岡山西大寺会陽はだか祭り！

2024/02/16 - 2024/02/18

岡山の西大寺で開催される奇祭・はだか祭りを見に行って来ました。日本にこんな変わったお祭りがある事に驚きつつも熱狂的でとても楽しかったです。前乗りして倉敷へも足を伸ばし充実した旅行でした。

■飛行機　
2/16(金)　NH653便　東京（羽田）空港発 10:05発 ⇒岡山空港着 11:25着
2/18(日)　NH656便　岡山空港発 14:05発 ⇒東京（羽田）空港着 15:20着

■ホテル
アークホテル岡山　ルートインホテルズ

■費用　※楽天トラベルの楽パック（航空券+宿)
35,400円 -1,000円（クーポン利用）- 413ポイント＝ 33,987円

エリア 岡山市(岡山)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.0
• グルメ: 3.5
• ショッピング: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 高速・路線バス ANAグループ JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: 楽天トラベル

出発2時間前に羽田へ。久々の旅行だから嬉しい。ANAラウンジでのコーヒータイムがホッと落ち着く。翼の王国を読んでいたらインドへ行きたくなって来た。

この日は風が強く他のフライトでは少し影響が出ていた。

前便の乗客が降りるのが遅れて定刻より20分ほど遅れて出発。

フライトは満席近くてサラリーマンの出張が多いイメージ。せっかくK窓側席取ったのに富士山は反対側だった。でも壮大な南アルプスがきれいに見えた。

岡山空港に近づくも機材トラブルで上空を何周もグルグル旋回していた。ちょっと心配でドキドキしたけど定刻より30分遅れで無事ランディング。

岡山桃太郎空港に到着。

倉敷行きのリムジンバスへ。もう定刻過ぎてたけどフライトの到着に合わせて待っててくれた。40分ほどで1,110円。

倉敷駅に到着。

ランチはとんかつの名店、かっぱで食べようとしたら混んでいて今日のランチ分は終了と書いてあった。そんな、まだ13時なのに。

ちなみにこの日夜通っても店前はお客さんがたくさんいた。

適当に他の店探してたらすぐ近くに老舗感のあるお好み焼きの店があったので入ってみる。

お好み焼き　香里園

牡蠣のお好み焼きをオーダー。ご夫婦で切り盛りしていて、カウンターでマスターとおしゃべりしながら待った。牡蠣は3月になると海が濁り始めて質が落ちるため今のうちが旬らしい。昔倉敷駅の西側はチボリ公園と言うコペンハーゲン風の建物が並んだ公園があったが、経営難でわずか12年で閉園したとの事。チボリ公園の写真が載ってる昔のガイドブックを見せてくれた。

牡蠣のお好み焼き1,000円。牡蠣がプリプリでとっても美味しい。牡蠣から旨味汁が出るので食べる直前にカットして食べてとアドバイスを頂いた。牡蠣は好物なのであっという間に完食。ご馳走様でした。

店を後にし倉敷美観地区を散策。

倉敷美観地区 名所・史跡

こちらの公民館でお手洗いをお借りした。

昔の倉がきれいにリノベされていたり、今っぽいオシャレなお店が多かった。

倉敷はマスキングテープ発祥の地らしく、その手のお店がたくさんあった。

主張強めのアンティークショップ。

これこれ、良く写真で見る景色。

倉敷美観地区 名所・史跡

牡丹がきれいに咲いていた。

はぁー、絵になるな。

三宅商店と言う古民家風カフェで休憩。このタイプのストーブ、懐かしい。落ち着く空間。

季節のデザートプレート1,320円(ドリンク付き)。岡山はフルーツが美味しい事でも有名なので食べてみたかった。みかんのゼリーやシャーベットなど手作り感があり美味しかった。ゆっくりした時間を過ごせた。

大原美術館はずっと工事で閉館していたが明日から再開するとの事。うーん、見られず残念だけどまた訪問する理由が出来たので。

夜の美観地区のライトアップを見たいので、日が暮れるまで駅近くのアウトレットモールで時間を潰すことに。駅前にはチボリ公園の名残と思われるアンデルセン童話の銅像と時計塔があった。

日が暮れたので美観地区へ戻って来た。思ったより全然人がいなくて明かりも少なかったけど、写真を撮るとこんなにいい感じに写った。

倉敷美観地区 名所・史跡

川に倉や松が反射してとてもきれい。

倉敷美観地区 名所・史跡

すごく幻想的で良かった。

夕方あたりから寒さのせいか腹痛になっていたので、写真を撮ったらすぐ岡山へ向かった。

倉敷美観地区 名所・史跡

岡山駅に到着。思ったより駅が大きくてずっと都会でびっくりした(失礼)。

アークホテルにチェックイン。コンパクトで古さは感じるもののきれいに掃除されていた。

アークホテル岡山 宿・ホテル

腹痛で外へ食べに行く気力がなかったので、夕食はコンビニで買って来て部屋で済ませた。

この日は早めにおやすみなさい。

翌日。腹痛もすっかり治まりジョギングへ。岡山城まで走って来た。

後楽園周辺をぐるっと走る。散歩している人やランナーも結構いた。

ジョギングの記録。

お昼頃香港人の友人と合流。私の旅行記に何度も出てくるM君。彼は3日前から来日していてこの日は鳥取から来た。去年の夏に会って以来なのでお互い再会を喜んだ。

今回は彼からはだか祭りを一緒に見に行かないかとお誘いを受けたのだ。私はこの祭りの存在を知らなかったのだけれど、日本通の友人はいつも日本各地のあらゆる祭りを調べている。恐れ入ります。

増田豆腐店と言う豆腐料理店でランチ。1時間前に予約して行ったけど、店内は6名のカウンター席しかなかったので予約して良かった。

名物あげだしとうふ定食1,100円。とてもヘルシーで美味しかった。蜜がかかった豆腐ドーナツも美味。

その後電車で吉備津駅まで行き、吉備津神社へ。

吉備津神社 寺・神社・教会

お詣り。ここに中国銀行の提灯が飾ってあり、友人が「Bank of Chinaだ！」と驚いていたので、いやそれは国の中国ではなく中国地方の意味だよと教えたが、うまく説明出来なかった。

※平安時代、この辺りは京都と太宰府の２つの都の中間に位置するので「中間の国＝中国」と呼ばれるようになったのが起源とのこと。

長い回廊。すごくきれい。

梅や桃の花が満開。もう春に近づいてるんだな。ここの神社は広くて色んな社や植物が植えてある。

この日はとても暖かくて分厚いコートを脱ぐほど。

直書きの御朱印を頂いた。300円。

この後次の電車まで8分しかないと分かり、友人とダッシュで駅まで戻り何とか岡山駅行きの電車に乗った。めちゃ息切れした。これ逃すと次の電車は30分後だからね。地方の交通機関の時刻チェックとても重要だと改めて実感。

ホテルで少し休み、すぐに駅へ戻り西大寺駅に17:15頃到着。すでに駅は混んでいた。

徒歩10分ほどで西大寺に到着。西大寺会陽(さいだいじえよう)は1510年に始まり国の無形民俗文化財に指定されている。五穀豊穣や繁栄祈願、厄除けのために始まったのが起源とされている。昔は修正会結願の日の旧暦1月14日に行われていたが、観光化に伴い毎年2月の第3土曜日に開催されるようになった。ちなみに会陽とは厳しい冬が過ぎやがて春を迎える吉兆の意味。

コロナ以降争奪戦は見送られていたものの、今年は4年ぶりに完全復活したのだ。

学生達による舞踊やダンスが行われていた。

西大寺観音院 寺・神社・教会

境内から橋を渡った所に屋台村があった。にぎわっているね。
ちなみにこの日のために仮設トイレがあちこち設置されており安心だが、長丁場なのでなるべく水分は取らないようにした。

19時前にさっそく最初のはだかが入場して来た。この方だけ赤い褌を締めていたので何かの代表の方かな。

最初のチームが垢離取場(こりとりば)で旧年の垢を落として心身を清める。ものすごく水が冷たそう！

本堂のあの御福窓(ごふくまど)から宝木(しんぎ)と言う木を削ったものに、牛玉宝印(ごおうほういん)と書いた厄除けの護符を巻きつけたものを2本投下する。2本投下するのは「陰」と「陽」で対になってるから。この2本の小さな宝木を巡って約9千人の男達の争奪戦が繰り広げる。どんな感じなんだろうと今からめちゃくちゃ楽しみ。

女性たちによる太鼓の演奏が場を盛り上げる。

19時過ぎに川から花火が打ち上がった。きれい。

女性は争奪戦に参加出来ないので、「女会陽」と言うものが祭りの直前に行われる。水垢離(みずごり)して「六根清浄」とお経を唱えながら境内を巡る。薄い白装束を着ただけなのでこちらもとても寒そう。

本堂からは若い青年達がわーっと一斉に出て来た。地元の高校生らしくて若さ溢れ爽やかに走り抜けて行く。中には本堂から出て来た後お辞儀してる子もいて礼儀正しい。青春時代の良い思い出になるね。

どんどん続くよ。

観客の中にはチラホラと外国人観光客やテレビクルーがいた。中には褌姿の外国人参加者までいて、外国にも知られているお祭りなんだね。境内の放送は日本語と英語もあった。

本堂の正面に移動して見学。

はだか達は以下の順路を3回行うのでずっと濡れたまま何時間も外にいなくてはいけない。でもみんな表情がイキイキとしてる。実際すごく寒くて辛いんだろうにそうは見えなそうにしてるのがあっぱれ。

1. 仁王門から入場
2. 石門をくぐる
3. 垢離取場で水ごりを取る
4. 本堂大床に上がって祈願(御福窓から清めの水をかけられる)
5. 牛玉所権現に参拝
6. 四本柱(参加者しか通れないあの世とこの世の結界)をくぐる
7. 再び本堂へ参る

すごい数。こんな一度にたくさんの人様の裸を見ることはないでしょう。「わっしょい、わっしょい」と掛け声をして進んで行く。この熱気は動画じゃないとうまく伝わらないかも。

西大寺会陽ライブ配信
https://www.youtube.com/live/poJC_YrAVJc?si=a1TuAYLo0M8HNdzO

友人ははだか達とハイタッチ。私もテンション上がってハイタッチ。エネルギーをもらいます。

石門の前に移動して見学。みんな冷水に浸かる前に大声出して気合を入れていた。中にはお年寄りの方もいて大丈夫かなと少し心配になった。

水浴びから出て来た人達。石門前の地面はもう水浸し。消防の方が観客に「はだかが通るので道開けてくださーい」と呼びかけていて、参加者を「はだか」と呼んでいたのがおもしろかった。

ぞくぞくと地元企業のチームが入場してくる。個人でも参加出来るみたいだけとチームで参加した方が仲間と盛り上がれて断然楽しそう。

若手社員が多かったのできっと会社から参加するよう指示されたんだろうな。若者に負けじとシニア層も結構いた。翌週の社内ではさぞ盛り上がりそう。みんな普段は普通の人だろうにこんなハイテンションの姿を見ることが出来て、人間の内なる明るさを一度にたくさん見た気がした。

これから初めて水を浴びるチーム。うぉーっとテンション上げて気合を入れるがみんなシラフ。

そう、祭りのルールとして飲酒した人は一切参加出来ない。危険な行事なのでみんな怪我覚悟で参加している。あとはメガネやネックレスなどを身につけるのも禁止。膝のサポーターは許されてる。

そろそろ立ち見席に行きましょう。道路に出て向かう途中、垢離取場の様子が見えた。腰まで水に浸かったり水をかけ合ったり寒そう。

少しでも見やすい場所から見たいため東立ち見席(2,000円)を購入していた。座席指定席(5,000円)の真後ろだが本堂の正面に位置してる。なんとか背伸びして見える。

西立ち見席(1,000円)は本堂向かって左横に位置し、本堂からも結構離れてるのであまり見えなそう。

1時間前くらいになると裸群が集まって来て本堂で場所取りしていた。膝のサポーターを装着して準備万端。

だんだんすごい数の人が集まって来た。
本堂前のスペースは20:30過ぎになると参加者以外入れなくなる。カメラマンや取材クルーさえも入れない。

中は異様な光景。こんなの見たことない景色。群衆が左へ右へと蠢いていてまるで渦のよう。みんな手を上げ両手を繋いで下に潜り込まないようにしている。中は熱気と湯気が凄そう。

22時1分前に照明が真っ暗に落とされまずは串牛玉が100束投下され、その後22時に宝木2本が投下された。暗闇の中カメラのフラッシュだけが光り時間が止まっているかのよう。

宝木には強い香りが染み込ませてあり、暗闇の中その香りを頼りに探し出す。

すぐ明かりがつき、一部で奪い合いが行われているよう。息をするのも忘れるくらい怪我人が出ませんようにと夢中で見守る。群衆が乱れ大床から人が流れ落ちたり騒然とした雰囲気。ふと見るとダッシュで本堂の外を駆けてる人がいて、その後暫くして宝木が抜けたと放送があり、お祭りの終了を告げた。

興奮冷めぬまま境内を出て帰ろうとしたら、人だかりがあり覗いたら福男が立っていた。チラッと宝木が見えてありがたい。

参加者の皆さん、本当に寒い中お疲れ様でした。最高にクールなものを見せてもらいました。久々にやっぱり日本の文化は独特で面白いなと思えたし、友人もとても興奮していた。どうかこの素晴らしい伝統をずっと受け継いで行ってほしいです。

駅へ戻る途中うどんを無料で提供している所があったのでありがたく頂く。冷えた体に温かいスープが染みた。夢中で完食。とても美味しかったです。

友人と別れ23時半ごろにホテルへ帰還。お風呂で熱めのお湯を張ってゆっくり体を温めた。今日の参加者も今夜はゆっくり湯船に入っているんだろうな。なんだかまだ夢心地な気分でベッドに入った。

翌朝。市内を5キロほどジョギング。鳥が置物のように動かなかった。

10時前に友人と合流して、アークホテル近くの岡山木村屋と言うパン屋さんでモーニング。シンプルな食パンのセット440円。

「銀座木村屋」と同じお店？と思ったが、創業者が銀座木村屋で修行をして大正時代に岡山にお店をオープンした100年の歴史があるお店だった。

店頭にはとにかく種類豊富な食パンとご当地パンがたくさん。すごく迷いながらお土産にパンを少し購入した。

キムラヤのパン 岡山シティホテル桑田町店 グルメ・レストラン

友人に見送られて岡山駅から11時のシャトルバスで空港へ。30分ほどで780円。Suicaが使えた。

さくっと手荷物検査してANAラウンジへ。岡山空港にANAラウンジがあるなんて意外だった。JALのサクララウンジもあった。

テイクオフ。この垂れ幕にグッと来た。岡山、すごく良いところだったな。また来ます。

お土産紹介。きび団子は会社用。岡山木村屋で購入したたくあんサラダロールとバナチョコロールは食べるの楽しみ。

また明日から仕事頑張るぞ。

この旅行記へのコメント （2）

• Matt Yさん 2024/02/19 08:17:38

  私も岡山に

  偶然私も今週末は岡山にいました(泊まったのは倉敷でしたが)こんなお祭りが行われていたなんて！
  岡山見所まだまだあるので行ってみたいと思いました。そうそう岡山空港はラウンジあるんですね。
  帰りは違う空港(米子)だったので使いませんでしたが、ちょっと覗いてみたいです。コロナ禍の時どんな路線でも1日1便は維持されていたのに、岡山は空港を発着する便自体1便もない日もあったことを思うと、感慨深いですね。

  Ugly_Zhenliさん からの返信 2024/02/19 20:33:40

  Re: 私も岡山に

  同じ週末に岡山にいらっしゃっていたとは。どこかですれ違っていたかもしれませんね。
  
  調べてみると岩手や大阪にも裸祭りがあるらしいです。日本にはまだまだ知らない面白そうな祭りがたくさんあるんだな、と思いました。
  
  コロナ中、岡山空港に発着便がない時があったのですね。新幹線があるのでそれで何とか維持していたのでしょうか。もうコロナの頃には戻りたくないですね。
  
  岡山の旅行記アップされるの楽しみにしてます。