャンは全然苦にならない。どちらもあっさり。

中華街へ寄ります。最近アボガド丼にハマっていて、ネットでおいしいレシピを検索したらごま油と海苔があるといいそうなので。今日はちょうど旧暦の１月１日でイベントが。カルナバルの大型連休初日と重なってものすごい人出でした。前に進めない。

中華街 散歩・街歩き

特設ステージでのイベントが終わったところ、PSY にそっくりなおじさんがいてみんなと写真撮られまくっていた。

中華街のスーパーが営業していてよかった。いつも行く床屋も営業していました。ごま油と海苔のほか、玉ねぎとニンニクもついでに購入。パン粉がなくて残念。

帰り際に中華門のところで獅子舞の踊りがちょうどクライマックス。赤いスモークが立ち上りました。正月からいいもん見たわ。

15番のバスに乗ってパレルモ SOHO へやってきました。パレルモ・ハリウッドのすぐ南で、同じくおしゃれなレストランやバーが集まるエリアです。おいしいピザ屋に入りたかったけど家に帰ってアボガド丼を作るのだ。帰ってすぐご飯炊かなあかんけど。

バーの店先でライブ演奏があったりするカルナバルの連休初日。日が落ちて、外歩きにいい気温になりました。

広場にパレルモの文字モニュメントできてたの知らなかった。

服飾雑貨の屋台が並ぶ週末マーケットもパレルモSOHOの見どころ。

最後７軒目はAntiche Tentazioni。イタリアのパドヴァに本店があり何度か賞をとったお店です。他にも中華街のすぐそばやブエノスアイレスの高級住宅街の一つデボートなどここ最近店舗を増やしています。

Antiche Tentazioni スイーツ

市内の支店の中でもここのお店がいちばん広々としています。

１フレーバーで1700ペソ。ティラミス味を食べました。今日は３軒とも小さめであっさりですんなり食べられました。以上７軒コンプリート。

価格が比べられたのが個人的に興味深かった。価格差は主に立地エリアによるものですが、そう考えるとCadoreはコリエンテス大通りにあり超有名店なのに良心的です。

少し歩いて高架下のアウトレットモールにやってきました。

ディストリトアルコス アウトレット

いいかんじに夕暮れています。電車に乗って帰ります。

ジェラート◯選のアルゼンチン編を考えると、プエルト・イグアスやポサダスのマテ茶のジェラート、メンドーサやカファヤテのワインのジェラート、そしてカラファテのカラファテの実のジェラートがアルゼンチンならではでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=oW4uWA-vyv4