2023/11/04 - 2023/11/04
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たびたびさん
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はじめに、お通りのある東城町のこと。同じ広島県なのに広島市から東城へのアクセスは、これがけっこう難しくて。。ルート検索によれば備北交通バスで広島駅発9:30、東城駅着12:12。こんなのしかないんじゃとても行く気にならないなあと半分諦めていました。しかし、もう一度気持ちを入れ替えて情報を集めたら、土日休日だと、広島駅発6:35発、庄原駅着8:45、発9:05、東城駅着9:41という庄原駅経由の手段があるのが判明。ルート検索はバスだと直行便しか出ないから、乗り継ぎだとわからないんですね。かつ、乗り継ぎでもタッチ決済だと直行料金となるんです。それにしても、なんでしょう。この情報にたどり着くまでにはかなり苦労して、もしかしたら東城に住んでいる人ですらこれを知っている人は少ないのではないかという感じ。お通りの宣伝もいいですが、観光案内所の人もホテルの人もこうした基本的な情報をちゃんと知っていていいし、庄原市も含めてこうした情報こそしっかり伝えていくべきではないかと思います。もしかしたら、東城町も西城町も庄原市に合併をしたのですが、旧庄原市の方では東城は同じ地元という意識が弱いのかも。今でも庄原は庄原。東城は東城。分からないのは仕方ないよねみたいな気持ちがあるのは否めないような気もします。
前置きが長くなりましたが、改めてお通りです。これは、東城町で400年以上続く伝統行事。始まりは福島正則の家老で東城1万石の城主だった長尾一勝による関ケ原の戦勝祝賀。広島藩が福島家から浅野家に代わった後も、東城には家老だった東城浅野家が着任し伝統は引き継がれます。そして、今では、大名行列、武者行列、母衣行列、華童子からなる総勢200人以上の華やかな時代絵巻が繰り広げられる祭りとなりましたが、最も印象的なのはやっぱり母衣行列。あどけなさも残る女の子たちが武者人形に花飾りの付いた母衣を背負うという個性的ないでたちで、しずしずと歩いて行く。ただ、衣装はなかなかの重さもあるようで、けっこう過酷な役割。それに耐えながらの健気な姿勢にもちょっと心が動かされます。
お通りと合わせて行われる東城まちなみぶらり散歩ギャラリーは、五品嶽城の時代からの城下町で広島藩境の重要拠点だった歴史もある東城町のウエルカムイベント。名建築の三楽荘ほか市街中心部の酒蔵やお菓子屋さんその他で我が家のお宝を観光客にご披露します。ちょっと古びたものにも新しい命を吹き込んでセンス良く飾ってある姿は、街が積み重ねてきた文化の厚みを感じさせるもの。お通りの日はちょっと早めに訪ねられてはいかがかと思います。
そして、これは予定外だったのですが、比婆荒神神楽も。ちなみに、広島県は神楽団の数が300近くもあって日本一という神楽大国。安芸十二神祇、芸北神楽、芸予諸島の神楽、備後神楽、比婆荒神神楽の5つの系統がありますが、この中で比婆荒神神楽が唯一の国の重要無形民俗文化財。上演は東城町、西城町の各地で行われていて、今回は、たまたま市街で上演があるのに気が付いて、拝見したという次第。
メインの演目は、「国譲り能」。おめでたい大黒さんやえびすさんも登場して、その煌びやかな衣装にはちょっとびっくり。舞台の奥行きを活かすスケールの大きさもあるし、やっぱり伝統の重みは違うのかなと感じました。
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広島駅から庄原経由の高速バスで3時間。東城駅に到着しました。
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東城駅から市街中心部に向かいます。
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東城は、戦国時代は五品嶽城の城下町。その後、広島藩の東境という要衝にあって、新見に向かう備中新見路と福山に向かう東城路が交錯する物資の集散地として栄え、たたらの鉄や米、海産物や塩などが運ばれました。街並もその名残がけっこう色濃く残っていて、整然としている印象。メインストリートの入り口には「街道東城路」の看板があって、往時の賑わいの記憶を留めています。
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では、さっそく街並みの散策。
延城堂では、 -
甌穴饅頭というのをいただきました。しっとりした皮にどっしりとしたあんこの甘さがあって、なかなかいいじゃないですか。東城は竹屋まんじゅうだけじゃないですね。こちらもちゃんと老舗らしい味わいです。
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さらに進んで
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上之町ギャラリー。
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昔の映写機に
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イチオシ
奥の間では創作の飾り。
お通りの人形を配して、ひな飾りみたいな雰囲気もありますね。つまり、これは冒頭に触れた東城まちなみぶらり散歩ギャラリー。素晴らしいじゃないですか! -
そして、はす向かいの大きな建物は、
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イチオシ
東城町では絶対に外せない三楽荘です。
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建物内に入ると悠々としたスペース。
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東城の名匠、横山林太郎が建てた豪壮な建物は外観だけでなく、こうして建物に入った瞬間から、玄関周りの雰囲気からしてちょっと違うなという上質さです。
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前衛的な生け花に
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艶々、黒光りする板張りの玄関。
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大広間に進んで
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イチオシ
なるほどー
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これは想像以上の
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スケールと風格がありますね。
呉服反物商や醤油醸造業を営んでいた保澤家が明治24年に建てた町家で、今では東城のまちなみ景観を代表する建物なのですが、戦後60年は、旅館「三楽荘」。今は庄原市の所有。
係りの人が贅を尽くしたあちこちの説明をしてくれましたが、そうした細かいところではなく、全体的なゆとりというか気持ちよさを感じるべき建物だと思います。 -
建物内では、染め物作品の展示。
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これも東城まちなみぶらり散歩ギャラリーの一環でしょう。
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青森には、こぎん刺しという刺し子の文化がありますが、
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その感じにもよく似ています。
そんな話もしたんですが、特に関連性とかはないような。どこかから学んできて、いいものはいい。そんな感じかなと思います。 -
お庭の方も
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ざっと眺めて
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奥の茶室は
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こんな感じ。
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これも贅を尽くした意匠のようですが、なんだったか忘れました。
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コテコテの食堂も拝見して、
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二階の一室では
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お通りの人形展示。
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本物の方はまだこれからなんですが、
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期待が高まります。
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二階はこれが階段を上がったところ。
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二階の広間も悠々で
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縁からは
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さっきのお庭を見下ろせます。
では、三楽荘はこの辺で。 -
再び東城町のメインストリートに出て、これは北村酒造場。菊文明の酒蔵です。
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ここでも、東城まちなみぶらり散歩ギャラリーを拝見しますよ~
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イチオシ
店の奥には節句風の飾りつけ。レトロだけどここも歴史を経た美しさがあって、いいものを見せてもらったなという感じ。おもてなしの気持ちがしっかり伝わりました。
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今度は竹屋饅頭。
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「思い出します。おふくろの味。たーけーやまんーじゅうー」のテレビ宣伝で、広島人なら知らない人はいないでしょう。
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庄原にあって、酒饅頭で日保ちが二日間しかないので、基本は地元でしか流通しないのですが、福屋の駅前店では土日の限定販売をやっています。参考まで。
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これは別棟の方。
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お庭を進むと
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ここでも、東城まちなみぶらり散歩ギャラリー。
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イチオシ
金屏風の前に生け花があって、
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華やかな飾りつけ。
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対して、床の間の方はすっきりです。
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双葉書店の方でも
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賑やかな飾りつけですね~
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さらに進んで
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後藤商店は、東城町の市街、新まち町屋のエリア。なにか酢の匂いがするなあと思ったら、「赤酢 後藤生酢醸造元」の文字が目に入りました。ここは酢の醸造元なんですね。
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中に入ると
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古い蓄音機が置いてあったりして、
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ここでも
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お客さんを楽しませる飾りつけ。
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ご主人からは
赤酢は酒粕から作りますといった丁寧な説明もいただきました。 -
東城町の市街には二つの酒蔵があって、こちらの生熊酒造は「超群」というお酒の蔵元。後藤生酢醸造元の後藤商店と同じ、新まち町屋のエリアです。
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実際に酒を造っているのは少し離れた場所のようですが、店内はいかにも酒蔵らしい展示品が飾られていていい感じ。
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この雰囲気だけでも寄ってみる価値はあると思います。
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では、そろそろ時間です。
メイン会場の東城小学校グラウンドの方にやってきました。 -
会場はほぼ設営が終わって
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傍らでは出番を待つ人たち。
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こちらも準備万端ですね。
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観客の方もいつの間にか大勢集まってきましたよ~
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ステージに一行が揃いまして
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今日のお姫様を演じる二人が、その前に書のパーフォーマンス。
見事に作品が完成しました。 -
では、これから始まります。
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おー、いよいよ
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これですね。
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イチオシ
母衣を背負った女の子たちの入場です。
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頭の上には
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四方に広がる桜の花飾り。
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とにかく華やかですけど
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その中心には武者人形が立っていて、なんとも個性的なコラボです。
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で、頭の上にあると思った花飾りは
よく見ると実は背に負った母衣に付随したもの。 -
大掛かりな飾りつけを施した母衣を背負って歩いているんですね。
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ちなみに、母衣は存在を誇示するとともに流れ矢を避ける意味があったもの。
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イチオシ
馬に乗って駆ける信長の母衣衆だと前田利家や佐々成正とか錚々たる武将たち。
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それをこんなかわいらしいいでたちにアレンジするって
すごい発想力だと思います。 -
それに母衣を考えなければ
全体的な印象としては、桜の精のような感じかな。 -
満開の桜の枝を身にまとった妖精たち。
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華やかで可憐な姿だと思います。
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さて、ここでいったん席について
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休憩というか待機かな。
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つまり、ここでこれから
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出陣式が始まるんですね。
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足軽隊が入場してきて
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体制を整えると
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火縄銃を
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バンバン。
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大砲もドカンと撃ちました。
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殿様の挨拶があって、
そして、いよいよ行列が動き出すよう。 -
お姫様が場を一周して
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母衣衆も腰を上げる。
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これでスタンバイ。
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では、
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ここからが
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本番です。
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母衣衆に先立って、まずは武者行列が出発。
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お役人に
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奉行と殿様。
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先ほどのお姫様が
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続きます。
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イチオシ
そして、母衣衆。
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先頭の子がゆっくりと歩みを始めると
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それに続いて
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次々と
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出発。
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ちなみに、一列に並んだ母衣衆はなんだか桜並木のような感覚もありますね。
揺れる花飾りが重なって、いっそう華やかです。 -
みなさん、待ちに待った晴れの舞台。
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晴れがましい気持ちでいっぱいかなと思いますが、
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それと同時に緊張感もあるし、
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これからの長い行程を考えれば、
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不安というかプレッシャーもあるでしょう。
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ただ、
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いろんな気持ちが混じり合った母衣衆と
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それを見守る
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周囲の人たち。
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うーん、
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その何とも言えない一体感も
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また悪くはないですね。
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後ろになってくると
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ちょっと幼い女の子たち。
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母衣や花飾りも小さくしてもらって
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これなら
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なんとか行けそうですね。
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がんばって、
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くださ~い
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最後は稚児行列。
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お母さんたちがしっかりとサポートしています。
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グラウンドを出て、大通りの方へ。
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さあ、
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イチオシ
どうでしょうね。
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まだまだ
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先は長いけど
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この辺りだと楽しみの気持ちの方が大きいかな。
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みんなで
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列を作って
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進むので、みんな一緒。
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一人だけじゃないですからね。
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周りからの声掛けもあって
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ゆったりとした歩みを
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続けます。
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ただ、見た目はこんなに華やかなんですが
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ちょっと目がうつろになってきた子もいて
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この重さに耐えながら歩くのは、それなりにきついことはきついようです。
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それでも無事に歩き通すこと。その一心でがんばります。
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さてさて、さらに先回りして
中間地点の東城駅はもう少しですからね~ -
大名行列の奴さんから
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武士の
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一団ももう一息。
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母衣衆もやってきました
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がんばれ
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がんばれ
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もうちょっと
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ですからね~
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いやいや
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よくがんばりました
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こんな小さな子も立派なもんですね
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東城駅前の広場で
ここからは休憩タイム -
母衣を下ろしてほっと一息。
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横はおばあちゃんかな
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家族の応援も力になったことでしょう。
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ちょっと記念撮影。こちらはまだまだ元気な三人組です。
東城駅からの後半は、朝のメインストリートに入っていくのですが、比婆荒神神楽も気になります。 -
かなり迷いましたが、ここからは比婆荒神神楽の方に切り替えます。
この建物であるんですよね。 -
始まる直前でしたが、なんとか潜り込んで、これならOK。
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始まりましたよ~
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これは、「国譲り能」
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幕の後ろから現れたのは、武甕槌命(タケミカヅチ)と経津主命(フツヌシ)。
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二人は中津国を孫のニニギノミコトに治めさせようと考えた
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アマテラスオオミカミの命により
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中津国を治めるオオクニヌシノミコトに
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国譲りを迫るための使者なのです。
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スサノオノミコトの後継者として
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せっかく中津国を平和に治めていたオオクニヌシノミコトからすれば
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理不尽な要求のようにも思えますが、
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そこはアマテラスオオミカミの命ですから
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力づくでも言うことを聞かせなければなりません。
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武甕槌命(タケミカヅチ)と経津主命(フツヌシ)は、
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いざとなったら力比べも辞さないという
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猛々しさを備えた神様なんですね。
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と、そこに現れたのは
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オオクニヌシノミコトです。
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中津国を平和に治める
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優しくて勇気のある神様。
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因幡の白兎とかは象徴的な逸話ですよね。
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アマテラスオオミカミの使者を迎えて
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如何せんという場面ですが、
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それはそれ。
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まずは、
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中津国を治めるものとしての
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自負もある。
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慌てず
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騒がず
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もっともよい道を
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選択することが
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自らの役割と
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分かっています。
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このおめでたい舞も堂々としたものです。
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ここで水入り。
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みょうちくりんなおじさんが現れて
世間話をするように -
オオクニヌシノミコトの立場をさりげなく語ります。
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と続いての登場は
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恵比寿さんですね。
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国譲りに恵比寿さんなんかいたかなあ。
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でも、オオクニヌシノミコトの大国さんとなら、七福神つながりかな。
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まあまあ、まあまあ。
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こんなにおめでたい雰囲気で
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登場されると
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細かいことはどうでもよくなるじゃないですか。
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場違いな感じなんか
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少しも見せずに
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出血大サービスといったところかな。
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キレのいい動きと
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軽やかなリズムで
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恵比寿さんの世界に
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どんどん引き込まれて行くような感じ。
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八戸えんぶりのえびす舞もすごいですけど
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こっちも全然負けてない。
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八戸の人が見たらどう思うかなあ。
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かなり参考になって
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イチオシ
影響を受けるかもしれませんね。
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とかとか考えているうちに
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場面は、オオクニヌシノミコトと恵比寿さんの二人を前にして
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武甕槌命(タケミカヅチ)と経津主命(フツヌシ)が国譲りを迫る場面ですね。
しかし、ここで事件発生。ろうそくの灯が幕に燃え移るというボヤ騒ぎ。全員屋外に緊急避難して、神楽はここで終了となりました。たぶん、ここからオオクニヌシノミコトの息子たちと二人の神様の力比べという展開だったと思いますが、まあ仕方ありませんね。
さて、以上でお通りと比婆荒神神楽の濃密な一日は完了。これから、また高速バスで広島駅まで帰ります。お疲れさまでした。
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