2023/10/16 - 2023/10/16
134位(同エリア861件中)
玄白さん
10月の山中湖ロッジ滞在は15日から19日までの4泊5日の滞在。初日は午後にチェックインしたため、昼間のアクティビティは無し。翌日16日は、5月に一度訪れた勝沼を再訪し、2度目のワイナリー巡りを楽しんだ。勝沼は、言わずと知れた日本のワインの一大生産地で、大小合わせて30社近くのワイナリーがある。
今回訪れたのは、サントリー登美の丘やメルシャンといった大手の有名ワイナリーではなく、小規模ながらキラリと光る特徴がある個性的なワイナリーを巡ってきた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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最初に訪れたのは、勝沼醸造。
築140年の古民家で1937年にワイン作りを開始した老舗ワイナリーの一つ。元は養蚕を営んでいたというが、初代社長が、近隣のぶどう栽培農家と共同組合形式でワイン作りを始めたそうだ。現在の従業員20名の小規模ワイナリーである。 -
母屋の横に、やはり年代物の蔵が立っている。今でもワイン熟成庫として現役で活躍中だ。
¥1,650のテイスティングツアーで、蔵の中も見学できる。なお、ツアーは事前の予約が必要。 -
蔵は手入れされていて、漆喰や軒下は真新しい。
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蔵の一階にはワイン樽が並べられ、熟成を待つワインが眠っている。
年間40万本のワインを生産しているというのにずいぶん樽の数が少ないのでは、ツアーガイドに質問すると、別の場所に専用の熟成庫があるのだという。 -
蔵の2階は、2代目社長が個人的に集めたワイングラスコレクションが展示されたギャラリーになっている。すべてリーデルのワイングラスである。
リーデルといえば、265年の歴史を有するオーストリアの名門ワイングラスメーカーである。ワイン好きであれば知っていることだが、同じワインでもグラスの形状によって、微妙に味や香りが異なる。そのためリーデルでは、ワイン生産者や、ワイン愛好家を集めてワークショップを開き、そのワインにふさわしい専用のグラスを作っている。
勝沼醸造の社長の夢は、このワイナリーのブランド「アルガブランカ」専用のワイングラスをリーデルに作ってもらうことだという。そのためには、勝沼醸造のワインが世界に通用するブランドにしなければならないので、会社の理念・目標として掲げるのも良いことではないだろうか。 -
白ワイン「シャルドネ」専用のグラス。玄白もシャルドネは好きなワインで、我が家で使っているグラスも同じ形状のものである。
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デキャンタもいろいろなスタイルのものが集められている。
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初代社長が、作家の川端康成と横光利一と親交があり、2人がやり取りした手紙が展示されていた。
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テイスティングは、ツアー代金\1,650分がチャージされたカードを試飲したいワインが展示されているボックスの上に指して試飲グラスに自分で注ぐスタイルである。
3種類ほど試飲したらあっという間に残高がなくなってしまった。追加でチャージができるが、このあとも別のワイナリーを巡るので、追加のチャージはしなかった。 -
真っ先に試飲したのは、「アルカブランカ ヴィニャル イセハラ」
イセハラというのは笛吹市伊勢原地区にある風間正文さんというぶどう農家が保有する畑のぶどうだけで作られたワインのこと。フランスワインと同様、ぶどう畑を狭く限定するほど高級なワインということになる。特定の畑の地質、気候、ぶどうの出来具合が限定された特徴のあるワインになるからである。
このアルカブランカ ヴィニャル イセハラは今上天皇即位式の晩餐会で、採用されたそうだ。また、2007年には、JAL国際線ファーストクラスの白ワインとして採用されている。
試飲した結果、比較的軽いが、タンニンの渋みは全くなく、ほのかな甘みとフルーティさがあり、さわやかな酸味が心地よい。
我が家の家計には厳しいお値段ではあるが、思い切って一本、お買い上げ! -
社屋を全面的に改修工事中だったが、新社屋の屋上が展望台になっている。
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目の前に広がる勝沼醸造の自家畑。鮮やかというほどではないが、ぶどうの葉も黄葉している。
品種は白ワイン用の甲州。このワイナリーに限らず、勝沼では、白ワイン用は甲州、赤ワイン用はマスカットベリーAが圧倒的に多い。
カベルネ・ソービニヨン、ピノ・ノワール、シャルドネなど海外の銘醸ワインに使われている品種に取り組んでいるワイナリーもあるようだが、気候風土や地質がヨーロッパとは違うので、ヨーロッパの銘醸ワインのような出来にはならないのであろう。 -
好天に恵まれ、ぶどう畑を眺めながら屋外テラスで、試飲を楽しむ。
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2種類目の試飲はマスカットベリーAの赤ワインで、勝沼醸造のセカンドラベルワイン「アルガ レティーロ」
樽熟成したマスカットベリーAの原酒8~10種をブレンドしている。ブレンドにあたっては、日本を代表するソムリエの田崎真也氏が協力しているそうだ。
ブラックベリーのような香りがする飲みやすいワインだが、白の甲州に比べると挌としては、ちょっと見劣りするかなという印象だった。 -
2か所めのワイナリーはMGVs(マグヴィス)ワイナリー。元はウェハの露光前加工工程を手掛ける半導体工場だったが、創業者の両親がぶどう農家で本人がワイン好きということで、2017年に半導体工場の設備(クリーンルームや液体窒素)を利用して創業を始めたという変わり種のワイナリーである。
やはり、甲州種の白ワイン、マスカットベリーAの赤ワインを手掛けているが、最近は特にスパークリングワインに力を入れているそうだ。 -
元半導体加工のためのクリーンルームに設置された醸造タンク。酵母の混入や雑菌を避けるためにクリーンルームを使っているか聞いてみたが、どうもそうではなくスペースを利用しているだけのようだ。
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ショップの様子。12時になると昼休みになるのでと言われてテイスティングをせかされてしまった。
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液体窒素タンク。本来は半導体ウェハ加工工程で使われる設備だが、ワイン造りでは、絞ったブドウ果汁の酸化を防ぐためにタンクに窒素を充填するのに利用されている。
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「K231」というラベルの甲州白ワインをテイスティング
ここのラベルは、系統だっていてラベルのアルファベットと数字でワインの素性が分かるようになっている。元半導体工場らしい発想である。
K:ブドウ品種 甲州、 B:マスカットベリーA、
百の位の数字はぶどうの産地 1:勝沼 2:笛吹市一之宮地区 3:韮崎市穂坂地区 4:ある市町村全体のブレンド 5:山梨県全体のブレンド
十の位の数字は原料処理の方法 1:フリーラン(ぶどうの自重だけでぶどう液を絞る) 2:ショートマセラシオン(皮と種を一緒に醸してから果汁を摂る) 3:フリーラン+プレス混合 4:プレス果汁(加圧圧縮してぶどう液を絞る) 5:濃縮果汁(絞った果汁から水分を飛ばし、糖度を上げる)
一の位の数字 醸造方法 1:ステンレスタンク発酵 2:ステンレスタンク発酵+シュールリー(6か月以上滓引きしないで発酵) 3:ステンレスタンク発酵+木樽熟成 4:樽発酵+ステンレスタンク熟成 5:樽発酵・樽熟成 6:オリジナルブレンド 7:タンク内2次発酵(スパークリングワイン) 8:瓶内発酵(スパークリングワイン)
試飲の印象は、ワイン作りの心意気は良しとするも、歴史が浅いので、まだワイン作りの未熟さが感じられた。ユニークな設備を使っての革新的製造法に取り組んでいるので、これからの奮起を期待したい。 -
3か所は、白百合醸造。ここもまた家族経営の小規模ワイナリーである。
ブランド名はロリアンワイン。ロリアン (Lorient, L'Orient) は、フランスの北西部に位置するブルターニュ地域圏、モルビアン県の都市であるが、語源は「東洋の」という意味で、ヨーロッパに負けない東洋でのワイン作りを目指すという会社の心意気を表している -
社屋の周囲にはぶどう棚が設置されている
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ぶどうはちょうど実りの時期を迎えている
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ワイナリーのショップへ。
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このワイナリーでゲットしようと思っていたのは、「ロリアン甲州 vigne de Nakagawa」
このワインは、今年のG7広島サミットで首脳たちのワーキングランチの際に提供されたワインである。ところが、生産量が少なく、G7で使われたというトピックがあったせいか、アッという間に売り切れ、2022年のヴィンテージもすでに売り切れ、今年のワインもすでに予約済だという。
このワインがG7広島サミットで採用されたのは、かのソムリエ、田崎真也氏の推薦だったという。値段は¥3,000以下のリーズナブルなワインなのだが、世界の首脳たちが集まる場でも提供されるのは珍しいことのようだ。
Nakagawaというのは、御年90才という中川さんというぶどう農家の畑のぶどうだけで醸したワイン銘柄である。ご本人はすでに高齢で引退したいと言っているようだが、白百合醸造が、ぜひぶどう栽培を続けてほしいと懇願しているのだそうだ。
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残念ながらG7広島サミットで使われたワインは試飲できなかったので、白百合醸造の代表的なワイン4種のテイスティング。
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イチオシ
グラスも持って外のぶどう棚の下で、甲州の房を見上げながらのテイスティング。
ぶどう品種「甲州」は日本の代表的なワイン用ブドウで、世界的にもワイン用品種として認められているが、その歴史は意外に古い。いくつかの説があるようだが、一説によると中央アジアのコーカサス地方の品種、ビフェニラがシルクロードを経由して奈良時代に日本にもたらされたという。最近のDNA解析の結果からビフェニラが中国経由で移動する途中で中国の野生ぶどうと交雑した品種だと解明されている。日本固有の品種とされたものが、遠く中央アジアに起源があるというのは、古代からぶどうが日本と世界とつながっていたというロマンを感じる事実である。 -
次に向かったのはシャトー勝沼。
ここは規模が比較的大きく、テイスティングルームは観光客でごった返していた。最初からここではテイスティングをするつもりはなく、ワイナリー付属のレストラン「鳥居平」でのランチを摂ることだった。 -
ちょっと贅沢にコースランチをオーダー。
レストランの窓からはこの後訪れる予定の「ぶどうの丘」の建物が見える。
前菜は、甲州信玄豚のローストポーク、パンはシャトー勝沼併設のパン工房の焼きたてのパン、メインは低温調理した子牛ロース肉。デザートの写真は撮り損ねてしまった。、ワインは、甲州白のグラスワイン。 -
最後は甲州市営の観光施設「ぶどうの丘」へ。ここは、勝沼の20数社のワイナリーのワインが買えるショップや、宿泊施設、バーベキュー広場があるが、我が夫婦の目的は、施設に併設されている日帰り温泉「天空の湯」である。昨年から山中湖ロッジに滞在するミッションの一つが、山梨県内の温泉を制覇することなのだ。
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イチオシ
入浴客がいるので、温泉の写真は無し。
風呂あがりに温泉施設の前から眺めた勝沼のぶどう畑を遠望。かなたの山並みは御坂山地で、あいにく富士山は御坂山地の陰になっていて見えない。 -
イチオシ
まもなく、日が沈むので、夕日の撮影
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イチオシ
日が落ちて30分後、甲府盆地の夜景を撮影してから、山中湖ロッジに戻る。
今回は、勝沼醸造でのテイスティング以降は、連れ合いの運転だった。 -
今回のワイナリー巡りでゲットしたワイン。
左側:ヴィンテージは異なるが、今上天皇即位晩餐会で供された白ワイン「アルカブランカ ヴィニャル イセハラ」勝沼醸造
中央:MGVsワイナリーのスパークリングワインPOSH
右側:白百合醸造のロリアン甲州
いづれも、自宅に帰ってから抜栓するつもり、楽しみである。
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